歯科用語集
2025年10月28日

患児

「患児」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

「患児」とは、病気や障害を持つ子供を指す用語である。語源は「患う」という動詞から派生しており、主に医療や福祉の分野で使用される。歯科においては、特に小児患者の中で、何らかの疾患や障害を抱える子供を指すことが多い。これにより、歯科医師や歯科衛生士は、患児に対して特別な配慮や治療法を考慮する必要がある。患児の治療においては、通常の小児患者とは異なるアプローチが求められることが多い。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において患児は、特にその治療方針やアプローチにおいて重要な位置を占める。患児の治療に際しては、まずその病歴や障害の程度を把握することが必要である。判断基準としては、患者の年齢、病状、心理的な状態、さらには家族のサポート体制などが考慮される。歯科医師は、これらの要素を総合的に判断し、適切な治療計画を立てることが求められる。また、患児に対するコミュニケーション方法も重要であり、安心感を与えるための工夫が必要である。

関連用語・類義語との違い

「患児」と関連する用語には「小児患者」や「障害児」があるが、これらは微妙に異なる意味を持つ。「小児患者」は年齢に基づく一般的な呼称であり、必ずしも病気や障害を持つことを示すわけではない。一方、「障害児」は特定の障害を持つ子供を指すため、より狭い範囲の用語である。したがって、患児はこれらの用語の中で、病気や障害を持つ小児患者を特定するための用語として位置づけられる。これにより、歯科医療の現場では、患児に対する特別な配慮が必要とされる。

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患児における歯科診療の重要性と適切な処置・術式の選択

患児における歯科診療の重要性と適切な処置・術式の選択

患児の歯科診療における基本的な理解患児とは、歯科診療を受ける子供の患者を指す。歯科医師や歯科衛生士は、患児の特性を理解し、適切な診断と処置を行うことが求められる。特に、子供の歯は成長段階にあり、成人とは異なる治療アプローチが必要である。例えば、う蝕の進行が早いことや、心理的な要因が治療に影響を与えることが多い。これらの点を考慮し、患児に対する診療は慎重に行う必要がある。患児におけるう蝕の診断と処置患児におけるう蝕の診断は、視診や触診、X線検査を通じて行われる。特に、初期のう蝕は症状が現れにくいため、定期的な診査が重要である。処置としては、フッ化物塗布やシーラントの適用が有効であり、これによりう蝕の進行を防ぐことができる。また、進行したう蝕に対しては、充填やクラウンの適用が必要となる。これらの処置は、子供の心理的負担を軽減するために、痛みを最小限に抑える工夫が求められる。患児の歯科治療における術式の選択患児に対する歯科治療では、術式の選択が治療の成功に大きく影響する。例えば、局所麻酔を使用する際には、患児の年齢や心理状態を考慮する必要がある。さらに、治療の手順を明確に説明し、患児が安心できる環境を整えることが重要である。術式の選択においては、治療のメリットとデメリットを十分に理解し、最適な方法を選ぶことが求められる。患児の歯科治療における注意点患児の歯科治療には特有の注意点が存在する。まず、治療中のコミュニケーションが重要であり、子供が理解できる言葉で説明することが求められる。また、治療に対する恐怖心を和らげるために、リラックスできる環境を提供することが必要である。さらに、治療後のフォローアップも重要であり、定期的な通院を促すことで、歯の健康を維持することができる。患児の歯科治療における症例の分析具体的な症例を通じて、患児の歯科治療における実践的なアプローチを理解することができる。例えば、ある症例では、初期のう蝕が発見され、フッ化物塗布による予防処置が行われた。この結果、う蝕の進行を防ぎ、患者の歯の健康を維持することができた。このように、症例分析を通じて、治療の効果や改善点を把握し、今後の治療に活かすことが重要である。まとめ:患児の歯科診療における重要性患児に対する歯科診療は、専門的な知識と技術が求められる分野である。適切な診断と処置、術式の選択、注意点を理解することで、患児の歯の健康を守ることができる。今後も、最新の情報を基にした治療法の導入や、患者とのコミュニケーションを大切にし、より良い歯科診療を提供していくことが求められる。
1D編集部
2024年6月1日
【コラム】小児歯科医が抱える保護者指導のジレンマ

【コラム】小児歯科医が抱える保護者指導のジレンマ

東京のような都会では、もう小児のう蝕治療をすることは少ないと聞く。しかし、地方では地域によってはびっくりするようにう蝕の多い子どもに出会うことがある。そのような子を連れてくる親も様々だ。「治したらいいんでしょ、オッケー」と軽く考えている親。熱心に状況を聞き入れる親。時には、う蝕である事実を告げると、子どもへの申し訳なさと自分の不甲斐なさから泣き崩れる親もいる。このように、子どものう蝕に対しての親の熱量にはかなりの差があるのだが「う蝕ができる=子どもへの愛情が足りてない」という図式では決してない。もちろん「子どもへかける時間」という意味では少ないのかもしれないが「子どもへの愛情」と「かける時間」とは比例しない。それを履き違えると、間違った保護者への指導をしてしまうことになる。以前の私がそうだったように。まだ臨床経験が浅かった頃、現場で指導できることとの喜びと、持ち合わせた拙い知識を伝えなければという謎の熱い正義感を振りかざし、日頃のケア不足の親には割と厳しく指導していた。もしかしたら相手を責めるような口調になっていたかもしれない。若さと経験のなさから「伝えること」が重要で「子どもの口腔内を守る」ということにフォーカスできていなかったのだ。その結果、どうなったかは想像に難くない。その時は「分かりました、気をつけます」としっかりした返事をするものの、それはなかなか実行されない。そして、指示通りに磨けていないという罪悪感からか、定期検診に来る頻度はまちまちになり、やはり虫歯で穴が空いた頃に来院するというペースは変わらなかった。変わったのは、バツが悪い顔をするようになっただけだった。何が悪かったのか、当時の私には分からなかった。子どもを大事に思うならできるだろうと思っていた。「そういう人もいるよね」と済ませることもできるかもしれないが、本当にそうだろうか?何か違うアプローチができたのではないだろうかと、今なら思う。「虫歯ができたら治しに行く」という負のループを断ち切るために、小児歯科において最重要なのは保護者への理解である。本人が磨ける年齢になるまで、保護者が行う仕上げ磨きによって患児は適切な口腔内環境を維持することが可能になる。その前提を踏まえた上で、私が行った行動は適切と言えるだろうか?実は、この家庭の子どもは3人兄弟で両親共働き。互いに忙しく、なかなか1人ずつに手をかける暇がないことを嘆いていた。兄弟に食べさせている間に下の子は疲れて寝てしまい、上のヤンチャ盛りの男の子達は兄弟喧嘩を始める。慌ただしい日々の中で、おそらく身近に頼れる親族もいなかったのだろう。毎日がバタバタなんですと笑う一方で、どれだけ日々の頑張りがあったのか私には計り知れない。仕上げを徹底することはもちろん基本である。親としてもできれば完璧にしたいと思っている。しかし、忙しい毎日の中でどれだけ継続してできる人がいるのだろうか。その家族のバックボーンを考慮して、完全に磨けないという状況であることを否定するのではなく、それならどうしたらいいかという提案をするべきたったし、それができたのではないかと今更ながら悔やまれる。歯科医療者のすべきことは、理想論を話すことではなく、生活の実態を理解した上で、その家族にとってベストな提案をしていくことである。満足な仕上げ磨きができないのなら、最低でもここは守って欲しいというラインを教えること、新しい永久歯が生えてきたならこまめに歯科医院を頼っていいこと、口腔内は一緒に管理していけばいいということを伝えることも重要である。ワンオペという言葉が使われるようになって久しいが、歯科に関してはそうならないように保護者を1人にしない歯科医院側の努力も必要である。子どもを連れてくる親の中で、う蝕や歯周病になってもいいと思っている人は1人もいないのだから。臨床経験が少し長くなり、今の私が気をつけていることはというと、あまり言い過ぎないことと数回に渡って指導をしていくことである。全ての親が最初からいろんな状況を話してくれるわけではない。互いの心理的距離を近くして、気軽にいろんなことを話せるようになって初めて見えてくることもある。そうなってからが本番だ。通り一辺倒の説明なんてネットで手軽に手に入れられる今「歯科医院だからこそできる手助けをしていくこと」それが今からの私が目指すスタイルである。
482 TSUNAGU
2023年10月9日
【近日開催】子供たちの未来を守るために。今注目の小児歯科セミナー特集

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皆さんこんにちは、1D編集部です。この記事では、1Dが主催するまもなく開催予定の注目オンラインセミナーを3つ、ご紹介していきます。興味があるセミナーがあれば、ぜひお気軽にお申し込みください。1Dプレミアム会員であれば、月額¥9,800でセミナー&講義動画が見放題。いずれのセミナーも、追加料金一切なしで無料にてお申し込みいただけます。1Dプレミアムの詳細を見る「外傷歯」の診断とステージごとの対応 小児期における外傷歯の診断・治療「転んで歯をぶつけた…」。そんな時、適切に対応できていますか?受傷直後はショックから現病歴の正確な聴取も難しいことが多く、歯髄振盪などから診断も不明確になりがちです。また外傷は圧倒的に小児が多く、乳歯の外傷では、後継永久歯への影響と咬合育成への影響を考えた対応が必要であり、幼若永久歯では歯根形成、根尖閉鎖などその後の成長、当然永久歯においては長期的な観察など多岐にわたって考慮が求められます。「歯髄は残せるのか?」「歯周組織への影響はどれくらいか?」「脱落歯の整復は可能か?」ここに応じた見極めが欠かせません。このセミナーでは、外傷の対応をテーマに、ガイドラインに基づいた診断と対応から、歯の外傷の種類と対応、軟組織の外傷と骨折、小児の場合保護者への説明と患児のフォローアップなど網羅的に、北海道大学の八若教授に解説いただきます。臨機応変な対応力を身に付けましょう。詳細・お申込みはこちら「舌足らず」の対応法。 小帯切除のタイミングとMFTのポイント「あれ、この子舌足らずかも…」。舌小帯が短い子供を診察した時、どう対応していますか?短縮症や形態異常、運動障害などを合わせて約10人に1人の割合で舌小帯異常が生じていると言われており、決して少ない疾患ではありません。その上、ただ「短いから切ればいい」わけではなく、運動できなければしっかりと機能できないため、MFTを行った上での判断が必要になります。また低年齢児では処置も困難であり、加療のタイミング、一時医療機関であれば専門機関への紹介ラインなど検討することは多いでしょう。「放置したらどうなる?」「MFTのポイントは?」「いつ切除すべき?」様々なシチュエーションでの対応が求められます。このセミナーでは、舌小帯異常をテーマに、原因や種類から診断、引き起こされる影響、治療タイミングと紹介の判断、実際の手技のポイント、小児の摂食嚥下、MFTに至るまで神奈川歯科大学の木本教授に解説いただきます。”舌足らず”だな、で終わらせてはいけません。詳細・お申込みはこちら子どもの離乳と摂食嚥下 歯科医療者のための哺乳・離乳と食育「離乳食はいつからどの様に進めたら良いのでしょうか?」子育てに不安を抱える保護者からのこの質問、正確に答えられる自信ありますか?小児の摂食嚥下に関わる「離乳」についての適切な知識と対応が求められます。「もう1歳半になるけれど、眠くなってくるとぐずるので母乳を与えていたらそのまま寝てしまう…これって大丈夫?」「離乳食って結局どう選べばいいの?」質問される機会は多いのに、これまであまり学ぶ機会がなかった「離乳」のこと、一度しっかり学んでおきませんか。このセミナーでは、「離乳」についてアドバイスできるようになることを目標に、離乳の基礎知識から、離乳に向けてのお口のケアの準備、離乳食の考え方、さらには保護者への指導のコツまで、昭和大学の綾野先生にレクチャーして頂きます。母子口腔保健を学んで、地域に愛される歯科医院を目指しましょう。詳細・お申込みはこちら他にもオンラインセミナーを多数開催中1D(ワンディー)では、他にも歯科医療者向けのオンラインセミナーを多数開催しています。開催予定のセミナーの一覧は、下記ボタンから見ることができます。ぜひ1Dでセミナーに参加して、知識アップ・スキルアップをしていきましょう。開催中のセミナーを見てみる
1D編集部
2023年3月25日
【おすすめ歯科セミナー】耳鼻科医が解説!歯性上顎洞炎の対応法・その他

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1D編集部
2023年3月18日
特別な配慮が必要な子ども。町の歯医者さんにできることは。

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発達に遅れがあったり、何かしらの障がいがある子どもは十分なコミュニケーションをはかることが困難なことも多い。そのため、一般歯科医院では健常児と同様の歯科処置などを行うことは難しいと思われている。重度の障がいがあれば、一般の歯科医院で患者に混じって処置をすることは難しいが、グレーゾーンや軽度の障がいがある子どもに対しては、歯科医療従事者が知識を深め、特徴を知ることで一般の歯科医院で行える処置も少なくない。また心疾患や他の合併症を有するケースも多く、日々の生活のなかで口腔内を清潔に保つこと、またそのためのメンテナンス方法などを得ることは本人たちにとっても大切なことである。保護者は歯科医院を頼りたい実際、そのような子どもや保護者は、特別に難しい処置ではなくても気軽に何でも相談でき、信頼できる歯科の専門家として何かしらの支援を期待していることも多い。できるだけ小さな頃から歯科医院にかかることにより、歯科医院の雰囲気やスタッフにも慣れ、口腔内を触られることを嫌がらなくなってくる。歯磨きの練習もでき、処置に必要な様々な器具にも慣れることができるなど、こまめに歯科医院に通院することのメリットは大きい。一人ひとりを理解することそのような子どもに定期検診を行うにしても、障がいの程度、個々の理解度などにより対応法も異なり、日常で行う歯磨き自体が困難なことも多く見られる。また、患児のみならず、保護者への指導も非常に重要になってくる。視覚情報を生かした取り組み自閉症スペクトラム(ASD)では視覚情報の方が理解しやすいという特徴があるが、発達に障がいのある子どもは視覚的に誘導すると、スムーズにいくことも多い。これは文字情報や聴覚情報は脳でいったん視覚情報に置き換えて判断していると考えられ、その方が分かりやすいとされてる。視覚による刺激は直接的にインプットされるため、言葉を理解していない状態でも入りやすい。(1)絵カードによる情報の伝達もっとも基本的な方法が絵カードや写真を用いたものである。伝えたい内容を絵カードや写真で示しながら、同時にことばで補足説明をすると、自閉症スペクトラムや知的障がいがある子どもにも理解しやすくなる。【絵カード使用時のポイント】①声かけは少なめに、ことばは短くシンプルに肯定的で具体的な説明をする。②見通しがもてるようにする(はじめと終わりの明示をする)流れと手順を予告し、予定どおりに実行する。③静かなところで説明する音が大きなところや人が多くガヤガヤしているところでなく、余計な刺激のない集中できる環境でおこなう。(2)文字カードによる情報の提示歯科医院に訪れる子どもたちの不安を強くする要因に、歯科医院特有の音やにおいがある。特に音や振動、感触などは視覚的に伝えることはできないため、視覚情報である絵などに機械の音などを文字で補足することも一つの手である。マンガのように、絵にキュイーンと音がする、ゴリゴリするなどと文字で補足すると分かりやすい。音は、歯科医院で発生する機械音を録音しておくと、家で歯科受診の練習ができたりと役立てることができる。(3)実物を見せる歯科医院で使用するデンタルミラーやピンセット、エアーやバキュームなどは障がいの有無に関わらず、ほとんどの子どもたちにとっても馴染みのないものばかりである。これらを使用するときに過敏な反応を示したり、恐怖体験などが過去にあった子どもには脱感作の必要がある。このとき、「少しずつ、弱いものから、離れたところから」Tell-Show-Do(TSD)を行いながら脱感作を行う。自閉症スペクトラムの特徴として、特定の音や光、においや味、感触を好んだり、嫌がったりする傾向があるが、歯科医院の絵や写真カードだけでは伝わらない特有の刺激に対する不安や恐怖、過敏反応を取り除くためにも視覚情報とともに実物を用いたリハーサルも大切な学習のプロセスである。(4)iPadなどの電子機器を用いた情報の伝達小さくて軽いため、手軽に持ち運びができ、いくつもの場面をあらかじめ設定しておくことができる。その日の予定に合わせて、必要なものをタッチパネルで選択し、順番に並べることもできるなど電子機器を用いることのメリットは大きい。一次医療機関としての使命上記のことは一例に過ぎないが、何かを工夫したり、別の非言語的なコミュニケーションの手段も持って対応していくことで、お互いのコミュニケーションが円滑になり、一般の歯科医院でもできることが多くなる。ホームケアのみでの清掃には限度もあり、定期的に短い間隔で受診することで、口腔内の問題悪化を防ぐこともできる。大規模な病院ではできない密で細かな対応ができる点においても、地域の中で一般の歯科医院の果たすべき役割は大きい。スペシャルニーズへの歯科的対応1Dでは、日本大学歯学部の白川教授が「小児のスペシャルニーズ」への対応法について解説するセミナーを開催。Dプレミアム会員であれば、月額¥9,800でセミナー&講義動画が見放題。いずれのセミナーも、追加料金一切なしで無料にてお申し込みいただけます。1Dプレミアムの詳細を見る
482 TSUNAGU
2023年1月6日

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