歯科用語集
2025年10月28日

対診

「対診」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

対診とは、患者の診療において、他の医療従事者と連携して行う診断や治療方針の決定を指す。特に、歯科領域においては、歯科医師が他の専門家、例えば口腔外科医や矯正歯科医と協力して、患者の口腔内の状態を総合的に評価することが重要である。対診の語源は「対」と「診」に由来し、対面での診察を意味する。これにより、異なる視点からの意見を取り入れ、より良い治療を提供することが可能となる。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において対診は、特に複雑な症例や多面的な治療が必要な場合において重要な役割を果たす。判断基準としては、患者の症状、既往歴、治療の目的、そして他の専門家の意見を総合的に考慮することが求められる。例えば、歯科医師が矯正治療を行う際には、口腔外科医の意見を仰ぐことで、より適切な治療計画を立てることができる。対診を通じて、患者に対する治療の質を向上させることが期待される。

関連用語・類義語との違い

対診に関連する用語としては、「協診」や「共同診療」が挙げられる。協診は、異なる専門分野の医療従事者が同時に患者を診察することを指し、対診とは異なるアプローチである。また、共同診療は、複数の医療従事者が患者の治療に関与することを意味するが、対診は特に診断に焦点を当てている点で異なる。これらの用語は、医療現場におけるチーム医療の重要性を示しており、患者に対する包括的なアプローチを強調するものである。

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対診の重要性と実践的アプローチ。歯科臨床での症例と診断のポイント

対診の重要性と実践的アプローチ。歯科臨床での症例と診断のポイント

対診とは何か対診は、患者の口腔内の状態を評価し、適切な処置を決定するための重要なプロセスである。歯科医師は、患者の訴えや症状をもとに、診断を行い、必要な治療計画を立てる。このプロセスは、患者の健康を守るために欠かせないものであり、正確な診断が治療の成功に直結する。対診の際には、患者の病歴や既往症、家族歴なども考慮に入れる必要がある。これにより、より精度の高い診断が可能となり、適切な術式や処置を選択するための基盤が築かれる。対診の手順とコツ対診を行う際の手順は、まず患者の主訴を確認することから始まる。次に、視診、触診、必要に応じてX線検査などの診査を行い、口腔内の状態を詳細に評価する。このプロセスでは、患者とのコミュニケーションが非常に重要である。患者が自分の症状を正確に伝えられるように、質問を工夫することが求められる。また、患者の不安を軽減するために、対診の目的や手順を丁寧に説明することも大切である。さらに、対診の際には、症例に応じた判断が必要であり、過去の症例を参考にすることで、より良い診断が可能となる。対診におけるメリットとデメリット対診の最大のメリットは、患者の状態を正確に把握し、適切な治療を行うための基盤を築けることである。これにより、治療の成功率が向上し、患者の満足度も高まる。一方で、対診にはデメリットも存在する。例えば、診断に時間がかかる場合や、患者の情報が不十分な場合には、誤診のリスクが高まることがある。また、患者の心理的な負担を考慮しなければならないため、対診の際には十分な配慮が必要である。対診に関連する症例と診断のポイント対診においては、具体的な症例を通じて診断のポイントを理解することが重要である。例えば、う蝕の疑いがある患者の場合、視診や触診に加え、X線検査を行うことで、病変の進行度を評価することができる。また、歯周病の症例では、歯肉の状態やポケットの深さを測定し、炎症の程度を把握することが求められる。これにより、適切な治療法を選択し、患者に対する説明を行うことが可能となる。このように、対診は単なる診断にとどまらず、患者との信頼関係を築くための重要なステップである。対診の導入と今後の展望対診の重要性は今後ますます高まると考えられる。特に、歯科医療の進歩に伴い、より精密な診断が求められるようになっている。新しい技術や機器の導入により、対診の精度が向上し、患者に対するサービスの質も向上することが期待される。また、対診のプロセスを標準化することで、診断の一貫性を保ち、医療ミスを減少させることが可能となる。歯科医師や歯科衛生士は、常に最新の情報を学び、対診のスキルを向上させることが求められる。
1D編集部
2024年6月1日
歯科治療による死亡事故 File.02:訪問歯科での感染根管治療で...

歯科治療による死亡事故 File.02:訪問歯科での感染根管治療で...

超高齢化社会を迎え、訪問歯科診療のニーズは年々高まっている。これから更に高齢化が進み、歯科医院に通えなくなる患者も増えると予想される。しかし、訪問診療が患者のQOLを必ず上げるとは限らない。本記事では、訪問診療で感染根管治療を受け患者が死亡した一例を取り上げる。処置の詳細、なぜ死亡したか、今後私達はどう対応するべきかを考察したい。事故の経緯67歳の男性(以下、Bさんとする)。糖尿病による慢性腎不全で週2回の透析を受けていて、肝硬変の既往があった。平成15年12月某日、Bさんは下顎右側第一大臼歯の疼痛を主訴に訪問診療を受けた。診療に当たった歯科医師は所見から根尖性歯周炎と診断、感染根管治療を行った。診療時に異変は見られなかったが当日夜、右側顎下部に疼痛が生じた。その後Bさんは食欲低下、全身倦怠感を訴え、翌日に救急搬送された。救急搬送されたときの状態は以下の通りである。バイタルサイン体温:36.9°C血圧:86/60mmHg脈拍:90/分意識レベル:Japan coma scale(JCS) I-3 (刺激しないでも覚醒している状態だが、自分の名前、生年月日が言えない。)局所所見右側頬部から頸部にかけてびまん性腫脹があった。発赤なし。触診で同部に熱感があり、圧痛が著明であった。X線所見X線CTでは右側頬部から下顎部にかけて皮下軟組織の腫脹があった。下顎部の肥厚した皮下軟組織内にガス像を認めた。初診時の臨床検査所見白血球数:12074/mm3赤血球数:2.61万/mm3血色素量:8.0g/dlヘマトクリット値:25.1%PLT:19.2万/μlCRP:23.88mg/dlざっとみると、白血球数やCRPが高く炎症の所見がみられ、右側顎下部は腫脹し、X線でもガスが中に溜まっていることが分かる。<臨床診断>右側急性下顎骨骨炎ならびに頸部蜂窩織炎画像:日本有病者歯科医療学会雑誌よりBさんは即日入院となり抗菌薬が投与されたが、入院翌日には血圧低下、意識の混濁が見られた。動脈血ガス分析からpH:7.289、PCO2:23.2mmHg、PO2:91.8mmHg、代謝性アシドーシスを認めた。動脈血培養および閉鎖膿からMRSAが分離培養された。X線写真では右側顎下部のさらなる腫脹、ガス像の増大がみられ、右側耳下腺も変形していた。以上より臨床症状と合わせて敗血症と診断された。薬剤を変更し、透析の管理も行うために腎臓内科に転科となった。徹底した全身管理と局所洗浄、ドレナージを追加したがCRPは高いままで炎症は収まらなかった。これ以上の回復は見込めないと判断し、透析を中止、数日後Bさんは死亡した。死因はカリウム、尿酸の増加による心不全であった。訪問診療がゆえのリスク通常、感染根管治療で死亡するリスクは殆どないはずだ。神経の治療を前にして「遺書書いてなかったな…」などと思う患者はいないだろう。しかし、事実としてBさんは「歯の根っこの治療」のあとで体調が悪くなり、その1ヶ月後には死亡してしまった。健常者の場合一時的な菌血症に止まり敗血症に移行することは稀である。しかしBさんは糖尿病性腎症に罹患し、易感染状態であったことから重篤化してしまった可能性が高い。また早期にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が検出されたことから、処置による感染も否定できない。訪問診療は患者のベットサイドに往診し処置することが求められているため、衛生面に置いて良好な環境が得られるとは言えない。そして患者はBさんのように有病者であることが一般的とも言え、病歴の聴取と全身管理にはより一層の注意が必要だと、改めて考えさせられる例となった。要因が重なったことにより起こった悲劇かもしれないが、誰にでも遭遇し得る状況だということを覚えておきたい。根管治療と言えど観血処置である以上、徹底した問診と医科への対診、最大限の環境整備、全身疾患に配慮した処置と感染対策が求められる。そして何よりも”訪問診療”にこだわりすぎず、臨機応変に患者と向き合うことが大切ではないだろうか。歯科セミナーなら「1D(ワンディー)」で!日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる参考文献藤井景介, 今井謙一郎, 都丸泰寿, 内藤実, 坂田康彰, 福島洋介, ... & 依田哲也. (2005). 訪問歯科診療における感染根管処置後に発症した敗血症の 1 例. 有病者歯科医療, 14(2), 81-86.
宇梶 淳平
2020年6月16日

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