歯科ニュース

スキルアップはコスパ良く!オンラインセミナーの魅力4選

「オンライン授業」、「オンラインミーティング」、「オンライン飲み会」。コロナ渦を経てすっかり全国民に染みついてしまった単語、オンライン。オンライン○○はもはや、コロナ渦を象徴する必殺技だ。その5文字を任意の単語にくっつけるだけであら不思議。「オンライン運動会」、「オンライン盆踊り」、「オンライン釣り」。どれもコロナ対策をしている感が表れたではないだろうか(もちろん釣りはオフライン(糸なし)ではできないのだが…)! そんな冗談はさておき、「オンラインセミナー」に対しても、今までただのコロナ対策としか捉えていなかったのではないだろうか。実は気づいていなかった他の良さがまだまだ潜んでいるかもしれない。今回は、そんな「オンラインセミナー」の魅力を解説していく。オンラインセミナーって言うまでもないが、「オンラインセミナー」とはインターネット上でWeb会議ツールや動画配信ツールを使用して行うセミナーのことを指す。ほかには「Web」と「Seminar」を組み合わせた「Webセミナー」や「ウェビナー」、電子化された学習方法という意味の「e-learning」とも呼ばれている。オンラインセミナーには3種類の動画配信形態がある。「ライブ配信」、「疑似ライブ配信」、「オンデマンド配信」の3つだ。「ライブ配信」 配信する時間をあらかじめ設定し、リアルタイムで行う。チャットなどを用いた質疑応答が可能。「疑似ライブ配信」 前もって収録した動画を設定された時間に配信する。「オンデマンド配信」 前もって収録した動画を配信。時間にとらわれずいつでも何度でも受講できるのが特徴。ちなみに1Dでは「オンデマンド配信」を行っている。それでは歯科医療関係者を対象に、1Dの「オンデマンド配信」の良さを解説していこう。1 いつでも時間に制約されないこと。それはタイトなスケジュールに追われている人にとっては一番の重要事項だろう。「オンデマンド配信」の特徴として先述したように、「対面型セミナー」や「ライブ配信」、「疑似ライブ配信」と違っていつでも受講することができる。ちょっとした隙間時間を使うなどと効率の良い時間の使い方も可能になる。さらに急な予定の変更や、悪天候、体調などにも左右されないことが大きな利点だ。せっかく申し込んだセミナーを体調不良が原因で欠席してしまうのはもったいない。「オンデマンド配信」なら自分の都合に合わせて、ストレスなく受講することが可能だ。2 どこでも「オンラインセミナー」はインターネットに接続できる機器さえあればどこからでも受講が可能である。そのため実際に会場へ出向く必要はなく、家や外出先などと自身の都合に合った場所からセミナーが受講できる。またセミナーが開かれる会場は比較的都市部であることが多い。周辺に住んでいれば問題はないが、都市部から離れた地方住みであれば、移動時間だけでなく交通費もかかることとなるだろう。その点、自宅から受講できる「オンラインセミナー」は時間とお金の節約につながるのだ。さらに地方住みだけでなく、都市部に住んでいようとも「オンラインセミナー」が有利になる点がある。それが全国の有名講師によるセミナーが受講できるという点だ。自らがセミナーのために全国各地を回るのではなく、逆に講師らが自宅の画面の中へと講義しに来てくれるといったイメージだ。「オンラインセミナー」は「あれも受けたい、これも受けたい、だけどそんな遠くまで行けない」といった欲張りな望みを叶える優秀なツールなのである。3 何回でも「オンデマンド配信」には何回でも繰り返し受講できるという利点もある。通常であれば、聞き逃した箇所やはっきり聞こえなかった箇所はわからずじまいになってしまうところだが、「オンデマンド配信」なら巻き戻して確認することが可能だ。また理解度は個人のレベルによって大きく変わる。時には知らない単語や知識が説明なしに使われることもあるだろう。そのようなとき、受講を中断して調べることができる。あやふやなまま聞き流すことに比べ、より学習効果の高い受講となることは間違いない。4 安上がり1Dが配信するセミナーの一番のポイントは、なんといってもそのコスパの良さだ。「対面型のセミナー」では一回につき1万円程度の参加費用がかかることが一般的である。しかし、1Dでは月額9,800円でセミナー&講義動画が見放題となるのだ。つまり、通常は一回分しか受講できない費用で、一か月間好きなだけセミナー&講義動画が受講できるということだ。加えて、上記1~3のような「オンデマンド配信」にしかないメリットもついてくることを考えれば、「コスパが良い」以外になんと表現したらよいだろうか。こんな人におすすめ特に学校を卒業したばかりで、金銭的余裕があまりない人におすすめだ。「一応知識を得て実践の場には出ているものの、まだまだ学びたいこと、学ぶべきことは山ほどある。けど、県外の有名講師のセミナーを受けるには時間的にも金銭的にも余裕がない」。そのような場合「オンラインセミナー」、特に1Dのような「オンデマンド配信」が有効になってくるのではないだろう。将来の収入にも大きく関わる自身のスキルアップを、1Dでコスパ良くこなしていってはいかがだろうか? 
1D編集部
11時間前

スポーツ歯科医学の著名人が集う懇談会が開催

株式会社ヨシダ(本社:東京都台東区、代表取締役社長:山中一剛)は、歯科医療の次代を創造する活動として始まったDental Next Action(DNA)の一環として、スポーツ歯科医学界の著名人を講師として迎える特別講演会を開催する。スポーツの日である2023年10月9日(月・祝)に合わせ、「学校教育で歯と身体を予防で守る、スポーツ歯科の未来」をテーマに掲げ、 部活動などの教育機関で行われているスポーツ歯科の研究、そしてプロスポーツ選手の歯の予防を実践している講師を迎え講演会を行う。同社は、スポーツ歯科医学の歴史と未来を共に探求し共有する場となり、全国7万件以上の歯科医院を通じて、日本の未来を担う若者たちの歯を守る取り組みを促進するとしている。スポーツの日に相応しい活発な議論と交流が行われることで、日本の歯科医療とスポーツの結びつきに更なる注目が集まることが期待される。また、参加者同士の交流を深める「DNA 特別懇談会」も同時に開催され、新たなつながりや協力の機会を提供。同社はDNA 特別講演会を通じて、素晴らしい出会いから歯科医療の未来を共に築き上げるきっかけの提供を掲げている。10月9日当日の講演以外はオンデマンド配信でも事前に提供される。【開催概要】開催日時:2023年10月9日(月・祝)10:00-15:30開催会場:株式会社ヨシダ本社(東京都台東区上野7-6-9)当日参加人数:100 名限定参加対象者:歯科医師、歯科従事者、教育者、境域機関に関わるスポーツ指導者参加費:5,000 円(税別・昼食付)【講演スケジュール】10:00-10:40【基調講演】今後の日本歯科医師会の地域スポーツ普及戦略:野村 圭介 先生10:45-11:15 スポーツガードや姿勢と咬合等ご自身の医院での取り組み:杉山 義祥 先生11:20-11:50 「学校安全教育」の立場から~マウスガードの取り組み~:澤田 章司 先生12:00-13:30【DNA特別懇談会】ランチョンセミナー:橋本 恵 先生13:30-14:00 管理栄養士の活躍&スポーツ歯科への取り組み:栗林 研治 先生14:05-14:35 マウスガード機能の再考察~サッカーに特化した構造の検討~:宮川 順充 先生14:40-15:30 スポーツマウスガード作成ライブデモ:鈴木 浩司 先生【講演者紹介】
1D編集部
1日前

【ショートショート】いちスタッフが見た、親子の医院承継

ここで働いて3年になる。ふと見た院長の背中が、ひと回り小さくなっていることに気づく。オシャレに気を配っていた院長の靴は汚れが目立ち、白衣も心なしか黄ばんで見える。病気が発覚し、投薬治療を始めてからというもの、目に見えてやつれた表情をすることが多くなった。調子が良い時は、患者とのたわいない話で盛り上がり、大きな笑い声をあげる。けれど、薬の副作用が強い日は最悪だ。院長室からしばらく出てこれない。院長に確認が必要な時も、可能な限り次へ回す。部屋からやっと出てきたかと思うと、ぐったりした表情で顔色も悪く、処置が終わればすぐに院長室に籠ってしまう。スタッフとしては、どんな状況であれ、患者からのクレームのないように医院が回ってくれないと困るのに。そんな時に活躍してくれるのが、次期院長である若先生だ。本来なら2〜3年後に医院を継ぐ予定だったが、院長の体調不良も手伝って来月から新院長になるらしい。大胆なことをバン!とやってのける現院長とは違い、若先生はいろんなことをきっちり詰めてやるタイプだ。そのせいか、このところ今後の医院の方針について親子間で揉めている。側から見ると、お互いのことを思っている親子なのだが、どうやら当人達はそれに気づいていない。どちらも医院を思う気持ちは同じはずなのに、縄張り争いをしているようにすら見える。子が心配な親と、自力でなんとかやっていこうとする子。親がサポートできるうちにやらせてみたらいいのに...と客観的には思うのだが、失敗させたくないと思う親心なのか、いつまでも院長は医院方針に口を出す。院長の偉大さが分かっているからこそ、そのやり方は自分にはできないと、今のうちに方針を立て直そうとする若先生にスタッフ皆んなもついていこうと思っている。それにも関わらず、院長に「こうやっていくべきだ、こうした方がいい」と言われてしまったら、スタッフとしてもその意見に従わないわけにはいかない。身体こそ弱っているが、何にせよ、まだ院長なのだから。ある日の昼休み、診療内容の確認に院長室のドアをノックしようとしたら、2人が言い争っている声が聞こえてきた。「もういい!」そう言って出てきた若先生は苦悶の表情を浮かべ、私に驚いた表情を見せながら、すぐさま下を向いて院外へ出ていった。残された院長と目が合う。立ち聞きしてしまった気まずさから、とにかく用事を済ませてしまおうと口を開きかけた時、院長が呟いた。「あいつはまだ見えてないんだ。目の前のことだけで精一杯で。どうしたものかね。」誰に問いかけるようでもなく、ただポツリと。「まだあいつだけじゃ心配なんだ。私がいなくなって困らないように、できるだけのことはしたいと思っているんだが。なかなか難しいものだな。」今度はそうはっきりと、私の目を見て悲しげに呟いた。返答できずにいる私に気を使ったのか、院長は「それで何の用だったかな?」と話を切り替えた。守りたいからこそ自分がいるうちにと思う院長と、だからこそ今のうちに方向転換をと思う次期院長。いつか2人の想いがかみ合う日は来るのだろうか。
1D編集部
2023年9月25日

大乱闘院内ブラザーズ

闘いが、はじまるーーー舞台は平和な歯科医院。しかしある日、突如として歯科医院に”ちょっぴり”迷惑な患者様方が現れた。彼らは普段はおとなしい患者様方だが、どうやら本日は虫の居所が悪いらしく、あの手この手であなたを倒そうとしている。診療時間中、真剣勝負の闘いに負けるわけにはいかない。さて、舞台は準備万端。響く闘志の叫び声とともに、”ちょっぴり”迷惑な患者様方が歯科医院の中で大乱闘を開始。最後まで生き残り、ユニットの上に立っているのは、誰だ。絶対5分遅刻ニキ参戦!その笑顔から、悪気は一ミリも感じられない。ユニット勝手に操作おじさん参戦!自分で操作しておきながら、誰よりも驚くその姿は必見。受付で無限おしゃべり奥様参戦!マダムがにかかれば、受付も親戚の集まりを彷彿とさせる空間に早変わり。長時間うがいループニキ参戦!毎回コップ3杯分きっちりうがいをする、徹底した姿勢の持ち主。トイレにオムツそのママー参戦!トイレに天使の置き土産。指ペロペロおじさん参戦!噂の指ソムリエとは彼のこと。ユニットの上に直立ムスメ参戦!ライトは犠牲になったのだ。そして本当の強者が決まったーーー多くのファイターが倒れていく中、最後までユニットの上にただ一人、立っていたのは小さな子供だった。ー完ー
小森 柚
2023年9月22日

1D的FOLKスクラブコレクション

「スクラブのカラーバリエーションは少ない」――そんな常識は、もう、古い。最近のスクラブはカラーバリエーションが豊富である。この事実をもっと多くの歯科医療従事者に知ってもらいたく、スクラブファッションショーを開催した。名付けて「1D Scrub Collection」。略して「スクコレ」である。モデルには『君のための歯医者さん』をお迎え。この記事では、特に気になるスクラブをご紹介するぞ。FOLK PANTONE 7000SCシリーズ左から:7000SC オレンジ / 7000SC フォレストナイトシンプルながら、デザインと機能性はバツグン。そして色味の鮮やかさは、世界中のクリエイターが注目するPANTONE社のお墨付きである。7000SC フォレストナイト 2023年8月時点での『PANTONE 7000SCシリーズ』カラーバリエーションは30種類。豊富なバリエーションから好みのカラーを見つけてほしい。バリエーションをみてみる【キミ歯科ワンポイント】鹿乃:シンプルでめっちゃ着やすい。結構シックな色が好みなので、私のおすすめは「フォレストナイト」かな。緒方:「ザ・スタンダード」って感じで飽きが来なさそうだし、カラバリも豊富で悩ましいほど。普段は青系とか落ち着いた色を着てることが多いので、明るめの色にチャレンジしたけど似合ってるかな?FOLK PANTONE 7097SCシリーズ左から:7097SC ワイン / 7097SC ダークネイビー スクラブながらもクルーネックのデザインが新しい。肩のドットボタンがなく、Tシャツのようなラクな着心地を楽しめる。7097SC ワイン クルーネックの仕様は、屈んだ時の胸の開きも軽減するため女性にも安心。PANTONEシリーズだから、カラーバリエーションも当然豊富だ。 袖タグのアクセントカラーがニクい演出を加える。バリエーションをみてみる【キミ歯科ワンポイント】鹿乃:クルーネックのスクラブって新鮮。でも形がキレイでスッと馴染むし、何より可愛い。昔ワインカラーのスクラブ着てたけど、こっちが良かったな。緒方:デコルテがキレイに見えるのは女性としては嬉しいポイントだと思う。胸元が空きすぎる心配もないし、ユニフォームとして機能もバッチリ。FOLK PANTONE 7042SCシリーズ左から:7042SC セレニティ / 7042SC チェリーピンク×ライム7042SCシリーズはバイカラーのデザインで全12色展開。7000SCシリーズの機能性をそのままに、オシャレな切り替え配色も楽しめる。7042SC セレニティ襟元のワンポイントとなっている「落下防止タブ」はデザインだけでなく、現場の動きを考慮した実用性の高い機能だ。バリエーションをみてみる【キミ歯科ワンポイント】鹿乃:麻酔科にいたときは病棟勤務がほぼだったので、PHSの落下防止タブは超助かると思う。緊急対応とかで走ったり動くのでペンが落ちちゃったりとかは日常茶飯事だった。緒方:バイカラーが結構ビビッドでめずらしくて個性的。でもパステルカラーもあって、私は好きなので「セレニティ」がイチオシです。スクラブだって、こだわりたい左から:7097SC ピンク / 7000SC オレンジ 「スクコレ」 お楽しみいただけただろうか。今回ご紹介したカラーバリエーションは、実はほんの一部である。 キミ歯科のスナップも参考に、詳細はホームページを確認してほしい。きっとお気に入りのカラーが見つかるはずだ。これを機会に、ご自身のスクラブもリニューアルしてみてはいかがだろうか。バリエーションをみてみる今回ご協力いただいた老舗白衣メーカー「FOLK」今回の撮影では、スクラブでお馴染みの「フォーク株式会社」に衣装を提供していただいた。フォーク株式会社は、なんと1903年創業という超老舗メーカーだ。埼玉の伝統的な藍染物、綿布青縞(めんぷあおじま)の買継問屋に始まり、2001年からはメディカルウェアの企画・製造に事業を拡大。今年でユニフォームアパレルとして創業120年を迎えている。同社は創業120周年を記念した特設ページを設けているので、詳しい歴史が知りたい方はぜひご覧いただきたい。>120周年特設ページはこちらおまけカットモデルとして出演した、キミ歯科の二人のオフショットを少しだけ特別に公開。YouTubeチャンネル「君のための歯医者さん」より 【キミ歯科より】鹿乃:いつもと違う雰囲気の撮影で楽しかったです!スクラブもこんなに試着できる機会はないので貴重な体験でした。明るめのカラーのスクラブも買ってみようかなと思っています!緒方:カッコいい撮影スタジオで、普段の私たちではないシチュエーションだったのでワクワクしました!自分では選ばないかもなってカラーも着れて「お、意外といいじゃん」みたいな新たな発見もありました。ワールドデンタルショー2023出展決定!フォーク株式会社は第9回ワールドデンタルショー2023に出展。ブース(N103)では実際に商品を見て触れることができますので、皆様のご来場をお待ちしております!>ワールドデンタルショーの詳細はこちら
1D編集部
2023年9月19日

【障がい者歯科】ブラッシングで注意すべき点は?

障がいを持った患者にTBIをする際は、障害の特性・発達レベル・身体的状態を把握した上で指導を行う必要がある。今回は以下の患者に対してTBIを行う際にしておくべき準備、TBI時にすべきこと等を見ていこう。部分的に歯が磨ける障がい者知的能力障害のある方ダウン症候群の方自閉スペクトラム症の方TBIの準備障がい者へのTBIを行う前には、健常者へのTBIと同様あるいはそれ以上に入念な準備が必要である。個人を尊重しながら行動変容を行うため、以下に沿って準備を行うと良い。障害の特性を確認患者に適した行動変容法の選択歯磨き行動の課題・レベルを分析1.障害の特性を確認障害の種類によって特性は異なる。あらかじめ確認しておくことで、患者やその保護者・介助者と良好な関係を築きやすくなる。知的能力障害・ダウン症候群の特性学習能力は知的レベルに依存する:発達や知的レベルに応じた指導が必要理解力が乏しい:わかりやすく伝える記憶力が少ない:原則、1回の指導で教える内容は1つに絞る集中できる時間は長くない:1回の指導時間は短くする習慣化に時間を要する:次回来院時状況を確認、習慣化されていなければ再度同じ指導を行う陽性強化(ほめるなど)は効果がある:応用行動分析による対応自閉スペクトラム症の特徴聴覚刺激は困難、視覚優位:視覚支援の活用パニックになりやすい:患者ができること、患者のレベルに応じた課題を提示する、陽性強化は効果的学習能力は知的レベルに依存する:発達や知的レベルに応じた指導が必要理解力が乏しい:わかりやすく伝える記憶力が少ない:原則、1回の指導で教える内容は1つに絞る集中できる時間は長くない:1回の指導時間は短くする習慣化に時間を要する:次回来院時状況を確認、習慣化されていなければ再度同じ指導を行う2.患者に適した行動変容法の選択行動変容法には数多くの種類があるが、今回はそのうちのいくつかを挙げる応用行動分析モデリングプロンプトシェイピングプログラム学習応用行動分析ABAとも呼ばれるこの方法は、以下のような3要素から成る。患者が行動を起こしたきっかけ(先行刺激)1.により生じた結果2.に対してほめるなど強化を行う(後続刺激)これにより「〇〇をしたことでほめられたので、毎日〇〇をするようになった」といった行動につながり、できることを増やしていく方法である。モデリングモデルとなる者の行動を観察させることで、患者自身がどのような行動をすべきか理解させる方法である。障がい者へのTBIにおいては、指導を行う歯科医師や歯科衛生士がモデルとなり以下の流れで進める。患者の注意を引く歯磨きの方法を見せる同じ動きをしてもらう動機付けを行うプロンプトプロンプトとは、患者が正しい行動を行えるようにするための補助的な刺激のことを指し、いくつかに分けられる。身体的プロンプト:身体に直接触れる等してガイドする言語的プロンプト:言葉での声かけ視覚的プロンプト:モデリングなど視覚的情報で訴えるシェイピング目標やゴールまでの道のりを細かく区切り、その1つ1つをクリアする度にほめるなどして達成感を与える方法である。例えば「歯科医師に挨拶する」「ユニットに座る」「歯ブラシを持つ」など段階的に進め、緊張や恐怖心を少しずつ解きながらステップアップしていく。プログラム学習障がい者へのTBIにおいて、プログラム学習は以下の4つの原理から成る。スモールステップの原理:歯科における目標を細かく設定し、小さな「できた」を増やしていくことで最終目標の達成につなげていく積極的反応の原理:患者本人が主体となり、積極的に参加することで学習が進んでいく即時フィードバックの原理:患者の行動に対して、指導を行う側がすぐにほめるなどの刺激を与えることで、行動が維持されやすくなる自己ペースの原理:患者のレベルに合ったペースで指導を行う3.歯磨き行動の課題•レベルを分析歯磨き行動に関する目標・課題を細分化し、簡単なものから難しいものへと系列化させる。TBI実施準備が整ったらTBIを行う。挨拶まず同じ目線で患者本人と保護者へ挨拶・自己紹介し、その日行う内容を伝える。TBI前の歯磨きレベルを確認「いつものように磨いてください」と伝え、歯磨き行動を観察する。観察時間は2分間以内とされている。同じ部位を繰り返し磨いていたら、一旦歯磨きを止める。観察中に把握すべきことは、患者は何ができていて何ができていないか、どの部位に歯ブラシが届き、どの部位に届かないか等である。歯科医師とTBI内容を検討指導のための課題設定の原則は以下の4つである。指導目標はもっとも簡単な内容にする指導内容は原則1つに絞るその場で理解できる内容にする発達と現在の口腔清掃レベルに応じた指導を行う上記に沿ってTBIを行ったものの課題の達成が難しいとなった場合は、指導課題をさらに細分化し強化する。あるいは理解可能な課題に変更するのも一つの方法である。またTBI終盤で「今日、やったことをもう一度やってください」とその日の指導課題を再度行わせ、今回の指導で学習が成立したか否かを評価することも重要である。その上でその日の指導内容と達成の可否、次回までの課題、介助が必要な部位などを保護者・介助者へ伝える。
1D編集部
2023年9月18日

【座談会】気鋭の歯科企業に「失敗した施策」を聞いてみた。

先日、東京都品川区でワンディー株式会社が主催する『歯科関連企業ビジネス交流会』が開催された。同会は歯科関連企業が集まるコミュニティで、数十社におよぶ歯科関連企業が集結した。同日には歯科関連企業によるパネルディスカッションも行われ、株式会社soeasy(URL)取締役の伊藤彰洋氏、株式会社4DX(URL)の石川善章氏、株式会社SABU(URL)代表取締役の齋藤篤氏の3名が登壇した。座長はワンディー株式会社取締役の河村悠が担当した。本記事では、パネルディスカッションの内容を抜粋してお届けしたい。歯科企業の「マーケティング失敗談」とは?河村悠氏(以下「司会」):本日は、「歯科業界に関するここだけの話を教えてください」というテーマで本日進めていきます。お三方がこれまで企業として行なってきたセールスやマーケティングに関する施策の中で、「これやったけど、うまくいかなかったな」という失敗した施策はありますか。まず、株式会社4DXの石川善章様、いかがでしょうか。石川善章氏(以下「石川」):株式会社4DXの石川と申します。弊社はまだ創業から1年しか経っていないので、何が成功なのか、何が失敗だったのかわからない状態です。しかし言えるのは、「過去の業界に対する姿勢」が失敗だったと思っています。私は前職も歯科業界で、業界生え抜きの人間です。前職の歯科企業では、学会やスタディグループなどでブースを出展しても、他社に対する敵対意識が結構ありました。しかし今はそんなことは関係なく、みんなで仲良く業界を盛り上げていけば良いのではと思っています。競合他社といってもそれぞれ強みが異なりますし、しっかりと考えていけば「競合」が「協業」に変わっていくのではないかなと。それがこれまでの仕事の中でできていなかったということが失敗ですね。河村:競合他社とも高め合いながら、今後の成長につなげていきたいですね。続いて株式会社SABUの齋藤篤様、いかがでしょうか。特に、具体的な失敗談はございますか。齋藤篤氏(以下「齋藤」):株式会社SABUの齋藤と申します。具体的な施策で言えば、弊社のオンライン事務局代行サービスの「顧客紹介キャンペーン」は失敗しましたね。弊社サービスをご紹介いただいたら、紹介元の先生と紹介先の先生に5万円ずつ支払う、という施策でした。「金のために紹介してるんじゃない」と怒られることが結構ありまして。「全額を紹介先の先生に付けて欲しい」という先生も多くいらっしゃるので、選択できるようにした方が良いと思いました。現在では紹介料をどちらに付けるかを選べるような仕組みにしています。河村:先生のフィードバックを受け入れた上で、今の改善策に活かされているということですね。最後に、株式会社soeasyの伊藤彰洋様、いかがでしょうか。伊藤彰洋氏(以下「伊藤」):株式会社soeasyの伊藤と申します。苦労した点は、ブース出展をする学会やスタディグループの選定でしょうか。弊社は「おしえあうって、すばらしい。」を理念とした医院向けのスマホ動画マニュアルを提供しています。経営系のサービスなので、経営や分院展開を積極的にされている先生方が集まっている団体に出展するよう心がけていますが、失敗することもありますね。具体的に言えば、企業展示のブースが先生がいる受講会場と遠く離れていたり、全く紹介もされなかったりすると、先生方と一切話せない。そうすると「あれ、この土日なんだったんだろう...」と思うこともあります(笑)。ランチョンセミナーや懇親会がある学会やスタディグループだとベストですね。カギは「SNS」にあり!?河村:伊藤様は、学会やスタディグループへの出展を通じて先生方とリアルで会うことを大切にされているという印象があります。伊藤:そうですね、大切にしています。先生方のコミュニティにも色々あって、所属するスタディグループの違いや学閥の違いもある。私は石川さんと違って元々が歯科業界の人間ではないので、業界の勢力図を全く知らない状態で歯科業界に入ってきました。この数年間は、どこかに地雷があるんじゃないかと戦々恐々としながら歩いてきた、というのが実情ですね。初期のsoeasy buddyというプロダクトの認知拡大にあたっては、とにかくSNSを活用するようにしていました。河村:私も歯科業界歴は2年程度ですが、独特の勢力図があるというのは理解できます。ワンディーに入社するまではBtoBのセールスをやってきたものですから、肩書きだけを見てもその先生がどれくらい偉いのかが分からないんですよね。フランクに声をかけて怒られたりしました。SNSを活用するというお話があったかと思いますが、どのようにお使いになっていたんでしょうか。伊藤:先生方とFacebookなどのSNSで繋がると、どの先生とどの先生が繋がっていて、どんなコミュニティに所属しているかということが分かるようになります。私は初期の頃から、先生方の投稿をストーキングに近いような形で見ていますね(笑)。多分、1日数時間くらいは見ていると思います。「この先生とこの先生つながっているな。あ、この学会で一緒なんだ」とか、そういうことを考え続けて関係性を作りにいっています。河村:SNSを使っていない企業も、使えるなら使った方が良いということですね。齋藤様は、どのような形で関係性を作ることが多いのでしょうか。齋藤:私は結構、直接聞いちゃいますね。「最近、どんな先生のセミナー行ったりされるんですか?」と聞きます。10人ほど聞けば、だいたいどの分野ではどの先生が注目されているかが分かります。その上で先生方と人脈を作りにいっている形でしょうか。河村:お聞きになっている歯科企業の皆様も、非常に勉強になったのではないかと思います。これからも、先生方の診療や経営を支えてエンドユーザーである患者さんのお役に立っていければと思います。それではお三方、本日は大変貴重なお話をありがとうございました。登壇企業株式会社soeasy「おしえあうって、すばらしい。」をスローガンに、組織内DXによる人材育成や、教育・おしえあい文化醸成を、ビジネスショート動画や、動画マニュアルで後押しする、株式会社soeasyは、AI技術を活用した医院内での教育や人材育成を加速させるアプリケーションツール「soeasy buddy for dental」で、医院内のDX化はもちろん、理念浸透、業務効率化・効果化、売上向上を強力サポート。国内では、新規開業・分院・改装・事業継承といったシーンでお役に立っているほか、海外では、米国の教育機関や医院でも導入が進むなど、社名・サービス名の通り「超簡単な教育DX」で業界を活性化して参ります。詳細を見る無料相談をする株式会社SABUSABUは、歯科医院に特化したオンライン事務局代行サービスです。全国約300の歯科医院から採用業務、経理労務業務、SNS運用などの診療外業務をご依頼いただいております。「事務長の半額で、2倍の価値を。」採用と教育の手間なく、院長先生をご支援いたします。アウトソーシングの活用で、めんどうな事務作業をまるっと手放しませんか?業務範囲の詳細などは気軽にお問い合わせください。詳細を見る無料相談をする株式会社4DX「痛くないのになぜ歯医者に行かなきゃいけないの?」4DXは専門性の高い歯科医療を患者様にわかりやすいものにし、治療時だけでなく予防のために継続的に来院される社会作りをコンセプトにしています。患者様に伝わり納得感を得るためには、もっと身近で分かりやすいもので「見える化」が必要です。「3Dでリアルに口腔内をビジュアル化できるもの」として、“口腔内スキャナー”が新たな予防歯科を創造していくと私たちは考えます。「補綴だけでなく予防にも。」「DrだけでなくDHにも。」4DXは月間200名にIOSをフル活用する新たな仕組み作りのご提案と、この実現に必須な条件を満たした最適なIOSをご提供いたします。詳細を見る歯科企業のマーケティング担当者の方へ歯科系企業交流会は、歯科業界に特化したマーケティングや企業間アライアンスに関するFacebookグループです。メーカー、ディーラー、ソフトウェア、人材紹介、コンサルティングなど歯科業界に関わる企業の担当者の方がご参加いただけます。定期的にオフラインでの交流会やシンポジウムも開催しておりますので、歯科企業の方はぜひご参加ください。Facebookグループに入る
1D編集部
2023年9月16日
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掲載情報について

1D(ワンディー)は、歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士向けの情報が集まる、日本最大級の専門メディアです。

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本サイトは、歯科医療関係者(歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科助手・歯科学生等)を対象に、歯科医療の臨床・研究・経営等に関する情報を集約したものです。歯科医療関係者以外の一般の方に対する情報提供を目的としたものではないことをご了承ください。

また、本サイトで提供する情報について細心の注意を払っておりますが、内容の正確性・完全性・有用性等に関して保証するものではありません。詳細は利用規約をご覧ください。

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