歯科用語集
2025年10月28日

う歯

「う歯」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

「う歯」とは、虫歯の一種であり、歯の硬組織が細菌によって破壊される病態を指す。語源は「虫(う)」と「歯(は)」から成り立っており、虫が歯を侵食する様子を表現している。う歯は、初期段階では無症状であることが多いが、進行すると痛みや知覚過敏を引き起こす。分類としては、初期う歯、進行う歯、そして根面う歯などがあり、それぞれの段階に応じた治療法が求められる。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において、う歯は非常に一般的な疾患であり、歯科医師は定期的な検診を通じて早期発見を目指す。判断基準としては、視診や触診、X線検査が用いられ、特にX線検査は進行度を評価する上で重要である。う歯の治療には、フッ素塗布や充填、場合によっては根管治療が必要となる。保険点数に関しては、う歯の治療に対する点数が設定されており、治療内容に応じて異なるため、適切な請求が求められる。

関連用語・類義語との違い

う歯に関連する用語としては、「虫歯」や「齲蝕」が挙げられる。虫歯は一般的な呼称であり、う歯はその医学的な用語である。一方、齲蝕は虫歯の進行過程を指すことが多く、う歯の初期段階から進行段階までを含む広い概念である。これらの用語は、臨床現場でのコミュニケーションにおいて重要であり、正確な理解が求められる。

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【ミニセミナーを覗く】「ラバーダムは根管治療のときにするもの」と思っていませんか?――講師が問うのは、いつ外せるか

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ラバーダム防湿は、根管治療だから、コンポジットレジン修復だから、と処置に合わせて付けるもの。そう考えている歯科医師は多いのではないだろうか。1Dの「25分間」ミニセミナー「ラバーダム防湿――残根にどうやってクランプかけるの?」で、マイクロスコープを使った診療を中心にしている講師が投げかけるのは、逆向きの問いだ。「ラバーダムは、いつ外せるのか」。講師の答えは、治療で露出した象牙質を、外す前に守っておくこと。その根拠として講師が持ち出すのは、エナメル質と象牙質の成り立ちの違いである。本稿では、ラバーダムの歴史とメリットから、処置別の防湿の問題点、外すタイミングの考え方までを、スライドで確認できた内容を中心に、講師の主張・経験と編集部の解釈を分けて整理する。なお、タイトルにある残根へのクランプのかけ方は、この前半部分には出てこない。100年以上前の器具を、いまも使い続けている講師はまず、ラバーダム防湿に使う器具がクランプ、シート、パンチ、フォーセップス、フレームと非常にシンプルで、そのコンセプトは100年以上前にできあがったものだと話す。ラバーダムは一般に1864年、米国のバーナム(S. C. Barnum)が紹介したとされる。講師は、外科で清潔・不潔の概念が確立されていくのと同じ時代に、歯科ではすでに防湿のコンセプトが生まれていたと位置づける。その後の歩みについて、講師は次のように整理する。1900年代前半には吸引装置の発達で簡易防湿が主流になり、後半にはラバーダムの使用と根管治療や修復の成績との関係が指摘されるようになった。それでも使う歯科医師は多くなかったが、新型コロナウイルス感染症の流行で世界中の歯科医師が注目し、2020年代にはゴールドスタンダードの処置として位置づけられるようになった、というのが講師の見方だ。一方で講師は、ラバーダム防湿は教科書で簡単に触れられる程度で、体系的に学ぶ機会が少なく、エビデンスもまだ整理の途中にある分野だとも断っている。メリットは4つ。接着への影響を示す臨床研究もスライドでは、ラバーダム防湿のメリットが患者側と術者側に分けて示される。患者側は「治療時の安全確保」と「湿度、術野汚染のコントロール」、術者側は「術野の明示、術式の合理化」と感染対策だ。安全確保の例として講師が挙げるのは、ファイルの誤飲・誤嚥の症例報告で、ラバーダムをしていない状態で事故が起きれば責任は重くなると言う。感染対策については、ラバーダムが感染性のエアロゾルを大きく減らすという報告を紹介しているが、編集部は示された数値の原典を確認できていないため、本稿では数値を載せない。術野汚染のコントロールでは、講師は自身の経験を語る。以前は一部の処置をラバーダムなしで行い、セメンテーションのときだけラバーダムをしていた時期があった。当時の写真を振り返ると、レジンが剥がれたような状態がいくつも見つかったという。自分では止血も防湿もしたつもりだったが、後から見返すとそうではなかった、と講師は振り返る。そのうえでスライドに示されるのが、2022年にJournal of Esthetic and Restorative Dentistryに掲載された口腔内での臨床研究(Falachoら)だ。被験者の口腔内に装着したスプリントに抜去歯を固定し、ラバーダムの有無でエナメル質への接着強さを比べたもので、要旨によれば、接着システムにかかわらずラバーダムを使った群で接着強さが高かった。講師はこの研究を、ラバーダム防湿の必要性を裏付けるものとして紹介している。ただし、エナメル質への接着強さを測った研究であり、修復物の長期成績を直接示したものではない点は押さえておきたい。簡易防湿と湿度の関係については、1Dの過去記事「コンポジットレジン修復にラバーダム防湿は必要か?」も参考になる。「処置別」の防湿では、処置と処置のあいだが抜け落ちる講師が「これまでのラバーダム防湿」と呼ぶのは、処置ごとに付けるやり方だ。スライドには根管治療、直接修復、間接修復の写真が並び、講師自身も以前は、今日は根管治療だから、今日は修復だからラバーダムをしよう、と処置別に考えていたという。この考え方の最大の問題として講師が挙げるのは、処置と処置のあいだに連続性がなく、治療中だけきれいな環境になっていることだ。新型コロナウイルス感染症を経て、講師の診療は、ラバーダム防湿下で連続的に治療を進める形に変わったという。講師は、一度マイクロスコープで治療すると裸眼には戻りにくいのと同じで、ラバーダムのある環境を一度経験すると、ラバーダムなしの治療が汚く感じると話す。複数の処置をまとめて行うときには効率もよいと感じているが、日本の保険制度のもとではまとめて治療するのが難しい場面があることにも触れている。こうした経験を踏まえて講師が掲げるキーワードが、「防湿で何を守るべきか」と「防湿の質」の二つだ。外す基準は、象牙質が外界にさらされたままかどうか講師は、クラウンを外してやり直す症例を示しながら、いつラバーダムを外せるのかを問う。考えるべきは、治療した部位がこの先の汚染と、それに続く感染に耐えられる状態かどうかだと講師は言う。歯冠修復を終えてレジンで保護した部位と、これから根管治療に入る部位とでは、外してよいかの答えも外し方も違ってくる。この判断の手がかりとして、講師は歯を発生学的に見ることを勧める。スライドでは「Enamel/Ectoderm」「Dentin/Mesoderm」と示される。講師によれば、エナメル質は皮膚や爪と同じく外胚葉由来で、外界とのバリアの役割を持つため、それ自体を保護する必要性はあまり高くない。エナメル質内で処置を行うラミネートベニアが長期で安定した成績を出していることも、講師はその例に挙げる。一方、象牙質は外界に単独でさらされることを前提とした組織ではなく、外からの刺激への抵抗力も強くない。だから、治療で象牙質が露出したときは、ラバーダム防湿下でできるだけ汚染を避け、外す前に何らかの方法で保護しておく必要がある、というのが講師の結論だ。編集部から一点補足しておく。現在の発生学では、象牙質をつくる象牙芽細胞は神経堤に由来する外胚葉性間葉から生じるとされ、「中胚葉」という表記は簡略化した言い方といえる。講師の論点は、外界とのバリアとして働く組織か、内部環境を担う組織かという対比にあると読むのがよいだろう。象牙質を守る手段としての即時象牙質シーリング(IDS)では、露出した象牙質をどう守るのか。講師が挙げるのは、レジンコーティング、あるいは即時象牙質シーリング(Immediate Dentin Sealing、IDS)と呼ばれる方法だ。講師は日本で生まれた手法として紹介し、1990年代から基礎研究や臨床研究が報告されてきたと話す。形成した直後の新鮮な象牙質をレジンで覆うことで、象牙質をコンタミネーションから守ると同時に、マイクロリーケージを抑え、接着を有利にするという考え方だ。スライドには、IDSの利点として、新鮮な切削象牙質が象牙質接着に理想的な被着面であること、ボンディング材を先に硬化させることで接着強さが向上すること、応力の少ない状態で象牙質接着ができあがること、プロビジョナルの期間に細菌の漏洩や知覚過敏から象牙質を守ることの4点が英語で並ぶ。この方法を体系的にまとめたMagneの総説(J Esthet Restor Dent 2005)の要旨でも、形成直後の象牙質にボンディング材を塗布・硬化させてから印象を採ることが推奨され、接着強さの向上、ギャップの減少、細菌の漏洩と知覚過敏の軽減が挙げられている。講師は、IDSは長期の臨床研究の結果を待っている段階だとしつつ、ゴールドスタンダードになる日は近いとし、象牙質を露出させたままにしないためには、ほぼすべての過程でIDSが必要だと考えていると述べる。ここは講師個人の臨床判断であり、すべての症例に同じ手順が当てはまるとは限らない。それでも、「どの処置だから付けるか」ではなく「外したあとに象牙質が守られているか」でラバーダムの付け外しを考える視点は、日常の防湿を見直すきっかけになりそうだ。本稿で扱わないことタイトルにある残根へのクランプのかけ方、クランプやウェッジの選び方などの具体的な手技は、この前半部分には含まれていない。講師の自己紹介や医院の設計の話、エアロゾルの減少率などの数値、自動字幕で聞き取りが不確かだった処置名や文献名も載せていない。ファイル誤飲の症例報告とIDSが日本で生まれたという経緯は、編集部では原典を確認できていないため、講師の紹介として記すにとどめた。元動画を見る【ラバーダム防湿】残根にどうやってクランプかけるの?(2024年3月8日公開)このミニセミナーはセミナーの前半部分です。続きは1Dプレミアムで視聴できます。
1D編集部
2026年10月24日
【ミニセミナーを覗く】「患者は健康になりたいはず」と思っていませんか?――難しいTBIで講師が外した前提は、「望む」と「努力する」の違いだった

【ミニセミナーを覗く】「患者は健康になりたいはず」と思っていませんか?――難しいTBIで講師が外した前提は、「望む」と「努力する」の違いだった

何度伝えても歯を磨かない患者に、TBI(歯みがき指導)をどう続けるか。1Dの「25分間」ミニセミナー「ムズかしいTBIの攻略法とは?」で講師が最初に崩すのは、指導のテクニックではなく、指導する側の前提である。患者は誰でも健康でいたいと思っている。そこまではその通りだが、健康のための努力を惜しまないかと言えば、そうでもない。この2つを同じものとして扱うと、難しい患者ほど指導がこじれる、という見立てだ。本稿では、講師が語った内容と、編集部が補った確認・解釈とを分けて書く。「ハードモードなTBI」とはどんな場面か講師は、臨床に週3〜4日立ちながら、医院のシステムづくりやスタッフ教育の手伝い、講演の仕事もしていると自己紹介する。歯科衛生士向けの雑誌での10年間の連載を、2冊の本にまとめているという。この回のお題が「ハードモードなTBI」だ。講師が挙げる場面は具体的である。重度の歯周病なのに何度言っても磨かない患者。10歳で、来るたびに厚いプラークが付いている子ども。「難しくてね」とごまかす人、聞いているふりをする人、腕を組んで早く終わらないかという空気を出す人、歯みがきの話はいいから治療しろと怒り出す人、威圧的で攻撃的な人。1日に1人でもこういう患者に当たると、1週間ぐらい引きずることもある、と講師は言う。講師自身がいちばん苦手だというのは、何を言われているのかわからない場面だ。痛いはずのないミラーで「痛い」と言われる。前回はローリング法で磨けと言われた、と言われるが、そんな指導をするわけがない。院長の前でそれを言われるのが最悪だ、と笑いを交えて話す。毎回説明している歯ブラシの使い方に、初めて聞いたような反応が返ってくる。答えの出ない謎は、聞き流して次の患者へこうした謎に出会ったとき、講師は理由を真剣に考えるのをやめ、聞かなかったことにしてスルーすると言う。長い経験の中で、それが正解だと思っている、という。理由は2つ挙がる。考えても答えは出ないこと。そして、答えらしきものを導いたところで、それを説明すれば患者が納得するわけではないことだ。たとえば、ミラーの冷たさを痛みと感じたのかもしれないと推測できても、冷たさについて説明を始めたところで、患者が「なるほど」となるわけではない。講師は、新幹線の車内販売で、注文と違うお菓子を渡されて同行者3人で首をひねった、という旅先の話も添える。問いただすこともできるが、苦笑いして次に行く。ハードモードのときに大事なのは次に行くことで、聞き流す・スルーする・忘れるというのは、ハードモードのTBIの中で一番大事なことかもしれない、と講師はまとめる。健康でいたい人が、努力を惜しまないとは限らないそのうえで講師が確認するのが、冒頭の前提である。患者はみんな健康でいたいと思っている。これはイエスだ。だが、健康のための努力を惜しまないかと言えば、そうでもない。人はみな健康になりたいはずで、そのための努力をするべきだ、と考えてしまう歯科関係者は多い、と講師は言う。患者の側の例も挙がる。80歳だから歯みがきもお金のかかる治療もいらない、という人。たばこは死んでもやめない、という人。薬をたくさん飲んでまで長生きしたくない、という人。歯科の側が、年を取った今だからこそ頑張りましょうと熱く語ること自体は悪くないが、そこに患者のニーズがない、という指摘だ。講師は聴き手にも問いを向ける。患者には定期的なメンテナンスが大事だと言っているが、あなた自身は人間ドックに行っているか、自分の口のメンテナンスをきちんとしているか。思っていることと、言っていることと、やっていることは同じとは限らない。磨かない患者も、その意味では私たちと同じだ、というのが講師の論理である。「中の下でいい」患者には、深追いせずに気持ちよく帰すでは、健康は「中の下」でいいと考えている患者にはどうするか。講師の答えは、深追いしないことだ。「今日もお掃除しておきましょうね」と言って、気持ちよく帰ってもらう。数か月に1回の清掃で健康が保てるわけではないことは承知のうえだ、と講師は言う。それでも、行くたびにうるさく言われるのが嫌になり、メンテナンスに来なくなるほうが患者にとって良くない。通っていれば早期に見つけられるものもあるかもしれない。孫に口が臭いと言われたのをきっかけに、歯周病と言われたことを思い出し、ちゃんと磨こうと思う日が来るかもしれない。講師は、難しい患者ほどこちらの価値観を押し付けるとうまくいかないと言い、それぞれの患者が望む健康をサポートする、という言い方をする。1本も歯を失いたくない人もいれば、あと10年自分の歯で噛めればいいという人も、たばこはやめないという人もいる。その望みの範囲で、少しでも助言をしていく。編集部の解釈を添えると、これは「指導をあきらめる」話ではなく、通院が続くことを優先順位の上に置く判断と読める。どこまで踏み込むかは患者ごとの判断で、講師の経験に基づく考え方である。子どもの歯みがきは、何のためにするのか後半で講師が取り上げるのは、母親から受けることの多い質問だ。子どもが歯みがきをさせてくれない。逃げ回る子を押さえつけ、ギャン泣きの中で磨く。夜になるとお互いに嫌な時間になる。講師はここで、そもそも子どもに歯みがきをする必要がどこにあるのか、から見直そうと言い、WHOとFAOの報告書「食事・栄養・慢性疾患予防」(2003年)を示す。スライドには「口腔衛生とう蝕予防との明確な相関関係を示す強力な根拠はない」とあり、講師は、う蝕のリスクを高めるのは砂糖の量と頻度、下げるのはフッ化物の使用だと書かれている、と説明する。講師は1986年のWHOの見解にも触れているが、編集部では原典を確認できていないため、本稿では扱わない。この報告書(WHO Technical Report Series 916)について、編集部が巻末の根拠一覧で確かめた範囲では、う蝕のリスクを高める要因として遊離糖の「頻度と量」、下げる要因としてフッ化物が挙げられており、どちらも根拠の強さは最上位の「確実」に分類されている。一方、「良好な口腔衛生・プラークがないこと」は、歯周病のリスクを下げる要因として挙げられている。歯みがきが不要だという意味ではなく、う蝕に対して何が効くのかを分けて考える材料として読むのが妥当だろう。この先、子どもへの具体的な対応にどうつながるのかは、セミナーの続きで語られる。元動画を見る【歯科衛生士必見】ムズかしいTBIの攻略法とは?(2024年9月26日公開)このミニセミナーはセミナーの前半部分です。続きは1Dプレミアムで視聴できます。
1D編集部
2026年10月17日
「患者が減るから」で、2040年を語っていませんか?――先に足りなくなるのは、診る側かもしれない

「患者が減るから」で、2040年を語っていませんか?――先に足りなくなるのは、診る側かもしれない

2040年問題という言葉が対談の主題に置かれます。画面に出る定義は「日本の少子高齢化や人口減少により2040年頃に深刻化すると予測される社会経済問題の総称」。出演者はまず、時間の近さを確かめます。まもなく2026年を迎える。つまり2040年まで15年を切った、と。この話題は、歯科医院では「人が減る」つまり「患者が減る」という形で受け取られがちです。ところが対談は、そこで止まりません。減るのは患者だけではない、という指摘から始まります。患者も減る。ただし、減り方が速いのは歯科医師のほうだ出演者が根拠に挙げるのは、厚生労働省の医師・歯科医師・薬剤師統計です。もう歯科医師が減る時代ですよ、と言ったうえで、一方で患者も減るんですよ、と続けます。そのうえで置かれるのが、この記事の背骨に当たる一文です。患者の減り具合に対して、歯科医師の減り具合のほうが大きい。理由として語られるのは、年齢構成です。歯科医師は一般の人口に比べて年齢の高い層が厚く、その層がこれから引退していく。だから歯科医師は足りなくなっていく、という順序になります。なお、動画のなかでは平均年齢の具体的な数値も語られますが、統計の数字とは一致しないため、ここでは数値としては扱いません。使えるのは「引退期に向かう層が厚い」という構造のほうです。構造そのものは確かめられます。令和6(2024)年12月31日現在の同統計で、歯科医師の総数は103,652人。前回の令和4年調査から1,615人、率にして1.5%の減少でした。歯科医師が増え続ける時代はすでに終わっており、減少は予測ではなく、直近の調査で起きたことです。画面には「特に地方における歯科医療の安定的な提供体制が揺らぐ可能性がある」というテロップが添えられます。足りなくなり方は、地域ごとに同じではない対談はここから地域の話に移ります。地方はそもそも歯科医師がいない、もうできていますもんね、という短いやりとりがあり、無歯科医地区の話が出ます。車を運転できなくなるといった事情も重なって、受療の機会そのものが失われることが起こる。もう本当にどうしようもないような状況がある、とも言われます。この点は一次資料で確認できます。厚生労働省の令和7年度の調査(令和7年10月末日現在)で、無歯科医地区は全国で750地区、そこに暮らす人は196,640人でした。前回の令和4年度調査は784地区・188,647人ですから、地区の数は34減った一方で、そこに住む人は7,993人増えています。地区が減ったから解消に向かっている、と読める数字ではありません。ただし、この数字は「地方で開業すべきだ」という話ではありません。対談でもそういう勧め方はされていません。ここで押さえておきたいのは、同じ「歯科医師が足りない」でも、都市部と無歯科医地区では意味がまったく違うということです。出演者はのちほど、東京の都心部と北海道の無歯科医地区では、という並べ方でこの差に触れています。「患者が減る」より先に起きるのは、「来られない患者が増える」対談の後半に、もう一段の言い換えが出てきます。外来に来られない患者さんが絶対に増えるわけですよ、という一文です。人口が減っても、高齢の人や持病を抱えた人の割合は増える。その人たちは歯科の必要がなくなるのではなく、歯科医院まで来られなくなる。出演者はここで、供給が足りていない領域だという見方を示します。後期高齢者や要介護の人も含めて、必要としている人の数に対して診る側が足りていない。だから放置されている患者さんがたくさんいるわけですよ、と。ここで語られているのは、需要が消えるのではなく、需要が外来という形では現れなくなる、という変化です。なお、対談のなかで有病者の割合を示す具体的な統計は提示されていません。この部分は出演者の見立てとして受け取るのが妥当です。ただ、見立ての向きは前半の話と一貫しています。診る側が減っていくところへ、外来では拾えない患者が増えていく。主戦場が変わる、という言い方その先で出演者が使うのが「主戦場」という言葉です。居宅における訪問診療の推進が政策のトピックになっていることに触れ、そこが主戦場になると思うんですよね、と言います。2040年になった時を想像すると、基本、主戦場は訪問ですよ、と。極端な言い方として、すべての開業医が訪問診療に行くくらいの心持ちで、という表現も出てきます。もちろん、若い人向けの治療も予防管理も大事だという断りは入っています。外来をやめるという話ではありません。変わるのは重心です。そしてこの重心の移動は、医院ごとの思いつきではなく、制度の設計に沿っているというのが対談の整理です。画面には「これからの時代は地域包括ケアシステムでしかないんですよ」というテロップが出て、すべての医療政策の根底にあるのは地域包括ケアという思想だ、と説明されます。団塊の世代が75歳以上となる2025年を目処に、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体で提供し、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けられるようにする。その枠組みに、歯科も参画する側として入っていくことになります。出演者が挙げる2040年以降の方策は、地域包括ケアシステムと訪問診療、そしてDXの三つでした。15年を、待つ時間ではなく準備する時間として使う対談の締めくくりで出演者が言うのは、この15年でしっかりと地盤を固めて、自分たちも含めて地域包括ケアに参画していかなければならない、ということでした。学生時代に覚えた用語として通り過ぎるのではなく、自院の仕事として置き直す、という意味です。2040年という数字は遠く見えますが、15年後に自分が何歳で、そのとき今の患者が何歳になっているかは、すぐに計算できます。今の患者のうち、通院がだんだん難しくなっている人は誰か。その人が来られなくなったとき、どこへ引き継がれるのか。近隣の在宅医療や施設と、名前の分かる関係があるか。地域で誰がどこまで担っているかを知っているか。こうした問いに答えを用意することが、訪問診療の件数を増やすことと同じではありません。対談も、訪問を始めれば医院が安泰になるとは言っていません。言われているのは順序のほうです。診る側が減り、来られない患者が増えるという前提を先に受け入れておけば、2040年が来てから慌てずに済む。15年という残り時間は、その前提に合わせて自院の形を変えるには十分な長さで、何もしないまま過ごすには長すぎます。元動画を見る【2040年問題】歯科医師が生き残るためには(2025年11月20日公開)
1D編集部
2026年9月30日
歯周病ケアに革新!信頼のサイエンスで選ぶ『カムテクト』の実力に迫る

歯周病ケアに革新!信頼のサイエンスで選ぶ『カムテクト』の実力に迫る

歯周治療、しっかりできていますか?SC、SRP、ブラッシング指導、歯周外科治療…。ひと通りの歯周治療を実施したのに、患者さんの歯ぐきの状態がなかなか改善しない。そんな悩みを持つ歯科医療従事者の方は多いのではないでしょうか。歯周治療を受けている患者さんの多くは、「歯科医院に通っているから大丈夫」と安心してしまいがちです。しかし、歯周病をコントロールするには、歯科医院での治療だけでなく、患者さん自身による毎日のセルフケアが欠かせません。この2つがそろって、はじめて効果が現れます。本記事では、歯科医院でのケアとセルフケアをつなぐ「信頼できる橋渡し役」として注目されている『カムテクト』に焦点を当て、現代の歯周病対策に求められる新たなアプローチを考えていきます。歯周治療にはセルフケアが必須患者さんのセルフケアというと、まず「ブラッシング指導」を思い浮かべる方が多いかもしれません。もちろん正しいブラッシング技術の習得は歯周ケアの基本ですが、それらを習得し継続することができない患者さんが多いのも現実です。患者さんが無理なく続けられるセルフケアを提案するために、ブラッシングに使うアイテム選びも非常に重要です。なかでも歯磨剤は、毎日のルーティンに自然に組み込みやすく、使用感や変化を実感しやすいため、セルフケアを習慣化するカギとなり得ます。「使ってみたら、歯肉の状態が良くなった気がする」「いつもよりすっきりするから、自然と続けられる」こうしたポジティブな実感が、セルフケアの習慣化へとつながっていくのです。続けやすいツールを提案することも、歯科医療者としての大切な役割のひとつ。そんな視点から、患者さんが効果を実感しやすいセルフケアアイテムとして、『カムテクト』をご紹介します。セルフケアグッズとして『カムテクト』の提案患者さんからの評価も高いカムテクト歯周病に特化した歯磨剤『カムテクト』を知っていますか?Haleon社の製品では、知覚過敏ケアとして広く知られている『シュミテクト』が有名です。一方で『カムテクト』という名前は聞いたことがあっても、どんな特徴があるかまでは知らないという声も少なくないのが現状です。しかし、『カムテクト』は1度使った人からの評価が、非常に高いことで注目されています。約90%が使い心地に満足!2024年に人間ドック受診者を対象として実施されたサンプリング調査では、『カムテクト』試用後の使い心地に対し、約90%の人が「満足」と回答しました。出典元:2024年人間ドック受診者サンプリングアンケート n=611 試して納得、70%以上が積極的アクションへさらに注目すべきは、使用後に「購入した」「お店で探した」「人にすすめた」という積極的な行動を起こした人が、70%を超えていた点です。この結果から『カムテクト』は 効果を実感しやすく、「また使いたい」と思える満足度の高い歯磨剤であることが分かります。出典元:2024年人間ドック受診者サンプリングアンケート n=611 『カムテクト』研究員にインタビュー『カムテクト』の歴史とサイエンス使ってみると良さが分かる『カムテクト』について、Haleonジャパンの研究開発担当の中谷遼太朗氏に、『カムテクト』の歴史とサイエンスについてお伺いしました。ー『カムテクト』が生まれたきっかけや背景について教えてください。『カムテクト』は、歯周病予防に特化した処方を追求し、2014年に誕生した歯磨剤です。歯周病は、世界中で多くの人々が悩む慢性的な疾患であり、歯の喪失原因のひとつとして広く認識されています。『カムテクト』はそうしたニーズに応えるべく、開発されました。海外では『parodontax(パラドンタックス)』という歯周病ケアブランドとして展開されており、その科学的知見や処方技術をベースに、日本市場向けに発売されたのが『カムテクト』です。ー製品開発のコンセプトを決める上で、特に重視したポイントはありますか?Haleonジャパン株式会社 研究開発担当 中谷遼太朗氏カムテクトの開発において重視したのは、誰もが日常で使いやすく、効果を実感しやすい製品であることです。そのひとつが、ドラッグストアで手軽に購入できるという利便性です。セルフケアは毎日の習慣だからこそ、患者さん自身が継続しやすい環境づくりが必要だと考えています。安心して使用できる処方設計にも、徹底的にこだわりました。『カムテクト』には、清掃剤として炭酸水素ナトリウムを約70%と高濃度で配合しています。炭酸水素ナトリウムをはじめとするすべての配合成分は個別に毒性評価済みであり、殺菌効果のあるIPMP(イソプロピルメチルフェノール)、抗炎症作用のあるMAG(グリチルリチン酸モノアンモニウム)、歯ぐきの血行促進としてのビタミンEなどとの組み合わせにおいても、長期使用時の安全性が確認されています。また『カムテクト』に使用している炭酸水素ナトリウムは、粒子がきめ細かい「エクストラファインパウダー」を採用しており、やさしい使い心地と高い清掃効果を両立する処方が実現されています。当社では「Trusted Science(信頼されるサイエンス)」を理念に掲げ、科学的根拠に基づいた製品開発を行なっています。炭酸水素ナトリウム約70%配合歯磨剤は、菌数を99.9%まで減少バイオフィルムに残存する菌数と炭酸水素ナトリウム濃度との関係性の試験では、炭酸水素ナトリウム無配合と比較すると、約70%配合は細菌数が3log10(99.9%)まで減少することが確認されています。                                       異なる濃度の炭酸水素ナトリウム溶液7日後のバイオフィルムに残存する生菌数。出典Prattenら 2016¹ 良好なプラークコントロール維持のサポートへ歯間隣接面における6、12および24週目のプラークの除去効果の試験をみてみると、通常の歯磨剤と比較して、5倍以上のプラーク蓄積抑制効果が確認されました。この結果より、6、12および24週目でプラーク指数が有意に改善され、患者さんの良好なプラークコントロールの維持をサポートできることが確認いただけます。炭酸水素ナトリウム配合歯磨剤による 6ヶ月間臨床試験米国において歯肉炎患者約200名を対象に、6ヶ月間の臨床試験を実施。炭酸水素ナトリウム配合歯磨剤の継続使用により、プラーク指数の改善が認められ、安全性に関しても問題は報告されませんでした。平均総合TPIスコア±標準誤差* ITT集団。出典Joseら²* 開始時は未調整平均値であり、6、12および24週目は調整済平均値であるTPIは0~5の6段階で採点された出典元:1. Pratten et al. Physical disruption of oral biofilms by sodium bicarbonate: an in vitro study. Int Jour Dent Hyg. DOI: 10.1111/idh.12162 2. Jose et al. Six-month evaluation of a Sodium Bicarbonate-Containing Toothpaste for Reduction of Established Gingivitis: A Randomized USA-Based Clinical Trial. J Clin Dent 2018;29:33 -39                                        ー「カムテクト」という名称に込められた意味や思いを教えていただけますか?『カムテクト』という名称は、「噛む(カム)」と守ることを意味する「Protect(テクト)」を組み合わせた造語です。この名前には「歯と歯ぐきをしっかり守る」という製品コンセプトが込められています。単なる歯磨剤ではなく、歯周病予防を目的に、歯と歯ぐきの健康をサポートする存在でありたいというブランドの思いを象徴する名前となっています。現在、日本国内には歯ぐきの悩みを抱える人が4,000万人以上いるとされています。『カムテクト』はそのような方々へ、日常のセルフケアで寄り添える存在であることを目指しています。ー『カムテクト』がもつ主要な有効成分や技術的特徴はどんなものですか?『カムテクト』の最大の特徴は、約70%という高濃度で配合された炭酸水素ナトリウムにあります。炭酸水素ナトリウムには、プラークを軟化させ、ブラッシングによる物理的除去をサポートする作用があり、まさに『カムテクト』の処方設計の核と言える存在です。一方、一般的な歯周病予防用歯磨剤では、殺菌成分や抗炎症成分を中心とした「薬効ベースの処方設計」が主流です。歯周病の原因となる菌を抑制・炎症を抑えることに重点が置かれており、プラーク自体を機械的に落としやすくするというアプローチは、あまり重視されていないケースも見受けられます。また、炭酸水素ナトリウムは日本の薬機法上「有効成分」とはみなされておらず、処方上の差別化にはつながりにくいという理由で、競合製品では積極的に使われていないのが現状です。それでもなお、当社が炭酸水素ナトリウムに強くこだわるのは、豊富な科学的エビデンスと国際的な臨床データに裏付けられているからです。こうしたグローバルで培われた処方設計と研究成果を、日本市場向けにローカライズして展開できる点は、他社製品とは一線を画す、当社ならではの大きな強みと言えるでしょう。ー開発にあたり、特に苦労した点や壁となった要因は何でしたか?『カムテクト』の開発においては、処方設計・製造工程の両面で、いくつか大きな課題を乗り越える必要がありました。なかでも、以下の2点は製品化に向けた大きな壁となりました。炭酸水素ナトリウムと他成分の相性問題『カムテクト』は、約70%という高濃度の炭酸水素ナトリウムを配合した特殊処方です。この処方は、プラークの物理的除去をサポートするうえで大きな価値を持つ一方、他の有効成分との相性において化学的な安定性が課題となりました。炭酸水素ナトリウムの性質上、特定の成分と組み合わせるとpH変動や分離、変質などが起こる可能性があり、配合を断念せざるを得ない成分もありました。粘度の高さによる撹拌・充填の難しさ使用感からも実感いただけるように、『カムテクト』は非常に硬めのテクスチャーが特長です。これは高濃度の炭酸水素ナトリウムを含むことによるもので、製造工程において技術的困難が伴いました。・高粘度により、撹拌時に成分が均一に混ざりにくく、有効成分が偏るリスクが発生・粘度が高くなることで、チューブへの充填が困難これらの課題を解決するために、複数の技術的対応が必要でした。ー「カムテクト」ブランドとして、歯科医療者や患者さんに向けて伝えたいメッセージはありますか?『カムテクト』は、歯ぐきの健康に悩むすべての人々を支え、生涯にわたって口腔内に自信を持てる毎日を提供することを使命としています。現在の日本では、成人の約8割* が歯周病の兆候を抱えていると言われています。このような状況において、『カムテクト』は、誰もが手に取りやすい製品であることが、歯周病予防への重要なアプローチであると考えています。ドラッグストアで購入できる身近さと、科学的根拠に裏打ちされた処方。この両立が、日々のセルフケアを支える「続けやすさ」へとつながっています。『カムテクト』が描く歯科医療の未来像は、「歯科医院と患者さんの間に立つ信頼できる架け橋として、セルフケアの質を底上げし、結果的に歯科医療全体のレベル向上に寄与すること」です。このビジョンは、当社が掲げる「ボトムアップ型の健康支援」という企業哲学とも深く結びついています。また、「Deliver better everyday health with humanity.(もっと健康に、ずっと寄り添って)」というパーパスを掲げ、その実現に向けて、製品開発の革新、サイエンスの追求、そして現場との対話を重ねる姿勢を大切にしています。今後も『カムテクト』は、歯科医療者の皆さまとともに、患者さん一人ひとりの健康意識を支えながら、より良い未来の口腔健康の実現に貢献していきたいと考えています。出典元: *令和4年歯科疾患実態調査Haleonヘルスパートナーに登録して患者さん用無料サンプルをオーダーしませんか?Haleonヘルスパートナーとは?Haleonヘルスパートナーは、歯科医療従事者の皆さまに向けて、オーラルヘルスケアに関する最新情報を提供するコミュニティサイトです。日々の診療に役立つコンテンツや、患者さんとのコミュニケーションを支える資料など、さまざまな情報をご利用いただけます。主なサービス内容・ウェブ講演会の無料配信知覚過敏症ケア、歯周病予防、義歯やマウスピースケアなどをテーマとしたウェブ講演会を、いつでも無料で視聴可能。過去の講演ダイジェスト動画もアーカイブで公開されています。・患者さん用無料サンプルの提供歯磨剤の『カムテクト』や『シュミテクト』、義歯・リテーナー洗浄剤の『ポリデント』、義歯安定剤の『ポリグリップ』など、患者さんのセルフケア習慣づくりに役立つ製品サンプルを、オンラインから簡単にオーダー可能です。・患者指導用資材のダウンロード歯周ケアを含む様々なセルフケア指導に活用できる、わかりやすい説明資料や配布用ツールがダウンロード可能です。登録して『カムテクト』患者さん用サンプルをオーダーしませんか?オーダー方法について1. 会員登録(無料)Haleonヘルスパートナーの公式サイトで、必要事項を入力して会員登録を行います。(※登録フォームへの入力後、承認まで最大5営業日ほどかかる場合があります。)2. ログイン後、サンプル依頼ページへアクセス登録完了後、ログインして、専用ページからサンプル申請が可能になります。3. 患者さん用サンプルを選択してオーダー希望のサンプル(例:『カムテクト』)を選択して、注文を完了します。登録や詳細は、以下の公式サイトをご覧ください。公式サイトで詳細を確認する
1D編集部
2025年5月29日
RSSTの理解と臨床応用。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と処置のポイント

RSSTの理解と臨床応用。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と処置のポイント

RSSTとは何か?その定義と背景RSST(Root Surface Sensitivity Test)は、歯根面の感受性を評価するためのテストである。主に歯周病や歯の過敏症に関連する症例において、患者の主観的な感覚を評価する手段として用いられる。RSSTは、歯科臨床において重要な役割を果たし、適切な診断や処置を行うための基礎となる。このテストは、歯科医師が患者の症状を理解し、適切な治療法を選択するための重要な情報を提供する。特に、歯周病の進行や歯の過敏症に対するアプローチを考える際に、RSSTの結果は非常に有用である。RSSTの実施手順と注意点RSSTを実施する際には、いくつかの手順と注意点がある。まず、患者に対してテストの目的を説明し、同意を得ることが重要である。次に、テストを行う歯の表面を清掃し、適切な刺激を与えるための準備を行う。刺激には、冷水や温水、または特定の化学物質を使用することが一般的である。刺激を与えた後、患者に感覚を評価してもらい、その反応を記録する。注意点としては、患者の状態や既往歴を考慮し、過敏症を引き起こす可能性のある要因を排除することが求められる。また、テストの結果を解釈する際には、他の診断手法と併用することが推奨される。RSSTのメリットとデメリットRSSTのメリットは、非侵襲的であり、患者に対する負担が少ない点である。これにより、患者がリラックスした状態でテストを受けることができ、正確な結果を得ることが可能となる。また、RSSTは、歯科医師が患者の症状を理解し、適切な処置を選択するための有用な情報を提供する。一方で、デメリットとしては、患者の主観的な感覚に依存するため、結果が一貫しない場合があることが挙げられる。また、RSST単独では診断が難しい場合もあり、他の診断手法と併用する必要がある。RSSTを用いた症例の紹介RSSTを用いた症例として、歯周病患者の過敏症の評価が挙げられる。ある患者は、冷たい飲み物を摂取した際に強い痛みを訴えた。この症例では、RSSTを実施し、歯根面の感受性を評価した結果、過敏症が確認された。この結果を基に、歯科医師は適切な処置を選択し、患者に対してフッ素塗布や歯の保護剤の使用を提案した。RSSTによる評価が、患者の症状の理解と治療方針の決定に寄与した良い例である。RSSTの臨床での活用方法RSSTを臨床で活用するためには、まずその結果を正確に解釈する能力が求められる。歯科医師は、RSSTの結果を他の診断手法と組み合わせて、総合的な判断を行うことが重要である。また、RSSTの結果を基に、患者に対して適切な治療法を提案することが求められる。例えば、過敏症が確認された場合には、フッ素塗布や歯の保護剤の使用を検討することができる。さらに、RSSTを定期的に実施することで、患者の症状の変化を追跡し、治療効果を評価することも可能である。これにより、より効果的な治療を提供することができる。まとめRSSTは、歯根面の感受性を評価するための重要なテストであり、歯科医師や歯科衛生士にとって有用なツールである。適切な実施手順と注意点を理解し、RSSTの結果を正確に解釈することで、患者に対する適切な処置を選択することが可能となる。臨床での活用方法を理解し、RSSTを効果的に利用することで、患者の症状をより良く理解し、治療の質を向上させることができる。
1D編集部
2024年6月1日

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