歯科用語集
2025年10月28日

床矯正

「床矯正」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

床矯正とは、歯列矯正の一形態であり、特に成長期の子供に対して行われる治療法である。床矯正は、顎の成長を促進し、歯の位置を適切に整えることを目的としている。語源は「床」と「矯正」に由来し、床は口腔内に装着する装置を指し、矯正は歯並びを整える行為を意味する。床矯正は、主に取り外し可能な装置を使用し、患者の成長に合わせて調整が可能であるため、柔軟な治療が可能である。


臨床における位置づけ・判断基準

床矯正は、特に混合歯列期における不正咬合の治療において重要な位置を占めている。臨床においては、患者の年齢、成長段階、歯の萌出状況を考慮し、床矯正が適応されるかどうかを判断する。具体的には、上顎と下顎の成長バランスや、歯列の不整合の程度を評価し、治療の必要性を判断する。床矯正は、早期介入が効果的であるため、定期的な検診を通じて適切なタイミングでの治療開始が求められる。

関連用語・類義語との違い

床矯正に関連する用語としては、固定式矯正装置やマウスピース矯正が挙げられる。固定式矯正装置は、歯に直接装着されるため、より強力な力を加えることができるが、取り外しができないため、患者の協力が必要である。一方、マウスピース矯正は、透明な装置を使用し、審美性が高いが、床矯正のように顎の成長を促す効果は薄い。床矯正は、成長期の患者に特化した治療法であり、他の矯正方法とは異なるアプローチを取ることが特徴である。

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床矯正の臨床的意義と処置方法。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と術式のポイント

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床矯正の定義とその重要性床矯正とは、主に小児において顎の成長を促進し、歯列の不正を改善するために使用される矯正装置の一種である。床矯正は、上顎や下顎の成長を調整し、歯の位置を適切に導くことを目的としている。特に、顎の成長が未発達な時期においては、床矯正が非常に効果的である。この処置は、歯科医師や歯科衛生士が小児患者に対して行うことが多く、早期に介入することで将来的な歯列矯正の必要性を減少させることができる。床矯正の導入により、患者の口腔内環境を整え、全体的な健康状態を向上させることが期待される。床矯正の処置手順と術式床矯正の処置は、まず患者の診査を行い、顎の成長状態や歯列の不正を評価することから始まる。診断が確定した後、適切な床矯正装置を選定し、装着する。床矯正装置には、可撤式と固定式があり、患者の状態に応じて選択することが重要である。可撤式装置は患者が自分で取り外し可能であり、清掃が容易である一方、固定式装置はより強力な力を加えることができる。処置中は、定期的なフォローアップが必要であり、装置の調整や患者の成長に応じた再評価を行うことが求められる。床矯正の症例とその判断ポイント床矯正が適用される症例には、上顎前突や下顎後退、歯列の不正咬合などがある。これらの症例においては、早期の介入が特に効果的であり、成長期の子供に対して行うことが推奨される。判断ポイントとしては、患者の年齢、顎の成長状態、歯列の不正の程度などが挙げられる。特に、成長が未発達な時期においては、床矯正の効果が高いことが多い。また、患者の協力度も重要な要素であり、装置の装着や管理に対する理解と協力が必要である。床矯正のメリットとデメリット床矯正のメリットには、早期介入による将来的な矯正治療の軽減、顎の成長を促進する効果、可撤式装置による患者の快適性などがある。これにより、患者の心理的負担を軽減し、治療への協力度を高めることができる。一方で、デメリットとしては、装置の管理が不十分な場合、効果が得られない可能性があることや、装置の装着による一時的な不快感が挙げられる。また、患者の成長段階によっては、効果が限定的である場合もあるため、適切な判断が求められる。床矯正における注意点とコツ床矯正を行う際の注意点としては、患者の成長段階や歯列の状態を正確に把握することが挙げられる。診断が不十分な場合、適切な処置が行えない可能性があるため、十分な診査を行うことが重要である。また、患者への説明を丁寧に行い、装置の使用方法や管理方法を理解させることが、治療の成功に繋がる。定期的なフォローアップを行い、患者の状態を確認することも重要である。床矯正の今後の展望と研究動向床矯正に関する研究は進展しており、より効果的な装置や治療法が開発されている。特に、デジタル技術の導入により、個々の患者に最適化された治療が可能となることが期待されている。今後は、床矯正の効果をさらに高めるための新しいアプローチや、患者の協力を得るための教育方法の研究が進むことが予想される。これにより、床矯正の適用範囲が広がり、より多くの患者に恩恵をもたらすことができるだろう。
1D編集部
2024年6月1日
床矯正の臨床的意義と処置方法。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と術式の判断ポイント

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床矯正の定義とその重要性床矯正とは、主に顎の成長を促進し、歯列を整えるために使用される矯正装置の一種である。特に、成長期の子供や思春期の患者に対して効果的であり、顎の位置や歯の配列を改善することができる。床矯正は、固定式の矯正装置に比べて柔軟性があり、患者の協力を得やすいというメリットがある。また、床矯正は、歯科医師が患者の成長を観察しながら、適切なタイミングで処置を行うことができるため、臨床において非常に重要な役割を果たす。特に、早期の介入が必要な症例においては、床矯正が有効な選択肢となる。床矯正の処置手順と術式床矯正の処置は、まず患者の診査を行い、顎の成長状態や歯列の状態を評価することから始まる。診断には、X線検査や模型製作が含まれる。次に、適切な床矯正装置を選定し、患者に装着する。床矯正装置は、通常、アクリル樹脂製であり、顎の成長を促進するためのスクリューやバネが組み込まれている。装置の調整は、定期的に行う必要があり、患者の成長に応じて適切なタイミングで調整を行うことが求められる。このように、床矯正の処置は、患者の成長に合わせた柔軟なアプローチが必要であり、歯科医師の専門的な判断が重要である。床矯正の症例とその判断ポイント床矯正が適応される症例には、上顎前突や下顎後退、歯列不正などがある。これらの症例においては、床矯正を用いることで、顎の成長を促進し、歯列を整えることが可能である。特に、成長期の患者においては、顎の成長を利用することで、より効果的な矯正が期待できる。判断ポイントとしては、患者の年齢、成長の状態、歯列の状態を総合的に評価することが重要である。また、床矯正の導入に際しては、患者の協力が不可欠であるため、装置の使い方やコツをしっかりと説明し、患者が装置を適切に使用できるようにサポートすることが求められる。床矯正のメリットとデメリット床矯正のメリットには、成長期の患者に対する柔軟なアプローチが可能であること、装置が取り外し可能であるため、口腔衛生が維持しやすいことが挙げられる。また、治療期間が比較的短い場合も多く、患者にとって負担が少ない。一方で、デメリットとしては、患者の協力が必要であるため、装置の着脱を怠ると効果が薄れる可能性がある。また、成長が止まった成人患者には適応が難しいこともある。これらのメリットとデメリットを考慮し、患者に最適な治療法を選択することが、歯科医師の重要な役割である。床矯正における注意点と成功のコツ床矯正を行う際の注意点として、患者の成長状態を常に観察し、適切なタイミングで装置の調整を行うことが挙げられる。また、患者が装置を正しく使用できるように、使い方や注意点を丁寧に説明することが重要である。成功のコツとしては、患者とのコミュニケーションを密にし、治療に対する理解を深めてもらうことが挙げられる。患者が治療に積極的に参加することで、より良い結果が得られる可能性が高まる。さらに、定期的なフォローアップを行い、治療の進捗を確認することで、必要に応じた調整を行うことができる。
1D編集部
2024年6月1日
床矯正装置の臨床応用と症例分析。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき処置と術式のポイント

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床矯正装置の定義と役割床矯正装置とは、主に小児の歯列矯正に使用される装置であり、顎の成長を促進し、歯の位置を適切に調整するために設計されている。これにより、歯並びの改善や咬合の正常化が図られる。床矯正装置は、取り外し可能なタイプが多く、患者の協力が重要である。この装置は、特に顎の成長が活発な時期に使用されることが多く、早期の介入が効果的である。床矯正装置の導入により、将来的な矯正治療の負担を軽減することが可能である。床矯正装置の使い方と手順床矯正装置の使用にあたっては、まず患者の診査を行い、適切な装置の選定を行うことが重要である。診断には、口腔内の状態や顎の成長状況を評価するためのレントゲン撮影や模型製作が含まれる。装置の装着は、患者に対して具体的な指導を行い、正しい使い方を理解させることが求められる。装置は通常、就寝時や食事以外の時間に装着することが推奨される。定期的なフォローアップを行い、装置の調整や効果の確認を行うことが必要である。床矯正装置のメリットとデメリット床矯正装置の主なメリットは、取り外し可能であるため、口腔衛生管理が容易である点である。また、顎の成長を利用して歯列を改善できるため、早期の介入が可能である。さらに、比較的低コストで導入できることも利点の一つである。一方で、デメリットとしては、患者の協力が不可欠であり、装置の装着時間が不十分であると効果が得られにくい点が挙げられる。また、装置の適応症例が限られるため、全ての患者に使用できるわけではない。床矯正装置の症例分析と判断ポイント床矯正装置の適応症例としては、上顎前突や下顎後退、歯列不正などが挙げられる。これらの症例において、装置を使用することで顎の成長を促し、歯の位置を改善することが期待できる。症例分析においては、患者の年齢、成長段階、歯列の状態を総合的に判断することが重要である。特に、成長期の患者においては、床矯正装置の効果が高いことが多いため、早期の診断と介入が求められる。床矯正装置導入時の注意点床矯正装置を導入する際には、患者の理解と協力を得ることが重要である。装置の使用方法や効果について十分に説明し、患者が納得した上で使用を開始することが望ましい。また、定期的なフォローアップを行い、装置の調整や効果の確認を行うことが必要である。さらに、装置の適応症例を正確に判断し、無理な使用を避けることが重要である。患者の状態に応じて、他の矯正治療法との併用を検討することも必要である。
1D編集部
2024年6月1日
多様化する機能的矯正装置の懸念と有効性を考える

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現在、歯科矯正学の進歩に伴い、矯正歯科治療に用いられる装置は多種多様である。 各種矯正装置の分類方法については可撤式矯正装置、固定式矯正装置顎内固定装置、顎間固定装置、顎外固定装置器械的矯正装置、自然的矯正装置、機能的矯正装置などと分類する方法がある。今回は多様化している歯科矯正装置についてまとめた。機能的矯正装置完全まとめ2022年12月15日(木)、機能的矯正装置をテーマとしたセミナーが開催される。カスタムメイドの機能的矯正装置を中心に、その製作法から治療手順、口腔周囲筋のコントロール、行動変容に至るまで奥羽大学の福井教授に解説いただく。1Dプレミアム会員なら無料で視聴できるので、ぜひこの機会に受講してほしい。1Dプレミアムでセミナーをみる機能的矯正装置とは?機能的矯正装置とは、口腔周囲軟組織の機能的な働きや張力を矯正力として利用することで、顎に整形外科的な変化や歯の移動をもたらす装置であり、myofunctional applianceとも呼ばれる。通常、弾線やエラスティックなどそれ自体で矯正力を発揮する構造を持たない。 現在、筋機能と矯正治療との関係は、矯正力として筋緊張を利用する。矯正力として筋運動を利用する。異常な筋機能を排除し、機能の調和により形態の改善をはかる。という観点から考えられているが、それぞれの理論に従いさまざまな装置や方法が開発され、咬合関係や上下顎の前後的位置関係、垂直的位置関係の改善を目的に使用されている。 装置のバリエーション機能的矯正装置は、装置を口腔内から取り外せるかどうかで固定式矯正装置と可撤式矯正装置に分類され、また固定源を歯に求めるものと口腔粘膜に求めるものとに分けられる。それぞれオーダーメイドのものとレディメイドのものがある。 オーダーメイドの装置オーダーメイドの装置として、患者自らが自由に取り外すことのできない固定式のものはハーブストアプライアンスがある。また、患者自らが自由に着脱できる可撤式のものとしては、アクチバトール、これをより簡素化したビムラー装置やバイオネーター、バイトジャンピングアプライアンス、ツインブロック装置、ファンクショナルレギュレーター(フレンケルの装置)がある。咬合斜面板、咬合挙上板は床矯正装置に咬合斜面や咬合板を形成したもので、一種の機能的矯正装置である。固定源を歯に求めずに口腔前庭の粘膜によって維持する唯一の装置としてはファンクションレギュレーター(フレンケルの装置)があり、その他の装置は歯列負担型である。歯列弓には、唇舌的、頬舌的に口腔周囲筋の作用が働いており、口腔前庭から歯列に加わる力と固有口腔からの舌圧とのバランスがとれたところで歯列弓が形成される。オーダーメイドの装置の最大の利点は、印象採得によって作られた模型をもとに適合性の良好な装置を作れるところである。欠点としては、矯正装置完成までに時間と手間がかかること、低年齢児や非協力児などでは印象採得なども難しいことである。 レディメイドの装置レディメイドの装置としては各社からさまざまな種類が出されているが、マウスピース型矯正装置として上下一体型のプレオルソやマイオブレース、T4K、マルチファミリー、ムーシールドなどがある。口腔機能訓練を同時に行う使用方法もあり、それによってより大きな効果が得られ、後戻りがしにくいとされている。レディメイドの大きな利点としては、既製品で口腔の大きさ別にサイズが各種取り揃えてあるため、装置作成のための技工操作が必要ではなく、それによるタイムロスがないことである。また、口腔内での印象採得が難しい低年齢児や非協力児にも即日使用が可能である。弾性があるため、装置自体が壊れることはまずないこと、使用サイズが適正であれば痛みもなく、口腔筋機能訓練も同時に行うことも可能であり、術者にとっては取り扱いのしやすい装置であるといえる。装置の調整もほとんどないため、通院間隔も長く、遠方から来院される方にも向いている。欠点としては、装置自体に弾性はあるものの、オーダーメイドではないため口腔内での違和感がオーダーメイドと比べると強いことがあげられる。また個々に応じた微細な調整が難しいため、明確な治療のゴールを設定していないと十分な治療結果が認められないことがある。安易に装置を使用するのではなく、適切な分析とそれによる診断をもとに使用されるべきである。矯正力には懐疑的な意見も上記のように機能的矯正装置にはさまざまな種類があり、それぞれの特徴を踏まえ、適切な時期に導入していくことで大きな効果が得られる。機能的矯正装置は混合歯列期に使用されることが多いが、成長に合わせて適切な時期を見極め、使用することが重要である。しかしながら、機能的矯正装置を使用するだけですべての不正咬合に関する問題が解決するわけではないことを念頭に置いておかねばならない。目標とする歯列や咬合を完成させるため、正しい診断と矯正装置の選択は必要不可欠であり、どんな症例でも無理に機能的矯正装置を使用するのではなく、適切な症例を選択し用いることが重要である。機能的矯正装置で矯正をはじめ、治療途中でその方法に限界があった場合は、すぐに診断を見直し、他の方法で対処できる技量の蓄積、または矯正専門医との緊密な連携治療も必要である。機能的矯正装置完全まとめ2022年12月15日(木)、機能的矯正装置をテーマとしたセミナーが開催される。カスタムメイドの機能的矯正装置を中心に、その製作法から治療手順、口腔周囲筋のコントロール、行動変容に至るまで奥羽大学の福井教授に解説いただく。1Dプレミアム会員なら無料で視聴できるので、ぜひこの機会に受講してほしい。1Dプレミアムでセミナーをみる
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2022年11月24日
咬合育成における床拡大装置の役割とは?

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子どもたちの咬合に関する環境は大きく変化し、歯並びや噛み合わせが悪い子どもは増加傾向にある。さまざまな不正咬合を引き起こす原因の多くは、悪習癖やう蝕によるものだと言われてきたが、近年ではその原因が大きく変化し、日常の生活様式の変化や保育・食習慣などの生活習慣の変化との関係も否定できない。普段の生活の中から歯並びに影響を及ぼす習慣を探り、それらが与える影響や予防策などについて考えていくことも重要である。咬合育成を学ぶなら11月25日(金)、小児の口腔育成を学ぶセミナーが開催される。0歳からの成育歯科プログラムとして、「食べる」を軸とした乳幼児期からの口腔成育の具体的な実践方法や注意点などについて細かく解説する。1Dプレミアム会員なら無料で視聴できるので、ぜひこの機会に受講してほしい。1Dプレミアムでセミナーをみる最近よく耳にする「咬合育成」低年齢時から歯列と咬合について対処を始めると、早期により良い形の乳歯列と正しい顎の位置関係にすることができる。その後も定期的な維持管理を行うことで、最良な発育を期待することも可能である。その結果、将来の永久歯列の咬合や顎骨に対し、形態的にも機能的にも最良の状態での形成と発育を促すことができる。このように成長とともに大きく変化し、形作られていく歯列や咬合に異常が出ないよう、また定期的に管理し、正常な発育の手助けする方法が咬合育成であり、これから起きることの予測を十分に行い、子どもたちの歯列や顎の成長を正しい方向へ導き、育てていくという考え方である。咬合育成において重要なことは、患児の生活習慣や筋機能についても把握しておくことであり、これが成人の矯正治療とは大きく異なる点である。定期的に口腔や口腔周囲筋を管理していくことで、筋肉が正しく機能しているか、バランスが良い形態が作られているかをチェックすることができる。必要に応じて筋機能訓練や動的処置を積極的に行い、顎顔面のみならず全身をも考慮した機能と形態をバランスよく整えることができる。矯正治療中も、成長過程の各々の正常値と照らし合わせることで、変化に対して早期に対応し、正常な咬合に導いていく必要がある。将来的に不正咬合になる原因や習慣を早期に発見し改善することにより、口腔の正しい成長を促すことが可能になる。治療の介入時期が大きな成長が見込まれる歯の萌出時期や生え変わりの時期であることで、その後に必要な治療もスムーズに行うことができ、永久歯萌出後の顎顔面口腔の健やかな成長を促進することができる。歯並びだけでなく、口腔機能の改善や将来的な虫歯や歯周病予防、嚥下機能の維持にもつながり、年齢を重ねてからも健康な口腔を維持できる可能性が高まる。 咬合育成における床矯正装置咬合育成において重要なのは、不正歯列になる原因を排除、または改善することであり、そのためにバイオロジカルな機能改善も必要となる。機能改善としては、悪習癖の除去・トレーニング・食育などが考えられる。床矯正装置による治療方法は、メカニカルな処置とバイオロジカルな処置を組み合わせたものである。メカニカルな処置としては、叢生の発症原因であるスペース確保のために拡大床により歯を移動させる。病態が重度であるほど、歯の移動量が大きくなる。閉鎖型床矯正装置で確保した後の歯を移動する場合は、移動量が大きい場合や問題が全顎的にあるような場合はワイヤー処置を行っていく。正しい咬合のストレスや外力が加わることにより、歯列はバイオロジカルに正しい歯列へと改善されていく。床矯正装置の製作やその使用は比較的簡便であるが、必ずさまざまな診査や検査による正確な診断に基づいて、計画的な治療方針に則り用いられるべきである。通常の矯正治療は、歯科医師が十分なスペースを作り、歯を移動させることにより治療を進める歯科医師主導の治療である。しかし、床矯正装置による治療は拡大床によるメカニカルな拡大処置も、バイオロジカルな育成においてもその主導は患者であるため、その難しさや治療の進行度には個々によって大きな差が出ることもある。 床矯正治療のポイント床拡大装置などを用いた幼児期からの咬合育成は、症例によっては他の装置に劣らず、すばらしい効果を発揮できるケースも多々認められている。治療自体も決められた日に決められた量だけのネジを締めるという比較的単純な治療法であるため、負担も少ない。しかし、単純さゆえの難しさもあることを忘れてはならない。装置自体の調整も簡単なようで意外と難しく、熟練を要する。床拡大装置は患者主導の治療法であり、治療対象が成人ではなく子どもであるため、治療に対する意識の差が結果に大きな影響を及ぼす。また、すべてがすべて床拡大装置で治療できるわけではないため、適切な症例を選択できる矯正の診断力が重要になる。簡単そうだからと安易に取り入れると、思うような歯の移動ができなかったり、思ったような治療効果が認められないことも多い。 床矯正装置を用いての小児期の矯正治療は、歯科医師と患者の共同作業によって成り立つものである。顎顔面や口腔内を診るだけでなく、患者とその家族を取り巻くさまざまな因子も加味して考えていくことは、生涯にわたって健康で楽しく食べる、話す、味わう、ための口を育む自立と育児支援につながっていく。咬合育成をプログラムで取り入れる11月25日(金)、小児の口腔育成を学ぶセミナーが開催される。0歳からの成育歯科プログラムとして、「食べる」を軸とした乳幼児期からの口腔成育の具体的な実践方法や注意点などについて細かく解説する。1Dプレミアム会員なら無料で視聴できるので、ぜひこの機会に受講してほしい。1Dプレミアムでセミナーをみる
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