歯科用語集
2025年10月28日

マクロライド系抗菌薬

「マクロライド系抗菌薬」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

マクロライド系抗菌薬は、マクロライドと呼ばれる大環状の化合物を基にした抗生物質である。これらは、細菌のタンパク質合成を阻害することにより、抗菌作用を発揮する。マクロライド系抗菌薬には、エリスロマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシンなどが含まれ、これらは主にグラム陽性菌や一部のグラム陰性菌に対して効果を示す。語源は、ギリシャ語の「マクロ(大きい)」と「ライド(環状)」から来ており、その構造的特徴を反映している。


臨床における位置づけ・判断基準

マクロライド系抗菌薬は、特に歯科領域において、口腔内感染症や歯周病の治療において重要な役割を果たす。これらの薬剤は、ペニシリンアレルギーのある患者に対して代替治療として用いられることが多い。臨床判断基準としては、感染の原因菌の特定や、患者のアレルギー歴、腎機能、肝機能などを考慮する必要がある。また、マクロライド系抗菌薬は、抗菌スペクトルが広いため、特定の感染症に対する初期治療としても選択されることがある。

関連用語・類義語との違い

マクロライド系抗菌薬に関連する用語には、ペニシリン系抗菌薬やテトラサイクリン系抗菌薬がある。ペニシリン系は、主にグラム陽性菌に対して効果があり、マクロライド系とは異なる作用機序を持つ。一方、テトラサイクリン系は、広範囲の細菌に対して効果を示すが、マクロライド系に比べて副作用が多いことがある。これらの違いを理解することで、臨床現場における適切な抗菌薬の選択が可能となる。

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マクロライド系抗菌薬の臨床応用と歯科における処置・症例の判断ポイント

マクロライド系抗菌薬の臨床応用と歯科における処置・症例の判断ポイント

マクロライド系抗菌薬の定義と特徴マクロライド系抗菌薬は、細菌のタンパク質合成を阻害することにより、抗菌作用を発揮する薬剤群である。主にグラム陽性菌や一部のグラム陰性菌に対して効果を示し、特に呼吸器感染症や皮膚感染症に用いられることが多い。歯科領域においては、歯周病や顎顔面感染症の治療においても重要な役割を果たす。マクロライド系抗菌薬の代表的な薬剤には、エリスロマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシンなどがあり、それぞれに特有の薬理特性がある。これらの薬剤は、経口投与が可能であり、患者の服用のしやすさも考慮されている。マクロライド系抗菌薬の使い方と処置におけるメリットマクロライド系抗菌薬は、歯科における感染症の治療において、特にペニシリンアレルギーのある患者に対する代替薬としての位置づけがある。これにより、幅広い患者に対して安全に使用できる点が大きなメリットである。また、マクロライド系抗菌薬は、抗炎症作用も持つため、歯周病治療においては、炎症の軽減にも寄与する。さらに、組織への浸透性が高く、感染部位において高い濃度を維持することができるため、効果的な治療が期待できる。マクロライド系抗菌薬の症例と注意点マクロライド系抗菌薬を使用する際には、特定の症例において注意が必要である。例えば、重篤な肝機能障害を有する患者には使用を避けるべきであり、また、薬剤相互作用にも留意する必要がある。具体的には、マクロライド系抗菌薬は、他の薬剤と併用する際に副作用を引き起こす可能性があるため、患者の服用歴を十分に確認することが重要である。特に、抗凝固薬や抗てんかん薬との併用には注意が必要である。マクロライド系抗菌薬の診断と判断ポイントマクロライド系抗菌薬を使用する際の診断は、感染症の原因菌を特定することが重要である。細菌培養検査やPCR検査を通じて、適切な抗菌薬を選択することが求められる。また、症状の重篤度や患者の全身状態を考慮し、治療方針を決定することが必要である。特に、急性の顎顔面感染症や重度の歯周病においては、迅速な判断が治療成績に大きく影響するため、臨床経験を活かした判断が求められる。マクロライド系抗菌薬の導入と今後の展望マクロライド系抗菌薬は、今後も歯科臨床において重要な役割を果たすと考えられる。新たな抗菌薬の開発が進む中で、マクロライド系抗菌薬の特性を理解し、適切に使用することが求められる。また、抗菌薬耐性の問題が深刻化する中で、マクロライド系抗菌薬の適正使用を促進するための教育やガイドラインの整備が必要である。歯科医師や歯科衛生士は、最新の情報を常にアップデートし、患者に最適な治療を提供することが求められる。
1D編集部
2024年6月1日
【歯学部ゴロ合わせ】歯科医師国家試験に出る!語呂合わせ10選【薬理学編】

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この記事では歯科医師国家試験・歯科衛生士国家試験に出題される薬理学の範囲の重要部分のゴロ合わせを書いていく。ゴロ合わせを使って一点でも多くの点がテストや国家試験で取れたら嬉しい。【関連記事】会員数No.1の歯科医療者向けアプリ「1D(ワンディー)」では、語呂合わせまとめを随時配信中。> 【歯学部ゴロ合わせ】歯科医師国家試験に出る!語呂合わせ10選【解剖編】> 【歯学部ゴロ合わせ】歯科医師国家試験に出る!語呂合わせ10選【衛生学・感染症編】「あの服、井戸と猿」:交感神経の受容体の作動薬交感神経の受容体の作動薬の覚え方・語呂合わせです。「あ」→アドレナリン、「の」→ノルアドレナリン、「ふ」→フェニレフリン、「く」→クロニジン、「い」→イソプレナリン、「ド」→ドブタミン、「サ」→サルブタモール。α1からβ2まで順番になっているのもポイントです。アドレナリン(α1、α2、β1、β2の作動薬)、ノルアドレナリン(α1、α2、β1の作動薬)、フェニレフリン(α1の作動薬)、クロニジン(α2の作動薬)、イソプレナリン(β1、β2の作動薬)、ドブタミン(β1の作動薬)、サルブタモール(β2の作動薬、喘息の治療薬としてよく出る)。「シスターのカルボナーラは全人類でネタ」:抗がん剤のうち白金化合物とその作用と副作用抗がん剤のうち、白金化合物とその作用と副作用についての覚え方・語呂合わせです。「シスター」→シスプラチン、「カルボナーラ」→カルボプラチン、「全」→細胞周期の全周期に作用、「人」→腎毒性、「ネタ」→ネダプラチン。「真っ黒、スロマイシン」:マクロライド系抗菌薬の見分け方マクロライド系抗菌薬の見分け方の覚え方・語呂合わせです。真っ黒(マクロライド系)、スロマイシン。語尾にスロマイシンとついたらマクロライド系抗菌薬と思って良いでしょう。アジスロマイシン、クラリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシンなどが当てはまります。「生きたオウム消すシンポジウム」:生ワクチンどんなシンポジウムだという声が聞こえてきそうですが、生ワクチンの覚え方・語呂合わせです。「生きた」→生ワクチン、「オウ」→黄熱、「消」→結核、「シン」→麻疹・風疹、「ポ」→ポリオ。「オーベンは猫」:モルヒネの副作用 オーベンとは研修医などを指導する指導医のことです。モルヒネの副作用の覚え方・語呂合わせです。「オー」→嘔吐 「ベン」→便秘 「ネ→」眠気 「コ」→呼吸抑制。「カナちゃん、ゲンちゃん、ストッパーでアミミ(耳)ノグリコシド」:アミノグリコシド系抗菌薬の種類と副作用アミノグリコシド系抗菌薬の種類とその副作用についてまとめた覚え方・語呂合わせです。「カナちゃん」→カナマイシン、「ゲンちゃん」→ゲンタマイシン、「ストッパー」→ストレプトマイシン、「ミミ」→内耳神経障害。「もこみち変態、鍵をかけておこう」:麻薬とその扱い麻薬とその取り扱いに関する覚え方・語呂合わせです。「も」→モルヒネ、「コ」→コデイン、「変態」→フェンタニル(レミフェンタニル)、「鍵」→鍵をかけた堅固な設備内に保存。「あみちゃんベタベタにして殺す」:殺菌的な作用を持つ抗菌薬殺菌的な作用を持つ抗菌薬についてまとめた語呂合わせ。「あみ」→アミノグリコシド系抗菌薬、「ベタ」→βラクタム系抗菌薬、「に」→ニューキノロン系抗菌薬、「殺す」→殺菌的作用。「後ろの黒のビルにポリスのヘルプ」:抗ヘルペスウイルス薬抗ヘルペスウイルス薬の覚え方・語呂合わせです。「後ろの黒のビル」→語尾に〜クロビルと付けばたいていヘルペスの治療薬(例:アシクロビル、バラシクロビル)、「ポリス」→DNAポリメラーゼ阻害により抗ヘルペス作用、「ヘルプ」→抗ヘルペスウイルス薬。「イエーイ、タッキードンマイ!」:抗腫瘍植物アルカロイド抗腫瘍植物アルカロイドについての覚え方・語呂合わせです。「 イ」→イリノテカン 、「エ」→エトポシド 、「タッキー」→パクリタキセル・ドセタキセル 、「ドン」→ビンクリスチン・ビンブラスチン。115回受験生必見、 Liveオンラインセミナー開催!dentalkokushi先生による、115回国試対策 Liveオンラインセミナー開催が決定しました!今回のLiveセミナーでは、国試後半戦に向けて「視点」「考え方」「解き方」を徹底的に解説します。実際の臨床ではこのように考えているという「視点」まともな歯医者ならこう考えるという「考え方」この2点を夏のこの時期に身につけておくことで、今後の勉強がぐっと楽になること間違い無しです。また、無意味な「丸暗記」では対応できない、現場思考問題への対応方法も解説します。下記ボタンから、詳細を確認しましょう!開催セミナーを見てみる
宇梶 淳平
2020年6月19日
「口腔ケアが新型コロナを予防する」は本当か?

「口腔ケアが新型コロナを予防する」は本当か?

口腔ケアを行うことによって、新型コロナウィルスの感染予防になるのではないかという言説がしばしばSNS等で見受けられる。本稿では、ネット上で見かけるこのような言説を検証しながら、新型コロナウィルスについて分かってきていることと、未だ分からないことを整理していきたい。新型コロナと誤嚥性肺炎まず、よく見かけるのが、「新型コロナウィルス肺炎は細菌性肺炎が併発することで重症化するので、誤嚥性肺炎を防ぐために口腔ケアが重要である」という言説である。NHKの情報番組でも放送されたというこの説は、一時期SNSでよく見かけることとなった。これは信頼出来る言説なのだろうか?結論から述べると、COVID-19重症化の主な要因が細菌性肺炎の併発であるとは考えられていない。重症化のメカニズムとして現段階で分かってきているのは、ウィルスによる炎症が過剰な免疫反応(サイトカイン・ストーム)を引き起こし、多臓器不全や血液凝固異常が発生するということである。血液凝固異常は血栓を形成し、塞栓症によって致命的な転帰へと至ることもある。もちろん、新型コロナウィルス由来の肺炎に細菌性肺炎が続発することは理論上あり得るが、重症化する主な理由として挙げるのはやりすぎだろう。なお、人工呼吸器を使用している際に生じるVAP(人工呼吸器関連肺炎:Ventilator Associated Pneumonia)も広い意味で誤嚥性肺炎の一種ではあるが、こちらは口腔ケアによる予防とは全く別の話であることは言うまでもない。新型コロナとインフルエンザ予防と口腔ケア次に、「インフルエンザは口腔ケアで予防出来るというエビデンスがあるのだから、新型コロナも予防出来るだろう」という言説について考えてみたい。口腔ケアによるインフルエンザの予防効果については、東京歯科大学名誉教授の奥田克爾氏らの調査が有名である。奥田らは、デイケアに通う要介護高齢者に対して歯科衛生士によるプロケアを行った場合、インフルエンザの罹患率が有意に低下したと報告している。この口腔ケアとインフルエンザの予防効果の関係については、ある程度メカニズムも分かってきている。A型インフルエンザウィルスの表面にはヘマグルチニン(HA)及びノイラミニダーゼ(NA)という2種類の糖タンパク質が存在している。HAは感染しようとする細胞にウィルスが入りこむ際に作用し、NAは感染した細胞からウィルスを放出する際に作用する。口腔内細菌には、NAを産生したり、HAを活性化させるTLP(トリプシン様プロテアーゼ)を産生するものがある。そのため、口腔ケアが不十分で口腔内細菌が多い状態だと、インフルエンザウィルスの増殖や遊離が促進されると考えられるのである。では、新型コロナウィルスではどうだろうか。まず、NAについてはコロナウィルスに存在しない。ノイラミニダーゼ阻害薬であるタミフルやリレンザが、COVID-19の治療に現状選択されていないのはそのためである。この点において新型コロナウィルスはインフルエンザウィルスとは異なるのである。そのため、口腔内細菌が産生するNAも関与しないのではないかと考えられる。一方、細胞内にウィルスが侵入する過程はどうであろうか?コロナウィルスが細胞内に侵入する際には、コロナウィルス表面に存在するスパイクタンパク質(Sタンパク質)が関与する。これはインフルエンザウィルスのHAとは異なるものであるが、細胞内に侵入するためにプロテアーゼを利用するという点については同様である。ただし、プロテアーゼの作用する様式はインフルエンザとは異なる。以上のことから、細胞にウィルスが侵入するプロセスにおいては、口腔ケアが予防に関与出来る可能性は全く無いとは言い切れない。ただ、これはまだ何も証明されてはおらず、今後の研究が待たれる。そのため、「口腔ケアが新型コロナウィルス対策に効く」と断定的に述べることは控えるべきであろう。新型コロナとアジスロマイシンCOVID-19の治療では、抗マラリア薬であるヒドロキシクロロキンと、抗菌薬のアジスロマイシンの併用療法が試されている。この療法自体、まだ有効性・安全性が確立されているものではないのだが、ここから派生して、「アジスロマイシンが効くのだから、COVID-19には細菌も関与しているに違いない」という言説を見かけることもある。なお、この「関与している細菌」というのは主張する人によって異なり、歯周病菌であったり、腸内細菌であるプレボテラであったり、様々である。この考え方はどうだろうか。まず、きちんと理解しておきたいのは、COVID-19の治療でアジスロマイシン投与が選択されているのは、細菌を抑えるためではないということである。マクロライド系抗菌薬は抗菌活性の他に、抗炎症作用を持つことが知られており、その特性を活かしてびまん性汎細気管支炎におけるマクロライド少量長期療法などが行われてきた。COVID-19はウィルスによる炎症が引き起こす免疫反応の暴走が問題となっている。そのため、免疫調整機能のあるヒドロキシクロロキンに、抗炎症作用を持つアジスロマイシンを併用し、症状の改善を試みているのである。もちろん、未知の部分が多い新型コロナウィルスについて、アジスロマイシンの静菌作用が作用していないと言い切ることは出来ない。ただ、アジスロマイシンを投与しているから細菌が原因であると主張することは、やはりナンセンスと言わざるを得ないだろう。まとめ以上、口腔ケアと新型コロナウィルスとの関係について、SNS上などで見られる言説がどの程度信用できるのかについて見てきた。 COVID-19の重症化は、誤嚥性肺炎が続発することが主たる原因とは考えづらいインフルエンザウィルスと新型コロナウィルスは構造が異なる。そのため、口腔ケアがインフルエンザ予防に寄与することを理由に、新型コロナウィルス感染予防にも効果があるとは言い切れない。ただし、今後の研究によって新たなエビデンスが明らかになってくる可能性はあるアジスロマイシンは抗炎症作用を期待して投与されているため、「アジスロマイシンが投与されているから細菌が原因である」と主張することはナンセンスである歯科医院経営においても、コロナ禍の影響は大きく、つい新型コロナウィルスの予防効果を謳いたくなることもあるかもしれない。しかし、新型コロナウィルスはまだ分からないことが多く、世界中でウィルスとの戦いが行われている渦中である。そんな中で根拠の無い言説を歯科医療に結びつけて喧伝することは、ポジショントークと捉えられても仕方がないのではないだろうか。たとえ新型コロナウィルスと関係がなくても、歯科医療は人々の健康に寄与し、幸せな人生を送ることに貢献することが出来るのは間違いない。感染予防策を最大限とりながら、この状況でも治療を必要としている患者さんに向き合うことが、長い目で見て歯科医療の社会的地位の向上に繋がるのではないかと筆者は考える。歯科セミナーなら「1D(ワンディー)」で!日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる
歯科に詳しい丸の内OL
2020年5月14日

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