歯科用語集
2025年10月28日

病理組織像

「病理組織像」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

病理組織像とは、組織の病理学的な変化を顕微鏡で観察した際の画像や状態を指す。病理学は、疾患の原因やメカニズムを解明するために組織の構造や機能を研究する学問であり、病理組織像はその重要な要素である。語源は「病理(pathology)」と「組織(tissue)」から成り立っており、病気に関連する組織の変化を示すものである。病理組織像は、特定の疾患の診断や治療方針の決定において重要な役割を果たす。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において病理組織像は、疾患の診断や予後の判断に不可欠な情報を提供する。特に、癌や炎症性疾患の診断においては、組織の変化を詳細に観察することが求められる。判断基準としては、細胞の形態、配列、核の異常、細胞質の変化などが挙げられ、これらの特徴をもとに疾患の種類や進行度を評価する。歯科領域においても、歯周病や口腔内の腫瘍などの診断において病理組織像は重要な情報源となる。


関連用語・類義語との違い

病理組織像に関連する用語としては、「組織学」や「病理診断」がある。組織学は、組織の構造や機能を研究する学問であり、病理組織像はその一部として位置づけられる。一方、病理診断は、病理組織像を基にして疾患を特定するプロセスを指す。これらの用語は相互に関連しているが、病理組織像は具体的な観察結果を指し、組織学や病理診断はその結果を用いて疾患を理解するための広範な学問やプロセスを指す。


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病理組織像の定義と重要性病理組織像とは、組織の構造や細胞の変化を顕微鏡で観察した結果を指す。歯科においては、歯周病や口腔内腫瘍などの診断において重要な役割を果たす。病理組織像の解析により、疾患の進行度や治療方針を決定するための重要な情報を得ることができる。特に、歯科医師や歯科衛生士は、病理組織像を理解することで、患者の症状や治療の選択肢をより的確に判断できるようになる。これにより、臨床での診断精度が向上し、患者に対する適切な処置が可能となる。病理組織像の観察手順とコツ病理組織像を観察する際の手順は、まず組織サンプルの採取から始まる。採取した組織は、固定、脱水、包埋、切片作成を経て、顕微鏡で観察される。観察時のコツとしては、まずは全体像を把握し、その後に特定の部位を詳細に観察することが挙げられる。また、染色法を用いることで、特定の細胞や組織成分を強調することができ、診断の精度が向上する。さらに、病理組織像の解釈には、過去の症例や文献を参考にすることが重要である。これにより、異常所見の判断が容易になり、適切な診断が可能となる。病理組織像に基づく診断と症例の紹介病理組織像を用いた診断は、歯科臨床において多くの症例で行われている。例えば、歯周病の進行度を評価する際には、歯肉組織の炎症や破壊の程度を観察することが重要である。また、口腔内の腫瘍に関しては、良性と悪性の鑑別が求められる。病理組織像を通じて、細胞の異常や組織構造の変化を確認することで、適切な治療方針を決定することができる。これらの症例において、病理組織像の理解は、診断の精度を高めるだけでなく、患者への説明や治療計画の策定にも役立つ。病理組織像のメリットとデメリット病理組織像を用いることには、いくつかのメリットとデメリットが存在する。メリットとしては、組織の詳細な情報を得ることができるため、診断精度が向上する点が挙げられる。また、早期発見が可能となり、適切な治療を行うことで患者の予後を改善することができる。一方で、デメリットとしては、組織採取に伴う侵襲や、結果が出るまでの時間がかかることがある。さらに、病理組織像の解釈には専門的な知識が必要であり、誤診のリスクも存在する。これらの点を考慮し、病理組織像を活用する際には、適切な判断と慎重なアプローチが求められる。病理組織像の今後の展望と導入のポイント今後、病理組織像の解析技術は進化し続けると考えられる。特に、デジタル病理やAIを用いた解析が進むことで、より迅速かつ正確な診断が可能になるだろう。歯科医師や歯科衛生士が病理組織像を効果的に導入するためには、最新の技術や知識を常にアップデートし、実践に活かすことが重要である。また、チーム医療の観点から、病理医との連携を強化することも、より良い診断と治療に繋がる。このように、病理組織像は歯科臨床において重要な役割を果たすものであり、今後の発展が期待される分野である。
1D編集部
2024年6月1日
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先日、1Dでは福岡歯科大学 口腔治療学講座 歯科保存学分野教授・松﨑 英津子先生をお招きし、『これでパーフェクト!「歯髄炎」 90分で分かる歯髄炎の診断・病態・処置』と題したWebセミナーを行った。1Dでは本セミナーの他にも、多数の歯科臨床セミナーを開催している。プレミアム会員であれば追加料金ナシでセミナーや講義動画が見放題となるため、歯科医師・歯科衛生士の方はぜひご活用しただきたい。1Dプレミアムでセミナーを視聴する当日は多くの歯科医師・歯科衛生士の方々が参加し、質問も多く盛況となった。本記事では、そのセミナーの内容をかいつまんで解説する。構成は、1.歯の痛み、歯髄疾患の分類 2.歯髄疾患の診査・診断 3.歯髄保護 4.抜髄法 の 4項目に分かれており、それぞれ豊富なデータに基づいた解説がなされた。痛みの種類歯髄の感覚というのは痛覚でしか存在しないため、歯髄疾患における自覚症状というのは全て疼痛として認識される。痛みには、何もしなくても痛いという自発痛と外から刺激を加えることによって生じる誘発痛がある。誘発痛には冷水痛、温水痛、酸味痛、甘味痛、擦過痛、打診痛、咬合痛、切削痛、電撃痛がある。診断のポイントとして、冷水痛、酸味痛、甘味痛は初期の歯髄炎で起こる症状であり、温水痛は歯髄炎の進行に伴い誘発される。問診時でも、冷たいものにしみるか、温かいものにしみるかなど、よく質問される事項だろう。また痛みの持続時間なども聞いておくのもポイントである。歯根膜に分布する感覚神経を診査するときには打診痛、咬合痛を調べるが、これは通常では痛みを誘発しない刺激で痛みが発生するかを調べている。根尖歯周組織にまで炎症が生じると、閾値が低下して、正常歯では痛みを誘発しない刺激でも痛みを感じる。歯髄疾患の分類と診断の難しさ歯髄疾患の分類としては、病理組織像に基づく分類が広く採用されているが、臨床において、切片を作り生検をすることは現実的ではない。そこで、歯髄が保存できるかに基づく分類(米国歯内療法学会;AAE の分類に基づく)に従って分類した方が都合がいいのはないかと考えられてきた。この分類では、正常歯髄、可逆性歯髄炎、不可逆性歯髄炎(症候性、無症候性)、歯髄壊死に分けられており、昨年発売された教科書にも掲載されている。歯髄の保存において、可能か不可能かを判定することは重要である。しかし、上記に示したように、歯髄を直視することは難しく、処置中の歯を生検することはできないため、病理確定診断はできない。また、診査の多くが患者の主観である痛みに依存するため、歯髄診断としては不確実性が高い。とりわけ歯髄充血、急性単純性(漿液性)歯髄炎では判定に非常に苦慮することがある。そのため、原因除去と薬剤貼付により臨床症状が改善するかどうかを確認する待機的診断法によって判定することもある。歯髄保護歯髄保存の観点から、生活力の旺盛な幼若永久歯などに対しては、感染している冠部歯髄のみを除去する断髄が選択されてきた。しかし、近年、根部歯髄を保存することの重要性が見直され、根が完成した永久歯に対しても根部歯髄を保存することが重要であることが、ヨーロッパやアメリカでは提唱されてきている。このような観点から、以前は歯髄除去療法に分類されていた断髄が、歯髄保存療法として分類されるように教科書も改訂がなされている。このような背景には、MTAセメントなどの優れた材料の開発がある。抜髄法歯内療法において無菌的処置は何よりも重要である。ラバーダム防湿により、口腔内の常在菌による根管系汚染のリスクは最小限となるが、コロナ禍でもラバーダム防湿と唾液の吸引によりエアロゾル酸性を最小化することが示されている。アクセス窩洞形成は、解剖学的知識とレントゲン写真、歯の萌出方向などから総合的に推測し、セメントーエナメル境あたりを思い描いて行うといい。その高さでは、歯髄腔は歯の外形と相似形をしており、セメントーエナメル境は一定であるため、再現性のある指標である。この他にも、抜髄における各ステップについて、基礎的知識に基づいた詳細な説明がなされている。自分の手技や考え方に不安がある方や、もう一度体系だった歯内療法の考え方を学びたい方には必見の内容になっている。臨床に役立つセミナーなら1Dプレミアムこの他にも、1Dではさまざまな臨床・学術セミナーを配信中である。配信中のラインナップや1Dプレミアムの詳細は、下記ボタンからご覧いただきたい。1Dプレミアムでセミナーを視聴する
1D編集部
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