歯科用語集
2025年10月28日

セメント芽細胞

「セメント芽細胞」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

PICK UP
【便利】歯科用語をイッパツ変換できるユーザー辞書を無料配布
【速報】令和8年度診療報酬改定の骨子判明:歯科はプラス0.31%、物価高・賃上げへの「二段構え」の支援策が柱に

定義・語源

セメント芽細胞とは、歯根のセメント質を形成する細胞である。これらの細胞は、歯根膜に存在し、セメント質の合成に関与する。語源は、ラテン語の「cementum」に由来し、これは「接着剤」を意味する。セメント芽細胞は、歯の発育過程において重要な役割を果たし、歯根の安定性を確保するために不可欠な存在である。セメント質は、歯根を歯槽骨に固定する役割を持ち、これにより歯の機能が維持される。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において、セメント芽細胞は歯周病や歯根の再生治療において重要な要素である。特に、歯周病による歯槽骨の吸収やセメント質の喪失が見られる場合、セメント芽細胞の機能が低下している可能性がある。判断基準としては、歯周ポケットの深さや歯の動揺度、セメント質の状態を観察することが挙げられる。これにより、適切な治療方針を決定するための情報を得ることができる。また、再生療法においては、セメント芽細胞の活性化を促す治療法が研究されており、今後の臨床応用が期待されている。

関連用語・類義語との違い

セメント芽細胞に関連する用語としては、セメント質、歯根膜、歯周組織などがある。セメント質は、セメント芽細胞によって形成される組織であり、歯根を支持する役割を持つ。一方、歯根膜は、歯根と歯槽骨の間に存在し、セメント芽細胞を含む組織である。これらの用語は互いに関連しているが、役割や構造において異なる点があるため、正確に理解することが重要である。また、セメント芽細胞は、骨芽細胞や歯髄細胞とは異なり、特にセメント質の形成に特化した細胞であるため、その機能を明確に区別する必要がある。

1Dプレミアム
1Dプレミアム

関連ニュース

セメント芽細胞の理解と臨床応用。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と処置のポイント

セメント芽細胞の理解と臨床応用。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と処置のポイント

セメント芽細胞とは何かセメント芽細胞は、歯根のセメント質を形成する細胞である。セメント質は歯根の外側を覆い、歯根膜と接触している。この細胞は、歯の発育過程において重要な役割を果たし、歯の支持機構を維持するために必要不可欠である。セメント芽細胞は、歯の生涯にわたって再生能力を持ち、歯周病や外傷による損傷からの修復に寄与する。セメント芽細胞の役割と機能セメント芽細胞は、セメント質の合成と維持に関与している。セメント質は、歯根の安定性を提供し、歯周組織との相互作用を通じて歯の健康を保つ。これにより、歯の動揺を防ぎ、咀嚼機能を支える。また、セメント芽細胞は、歯周病や外的要因による損傷に対しても反応し、修復過程において重要な役割を果たす。臨床におけるセメント芽細胞の重要性臨床において、セメント芽細胞の機能不全は、歯周病や歯の動揺を引き起こす可能性がある。特に、歯周病が進行すると、セメント芽細胞の数が減少し、セメント質の形成が妨げられる。このため、歯科医師は、セメント芽細胞の健康を維持するための適切な処置や術式を理解し、実践することが求められる。セメント芽細胞に関連する処置と術式セメント芽細胞に関連する処置には、歯周病治療や根管治療が含まれる。歯周病治療では、プラークコントロールやスケーリング、ルートプレーニングが行われ、セメント芽細胞の機能を保つことが目指される。また、根管治療においては、感染を除去し、セメント質の再生を促すことが重要である。これらの処置は、歯の健康を維持するために不可欠である。セメント芽細胞の症例と診断セメント芽細胞に関連する症例としては、歯周病や根尖病変が挙げられる。これらの症例では、セメント芽細胞の機能が低下し、歯の支持機構が損なわれる。診断には、臨床検査や画像診断が用いられ、セメント芽細胞の状態を評価することが重要である。特に、歯周ポケットの深さや歯の動揺度を測定することで、治療方針を決定する際の判断材料となる。セメント芽細胞の導入と注意点セメント芽細胞に関する知識を導入する際には、最新の研究やガイドラインを参考にすることが重要である。また、セメント芽細胞の機能を維持するためには、定期的な口腔内のチェックや適切な口腔衛生管理が必要である。歯科医師や歯科衛生士は、患者に対してこれらの重要性を伝え、予防的なアプローチを推奨することが求められる。セメント芽細胞に関する今後の研究と展望今後の研究では、セメント芽細胞の再生能力やそのメカニズムに関する理解が深まることが期待される。特に、再生医療や細胞治療の分野において、セメント芽細胞の応用が進む可能性がある。これにより、歯周病や外傷による損傷からの回復がより効果的に行えるようになるだろう。
1D編集部
2024年6月1日
歯周組織再生治療の今・未来

歯周組織再生治療の今・未来

これまで有効な治療法が無かった疾患の治療が可能になるなど、失われた組織を取り戻す「再生医療」が脚光を浴びている。歯科医療も例外ではなく、特に歯周治療分野では盛んに再生医療の日常臨床への応用がされつつある。歯周治療における再生治療の実際や今後の展望について、本記事では解説する。歯周組織再生治療の歴史的経緯歯周炎の進行により、歯周組織は破壊されていく。近代歯科医学が創始されてから、破壊された歯周組織を再生しようと、多くの研究者が挑戦を続けてきた。1976年、Melcherはある仮説を提唱した。「歯根膜由来細胞が歯周外科手術後の歯根面に増殖した場合に、歯周組織の再生が起こる」という理論だ。そのおよそ5年後、Melcherの仮説をベースとしたNymanらが、遮蔽膜を用いた歯周組織の再生治療を編み出し、初めて新付着を獲得することに成功した。この術式は、組織再生誘導(Guided Tissue Regeneration; GTR)法と呼ばれ、今日の臨床応用につながっている。現在臨床応用されている歯周組織再生治療日常臨床で行われている歯周組織再生治療には、骨移植術、GTR法、エナメルマトリックスデリバティブ(EMD)の3つが挙げられる。それぞれの術式について、簡単に解説を行っていこう。欠損部に骨を充填する「骨移植術」骨移植術は、歯槽骨の欠損部に骨移植材を充填することにより歯周組織の再生を図る術式である。骨移植材には自家骨、他家骨、異種骨、人工骨といった種類がある。ゴールドスタンダードとして用いられるのは自家骨であるが、侵襲性や採取部位に課題を残している。米国においては、他家骨である脱灰凍結乾燥骨(DFDBA)が普及しているが、感染症や倫理的観点から日本では認可されていない。異種骨としてはウシ焼成骨が使用されている。また、ハイドロキシアパタイトや三リン酸カルシウムに代表される人工骨も臨床で用いられている。根面処理とエナメルマトリックスデリバティブStahlらは、クエン酸やテトラサイクリンで歯根面を脱灰させ、象牙質のコラーゲン線維を露出させることで、周囲組織の間葉系細胞のセメント芽細胞への分化を促進し、セメント質を再生する方法を提案した。この方法は動物実験では効果を上げたが、臨床研究では結果を出せていない。また、歯根面をEDTAで脱灰させ、そこにEMDを適用する方法をHeijlらやhammarstormらが提案した。このアイデアをスウェーデンのBiora社がEmdogain®として製品化し、日本においてもエムドゲイン® ゲルとして臨床利用可能である。まだまだ課題の多い「GTR法」GTR法は、歯槽骨の欠損部に遮蔽膜を設置することで、歯根膜由来細胞だけを選択的に誘導し、歯周組織を再生するという発想だ。臨床での難易度や複雑な骨欠損への応用などの課題を残しているが、適応症を的確に選択すれば予知性を持った結果が得られる。GTR法により再生した歯周組織は、セメント質の構造や歯根膜のコラーゲン線の走行が正常とは異なっているという報告もある。Araujoらはこれについて「GTRはGuided Tissue Repairの略なのでは」と指摘をしている。歯周治療は大きく変わっていく歯周組織再生治療は、歯周治療の臨床レベルを押し上げるポテンシャルを秘めている。現在は歯周組織の再生量や適応症の狭さなどの課題が山積しているが、それらを解決していくことにより、歯周治療は大きく変わっていくことだろう。歯科セミナーなら「1D(ワンディー)」で!日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる参考文献Melcher AH.On the repair potential of periodontal tissues.J Periodontol.1976;47:256-60Nyman S,Lindhe J,Karring T and Rylander H.New attachment following surgical treatment of human periodontal disease.J Clin Periodontol.1982;9:290-6.Parashis A, Andronikaki-Faldami A, Tsiklakis K. Clinical and radiographic comparison of three regenerative procedures in the treatment of intrabony defects. Int J Periodont Rest Dent. 2004;24:81-90.Stahl S,Slavkin HC,Yamada L and Levine S.Speculations about gingival repair.J Periodontol.1972;61:395-402.特定非営利活動法人 日本歯周病学会『歯周病患者における再生治療のガイドライン』2012.
1D編集部
2019年11月8日

関連用語

レジン修復 (238)

PICK UP
【便利】歯科用語をイッパツ変換できるユーザー辞書を無料配布
【速報】令和8年度診療報酬改定の骨子判明:歯科はプラス0.31%、物価高・賃上げへの「二段構え」の支援策が柱に
1D SNS
掲載情報について

1D(ワンディー)は、歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士向けの情報が集まる、日本最大級の専門メディアです。

トップレベルの臨床家・研究者からオンラインで学べる「歯科セミナー」や、臨床・経営・ライフスタイルの最新情報が収集できる「歯科ニュース」など、多彩な歯科医療コンテンツを配信しています。

本サイトは、歯科医療関係者(歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科助手・歯科学生等)を対象に、歯科医療の臨床・研究・経営等に関する情報を集約したものです。歯科医療関係者以外の一般の方に対する情報提供を目的としたものではないことをご了承ください。

また、本サイトで提供する情報について細心の注意を払っておりますが、内容の正確性・完全性・有用性等に関して保証するものではありません。詳細は利用規約をご覧ください。

SNS
1D - 歯科医師/歯科技師/歯科衛生士のセミナー視聴サービスなら
© 2026 1D inc.