歯科用語集
2025年10月28日

象牙質

「象牙質」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

象牙質(ぞうげしつ)は、歯の構造を成す重要な組織であり、エナメル質の下に位置する硬組織である。象牙質は主にデンチンと呼ばれる細胞外マトリックスから構成されており、約70%が無機質(主にハイドロキシアパタイト)、30%が有機質(コラーゲンや非コラーゲン性タンパク質)である。語源は、ラテン語の「dentinus」に由来し、象牙のような色合いを持つことから名付けられた。象牙質は、歯の強度を保つだけでなく、神経や血管が通る管(象牙細管)を含んでおり、感覚機能にも寄与している。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において象牙質は、歯の健康状態や治療方針を決定する上で重要な要素である。象牙質の状態は、虫歯や歯周病の進行度を判断する基準となる。特に、象牙質が露出することは、知覚過敏や虫歯のリスクを高めるため、適切な管理が求められる。治療においては、象牙質の保存を重視し、必要最小限の切削を行うことが推奨されている。また、象牙質の再石灰化を促進するためのフッ素塗布や、適切な口腔衛生指導が重要である。

関連用語・類義語との違い

象牙質に関連する用語として、エナメル質やセメント質が挙げられる。エナメル質は歯の最外層であり、最も硬い組織であるが、象牙質とは異なり、再生能力がない。一方、セメント質は歯根を覆う組織で、歯周組織との接続を担っている。これらの組織はそれぞれ異なる機能を持ち、象牙質は特に感覚機能や栄養供給において重要な役割を果たす。また、象牙質の病変には、虫歯や象牙質過敏症があり、これらの治療法は異なるため、正確な理解が必要である。

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