歯科用語集
2025年10月28日

鼻唇角

「鼻唇角」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

鼻唇角とは、鼻と上唇の交わる部分に形成される角度を指す。具体的には、鼻の先端と上唇の中心を結ぶ線と、上唇の水平線との間に形成される角度である。この用語は、解剖学的な観点から顔面の形状を評価する際に重要であり、特に審美歯科や口腔外科においては、患者の顔貌を考慮した治療計画において欠かせない要素となる。鼻唇角の正常範囲は個人差があるが、一般的には90度から120度とされている。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において鼻唇角は、特に審美的な評価や治療において重要な指標となる。例えば、歯列矯正やインプラント治療を行う際には、鼻唇角を基準にして顔貌のバランスを考慮する必要がある。鼻唇角が適切でない場合、患者の笑顔や表情に影響を及ぼす可能性があるため、治療計画においてはこの角度を考慮することが求められる。また、鼻唇角の測定は、顔面の対称性や美的基準を評価するための一つの方法としても利用される。

関連用語・類義語との違い

鼻唇角に関連する用語としては、顔面角、口唇角、鼻角などが挙げられる。顔面角は、顔全体の形状を評価するための角度であり、鼻唇角はその一部である。口唇角は、上下の唇の交わる部分の角度を指し、鼻唇角とは異なる評価基準を持つ。また、鼻角は鼻の形状に関連する用語であり、鼻唇角とは直接的な関連性は薄い。これらの用語は、顔面の美的評価や治療計画においてそれぞれ異なる役割を果たすため、正確な理解が求められる。

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鼻唇角の定義と解剖学的特徴鼻唇角とは、鼻と上唇の交点に形成される角度を指し、顔面の美的バランスや機能において重要な役割を果たす。鼻唇角は、通常、鼻の先端から上唇の中央までの直線と、上唇の中央から下唇の中央までの直線との交点で形成される。この角度は、個々の顔の形状や年齢、性別によって異なるため、臨床においては患者ごとの特性を考慮する必要がある。鼻唇角の臨床的意義鼻唇角は、歯科医療においても重要な指標である。特に、審美歯科や口腔外科においては、鼻唇角の評価が治療計画に影響を与えることがある。例えば、上顎前歯の位置や形状が鼻唇角に与える影響を考慮することで、より美しい口元を実現するための処置が可能となる。また、鼻唇角の変化は、加齢や歯の喪失、矯正治療後の変化などによっても生じるため、診断や治療方針の決定においても重要な要素となる。鼻唇角の評価方法と診断鼻唇角の評価は、視覚的な観察と計測によって行われる。一般的には、顔面の写真を用いて角度を測定する方法が採用される。具体的には、鼻の先端と上唇の中央、上唇の中央と下唇の中央を結ぶ直線を用いて角度を計算する。これにより、患者の鼻唇角を定量的に評価することができ、治療の効果を客観的に判断するための基準となる。また、鼻唇角の変化を追跡することで、治療の進捗や効果を確認することも可能である。鼻唇角に関連する処置と術式鼻唇角に関連する処置には、審美歯科における前歯の修復や矯正治療が含まれる。特に、上顎前歯の位置を調整することで、鼻唇角を改善することができる。矯正治療では、歯の移動によって鼻唇角を調整することが可能であり、患者の顔貌をより美しくするための重要な手段となる。また、外科的なアプローチとしては、鼻唇角を改善するための手術が行われることもある。これらの処置は、患者のニーズに応じて選択されるべきである。鼻唇角に関する症例と注意点鼻唇角に関連する症例としては、加齢による変化や歯の喪失による口元の崩れが挙げられる。これらの症例では、鼻唇角の評価を行い、適切な処置を選択することが重要である。また、治療にあたっては、患者の希望や期待を十分に考慮し、コミュニケーションを図ることが求められる。さらに、鼻唇角の改善を目指す際には、他の顔面の特徴とのバランスを考慮することが必要であり、過度な処置は逆効果となる可能性があるため、慎重な判断が求められる。鼻唇角の改善に向けたコツと手順鼻唇角を改善するためのコツとしては、まず患者の顔貌を詳細に分析し、個々の特性に応じた治療計画を立てることが挙げられる。具体的な手順としては、初めに患者の鼻唇角を評価し、必要に応じてデジタルシミュレーションを行うことで、治療後のイメージを共有することが重要である。その後、適切な処置を選択し、治療を進める。治療後は、定期的なフォローアップを行い、鼻唇角の変化を確認することが求められる。鼻唇角に関する最新の研究と今後の展望鼻唇角に関する最新の研究では、顔面の美的基準や患者の満足度に関する調査が行われている。これにより、鼻唇角の重要性が再認識され、より効果的な治療法の開発が進められている。今後は、デジタル技術を活用した治療計画の精度向上や、患者のニーズに応じた個別化医療の実現が期待される。これにより、鼻唇角の改善がより効果的に行われ、患者の満足度向上につながることが期待される。
1D編集部
2024年6月1日
セファロ分析は人工知能にお任せ。南舘先生が惚れた歯科矯正DX

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WebcephとはWebcephはワンクリックでAIが自動的にセファロ分析をしてくれるすごいweb toolです。オフィシャルサイトから基本機能は無料で使用可能です(2022年10月現在)。その他にも口腔内写真、顔面写真の管理や治療経過の管理、患者予約ソフトや患者との資料共有機能などもあり、UIデザインもすぐれており、非常に優秀なプロダクトです。私は日常的な臨床においてセファロ分析はwebcephをメインで利用しています。ワンクリックでおおよそセファロ分析点を打ってくれて、自動で分析値が計算されてしまうという、恐ろしいツールです。AIディープラーニングによりユーザーが使用すればするほど、今後、より精度が上がり続けていくでしょう。診断カウンセリングまでの準備時間が大幅に短縮され、説明の内容もより直感的で患者さんにわかりやすい形になったと思います。 webcephは2022年8月のアップデートにより、側面セファロだけでなく、正面セファロ・正面顔貌写真・側面顔貌写真のそれぞれの自動分析に対応しました。こちらは無料ではなく、有料であるプレミアムプランの月額課金が必要です。 側貌写真による軟組織分析矯正治療ではEラインやnasolabial angle(鼻唇角)の評価が治療計画立案上、重要な分析となります。側方セファロからも軟組織を拾って分析することが可能ですが、こちらは顔面写真をダイレクトに分析するユニットです。 側貌軟組織分析を実際にやってみる側面顔貌写真を読み込んで、自動計測→自動分析の順にクリックするだけで一瞬で写真上でEラインや鼻唇角の分析が完了します。距離は残念ながら単位がpxになってしまい、実際の距離が分かりづらいです。定規も写真に撮影しておくことで、mm単位に変換することが可能です。(顔の輪郭線に定規を当てるとAIの挙動にエラーがでるので輪郭線から話した位置に定規を置くことが必要です) 直感的な分析結果の表現この分析結果を画像として保存しカウンセリング時の説明に使用しています。これまでは分析値のみ示しての解説だったのですが、実際の顔写真に数値を示すのは直感的にわかりやすいですし、治療計画の決定に際しては患者さんとの認識の違いを小さくできているように感じます。 私はこれまで軟組織の角度分析に関して主にnasolabial Angleを参照しておりましたが、こちらでは額と鼻の角度関係、オトガイと下唇の角度関係も表示されます。軟組織の線分析に関しては「E-line」とあわせて「軟組織A-B line」から口唇の距離も計測・表示されます。分析値の表現方法:ポリゴン表通常の側方セファロ分析でも数値はもちろん出すことができます。分析値がずらっと並んでいて、下の方に上唇とEラインの距離、下唇とEラインの距離、鼻唇角など書いてありますが、直感的には把握しづらいです。ドクター側には十分ですが、患者説明上は少しわかりにくい表現形式です。 軟組織分析の基準値Nasolabial AngleはWEBCEPHでは標準値が95°、1SDは±5°としてあります。基準値はどのように把握しておけばよいのでしょうか?日本人の標準値はこちらの文献が参考になるかもしれません。 Craniofacial Structure of Japanese and European-American Adults with Normal Occlusions and Well-Balanced Faces. Miyajima, K. et al. 1996. AJODO(URL)矯正治療歴、不正咬合なく、矯正医4人がよい側貌と判断された20歳から25歳の日本人男女54人がサンプルです。上記論文をまとめると、おおよその理想値(基準値)はざっくりまとめると鼻唇角:90°(±10°)上唇とEライン:-2mm(±2mm)下唇とEライン:0mm(±2mm) となっています。理想的な側貌上位1%にもみたない美顔男女のサンプルなので、実際の日本人平均はより口唇突出していると考えられます。理想値で上記なので、上記数値付近で抜歯して更に口元下げたい、という叢生量の少ない患者さんには注意が必要です。数十年スパンでの経年的な変化もあわせて、人生の頂点をどのあたりに設定するのかも含めて患者さんと診断内容を共有し、治療計画の決定を行うことが望まれます。過去に小臼歯抜歯矯正既往の中年患者で、口元が寂しいので前に出してほしいという相談を時々受けることもあります。正貌写真による軟組織分析正面の顔貌写真についてもAIによる打点と自動分析が可能です。正貌の左右非対称性、上顎下顎の幅の比、垂直的な比率、水平的な比率がわかります。下顎骨の左右的な偏位がある場合は上顎正中のゴール位置設定に配慮が必要です。骨格のズレが大きくその改善が望まれる場合は基本的には矯正治療のみでは改善が難しいので、外科併用の矯正治療も検討されるでしょう。あわせてこの分析結果とともに患者さんとの治療開始前のコンサルテーションが重要です。(このサンプル写真は左右の耳の見え方が不均一で正中を正確に評価できない正貌写真です。撮影の際は気をつけて撮影を行いましょう。) 正面セファロ分析側面セファロにあわせ、正面セファロの分析もAIでの打点と自動分析で可能です。使用感としては歯牙の位置、Me(オトガイ部)がずれてAIにて打点されやすいです。このあたりは評価上重要なポイントなので慎重に確認したほうがよいかもしれません。webcephでは、Grummonsらのこちらの論文を参考にしているようです。点の詳細や角度分析、距離分析に関して詳細は以下の論文をご参照ください。A Frontal Asymmetry Analysis. Grummons, D. C.  et al. 1987. JCO.(URL)webcephにて使用されているPAセファロ計測点は以下のとおりです。Ag_Antegonial notch_前下顎角切痕ANS:前鼻棘Cg_Crista galli_鶏冠:正中線の開始点Co_condyle_下顎頭の最上縁Fr_Framen rotundum_正円孔J_Jogal process_頬突起:歯槽突起への変曲点Me_メントンMSR_鶏冠を通る正中線Nc:鼻腔の外周で最も幅径の大きい部分の点Z:頬骨前頭縫合の内側で眼窩との交点Za:頬骨突起の中点 DXと矯正治療アライナー矯正によって矯正治療自体がコモディティ化しており矯正医からGPへ治療の実施者が急速に広がってきています。治療には適切な診断が非常に重要です。AI等の支援が活用されるのはあくまで基礎的なロジックの理解があってのものです。今回の内容が少しでも質の高い治療の効率化につながれば幸いです。 “〜 digital technology can make a good orthodontist better, but it will never transform a bad orthodontist into a goood one.”(DIY Orthodontics: Design It Yourself,  Nearchos Panayi et al., 2021, Quintessence Publishing Co, Inc.)Webcephはパソコンにインストールして使うローカルアプリではなく、ChromeやSafariブラウザ上で動くweb toolです。オフィシャルサイトにアクセスして登録することで利用可能です。
南舘 崇夫
2022年10月24日

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