歯科用語集
2025年10月28日

電気歯髄診

「電気歯髄診」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

電気歯髄診とは、歯髄の生存状態を評価するために電気的刺激を用いる診断法である。この方法は、歯髄の神経が機能しているかどうかを確認するために、特定の電流を歯に通すことで行われる。語源としては、「電気」は電流を、「歯髄」は歯の内部に存在する神経組織を指す。電気歯髄診は、特に根管治療や歯髄炎の診断において重要な役割を果たす。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において、電気歯髄診は歯髄の生存状態を判断するための重要な手段である。特に、歯髄炎や根管治療を行う際には、歯髄の状態を正確に把握することが求められる。判断基準としては、患者が感じる感覚の有無やその強度が挙げられる。正常な歯髄であれば、電気刺激に対して明確な反応が見られるが、歯髄が死んでいる場合や炎症がある場合には反応が鈍くなることが多い。

関連用語・類義語との違い

電気歯髄診に関連する用語としては、冷却刺激試験や温熱刺激試験がある。これらは、歯髄の反応を評価するために異なる刺激方法を用いるものである。冷却刺激試験は冷たい物質を用いて、温熱刺激試験は温かい物質を用いる。これに対し、電気歯髄診は電気的刺激を用いるため、異なる反応を引き出すことができる。これらの診断法は、歯髄の状態を総合的に評価するために併用されることが多い。

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電気歯髄診の実践と臨床応用。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき診断手法と症例のポイント

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電気歯髄診の定義と目的電気歯髄診は、歯髄の生存状態を評価するための診断手法である。この手法は、歯髄の感受性を測定することによって、歯の健康状態を把握することを目的としている。具体的には、電気刺激を用いて歯髄の反応を観察し、正常な状態か、または病変が存在するかを判断する。この診断法は、特に歯髄炎や歯髄壊死の診断において重要な役割を果たす。電気歯髄診を適切に実施することで、歯科医師は患者に対して最適な処置を提案できる。電気歯髄診の手順と注意点電気歯髄診を行う際の手順は以下の通りである。まず、患者に対して診断の目的と手順を説明し、同意を得る。次に、診査を行う歯を選定し、必要に応じて周囲の歯や組織の状態も確認する。電気刺激を与える際には、適切な電流の強さを設定し、刺激を与える部位に導電性のジェルを塗布することが推奨される。患者の反応を観察し、痛みや不快感の有無を確認することが重要である。注意点としては、電気歯髄診はすべての患者に適用できるわけではない。心臓ペースメーカーを装着している患者や、特定の神経障害を持つ患者には慎重に行う必要がある。電気歯髄診のメリットとデメリット電気歯髄診のメリットは、非侵襲的であるため、患者に対する負担が少ない点である。また、迅速に結果を得ることができ、診断の精度を高めることが可能である。さらに、他の診断法と併用することで、より正確な診断が期待できる。一方で、デメリットとしては、患者の個々の感受性に影響されるため、結果が一貫しない場合があることが挙げられる。また、電気刺激に対する反応が必ずしも病変の有無を示すわけではないため、他の診断手法と組み合わせて使用することが望ましい。電気歯髄診の臨床症例と判断ポイント電気歯髄診は、臨床において多くの症例で活用されている。例えば、急性歯髄炎の患者に対して行う場合、電気刺激に対する反応が鈍い場合は、歯髄の壊死が疑われる。逆に、正常な反応が見られる場合は、歯髄が生存している可能性が高い。また、慢性の歯髄炎や根尖性歯周炎の患者においても、電気歯髄診は有効である。これらの症例では、電気刺激に対する反応の強さや持続時間が、治療方針を決定する重要な判断材料となる。電気歯髄診の導入と今後の展望電気歯髄診は、歯科診療において重要な診断手法として位置付けられている。今後、技術の進歩により、より精度の高い診断が可能になることが期待される。また、デジタル技術の導入により、診断結果の記録や解析が容易になり、診療の質が向上することが見込まれる。歯科医師や歯科衛生士は、電気歯髄診の技術を習得し、臨床において積極的に活用することで、患者の健康を守る役割を果たすことが求められる。
1D編集部
2024年6月1日
【クッキリわかる】歯性上顎洞炎、ベストプラクティス

【クッキリわかる】歯性上顎洞炎、ベストプラクティス

歯性上顎洞炎は歯科と耳鼻科の両方で治療しており、治療方針も施設毎に異なる疾病である。外科治療を必要とする場合は、口腔外科単独で手術するケースもあれば、耳鼻科と連携して手術するケースもあり、確実な知識とスキルを必要とする。本記事では、歯科医院において歯性上顎洞炎に対応するための基礎知識を整理していく。歯性上顎洞炎の概要1943年、Bauewによって最初に上顎副鼻腔炎(MSDO)と呼ばれる。それ以降、疾患としての認識が広まった。Abrahamsらは、上顎臼歯部の感染が60%で上顎洞病変を示したMattilaは、根尖部周囲骨炎の約80%の歯に洞粘膜過形成が見られた。大林らは、感染症患者の71.3%に上顎洞粘膜の変化を認めた。Melenらは、慢性細菌性上顎洞炎の244症例の患者198例の研究で、症例の40.6%に歯の病因を発見。Mailletらは、上顎洞炎と一致する所見を有する82のCBCTより50%以上が歯性であると結論付けた。 Bomeliらは、副鼻腔疾患が重症である程、原因歯を有し、それが86%もあると発見した。松本らは、片側性副鼻腔炎の症例の72%に歯性の原因があることを発見した。歯性上顎洞炎の発生率は上顎洞病変の10〜12%と比較的頻度の高い疾患で増加傾向にあると言われてるが、依然歯に原因がある副鼻腔炎の診断は、見落としや誤診が多いのが現状である。見落としの結果、耳鼻科で行われるESS(内視鏡下副鼻腔手術)だけを行った後も再発をし、抜歯及びESS再手術となったケースも存在し、Longhiniらは見逃されている歯性上顎洞炎はESS術後の再発の危険因子であると報告している。歯性上顎洞炎の原因と症状、診断とは?歯性上顎洞炎の原因は、主に下記の3点である。根尖性歯周炎の拡大抜歯時穿孔(上顎第一大臼歯、第二大臼歯)異物の混入歯性上顎洞炎の特徴や症状としては、下記が挙げられる。片側性原因歯動揺原因歯部歯肉頬移行部の炎症患側の偏頭痛前額部痛、頬部痛鼻閉・後鼻漏歯性上顎洞炎の診断、読影、臨床検査について歯性上顎洞炎を診断する要素としては、下記を診るべきである。病歴の聴取(副鼻腔疾患や歯科治療歴) 副鼻腔症状:鬱血、鼻閉、後鼻漏、顔面痛、悪臭口腔内症状:原因歯の生死判定、fistelの有無、根尖圧痛の有無画像及び臨床検査(洞粘膜変化、原因歯の歯根周囲の所見の有無)エックス線画像において歯性上顎洞炎を診断するための所見には、主に下記がある。原因歯の歯槽硬線の消失上顎洞底線の消失上顎洞不透過性亢進(=液面形成)上顎洞粘膜の肥厚臨床検査の所見としては、下記が挙げられる。鼻の評価:22項目副鼻腔評価尺度(SNOT-22)、副鼻腔炎の主症状の有無、中鼻道の内視鏡的所見(浮腫、ポリープ、化膿)の有無。患側鼻閉感、鼻粘膜や下鼻甲介の発赤・腫脹、後鼻漏、味覚異常の有無。歯髄および根尖組織の歯内療法評価:温度診、電気歯髄診、打診、触診、プロービング、動揺度検査。患側犬歯、歯肉頬移行部から頬部、眼窩下部にかけての発赤、熱感、疼痛、浮腫性腫脹の有無。炎症評価:血液検査。発熱、全身倦怠感の有無。上顎洞粘膜繊毛機能評価:上顎洞内に造影剤を注入し、その排泄機能を数日後に調べる。歯性上顎洞炎に対するベストプラクティス歯性上顎洞炎の治療について、急性の場合と慢性の場合とに分けて解説を行う。急性の場合急性の歯性上顎洞炎の場合の治療・対処法は下記である。抗生剤、解熱鎮痛剤、栄養補給、安静消炎処置(炎症が洞内に留まっている場合):未処置歯・根管処置歯であれば経過観察。根尖病変・歯根嚢胞があれば原因歯抜去、ドレナージ、洞内洗浄消炎処置(炎症が洞外に波及している場合):骨膜炎や頬部蜂窩織炎は通常の切開保護床装着なお耳鼻科の場合は、消炎治療(抗菌薬、解熱鎮痛)や補助的治療(抗アレルギー薬、鼻粘膜充血改善薬)やドレナージ(上顎洞穿刺・洗浄)を行う。慢性(3ヶ月以上経過)の場合慢性の歯性上顎洞炎の場合の治療・対処法は下記である。原因歯治療:未処置歯・根管処置歯であれば経過観察→歯根部処理 or 抜歯原因歯治療:根尖病変・歯根嚢胞があれば原因歯抜去、ドレナージ、洞交通部からの洗浄、保護床装着抗生剤(マクロライド少量長期療法)+消炎酵素剤上顎洞炎根治術(Caldwel-Luc法、Denker法)洞口腔瘻閉鎖術なお耳鼻科の場合は、マクロライド少量長期療法や、鼻漏や鼻閉、疼痛などの症状や画像所見(洞内陰影残存)がなければ経過観察を行う。症状や画像所見がある場合は、内視鏡下副鼻腔手術(ESS)を行う。歯性上顎洞炎の対応で留意すべきこととは?歯性上顎洞炎の対応については、下記の項目に留意すべきである。画像検査はパノラマX線、デンタル検査に加え、CBCTは必ず併用し、確実な画像診断をすべき。初期治療として抜歯を行ったが再発してしまい、ESSを行なった症例もあり、必ずしも抜歯が第一選択ではない。根管治療が完了している場合、ESSを初期治療として行なった症例での短期的な上顎洞炎のコントロールが可能。外科的介入は根管治療完了後にすべき。耳鼻咽喉科医と歯内療法専門医との間の協力的な取り組みが重要。参考文献歯性上顎洞炎に対する内視鏡下鼻内手術時の原因歯処置 佐藤公則 耳鼻臨床 99:12;1029~1034, 2006歯性上顎洞炎の画像診断モダリティと治療方針に関する比較検討 桐広樹ら 頭頸部外科 28(1):39〜44,2018Maxillary Sinusitis of Endodontic Origin AAE ポジションステートメント
Imani
2022年3月3日

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