歯科用語集
2025年10月28日

穿通

「穿通」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

穿通(せんつう)とは、歯科において特定の部位を貫通することを指す用語である。主に、歯の根管治療や外科的処置において、病変や感染を除去するために行われる手技を示す。語源は「穿(せん)」が「貫通する」という意味を持ち、「通(つう)」が「通る」という意味を持つことから成り立っている。穿通は、根管の清掃や消毒を行う際に重要な手技であり、適切な技術が求められる。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において穿通は、根管治療の一環として位置づけられる。根管内に感染が広がっている場合、穿通を行うことで感染源を除去し、歯の保存を図ることができる。判断基準としては、根管の状態や感染の程度、患者の全身状態などが考慮される。特に、根管の形態や曲がり具合に応じた適切なアプローチが必要であり、CT画像診断などを活用することが推奨される。


関連用語・類義語との違い

穿通に関連する用語には「根管治療」や「外科的処置」がある。根管治療は、穿通を含む広範な治療プロセスを指し、感染の除去や充填を行うことを目的とする。一方、外科的処置は、穿通を伴う場合もあるが、より広範な手技を含むため、必ずしも根管治療に限定されない。穿通は、特に根管内の病変に対する直接的なアプローチを示す用語であり、他の治療法との違いを理解することが重要である。


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穿通の定義と臨床での応用。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と処置のポイント

穿通の定義と臨床での応用。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と処置のポイント

穿通とは何か穿通とは、歯科において特定の病変や症状が歯の内部にまで及ぶことを指す。特に、う蝕や歯周病が進行し、歯髄に影響を及ぼす場合に用いられる用語である。穿通が発生すると、歯髄炎や根尖性歯周炎などの合併症を引き起こす可能性があるため、早期の診断と適切な処置が求められる。この状態を理解することは、歯科医師や歯科衛生士にとって非常に重要であり、臨床での判断や処置に直結する。特に、穿通の診断には、X線検査や臨床所見の評価が不可欠である。穿通の症状と診断方法穿通が進行すると、患者はさまざまな症状を訴えることがある。主な症状には、疼痛、腫れ、歯の変色などが含まれる。これらの症状は、歯髄や周囲の組織に炎症が生じていることを示唆している。診断には、視診、触診、X線診査が重要である。特に、X線検査では、穿通の程度や周囲の骨の状態を評価することができる。これにより、適切な処置を選択するための情報が得られる。穿通に対する処置と術式穿通が確認された場合、適切な処置が必要である。一般的な処置としては、根管治療が挙げられる。根管治療では、感染した歯髄を除去し、根管内を清掃・消毒した後、充填材で封鎖する。また、場合によっては、外科的なアプローチが必要になることもある。例えば、根尖切除術や歯周外科手術が考慮されることがある。これらの術式は、穿通の程度や患者の全身状態に応じて選択される。穿通のメリットとデメリット穿通に対する適切な処置を行うことには、いくつかのメリットがある。まず、早期に対応することで、歯を保存できる可能性が高まる。また、感染の拡大を防ぎ、患者の全身的な健康を守ることにもつながる。一方で、穿通の処置にはデメリットも存在する。根管治療や外科的処置は、患者にとって身体的・精神的な負担となることがある。また、治療後の再発リスクも考慮しなければならない。穿通の注意点とコツ穿通の診断や処置においては、いくつかの注意点がある。まず、患者の訴えをしっかりと聞き、症状の経過を把握することが重要である。また、X線検査を適切に行い、診断の精度を高めることも求められる。さらに、根管治療を行う際には、感染を完全に除去することが成功の鍵である。これには、適切な器具の選択や、消毒方法の徹底が必要である。まとめ穿通は、歯科臨床において重要な概念であり、適切な診断と処置が求められる。歯科医師や歯科衛生士は、穿通に関する知識を深め、臨床での判断力を高めることが必要である。これにより、患者に対してより良い治療を提供することが可能となる。
1D編集部
2024年6月1日
穿通確認操作の重要性と実践的手法。歯科臨床における症例と術式の判断ポイント

穿通確認操作の重要性と実践的手法。歯科臨床における症例と術式の判断ポイント

穿通確認操作とは穿通確認操作は、歯科治療において重要な手順であり、特に根管治療や外科的処置において不可欠である。この操作は、歯の内部構造を正確に把握し、適切な処置を行うための基盤となる。具体的には、歯の根尖部や周囲の組織に対する影響を評価し、治療計画を立てる際の判断材料となる。穿通確認操作を行うことで、歯科医師は治療の精度を高め、患者に対するリスクを最小限に抑えることができる。特に、根管治療においては、穿通確認操作が成功の鍵を握るため、十分な理解と技術が求められる。穿通確認操作の手順とコツ穿通確認操作の手順は、まず患者の口腔内を適切に観察し、必要に応じてX線撮影を行うことから始まる。次に、歯の表面を清掃し、必要な麻酔を施した後、根管の開口を行う。この際、根管の形状や大きさを確認し、穿通確認器具を用いて根管内にアクセスする。操作中は、慎重に器具を扱い、過剰な力を加えないことが重要である。また、穿通確認操作を行う際には、患者の状態を常に観察し、異常があればすぐに対応することが求められる。穿通確認操作のメリットとデメリット穿通確認操作には多くのメリットがある。まず、治療の精度が向上し、根管内の感染を効果的に除去できる点が挙げられる。また、患者の痛みや不快感を軽減することができ、治療後の回復も早まる。一方で、デメリットとしては、操作に必要な技術や経験が求められるため、未熟な歯科医師による誤操作がリスクを伴うことがある。また、適切な器具や材料が不足している場合、操作が難航することもあるため、事前の準備が重要である。穿通確認操作における注意点穿通確認操作を行う際には、いくつかの注意点がある。まず、患者の健康状態を確認し、アレルギーや既往歴を把握することが重要である。また、操作中は常に清潔を保ち、感染を防ぐための対策を講じる必要がある。さらに、根管の形状や大きさに応じた適切な器具を選択し、慎重に操作を行うことが求められる。特に、根管の曲がりや狭窄に注意し、無理な力を加えないよう心掛けることが重要である。臨床での穿通確認操作の症例実際の臨床において、穿通確認操作は多くの症例で活用されている。例えば、根尖性歯周炎の患者に対しては、穿通確認操作を通じて根管内の感染を確認し、適切な治療を行うことができる。また、外科的処置においても、穿通確認操作は重要な役割を果たす。特に、歯の抜歯後の感染予防や、インプラント治療における骨の状態確認など、幅広い応用が期待される。まとめ穿通確認操作は、歯科治療において非常に重要な手順であり、正確な診断と適切な処置を行うための基盤となる。歯科医師は、この操作を通じて治療の精度を高め、患者の安全を確保することが求められる。今後も、穿通確認操作に関する知識を深め、技術を磨くことで、より良い歯科医療を提供していくことが重要である。
1D編集部
2024年6月1日
【歯科セミナー】今、学ぶべき歯内療法セミナー3選

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皆さんこんにちは、1D編集部です。この記事では、1Dが主催するまもなく開催予定の注目オンラインセミナーを3つ、ご紹介していきます。興味があるセミナーがあれば、ぜひお気軽にお申し込みください。いずれのセミナーも、1Dプレミアム会員であれば無料でお申し込みいただけます。1Dプレミアムの詳細を見るGPのためのゆる根治 道具がなくても腕で乗り切るテクニック根管治療を学ぶ時、意欲や知識の他に求められるのが「環境」です。十分なチェアタイムを確保して、きちんと防湿し、顕微鏡下でロータリーファイルを用いる。ここまで準備してスタートラインとされることが多いでしょう。しかし「根治には20分しかかけられない」「限られたステンレスファイルしかない」といった制限が、実際の歯科医院には存在します。その限られた環境の中で、それでも最大のパフォーマンスを発揮するにはどうしたら良いでしょうか?このセミナーでは、一般開業医の現場に即した効果的で効率的な根管形成、根管洗浄や根管貼薬、さらには注意すべき難症例の見分け方、治療時の工夫やアイデア、コストを抑えた機器の選択など、リアルな治療方針を解説します。頑張りすぎず、実用的な根管治療を実践しましょう。詳細・お申込みはこちら知っておくべき、閉塞根管の対応法 開かない根管、どうする?「根管が開かない、こんなときどうすれば…」こんな経験ありませんか?加齢や機械的刺激などによる歯髄組織の石灰化が原因で、閉塞してしまった根管に遭遇したことが必ずあるはずです。根尖病変の原因は根管内の細菌感染であり、可及的に感染源を除去する必要があります。しかし根管が閉塞してしまいアプローチが難しい場合には、どう対処すべきなのでしょうか?「狭窄した根管を上手く拡大形成するコツは?」「そもそも根管まできちんと穿通出来なければ、根尖病変は治らないのか?」「どう頑張っても穿通できない場合はどう対処するのが適切なのか?」こんな疑問、まとめて解消します。このセミナーでは、歯髄が石灰化する原因から、石灰化が原因で狭窄・閉塞した根管に対する根管治療のポイントに至るまで、PESCJ認定歯内療法専門医の渡邊先生に解説していただきます。開かない根管が、もう怖くなくなります。詳細・お申込みはこちら【全5回】歯内療法マスタークラス よくあるエンドの悩みを、理論的に解消。CBCT、マイクロスコープ、Ni-Ti。歯内療法の進歩は目覚ましいものがありますが、それでも日々上手くいかないケースに直面していることでしょう。歯内療法に苦手意識を抱える先生方が本当に身につけるべきなのは何か?その答えは「ベーシック」な歯内療法です。「初診時の患歯の検査の正しい方法とは?」「自分の根管形成の方法、これで合ってるんだろうか?」「根管貼薬はどうすべき?」こんな悩みを抱える方は多いはず。そこで今回は、一生ものの歯内療法の基礎力を養成するコースを開講します。本コースは全5回にわたり、歯内療法のプロフェッショナルである吉岡 隆知先生に歯内療法の基礎から治療の一連の流れと要点、そして最新の知見に至るまで丁寧に解説していただきます。本研修を受講することで、今後歯内療法の発展的な内容に取り組む際の基礎固めを行うことができます。根治の基本を極めましょう!<講義目次・日程>第1回:2022年12月2日(金)20時~22時・エンドの病変・初診時の患歯の検査法・歯髄検査・症例供覧第2回:2022年12月16日(金)20時~22時・ラバーダム・応急処置・隔壁は必要?・症例供覧第3回:2023年1月6日(金)20時~22時・根管形成のポイント・Ni-Tiファイルは必要か?・根管洗浄のポイント・症例供覧第4回:2023年1月20日(金)20時~22時・根管充填のポイント・根管貼薬はどうする?・解剖学的な難症例・症例供覧第5回:2023年2月3日(金)20時~22時・顕微鏡の使い方の基本と必要な周辺機器・顕微鏡で見えるものと見えないもの・症例供覧詳細・お申込みはこちら他にもオンラインセミナーを多数開催中1D(ワンディー)では、他にも歯科医療者向けのオンラインセミナーを多数開催しています。開催予定のセミナーの一覧は、下記ボタンから見ることができます。ぜひ1Dでセミナーに参加して、知識アップ・スキルアップをしていきましょう。開催中のセミナーを見てみる
1D編集部
2022年11月12日
CRパチンコ歯医者さんにありがちなこと

CRパチンコ歯医者さんにありがちなこと

もし歯科医院が主役のパチンコ台があったら?きっとこんな演出があるだろうという小ネタを某掲示板風にまとめてみた。1: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 11:52:21.227 ID:??????タービン役物が回転したら激アツ5: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 12:50:41.231 ID:??????>>1 期待度88.6%3: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 12:22:36.229 ID:??????保留が「白<黄<赤<青<緑<黒」の順でアツい6: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 12:54:19.232 ID:??????ボタン連打で歯石を除去しろ!9: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 13:44:23.235 ID:??????指導医カットイン(金)11: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 13:59:50.237 ID:??????次回予告「いつも遅れてくる患者が5分前に到着」12: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 14:04:12.238 ID:??????>>12 wwwwwwww20: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 15:31:45.246 ID:??????院長の探針叩きつけ演出23: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 15:57:20.249 ID:??????>>20 いるよなそういうクソ院長29: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 16:34:44.255 ID:??????【スペック】大当たり確率:1/199.8(ライトミドルタイプ)確変突入率:100%、継続率75%大当たり出玉:約360or720or1200個(払い出し)37: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 17:07:18.263 ID:??????>>29 普通に打ちたい32: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 16:48:10.258 ID:??????ミッション「MB2を穿通しろ!」★☆☆☆☆41: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 17:31:59.267 ID:??????>>32 難易度高過ぎ49: 名無しの歯科医療者 2022/08/26(金) 17:53:45.275 ID:??????個別指導の通知が来たら確変終了のピンチ
1D編集部
2022年9月27日
歯科医療、すべての歴史を「365日」で表してみた

歯科医療、すべての歴史を「365日」で表してみた

歯科医療のすべての歴史を、「365日 = 1年」というスケールで表してみると、意外な発見がある。歯科医療史を身近なものに感じていただけたら幸いである。歯科医療のはじまり、元旦0時歯科医療の歴史は、紀元前1700年頃にさかのぼる。歯科医療のはじまりは、エジプト医学『パピルス・エーベルス』での、歯痛や歯肉の炎症に対する薬物治療法に関する記述が初出であると言われている。同時期の『パピルス・スミス』には、脱臼した下顎の整復固定術についての記載もある。エジプト医学は、インダス文明から生まれたインド医学と融合して、のちにヒポクラテス(B.C.4世紀頃)らを輩出したギリシア医学を形成することになる。これを元旦・1月1日の午前0時0分に置いて、歯科医療史の主要なできごとについて振り返ってみよう。古典的な医学理論が完成ガレノス(A.D 129〜A.D 216)は、医学に関する膨大な書物を残した。彼の著作『ガレノス全集』は近代に至るまでの1400年間、医学の聖典として扱われた。もちろん現代の医学体系と比べると誤りも多いものの、自然観察では足りない概念を実験で補った点が今日でも評価されている。ガレノスによる歯科医療の記述は、歯の解剖の詳解や、歯痛は「歯自身の痛み」と「歯肉の痛み」に分けられること、う蝕、歯牙漂白法、抜歯、髄腔穿通法など多岐にわたる。髄腔穿通法は現在でも行われている感染根管に対する穿通法である。そんなガレノスによる古典医学理論の完成は、歯科医学の勃興から1900年後のことである。既に時刻は、7月6日の深夜1時20分頃になっている。中世ヨーロッパからルネサンスへルネサンス以前の中世ヨーロッパの医学・歯科医学は、学問的な発展が少なく、停滞期であったと言える。この時代、「歯抜き師」や「歯科施術者(Dentature)」という職業が存在したという文献は存在するものの、不明な点が多い。歯抜き師に至っては街の広場にいたという記述もある。この時点で、10月16日の20時30分頃。まだ記事の冒頭だが、年末になってきた。ルネサンスでは、前時代と比べ自然科学の重要性が提唱され、歯科医学も科学としての道を歩み始めた。特にレオナルド・ダ・ヴィンチ(1452〜1519)とミケランジェロ(1475〜1564)は、人体を表現するために解剖学を探究し、それが新しい医学研究へとつながった。ダ・ヴィンチの『解剖図譜』には、歯の解剖に関する詳細な記述もある。ルネサンス期における歯科医学者として、アルコラーニ(生年不明〜1460)とビーゴ(1460〜1525)が挙げられる。アルコラーニはペリカンという抜歯器具や、金箔充填について言及している。またビーゴは、う蝕をノコギリやヤスリなどで除去し、金箔充填をすることを推奨している。ビーゴは、ローマ教皇ユリウス2世に招かれ、金箔充填を施したと言われている。この時代は、床屋外科医(当時は床屋で外科的処置が施されていた)や歯抜き師が「抜歯」を標榜し、実臨床を行っていた。また、大道香具師やニセ医者など技術的・学問的裏付けのない者が歯科医業を行っており、混沌とした時代だったようである。この時代は、だいたい11月5日の午前中あたりだ。近代歯科医学への道が開く前出のガレノスは「下顎骨が2つある」と主張していたが、ヴェサリウス(1514〜1564)は下顎骨が1つの骨であることを観察した。ヴェサリウスは近代解剖学の祖であり、歯の解剖学にも多大な功績を残した。歯と骨を初めて区別したこと、歯髄腔が歯に対する栄養を供給すること、智歯抜歯における切開の重要性などが主な功績である。しかし「歯は一生にわたって萌出し続ける」「永久歯は乳歯の歯根から発生する」などの誤った見解も多かった。この時代は、コロンボ(1516〜1559)による歯根膜の発見、エウスタキオ(1502〜1574)によるエナメル質・象牙質の区別、レーヴェンフック(1632〜1723)による口腔内細菌の発見(それまでう蝕は "歯の虫" が原因と考えられていた)など、近代歯科医学に続く研究が花開いた。この時代の日本では、和歌山県で世界最古の義歯が発見されている。1538年4月に没した中岡テイのもので、木でできた全部床義歯であった。木床義歯は日本独自の文化であり、その後江戸時代の鎖国時代に職人による精巧な手作業によって独自の発展を遂げた。ルネサンス後の17世紀頃、近代国家が力を持つようになると、医療も国家により統制されるようになった。1685年には、ドイツ・ベルリンに良いて医術令が発布され、歯科医学の実施者にも試験による認定を受けさせることになった。同時期にフランス・パリでも歯科医師の試験が開始された(現実的には試験は形骸化していたとの指摘もある)。職業としての歯科医師の誕生である。これが、11月28日の10時45分頃の話だ。フォシャールの登場それから時は流れ、近代歯科医学の父、フォシャール(1678〜1761)が登場する。フォシャールは歯科医師を単なる歯抜き師から独立した職業としての立場を確立し、歯科医学自体の義務と歯科医師の仕事、その名称をはっきりさせた。フォシャールの『歯科外科医ー歯に関する論文(1746)』では、う蝕の切削や窩洞形成、部分床義歯・全部床義歯に関する記述がなされている。さらに、歯肉の疾患を予防するためには歯石除去と根面滑沢化が必要であると考え、予防歯科医学を主張した。歯科用ユニットが作られたのもこの頃で、彼による開発である。同時期の出来事としては、18世紀最大の外科医・ハンター(1728〜1793)による犬歯・小臼歯の命名(彼の私塾の門下生には天然痘ワクチンを発見したエドワード・ジェンナーがいる)、ボンウィル(1833〜1899)による咬合器の開発などがある。近代歯科医学の誕生、時刻は既に、12月14日の昼頃である。世界初の歯学部が設立される1840年、米国にボルチモア歯科医学校が設立され、卒業した者にはDoctor of Dental Surgery(D. D. S)の称号が与えられるようになった。これに続いて、1859年にイギリス・ロンドンにメトロポリタン歯科医学校、1867年にハーバード大学歯学部、1884年にベルリン大学に歯科医師養成学校が誕生した。日本においては、1890年に高山紀齋(1850〜1933)によって高山歯科医学院が創設された。高山歯科医学院は1899年に血脇守之助(1870〜1947)に譲渡され、東京歯科医学校を経て現在の東京歯科大学に発展している。現代歯科医学に続く研究が出現ブラック(1836〜1915)の名を知らない歯科医師はいないだろう。彼は独学で歯科医師となり、21歳で歯科医院を開業した。窩洞形成の標準的原則である「ブラック窩洞」があまりにも有名だが、歯のフッ素症(斑状歯)、抜歯時の笑気麻酔応用、予防拡大の概念など、さまざまな分野で近代歯科医学の確立に貢献した。レントゲン(1845〜1923)によるエックス線の発見もこの頃である。1895年のことだ。1年で表すと12月19日の深夜0時15分となる。レントゲンの発見からわずか8ヶ月後、ケルズ(1856〜1928)によりエックス線が歯科医療に応用された。一方その頃日本では...アメリカを中心に現代歯科医学に続く研究が出現していたこの頃、日本は江戸時代であった。鎖国政策の影響からか、お歯黒や木床義歯、房楊枝など独特な文化が栄えた。歯痛が起こると、民衆は祈祷や厄除けに頼った。当時、浅草寺などの人が多く集まる場所には、歯痛に対する薬や歯磨剤、抜歯や木床義歯などを売る商人が存在していたという。1867年、明治新政府が誕生し、日本は近代化に舵を切ることになる。1875年には医務条例により医術試験規則が出され、小幡英之助(1850〜1909)が最初の歯科専門医となった。当時は身分上・制度上ともに歯科医師という職種は存在せず、医師の範疇で歯科医業が行われていた。しかし1884年、医業を行う者と歯科医業を行う者とが別の身分制度を確立すべき端緒が開かれ、医籍とは別に歯科医籍が誕生した。時刻は12月17日の深夜になっている。歯科医師法の公布をめぐる争い1899年、東京帝国大学医学部の関係者を中心とする明治医会は、医師法案を発表し、「歯科医師には本法を適用しない」とした。こうした医師側の情勢を鑑みて、当時の全国的歯科医師団体である大日本歯科医会は、独自の立場から歯科医師に関する特別法、すなわち歯科医師法を1904年9月27日に決定した。中心となって動いていたのは高山紀齋、血脇守之助、伊澤信平、広瀬武郎ら。一方の医師法案は1906年に第二十二回帝国議会に提出されたため、大日本歯科医会は歯科医師法案を急遽提出することを決め、衆議院に提出された。歯科医師法案は衆議院、貴族院において一部修正された上で、同年3月に通過成立し、医師法と同時交付された。歯科医師の身分を定める歯科医師法は、政府から与えられたものではなく、私塾や師弟制度から生まれたものであるというユニークな歴史がある。前述のように1890年に高山歯科医学院(現在の東京歯科大学)が創設されたが、1907年には中原市五郎(1867〜1941)によって共立歯科医学校(現在の日本歯科大学)が設立される。1911年には大阪歯科医学校(現在の大阪歯科大学)、1920年には東洋歯科医学専門学校(現在の日大歯学部)、1928年には東京高等歯科医学校(現在の東京医科歯科大学)が設立された。この頃の時刻は、12月22日の早朝あたりである。戦後、現代歯科医療の時代へ12月22日の午後には、さまざまな歯科医学に関する専門学会が誕生した。歯科医師法の制定や歯科医学教育体制の充実に伴う変化だろう。1902年には日本歯科医学会が創設され、1918年の日本歯科口腔科学会(現在の日本口腔科学会)、1926年の矯正歯科学会(現在の日本矯正歯科学会)、1931年の日本補綴歯科学会、1935年の口腔外科学会(現在の日本口腔外科学会)へと続いた。第二次世界大戦の終戦後は、GHQによる占領政策で医療制度は大きく変化した。当時の医師・歯科医師は戦時末期に急増しており養成期間も短期であったことから、その資質向上が課題となった。これまでは許認可のある大学・専門学校を卒業すれば無試験で医師・歯科医師の免許を得ることができたが、国家試験の合格が免許要件となったのもこの頃である。歯科衛生士法は、1948年に保健師助産師看護婦法とともに制定された。1年で表すと12月24日、クリスマスイブの朝である。1955年には歯科技工士法が制定され、歯科医師・歯科衛生士ともに歯科三職種の身分が明確化された。この頃のできごととして特筆すべきは、ブローネマルク(1929〜2014)によるオッセオインテグレーションの発見(1952)と、それに伴うデンタルインプラントの開発だろう。これがちょうどクリスマスイブからクリスマスに日付が変わる頃の話だ。歯学部の新設ラッシュが始まる1960年代に入ると、歯科医師不足の風潮もあいまって、全国各地で歯学部が新設されるようになった。最も新しい歯学部は1980年に開設された岡山大学歯学部と長崎大学歯学部である。両大学の開設は、1年というスケールで表すと12月27日の朝8時00分である。歯科医師臨床研修が義務化されたのは2006年だ。これは、12月29日の夜21時である。この日から現在を表す12月31日23時59分までのあいだで、歯科医師過剰問題の議論、アライナー矯正の誕生、全身の健康との関連に関するエビデンス蓄積などのできごとが発生した。紀元前1700年から受け継がれる歯科医療・歯科医学の歴史を振り返ってみると、昨今の医療技術の発展は凄まじいスピードであることが見てとれるだろう。現代を生きる歯科医療者として、日々知識やスキルのアップデートをしていかなければならない。
1D編集部
2022年1月16日

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