歯科用語集
2025年10月28日

要介護認定

「要介護認定」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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【速報】令和8年度診療報酬改定の骨子判明:歯科はプラス0.31%、物価高・賃上げへの「二段構え」の支援策が柱に

定義・語源

要介護認定とは、高齢者や障害者が日常生活を送る上で必要な介護の程度を評価する制度である。この制度は、介護保険法に基づき、介護サービスを受けるための基準を定めるものである。要介護認定は、介護が必要な状態を「要支援」と「要介護」の2つのカテゴリーに分類し、さらに要介護の程度を1から5までの5段階で評価する。これにより、必要な介護サービスの内容や量が決定される。要介護認定の語源は、介護を必要とする状態を「要する」とし、その認定を行うことから来ている。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において、要介護認定は患者の介護ニーズを把握するための重要な指標である。歯科医師や歯科衛生士は、患者の口腔内の健康状態や生活習慣を考慮し、要介護認定の結果をもとに適切な口腔ケアを提供する必要がある。判断基準としては、日常生活動作(ADL)や認知機能、身体的な健康状態が考慮される。特に、口腔ケアが不十分な場合、要介護度が上がる可能性があるため、歯科医療の観点からも重要な役割を果たす。

関連用語・類義語との違い

要介護認定に関連する用語としては、「介護保険」や「要支援」がある。介護保険は、要介護認定を受けた者が介護サービスを利用するための制度であり、要支援は要介護認定の一部で、軽度の介護が必要な状態を指す。要介護認定と要支援は、介護の必要度に応じた分類であるため、混同しないよう注意が必要である。また、要介護認定は医療機関での評価が必要であり、歯科医療においてもその結果を考慮した口腔ケアが求められる。

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要介護度の理解と歯科臨床における重要性。診断と処置のポイント

要介護度の理解と歯科臨床における重要性。診断と処置のポイント

要介護度とは何か要介護度は、介護が必要な状態の程度を示す指標である。日本の介護保険制度においては、要介護認定を受けた者がどの程度の支援を必要とするかを評価するために用いられる。要介護度は1から5までの5段階に分かれており、1が最も軽度で、5が最も重度である。歯科医師や歯科衛生士は、患者の要介護度を理解することで、適切な処置や術式を選択し、患者の口腔ケアを効果的に行うことが可能となる。要介護度の評価基準要介護度の評価は、身体的な機能、認知機能、日常生活動作(ADL)などを基に行われる。具体的には、食事、入浴、排泄、移動などの基本的な動作がどの程度自立して行えるかが重要な判断材料となる。歯科医療においては、特に口腔内の健康状態や、歯科治療に対する理解度、協力の程度も考慮する必要がある。これにより、患者に対する適切な診断や処置が行えるようになる。要介護度と歯科治療の関連性要介護度が高い患者は、口腔内の健康状態が悪化しやすい傾向がある。例えば、要介護度が5の患者は、自分で歯磨きを行うことが困難であるため、う蝕や歯周病のリスクが高まる。このような患者に対しては、定期的な歯科診査や、専門的な口腔ケアが必要となる。歯科医師や歯科衛生士は、患者の要介護度を考慮し、適切な処置や術式を選択することで、口腔内の健康を維持することが求められる。要介護度に応じた歯科処置の手順要介護度に応じた歯科処置を行う際は、まず患者の状態を正確に把握することが重要である。具体的な手順としては、以下のような流れが考えられる。1. 患者の要介護度を確認し、必要な支援を評価する。2. 口腔内の状態を診査し、必要な処置を判断する。3. 患者の理解度に応じて、治療内容を説明し、同意を得る。4. 実際の処置を行い、その後のケアについて指導する。このように、要介護度に応じた適切な手順を踏むことで、患者に対する負担を軽減し、より良い治療結果を得ることができる。要介護度に関連する注意点要介護度が高い患者に対する歯科治療には、いくつかの注意点が存在する。まず、患者の身体的な状態や認知機能を十分に考慮し、無理のない範囲で治療を行うことが重要である。また、治療中の痛みや不安を軽減するために、適切な麻酔やリラックス法を用いることも考慮すべきである。さらに、治療後のフォローアップを行い、患者の口腔ケアを継続的に支援することが、長期的な口腔健康の維持に寄与する。要介護度の理解がもたらすメリット要介護度を理解することは、歯科医療において多くのメリットをもたらす。まず、患者のニーズに応じた適切な治療を提供することで、治療の成功率が向上する。また、患者とのコミュニケーションが円滑になり、信頼関係を築くことができる。さらに、要介護度に応じた口腔ケアの指導を行うことで、患者自身の健康管理能力を高めることにもつながる。これにより、患者の生活の質を向上させることが可能となる。まとめ要介護度は、歯科医療において非常に重要な指標である。患者の状態を正確に把握し、適切な処置や術式を選択することで、より良い治療結果を得ることができる。歯科医師や歯科衛生士は、要介護度を理解し、患者に寄り添ったケアを提供することが求められる。これにより、患者の口腔健康を維持し、生活の質を向上させることができるだろう。
1D編集部
2024年6月1日
要介護認定と歯科医療の関係。歯科臨床における処置と症例の理解を深める

要介護認定と歯科医療の関係。歯科臨床における処置と症例の理解を深める

要介護認定の定義とその重要性要介護認定とは、高齢者や障害者が日常生活を送る上で必要な介護の程度を評価する制度である。この認定は、介護保険制度に基づき行われ、介護サービスを受けるための基準となる。歯科医療においても、要介護認定は重要な役割を果たす。特に、口腔ケアや歯科治療が必要な患者に対して、適切な処置を行うためには、患者の介護度を理解することが不可欠である。要介護認定を受けた患者は、口腔内の健康状態が悪化しやすく、定期的な歯科診査や治療が必要となることが多い。要介護認定と歯科診療の関連性要介護認定を受けた患者は、身体的な制約があるため、歯科診療においても特別な配慮が求められる。例えば、移動が困難な患者に対しては、訪問歯科診療が必要となる場合がある。また、認知症を伴う患者では、治療に対する理解や協力が得られにくいため、診療の手順や術式を工夫する必要がある。歯科医師は、要介護認定の情報をもとに、患者の状態を把握し、適切な治療計画を立てることが求められる。要介護認定を受けた患者に対する歯科処置のコツ要介護認定を受けた患者に対する歯科処置には、いくつかのコツが存在する。まず、患者の状態を正確に把握するために、事前に詳細な診査を行うことが重要である。次に、治療中の患者の不安を軽減するために、リラックスできる環境を整えることが求められる。また、治療手順を簡潔に説明し、患者が理解できるよう配慮することも大切である。これにより、患者の協力を得やすくなり、スムーズな治療が可能となる。要介護認定患者の歯科治療におけるメリットとデメリット要介護認定患者に対する歯科治療には、いくつかのメリットとデメリットが存在する。メリットとしては、介護保険を利用することで、経済的負担が軽減される点が挙げられる。また、定期的な口腔ケアを行うことで、全身の健康状態を改善する可能性がある。一方、デメリットとしては、患者の身体的な制約により、治療が難航する場合があることや、認知症患者に対する治療の難しさがある。これらの点を考慮しながら、適切な治療法を選択することが求められる。要介護認定患者の歯科診断における注意点要介護認定患者の歯科診断においては、いくつかの注意点がある。まず、患者の全身状態を把握することが重要であり、特に服用している薬剤や既往歴を確認する必要がある。また、口腔内の状態を詳細に観察し、う蝕や歯周病の進行状況を正確に診断することが求められる。さらに、患者の心理的な状態にも配慮し、安心して治療を受けられるような環境を整えることが大切である。要介護認定と歯科医療の今後の展望要介護認定と歯科医療の関係は、今後ますます重要性を増すと考えられる。高齢化社会が進む中で、要介護認定を受ける患者が増加することが予想されるため、歯科医療においてもそのニーズに応える体制が求められる。訪問歯科診療の普及や、介護職との連携を強化することで、より良い口腔ケアを提供することが可能となるだろう。歯科医師は、要介護認定の知識を深め、患者に対して適切な治療を行うためのスキルを磨くことが求められる。
1D編集部
2024年6月1日
口腔の機能と状態が要介護の発生リスクに作用する

口腔の機能と状態が要介護の発生リスクに作用する

これまで口腔機能と要介護発生との関連に着目した研究は少なく、特に口腔乾燥やむせについてはほとんど報告がありませんでした。また口腔状態の集団全体に対する要介護発生への寄与の大きさを調べるために、人口寄与割合(PAF)を計算し比較した研究はありませんでした。そこで東北大学大学院歯学研究科 国際歯科保健学分野の小坂教授らのグループは、およそ44,000人の高齢者を対象に調査を行いました。調査の結果、4項目の口腔状態の悪化が、それぞれ要介護発生リスクの上昇と関連することがわかりました。研究の背景これまで口腔機能と要介護発生との関連に着目した研究は少なく、特に口腔乾燥やむせについてはほとんど報告がありませんでした。また人口寄与割合(PAF)を計算し比較した研究もありませんでした。そこで本研究では、口腔の状態(現在歯≤19本、咀嚼困難、むせ、口腔乾燥)が9年間の追跡期間における要介護発生にどのように関わるかを調査しました。研究の対象と方法本縦断研究では、日本老年学的評価研究機構の2010年調査をベースラインとした、9年間の追跡調査データを使用しました。ベースライン時点で日常生活に誰かの介助を必要としている対象者を除外し、自立高齢者のみを解析対象者に含めました。また各変数は以下の通りとしました。また共変量として以下を含めて解析を行いました。性別年齢婚姻状態社会経済的状況(教育歴、等価所得)既往歴(糖尿病の有無、高血圧の 有無、脳卒中の有無、がんの有無)身体機能(歩行時間)生活習慣(喫煙歴、飲酒歴)統計解析にはCOX比例ハザードモデルを用いて、ハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)と、人口寄与割合 (PAF:Population attributable fraction)を算出しました。PAFは、もしそのリスク因子に曝露されている人 がいない場合、集団において要介護の発生が減少する割合を表す指標です。研究の結果解析対象者は44,083人(平均年齢:73.7±6.0歳、女性:53.2%)でした。また追跡中(中央値3,040[2,753- 3,303]日)に、8,091人(18.4%)が新たに要介護認定を受けました。全体での100人年あたりの発生率は2.39に対して、以下のような結果が得られました。多変量解析の結果、新規要介護認定リスクは咀嚼困難あり、口腔乾燥あり、現在歯数≤19本、むせありの順で高く、HRはそれぞれ以下の通りでした。人口寄与割合(PAF)を算出し比較したところ、新規要介護認定の発生における口腔4項目のPAFは、現在歯数(12.0%)が最も大きく、次いで咀嚼困難(7.2%)、口腔乾燥(4.6%)、むせ(1.9%)でした。研究の結論9年間の縦断研究の結果、4項目の口腔状態の悪化が要介護発生リスクを高めることが明らかになりました。また新規要介護認定リスクとの関連は、4項目の口腔状態のうち、咀嚼困難でもっとも大きく、むせがもっとも小さいことがわかりまし た。要介護認定の発生に対するPAFでは、4項目の口腔状態の中で、歯数(≤19本)が最も大きく、歯の喪失の高い有病率が理由として考えられ、歯の喪失の予防の重要性が示唆されました。研究の意義適切な予防方策や治療介入・保健事業介入を通して、高齢者の口腔の健康の低下の防止・維持・向上を図ることが、将来の要介護発生リスクを低減することに寄与する可能性が示唆されました。参考文献東北大学プレスリリース 歯数・口腔機能の維持は将来の要介護認定リスクを下げる(URL)
1D編集部
2023年10月31日
訪問歯科衛生士とは?仕事内容から給料まで徹底解説!

訪問歯科衛生士とは?仕事内容から給料まで徹底解説!

一般歯科に比べて世間の認知度がまだまだ低い訪問歯科ですが、こちらの記事では訪問歯科や訪問歯科衛生士について解説していきます。訪問歯科とは何か?一般歯科との違い訪問歯科とは、身体的・精神的な理由で歯科医院への通院が難しい患者さんの為に歯科医療従事者が患者さんの元へ訪問し歯科治療や口腔ケアをする制度です。一般歯科と訪問歯科で異なる点は以下の通りです。診療する環境訪問歯科では患者さんが歯科医院まで通院することが困難なケースが殆どの為、歯科ユニットは使用せず、訪問診療用ポータブルユニットを使用します。訪問診療用ポータブルユニットとは、ハンドピース・スケーラー・バキューム・スリーウェイシリンジが搭載されたスーツケース程の大きさで持ち運び可能なユニットです。ポータブルユニットを携えて介護施設や患者さんの自宅へ訪問し、ベッドや車椅子など、患者さんの治療の受けやすい姿勢で治療や口腔ケアを行います。患者さんの層訪問歯科の対象者は疾病や傷病により通院が困難な患者さんと定められています。要介護状態区分に基づいて判断されるのではなく、歯科医師が個々の症例ごとに判断します。患者さんの年齢層は主に高齢者で、有病者(通院困難)であり、疾病などにより意思疎通が困難な患者さんが多いです。訪問するチーム歯科医院での治療の際は、歯科医師+補助者の歯科衛生士または歯科助手のペアで施術を行うことが多いですが、訪問歯科ではこれらのペアに加えて、もう1つの役割を担うコーディネーターという職種があります。コーディネーターの業務内容以下の通りです。訪問先の患者さん・ご家族・施設の方々との打ち合わせ患者さんとのアポイントの設定・スケジュール調整訪問先での荷物の運搬と簡単な診療補助訪問先への移動時の車の運転基本的には歯科医師・歯科衛生士または歯科助手・コーディネーターのチームで患者さんの元に伺いますが、治療内容によって、歯科衛生士のみ・歯科医師と歯科衛生士(歯科衛生士がコーディネーターの役割を兼任)のペアで訪問など、どのようなチームで訪問するかは歯科医院により異なります。訪問歯科診療の需要令和元年度の厚生労働省「介護保険事業状況報告(年報)」から、要介護(要支援)認定を受けている人口は約669万人と報告されています。高齢化が続く日本では、要介護認定者数の割合はが増加すると推測できるでしょう。高齢化率が増加する中、平成29年に実施された「年齢階級別歯科推計患者様数及び受診率」によると70歳代後半をピークに歯科受診率が急速に減少していることがわかります。これは高齢者の歯科治療の多くが外来で行われていて、通院が困難になったことが原因とされています。受診率が下がった高齢者はハイリスク群になり、う蝕や歯周病、伴う欠損歯の増加によって口腔機能の低下をもたらします。また元々義歯などで咬合回復していた患者さんはその義歯が使えなくなり、口腔機能、さらに摂食嚥下にまで影響が及んでしまいます。このように受診が遠のいてしまった高齢者の多くは要介護者であると考えられます。要介護者の約90%が歯科治療または口腔ケアを必要とされているのに対し、何らかの治療を受けたのは27%と言われています(在宅医療推進会議より)。しかし、平成29年11月に開催された中医協総会の報告によると訪問診療を実施している歯科医院は全国で約13,000件と全体の20%以下と、要介護者に対する歯科治療の受け皿が少ないことが見受けられます。近年の診療報酬改定から訪問歯科診療に力を入れていることは明らかですが、人材不足もあり歯科医院が対応しきれていないのが実情でしょう。つまり需要に対して供給が足りないのが現状で、今後もその傾向は続く見込みとなっています。訪問歯科衛生士のニーズはますます高まると考えられるでしょう。訪問歯科衛生士の役割とは?一般歯科と同じく歯周治療に加えて、専門的な口腔ケア・介助者への指導や書類の作成を行います。患者さんの自宅に訪問するケース患者さんのベッド・椅子などで無理のない姿勢で施術や口腔機能訓練を行います。ご家族などの介助者に対し、患者さんの日頃の様子をヒアリングして、それに基づいた口腔ケア・食形態などの指導をします。病院・介護施設に訪問するケース病院や施設では入院・利用している多くの患者さんの口腔ケアを行います。その際、口腔衛生の専門家として、患者さんをとりまく医療従事者との打ち合わせや日常の口腔衛生についての指導を行います。訪問歯科衛生士のやりがい。どんな人が向いてる?向上心のある人訪問歯科では一般歯科での知識・技能の他に、高齢者の疾病や嚥下運動・介助などの知識・技能を求められます。一般歯科では経験することの出来ない業務を経験することが出来ます。高齢者が好きな人患者さんは歯科医院への通院が困難な高齢者です。意思疎通が困難なこともありますが、無理のない範囲でコミュニケーションをとります。施術時にお礼を言ってくれたり、「ありがとう」という感謝の気持ちを伝えてもらえるのが大きなやりがいになります。調和重視な人訪問歯科はチーム医療とも言われており、医療・歯科・福祉従事者は各々の高い専門性を前提に、情報や目的の共有し、互いに連携し合い、患者さんの状況に対応した医療を届けなければなりません。調和重視な性格は業務を円滑に進める上で非常に重要な素質です。訪問歯科衛生士は辛いのか?身体的な辛さ患者さんへの施術はベッド上や車椅子など、患者さんに無理のない姿勢で行う必要があります。その為、一般歯科で歯科ユニットを使用している時のように施術者の身体に適したポジショニングにすることが困難になります。中腰・立て膝など施術者・補助者の身体に負担のかかる姿勢で、十分に光源が取れない状態で暗い口腔内を診なければなりません。また、訪問先への機材搬入や片付けも身体に負担がかかることが考えられます。ポータブルユニットはメーカーにより異なりますが、8〜10キロ程あり、その他口腔ケア用品や歯科材料などを運ぶのも一般歯科とは異なる点です。コミュニケーションの難しさ訪問歯科では意思疎通をとるのが困難な患者さんが多いため、コミュニケーションの取り方や口腔ケアを行う際に拒絶されることがあり、戸惑いを感じる場合もあります。一般歯科と同じ感覚でのコミュニケーションは訪問歯科の患者さんには伝わっていないことも多々あり、マスクを外して顔を見せたり、声のトーンに気を付ける・手を握ってみる等、安心感を与えるコミュニケーションが取れるような工夫が必要です。訪問歯科衛生士の求人・給料厚生労働省の資料によると、訪問診療の実績がある歯科医院は全国に約68,000中、約13,000医院と少なく、一般歯科と比較して訪問歯科の求人は少ないことが分かります。訪問歯科衛生士の求人の特徴は以下の通りとなります。外来(一般歯科)と訪問兼任の歯科医院が多い一般歯科にて外来の患者さんを診療して、週に数回、訪問に伺う医院が多いようです。また、業務未経験の歯科衛生士・歯科助手は一般歯科の診療で基礎的な知識・技能を身につけてから訪問歯科の往診に出てもらう歯科医院が多いです。給与は一般歯科と大差なし訪問歯科のみ実施している歯科医院でも、一般歯科勤務の歯科衛生士との給与に大きな差はないです。働き方を選択しやすい訪問歯科の求人は週1〜勤務OKな医院が多く、自身の都合に合わせた働き方が可能です。また、診療時間は一般歯科よりも早い終業時間というのも訪問歯科の求人の特徴です。訪問歯科診療の注意点訪問歯科診療の注意点は、居宅では当然ですが施設でもほとんどの場合ユニットがないことです。ポータブルユニットでの診療になりますので、まず使い方に慣れる必要があります。また訪問歯科診療を受ける患者さんは日常生活動作(ADL)が困難な場合がほとんどで、長時間の開口保持ができないことも多いです。そして認知症や高次脳機能障害を持っている場合、意思疎通がままならず診療に対する協力状態を得ることが難しいこともあります。そして居宅に訪問する場合、患者さんのご家族とやりとりすることもあります。歯科医院でも同じですがトラブルにならないようしっかりと説明、同意のもと診療を進める意識が必要です。歯科医院とは違う環境の訪問歯科診療では、患者さんをよく観察してコミュニケーションを上手く取りながら診療をスムーズに進める力が求められるでしょう。まとめ現状、高齢者への歯科診療は外来が中心に行われ、歯科受診率は75〜79歳をピークに、その後急速に減少しています。要介護者の約9割は何らかの歯科治療・専門的口腔ケアが必要であるのに対し、実際に治療を受けたのは約27%というのが実情です。訪問歯科では一般歯科にプラスして求められる知識や技能が多いですが、多くの医療・福祉従事者と連携して本当の意味でのチーム医療を行うことができ、需要・やりがいがあります。歯科衛生士のキャリアを築いていく上でも訪問歯科衛生士のスキルは大きな価値になります。歯科セミナーなら「1D(ワンディー)」で!日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる
すずき〜
2020年10月10日
「オーラルフレイル」の概念整理

「オーラルフレイル」の概念整理

日本は言わずもがな、超高齢社会である。そんな日本では要介護に至る要因として、また健康寿命の延伸を目指す上で「フレイル」「サルコペニア」が注目されている。フレイルとサルコペニアフレイルとは、加齢とともに身体的・社会的・精神的に衰える状態のことである。フレイルの判定基準は以下である。以下5項目のうち3つ以上当てはまるとフレイル、1〜2つ当てはまるとプレフレイルとされる。体重減少:6ヶ月間で2〜3kg以上の(意図しない)体重減少がある疲労感:ここ2週間、わけもなく疲れたような感じがする活動量:定期的な運動や体操(農作業も含む)をしていない握力:男性26kg未満、女性18kg未満通常歩行速度:1m/秒未満フレイルは身体的フレイル、認知的フレイル、社会的フレイルなど多面的な要素を持つ。つまりフレイルを改善させる方法はさまざまであり、健康寿命延伸の視点として重要な概念である。またサルコペニアとは、筋肉量の減少・筋力の低下により、身体機能障害や生活の質が低下した状態のことである。サルコペニアの進行はフレイルを進行させることにもなり、死亡率を上昇させる。口腔機能とフレイル・サルコペニア地域在住高齢者5000人を対象としたフレイル・サルコペニアに関する調査では、以下のような結果が出ている。身体的フレイルが重度化した群は、口腔機能(咬合力・舌口唇運動機能)の低下・咬筋厚の菲薄化が見られるサルコペニアが重度化した群は、咀嚼機能が低下・咬筋厚の菲薄化が見られるこれらの結果から、フレイル(サルコペニア)が口腔機能-身体機能の関係の中間因子である可能性が示された。高齢者口腔保健活動を進める上で、フレイル(サルコペニア)の状況を把握することは重要であると言える。口腔機能と「オーラルフレイル」オーラルフレイルとは、主に加齢によって口腔機能が低下してきた状態のことである。オーラルフレイルの判定基準は以下である。以下6項目のうち3つ以上当てはまるとオーラルフレイルとされる。高齢期における歯科-栄養の連携の重要性はこれまでも指摘されてきたが、それを進める上での具体的な指標がなかった。オーラルフレイルの概念は、そのモデルとなりうる。またオーラルフレイルに該当した者は、そうでない者より身体的フレイル発症リスク・・・2.4倍サルコペニア発症リスク・・・2.1倍要介護認定リスクが・・・2.4倍総死亡リスク・・・2.1倍になるとも報告されている。この結果は、オーラルフレイルが健康寿命やその延伸に寄与する可能性を裏付けるものとなった。口腔機能低下を予防することは、健康寿命を延伸させる。そのため今後は、オーラルフレイルの評価基準の標準化・知見の蓄積などが期待されている。歯科セミナーなら「1D(ワンディー)」で!日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる参考文献深井穫博 編「健康長寿のための口腔保健と栄養をむすぶエビデンスブック」 医歯薬出版, 2019
ミホ
2019年12月21日

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