歯科用語集
2025年10月28日

光重合開始剤

「光重合開始剤」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

光重合開始剤とは、光照射によって化学反応を引き起こし、ポリマーの重合を開始する物質である。主に歯科において、コンポジットレジンや光重合型接着剤の硬化に使用される。光重合開始剤は、紫外線や可視光線を吸収し、活性種を生成することで重合反応を促進する。語源は「光」と「重合」に由来し、光を用いて物質を重合させることから名付けられた。一般的には、アクリル酸エステル系の材料に用いられることが多い。


臨床における位置づけ・判断基準

光重合開始剤は、歯科臨床において非常に重要な役割を果たす。特に、コンポジットレジンの使用時には、適切な光重合開始剤を選定することが、材料の物理的特性や耐久性に直結する。判断基準としては、光源の波長、開始剤の反応性、硬化時間、そして最終的な硬化物の特性が挙げられる。これらの要素を考慮し、患者の口腔内環境や治療内容に応じた選択が求められる。


関連用語・類義語との違い

光重合開始剤に関連する用語としては、「化学重合開始剤」や「光硬化剤」がある。化学重合開始剤は、化学反応を利用して重合を促進するものであり、光重合開始剤とは異なるメカニズムで機能する。一方、光硬化剤は光重合開始剤を含む広義の用語であり、特に光を用いて硬化する材料全般を指す。これらの違いを理解することで、適切な材料選択や治療法の選定が可能となる。


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光重合開始剤の役割と臨床応用。歯科治療における処置と術式の判断ポイント

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光重合開始剤とは光重合開始剤は、歯科用材料において光を照射することで重合反応を引き起こす物質である。主にコンポジットレジンや光重合型接着剤に使用され、歯科治療における重要な役割を果たす。光重合開始剤は、紫外線や可視光を利用して、モノマーをポリマーに変化させるため、治療の迅速化や強度の向上に寄与する。光重合開始剤の種類と特徴光重合開始剤には、主にアミン系とアクリル系の2種類が存在する。アミン系は、紫外線を吸収しやすく、短時間で重合が進む特性を持つ。一方、アクリル系は、可視光を利用するため、より安全性が高く、患者への負担が少ない。これらの特性を理解することで、適切な材料選択が可能となり、治療の質を向上させることができる。光重合開始剤の臨床での使い方光重合開始剤を使用する際の手順は、まず材料を適切に混合し、必要な量を歯科用器具に塗布する。その後、光源を用いて指定された時間、照射することで重合を促進する。照射時間や光源の種類は、使用する材料によって異なるため、製品の指示に従うことが重要である。光重合開始剤のメリットとデメリット光重合開始剤のメリットには、迅速な硬化、優れた接着性、そして高い強度が挙げられる。これにより、治療時間の短縮や患者の負担軽減が実現できる。一方で、デメリットとしては、光の照射が不十分な場合、重合が不完全となり、材料の性能が低下する可能性があるため、注意が必要である。光重合開始剤使用時の注意点光重合開始剤を使用する際には、いくつかの注意点がある。まず、光源の波長が適切であることを確認することが重要である。また、照射時間を守ることで、重合の不完全を防ぐことができる。さらに、患者の目を保護するために、適切なアイプロテクションを使用することも忘れてはならない。光重合開始剤の導入と今後の展望光重合開始剤は、歯科治療においてますます重要な役割を果たしている。今後は、より安全で効率的な材料の開発が期待されており、歯科医師や歯科衛生士は新しい技術や材料に対する理解を深める必要がある。これにより、患者に対してより良い治療を提供することが可能となるだろう。
1D編集部
2024年6月1日
何がいけないの?歯科医療者も、ネイルしよう。

何がいけないの?歯科医療者も、ネイルしよう。

今や男性もするほど一般的になったネイルアート。多くの人が好みそれぞれに色彩豊かな爪先をしているのではないだろうか。しかし読者のみなさまはどうだろう。学生のうちからネイル・染髪の制限をされたり、歯科医療者でネイルをしている方は少ないように思える。もちろん最近は「ネイルOK!」のような謳い文句の求人なんかも見るし、寛容な世の中になりつつあると感じるが、とても身近とは言えない。でもどうしてネイルアートは禁止されているのだろうか。簡単に思いつくのは、重ねてブリーチしたような髪だったり、派手な色の染髪も同じく”身だしなみ”という文化的な理由だ。このステレオタイプにも疑問を持っているが、ネイルに関してはロジックに乏しい。なぜなら歯科医療者は当たり前にメディカルグローブを着用しているので、直接爪を見る機会は少ないはずだ。もしかしたら絶対的にネイルが禁止される理由があるかもしれない、ということで可能な限りその根拠をリサーチした。爪の医学的リスク前提として、爪を長く伸ばすことは医療従事者としてあまり望ましくない。これは主観的な問題ではなく、爪が長いと手洗い後でも爪下の細菌は除去されにくいことが報告されている。そしてCDCガイドラインでは「爪の長さは6.35mm未満」が望ましいとされ、感染対策面で明確なリスク要因となっている。現代ではメディカルグローブの着用も常識であり、爪が長いとグローブが裂ける可能性は高く、リスクの上昇は明白だ。ただ、これは爪を”伸ばした”時の話であり、マニキュアやジェルなどネイルアートをした場合の話ではない。これだけではネイルアートが禁止される理由にはならない。爪ではなく「ネイルアート」について言及した文献を探し、明確に禁止しているものを見つけた。The WHO guidelines on hand hygiene in health care (1) (Table 4.9.1) recommend to keeping nails short and to remove all jewellery, artificial nails or nail polish before surgical hand preparation. ---GLOBAL GUIDELINES FOR THE PREVENTION OF SURGICAL SITE INFECTION (WHO)WHOはネイルアートを除去するよう推奨している。だが「なぜ除去すべきか」については見つからなかった。また少し違う視点からネイルアートと医療の接点を見てみると、パルスオキシメーター使用時の障害因子だという点も挙げられる。新型コロナウイルス感染症の流行を受け日本ネイリスト協会も検査の妨げになる可能性を指摘し、除去を推奨している。その知識をもともと有する医療従事者は自己管理として平時から避けるべき、という捉え方もできなくはない。とは言えこれも「医療に従事するにあたって」ネイルアートがふさわしくないと断定できない。X線写真撮影やAEDの使用に支障があるのでワイヤー入りの下着を身につけるべきではないと言っているに近い。ここまでで公に禁止されていることはわかった。しかしネイルアートに関して、ダメなものはダメ、みたいな話では納得できないので「なぜ除去すべきか」にフォーカスして考察していく。ネイルアートがダメな理由は?まず、便宜的にネイルアートと一括りにしていたが、より詳しく考察するため種類を明示しておく。マニキュア一般的に想像するネイルアートで、正しくはネイルポリッシュという。成分はニトロセルロースやアクリルなどの樹脂、顔料、有機溶剤、可塑剤。ジェルネイル近年の主流になりつつあるもので、光重合レジンが応用されたもの。成分はウレタン樹脂またはアクリル樹脂、顔料、可塑剤、光重合開始剤など。ネイルチップ俗にいう付け爪。合成樹脂系のものを接着剤や両面テープなどでつける。スカルプチュアいわゆる人工爪で、元々は医療用として開発された。既製のネイルチップとは違い、直接爪に盛るもので、歯科でいう直接法CRベニアみたいなところ。成分はネイルチップ、ジェルとほぼ同じ。簡単に種類と成分を列挙したが、大まかに分けると「塗るもの」と「付けるもの」という感じになる。そして「付けるもの」に関しては前述の根拠から望ましくないと考えられる。爪と指の間に細菌が残留しやすいのであれば、爪と装飾の間も同様だろう。そしてネイルチップやスカルプチュアはそもそも爪を延長する目的で使われることが多い。CDCのガイドラインにも明確に反している。ここからが本題とも言える。「塗るもの」系のマニキュアやジェルネイルはなぜ望ましくないのか。爪と塗料の微細なステップがリスクというのであれば、爪の長さは深爪でも足りない。表面性状の問題、つまり粗造であるとかいう話なら口腔内のCRはどうなのかということになりかねない。構造的な要因で否定するには根拠に乏しいと考えられる。ならば成分的に考える。ネイルの成分が及ぼす悪影響について調べると、ほとんどが人体に対するアレルギー関連の文献であり、その他歯科材料に対する影響などは見当たらなかった。確かにネイルに含まれる成分でアレルギー反応を起こすことはあるだろう。しかし考えてほしい。主成分である樹脂はレジンと同等であり、ジェルに関しては光重合レジンの応用系だ。ネイルアートでアレルギーを引き起こす可能性がある患者は、歯科治療でアレルギーを引き起こす可能性にほぼ等しい。そして、歯科治療はメディカルグローブを着用して行われている。そうなるとネイルでアレルギーが起こるからという理屈も腹落ちしないだろう。結局は”身だしなみ”というモラリズム以上のことから「全ての」ネイルアートが不適切であるとは到底言えない。少なくとも医学的なエビデンスは見つからなかった。可能性の話をすれば歯科材料に悪影響を及ぼすとか、メディカルグローブを劣化させるなど考えられるが、それはネイルに限ったことではなく言い出したらキリがないし机上の空論になる。見た目が悪いという道徳的見解に帰結しているのだ。ネイルの目的は決してオシャレだけでないことも広く伝えたい。爪が薄くて割れやすかったり、コーティングで補強したいという声も多い。それでも同じネイルアートという括りで禁止されているのも現状で、肌色のネイルやトップコートだけでも校則・就業規則違反とされるケースも少なくない。はっきりとした根拠を提示できない中で否定するのは現代的でない規則だろう。派手な染髪やメイク、ネイルが”はしたない”だとか医療従事者の身だしなみにふさわしくないという意見は否定しない。ただそれは個人の見解でありあくまでも「意見」で、オシャレをしたい、好きな見た目でありたいというのも同じ意見だ。嫌ならその職に就かなければいいという意見も聞こえるが、他人に生き方を非難される筋合いはない。お互いを尊重し合うことが現代のテーマであり、右へ倣えという考え方から世の中は大きくシフトしている。長々述べてきたようにネイルを完全否定できるエビデンスは確立していない。時代に取り残されないように、むしろ歯科業界が率先して改革していってほしいと願う。歯科セミナーなら「1D(ワンディー)」で!日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる参考文献東京医療保険大学「看護師を対象とした手の爪下の菌に影響する因子についての研究」[PDF]日本環境感染学会「手指消毒効果と手指細菌叢に影響する爪の長さ」[PDF]日本臨床麻酔学会「周術期の感染症:Surgical Site Infectionの予防と対策」[PDF]日本臨床麻酔学会「周術期モニタリング」[PDF]日本皮膚科学会,皮膚37巻3号「人工爪による陥入爪の治療」[PDF]日本皮膚科学会「歯科用接着システム材料による即時型アレルギーの1例」<URL>三協化学株式会社「ネイルについて」<URL>日本ネイリスト協会「お客様のアフターフォローについて」<URL>
ユースケ イシカワ
2020年6月20日

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