歯科用語集
2025年10月28日

投影

「投影」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

投影とは、物体の形状や位置を平面上に表現する技術である。特に歯科においては、X線画像やデジタルスキャンを用いて、歯や顎の構造を視覚化する手法を指す。語源は「投げる」という意味の「投」と、「映し出す」という意味の「影」であり、物体の情報を他の媒体に移すことを示している。分類としては、2次元投影と3次元投影があり、特に3次元投影は、立体的な情報を提供するため、臨床での診断や治療計画において重要な役割を果たす。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において投影は、診断や治療計画の基礎となる情報を提供するため、非常に重要である。特に、X線投影は虫歯や歯周病の診断に欠かせないものであり、適切な投影技術を用いることで、より正確な診断が可能となる。判断基準としては、画像の解像度、コントラスト、ノイズの少なさが挙げられ、これらの要素が診断の精度に直接影響を与える。また、投影の際には患者の被ばく量を最小限に抑えることも重要であり、適切な技術と機器の選定が求められる。

関連用語・類義語との違い

投影に関連する用語としては、「画像診断」や「スキャン」がある。画像診断は、投影を含む広範な概念であり、X線やCT、MRIなど様々な技術を用いて体内の情報を得る手法を指す。一方、スキャンは特にデジタル技術を用いた情報取得を指し、投影の一部として位置づけられる。言い換えとしては、「映像化」や「視覚化」があるが、これらは投影の結果として得られるものであり、厳密には異なる概念である。

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ウォーターズ投影法の臨床応用と診断におけるメリット・デメリット

ウォーターズ投影法の臨床応用と診断におけるメリット・デメリット

ウォーターズ投影法の定義と基本的な使い方ウォーターズ投影法は、主に上顎洞や副鼻腔の評価に用いられる放射線診断法である。この方法は、患者が顎を上げた状態でX線を照射することにより、上顎の骨構造や副鼻腔の状態を明確に映し出すことができる。特に、上顎の歯科治療においては、根尖病変や副鼻腔炎の診断に役立つ。この投影法は、歯科医師が診断を行う際に非常に有用であり、適切な処置や術式を選択するための重要な情報を提供する。特に、上顎の臼歯部に関連する症例においては、ウォーターズ投影法を用いることで、より正確な診断が可能となる。ウォーターズ投影法の手順と注意点ウォーターズ投影法を実施する際の手順は以下の通りである。まず、患者に対して適切な説明を行い、リラックスした状態で顎を上げるよう指示する。次に、X線装置を患者の顔面に対して適切な角度で配置し、撮影を行う。注意点としては、患者の顔面に対するX線の照射角度が重要であり、誤った角度で撮影すると、画像が不鮮明になる可能性がある。また、放射線被曝を最小限に抑えるため、必要な最小限の線量で撮影することが求められる。ウォーターズ投影法のメリットとデメリットウォーターズ投影法のメリットは、上顎洞や副鼻腔の状態を詳細に観察できる点である。特に、根尖病変や副鼻腔炎の診断においては、他の投影法と比較しても高い精度を誇る。さらに、患者に対する侵襲が少なく、比較的短時間で撮影が完了するため、患者の負担も軽減される。一方、デメリットとしては、特定の条件下では画像が不鮮明になることがある。また、X線を使用するため、放射線被曝のリスクが伴うことも考慮しなければならない。したがって、適切な判断と診断が求められる。ウォーターズ投影法を用いた症例の紹介実際の症例として、上顎の臼歯部における根尖病変の診断を挙げる。この症例では、ウォーターズ投影法を用いて上顎洞の状態を評価した結果、根尖病変が明確に映し出された。これにより、適切な処置として根管治療が選択され、患者の症状は改善した。このように、ウォーターズ投影法は臨床において非常に有用な診断ツールであり、歯科医師が適切な判断を下すための重要な情報を提供する。ウォーターズ投影法の今後の展望と導入のコツウォーターズ投影法は、今後も歯科診療において重要な役割を果たすと考えられる。特に、デジタルX線技術の進化により、より高精度な画像診断が可能となることが期待される。導入にあたっては、まずは基本的な手順を習得し、実際の症例に対して適切に応用することが重要である。また、他の診断法との併用を検討することで、より正確な診断が可能となる。
1D編集部
2024年6月1日
投影の理解と臨床応用。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と診断ポイント

投影の理解と臨床応用。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と診断ポイント

投影の定義とその重要性投影とは、物体の形状や位置を平面上に表現する技術であり、歯科においては特にX線画像やCTスキャンなどの診断手法に関連する。これにより、歯科医師は患者の口腔内の状態を視覚的に把握し、適切な処置や術式を選択するための重要な情報を得ることができる。投影技術は、特に歯科診断において不可欠であり、正確な診断を行うためには、投影の原理や限界を理解することが求められる。これにより、歯科医師は症例に応じた適切な判断を下すことができる。投影技術の種類とその使い方歯科における投影技術には、主に2Dおよび3Dの画像診断が含まれる。2D投影は、一般的なX線撮影やパノラマ撮影が該当し、これらは歯や骨の状態を平面的に把握するために使用される。一方、3D投影は、CTスキャンやデジタルスキャナーを用いた立体的な画像を提供し、より詳細な診断が可能となる。これらの技術を適切に使い分けることで、歯科医師は症例ごとの特性に応じた診断を行い、最適な処置を選択することができる。特に、複雑な症例や外科的処置を行う際には、3D投影が有効である。投影を用いた診断のメリットとデメリット投影技術を用いることには多くのメリットがある。まず、視覚的な情報を提供することで、診断の精度が向上し、患者に対する説明も容易になる。また、治療計画の策定においても、具体的な画像を基にした判断が可能となる。しかし、デメリットも存在する。例えば、X線撮影に伴う放射線被曝のリスクや、画像の解釈における主観的な要素が影響することがある。これらの点を考慮し、適切な判断を行うことが重要である。臨床における投影の活用事例投影技術は、さまざまな臨床症例において活用されている。例えば、歯周病の診断においては、骨の吸収状態を評価するためにパノラマX線が使用される。また、インプラント治療においては、CTスキャンを用いて骨の質や量を評価し、適切なインプラントの選定に役立てることができる。さらに、根管治療においても、投影技術は重要である。根管の形状や状態を把握するために、2Dおよび3Dの画像を駆使することで、より精密な治療が可能となる。これらの活用事例は、投影技術が歯科臨床においてどれほど重要であるかを示している。投影技術導入時の注意点投影技術を導入する際には、いくつかの注意点がある。まず、機器の選定においては、診断精度や操作性、コストを考慮する必要がある。また、放射線管理や感染対策も重要であり、適切な手順を遵守することが求められる。さらに、投影画像の解釈には専門的な知識が必要であり、定期的な研修や勉強会への参加が推奨される。これにより、最新の技術や知識を身につけ、患者に対してより良い診断と治療を提供することが可能となる。まとめ投影技術は、歯科診断において欠かせない要素であり、正確な診断や適切な処置を行うためには、その理解と活用が不可欠である。歯科医師や歯科衛生士は、投影技術の特性を理解し、臨床において効果的に活用することで、患者に対するサービスの向上を図ることができる。
1D編集部
2024年6月1日
偏近心投影の理解と臨床応用。歯科診断における症例と術式の判断ポイント

偏近心投影の理解と臨床応用。歯科診断における症例と術式の判断ポイント

偏近心投影とは偏近心投影は、歯科診断において重要な概念であり、特にX線撮影において用いられる技術である。この技術は、物体の三次元的な情報を二次元の画像に変換する際に、特定の視点からの投影を行うことを指す。偏近心投影の主な目的は、歯や顎の構造を正確に把握し、診断や治療計画に役立てることである。この技術は、特に歯科用CTやパノラマX線撮影において利用され、歯科医師が患者の口腔内の状態を把握するための重要な手段となっている。偏近心投影を理解することで、歯科医師はより正確な診断を行い、適切な処置や術式を選択することが可能となる。偏近心投影の臨床での役立ち方偏近心投影は、歯科臨床において多くの利点を提供する。まず、三次元的な情報を二次元で視覚化することで、歯科医師は患者の歯や顎の状態をより明確に理解できる。これにより、診断の精度が向上し、適切な治療計画を立てることが可能となる。また、偏近心投影を用いることで、特定の症例においては、歯の位置関係や根管の状態を詳細に把握することができる。これにより、治療の手順や術式を選択する際の判断材料が増え、患者にとって最適な治療を提供することができる。偏近心投影の関連症例と診断偏近心投影は、さまざまな症例において有用である。例えば、歯周病の診断や根管治療の計画において、偏近心投影を用いることで、歯の周囲の骨の状態や根管の形状を正確に把握することができる。これにより、治療の成功率が向上し、患者のQOL(生活の質)を改善することが可能となる。さらに、偏近心投影は、インプラント治療においても重要な役割を果たす。インプラントの埋入位置や角度を正確に決定するためには、偏近心投影による詳細な診査が不可欠である。これにより、インプラント治療の成功率を高めることができる。偏近心投影の手順と注意点偏近心投影を行う際には、いくつかの手順と注意点がある。まず、撮影する際には、患者の口腔内の状態を十分に確認し、適切な位置にセッティングすることが重要である。次に、X線の照射条件や撮影角度を適切に設定することで、より正確な画像を得ることができる。また、偏近心投影を用いる際には、放射線被曝のリスクを考慮する必要がある。必要な場合にのみ撮影を行い、患者に対して適切な説明を行うことが求められる。これにより、患者の安全を確保しつつ、診断の精度を高めることができる。偏近心投影のメリットとデメリット偏近心投影には多くのメリットがあるが、同時にデメリットも存在する。メリットとしては、三次元的な情報を二次元で視覚化できるため、診断の精度が向上することが挙げられる。また、特定の症例においては、治療計画を立てる際の判断材料が増えることも大きな利点である。一方で、デメリットとしては、撮影にかかるコストや放射線被曝のリスクが挙げられる。これらの点を考慮し、偏近心投影を適切に利用することが重要である。歯科医師は、患者に対してリスクとベネフィットを説明し、最適な治療を提供する責任がある。まとめ偏近心投影は、歯科診断において非常に重要な技術であり、臨床での応用が期待される。歯科医師は、この技術を理解し、適切に利用することで、診断の精度を向上させ、患者に対して最適な治療を提供することができる。今後も、偏近心投影の技術を活用し、歯科臨床の発展に寄与していくことが求められる。
1D編集部
2024年6月1日
歯科業界のDXに取り組んでいる、デンタルシステムズ株式会社のオフィスに行ってみた

歯科業界のDXに取り組んでいる、デンタルシステムズ株式会社のオフィスに行ってみた

みなさん、デンタルシステムズ株式会社をご存じでしょうか?デンタルシステムズは、歯科用レセプトコンピューターメーカーを開発・販売している会社です。業界でも早い時期からクラウド化したレセコンを提供し、歯科のDXを推進しています。デンタルシステムズのオフィスの魅力を、ツアー形式にてご紹介致します。あたかもご自身がその場にいるような感覚で、楽しみながらご覧ください。それでは、オフィスツアースタートです!東京メトロ有楽町線「麹町」駅 出口2番が最寄りです。出口を背にして少し左へ進んでいくと、松のやさんとマイカリー食堂さんがある角を左へ曲がります。紀尾井坂という道があり、オレンジのビル(参議院麹町議員宿舎)や高層ビル(住友不動産麹町ガーデンタワー)が見える方向に道なりに真っ直ぐ進んでいきます。するとスタイリッシュな外観で存在感のあるビル、「MFPRビル」が現れます。こちらの2Fにデンタルシステムズがあります。およそ駅から5分ほどで到着です。駅近で通勤にも非常に便利です。いざ2Fへ。階段でももちろん行けますが、最新のテクノロジーが使用されたエレベーターのため、その実態をご紹介します。(2022年10月18日時点のニュース内容となります。) エレベーターが閉まると、その扉の内側にはなんと本日のニュースが投影されます。プロジェクターはエレベーターの後ろの壁に取り付けられています。ちなみにこのプロジェクターがついているエレベーターは、3台あるエレベーターの内、真ん中の一機のみです。乗る時にどのエレベーターが来るかわからないということもあり、運の良さが試されることでしょう。2Fへ到着し、扉が開くと目の前にフロア構成図があります。エレベーターを背にして右へ進み、さらに右に曲がり、その突き当たりには…オフィスの正面玄関が見えてきます。白を基調とした壁に会社のロゴマークの色でもあるオレンジが強調されています。お花も置いてあり、非常に清潔感のあふれる空間です。玄関を通り左へ曲がると、その突き当たりと右側に2つ扉があります。セキュリティ対策がきちんとなされており、ここから先はセキュリティカードが必須となります。右側の扉から進んでみると、このような透明の扉が現れ、二重のセキュリティとなっています。ここを進むと…広々としたオフィスが出現しました!従業員が70名近いのですが、あまり人がいないこちらのオフィス。なぜだかわかりますか?デンタルシステムズでは、テレワークを推奨しています。また、一部フルフレックス勤務を採用しているのです。そのため、ほとんどの社員が会社に出勤していません。さすがDXを推し進めている会社ですよね。フレックスやテレワークを実現するにはクラウド化された様々なツールやセキュリティの高いソフトウエアの整備が必要です。そういった仕組みをいち早く導入しているのがデンタルシステムズなのです。 従業員も自由度が高く、生産性も高くお仕事をされているようです。手前の円柱の柱は、茶色と緑の色調から木をイメージしている外観で、誰でも利用できるデスクトップ型パソコンが3台と本棚があり、さまざまな種類のビジネス本や実用書がびっしりと取り揃えてあります。その本の多さから、皆さんが非常に勉強家であることが伺えますね。オフィスの入り口付近には、外回りから帰ってきた営業の方がよく利用されるというテーブルスペースがあります。そして入り口を背にして左手には、手前に一枚の扉があり、主にzoom会議等で使用されるモニターがついたお部屋とその奥にはセキュリティが厳重にされている企業秘密のお部屋があるとのこと…。さらに会社内には団欒スペースがあります。そこでは多人数で飲食をすることも可能な、ソファ席もあります。冷蔵庫や電子レンジ、スタイリッシュなゴミ箱まで揃っていて非常に充実していてリラックスできる空間です。また余談ではありますが、オフィスの入り口すぐ手前には、社長様や幹部の方のロッカーと社員さん方のロッカーがあります。その大きさは大差なく同じ大きさのロッカーで、会社内で上司も部下も関係なく「平等」であるようにと配慮がなされているそうです。このお話をお伺いし、会社全体の仲の良さを垣間見ることができ、まだ直接お会いしていなかった社長さんのとても素敵なお人柄が想像できました。それではここで、正面玄関から進んだ先にあった、もう一つの突き当たりの扉も開けて覗いてみましょう。このような「Seed」と「Flower」という、可愛らしいロゴがあるお部屋が2つありました。どちらも主に来客時の対応で使用するお部屋とのことで、会議室が使用されている際にはこちらのお部屋も利用されるそうです。テレワークが多いとはいえ、社内の会議室や休憩所はしっかりと整えているのですね。こちらはSeedのお部屋です。このような大きなモニターも取り付けられています。 またこちらのお部屋で、デンタルシステムズ株式会社の代表取締役でおられる岩室圭一氏に、様々なお話を伺って参りました。次回は、「なぜ、歯科医院のDXは進まないのか?」というテーマで岩室氏のお考えに迫ります。歯科医院の悩み「クラウド型レセコン」で解決!POWER5Gは、時間と場所にとらわれることなく、ご自宅や訪問先など、どこでも入力できるクラウド型歯科用レセコンです。レセプト業務の効率化とコスト削減をこれ1つで実現。歯科医院のみなさんとご家族のライフスタイルの充実に貢献します。便利な機能をみる【関連記事】>元・エンジニア社長が語る、歯科業界でDXが進まない理由>インタビュー② https://oned.jp/posts/4926
1D編集部
2023年1月19日
一流ドクターの仕事術 #1|伊藤創平

一流ドクターの仕事術 #1|伊藤創平

歯科界のトップを走るドクターに仕事の極意を学ぶ「一流ドクターの仕事術」。今回は、千葉県浦安市で開業しているITO DENTAL OFFICEの伊藤創平先生にインタビューしました。祖母の入れ歯がきっかけで歯科医師にーー歯科医師になり、開業して現在に至るまでの経緯を教えてください。私が歯科医師を志したのは、同居していた祖母が歯科で困っていたからです。祖母は当時なかなか自分に合う歯医者にめぐり合うことができず、神田の歯科医院までわざわざ通っていました。私の高校生時代に進路を決定する際に「祖母が将来通えるために、地元の新浦安で信頼できる確かな技術を持った歯科医院を作りたい」という想いがあり歯学部を受験することになりました。小さい頃からお婆ちゃん子だったことから祖母の姿が私のなかで大きかったですね。そんな想いを持って晴れて歯科医師になったにも関わらず、一度本気でこの仕事を辞めようと思ったことがありました。それは卒業して2年目のことです。上顎前歯部の自費での補綴症例で、患者さんの希望に沿って天然歯を削って、審美的要求にこたえました。患者さんは喜んでくれましたし、当時の院長にも褒められましたが、自分のなかには消すことのできない違和感が残りました。形成、印象の精度は?また咬合調整は適切に行えたのであろうか?商業誌で見る先輩方の症例写真には遠く及ばない処置だと分かっているのに免許を取得し白衣を着ているからか患者さんからはお金をいただき喜ばれる。このギャップに疑問を感じました。また「こんなことをするために歯科医師になったのか?」と自問自答しました。いっそのこと美味しくなかったら潰れてしまうラーメン屋さんやそば屋さん(当時の私のイメージです)の方がフェアで競争原理が健全。「自分の腕」と「地域や金銭の評価」が比例しそうで心が楽かなと思いました。自分なりには妥協せずに治療に当たっていたつもりですが、その治療の質がどのレベルにあるのかは自分の心が一番わかっていました。同業者の目から見ても恥ずかしくない治療をしたいという気持ちがありましたし、患者さんへ迷惑をかけることは歯科医師としての誇りとしてあってはならないと、自分に満足することはなかった毎日でした。そんなタイミングで恩師(東京都中央区ご開業、難波郁雄先生)との出会いがあり、勉強ができる環境を与えてくださいました。そのタイミングから、自分の思っていた歯科医師像に近づけそうだと再起できました。ーー臨床で「これには自信がある」ということはありますか?私の場合、歯内療法の問題を解決することには自信があります。もともと、歯内療法という分野は専門的なトレーニング積むことによって、根管治療と外科的歯内療法を組み合わせるとほぼ問題を解決することができる分野です。今日もちょうど、シンガポールから1年前に行った歯根端切除術の経過観察している患者さんが来院するなど、遠方からの患者さんも少なくありません。診査・診断が最も重要ーー歯内療法を専門にしているんですね。逆に、失敗ってありますか?私が今のように専門になる前の話ですが、今でも戒めとなる思い出があります。開業2年目の頃「とにかく歯髄を残そう!」という考えで処置をしました。しかしながらいまの知識に照らしてみるとその歯髄の状態は不可逆性歯髄炎だったのです。自発痛の既往がありました。そのような歯髄を保存しても痛みは強くなるばかり。結局、その患者さんは転院してしまいました。僕の診査・診断の勉強不足がゆえに患者さんに余計な痛みを与えてしまった、そう思うと今でも申し訳なかったと思います。歯科医院の環境づくりにこだわるーー患者さんのために院内の環境づくりで気をつけていることは何ですか?当院では、患者さんのアポの多くは60分単位で取っています。僕がエンド治療する時は90分を1コマで予約を取る。きちんとした治療をしようとすると、必然的にそれくらいの時間を取らないとできないと私は思っています。自分が患者だったら、15分で回されたくありませんからね。そういうシステムも需要があることは理解していますが、自分の思う診療を妥協せずに提供するには適切な時間を確保することは必要です。またカウンセリングも重要です。初診時も、治療途中も、メインテナンスに移行する時も、カウンセリングを十分に行うことでそれぞれの患者さんの歯科への想いを聴けるだけでなく、患者さんへの治療法の提示や予防を啓蒙することができる。もちろん治療中の患者さんへの配慮にも気をつけています。患者さんが歯科医院を怖がる理由は2つあると思っています。1つは単純に痛み。もう1つは自分が何をされているかわからないことです。前者は麻酔の工夫でなんとか対応するとして、後者に関してはマイクロスコープで見えている映像をリアルタイムでモニターに投影して、患者さん見てもらっています。実際に見ていただくことによって何をされているか分かり、歯科治療に興味を持ってくださることもよくあります。また治療後にその写真をダイジェストでお見せすることによって信頼関係ができると実感しています。ーー医院で働くスタッフに対しては、何かありますか?「委員会活動」には力を入れています。当院の委員会活動はスタッフによる運営によるもので私は報告を受けるのみ。口を出すことはありません。これまではホスピタリティー委員会や5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)委員会、歯周病啓蒙委員会などを立ち上げました。常にスタッフに最大の裁量権を与えるように意識しています。スタッフが出してくれた提案に対して、僕は基本的にNOと言いません。それはスタッフも彼らなりに必死に考えて提案してくれているアイデアを推敲を重ねた上で伝えてくれていると思うからです。「まずやってみる、その後修正する」と行動することになれと楽しさを感じて欲しいと思っています。また人事評価を半年ごとに行っています。スタッフの自己評価と経営側の評価を出し合ってギャップがあれば話し合い、自分で半年間の目標を定性的・定量的の両者で決めてもらっています。それを当院のアクションプランシートに書き込んでもらい、他のスタッフからも何を頑張ろうとしているのかを見えるよう、ロッカーに貼ってもらい全員で共有しています。診療所の求める方向性を我々が示すことによりスタッフは頑張りやすくなると感じています。また経営状況をなるべくガラス張りにすべくカルテやレセコン、予約管理系のシステムはそれぞれデータで管理し、月単位で新患数(紹介あり・なし)、キャンセル率や売上げなどの数字を共有しています。マイクロスコープへの愛と情熱ーー「これがなければ仕事にならない」という機材はありますか?マイクロスコープです。もう手放せないですね(笑)。当院はユニットが6台あるのですが、そのうち4台にマイクロスコープを設置しています。私はドイツの老舗顕微鏡メーカーであるカール・ツァイスのプロエルゴという機種を使っています。6台あるルーペも含め拡大装置はカール・ツァイス社を愛用してます。ーーその他に、院内で気を配っていることを教えてください。院内では明るいBGMを流すようにしています。例えば夏にはハワイアンな曲が流れ、冬にはクリスマス・ソングを、そのほかジャズや話題の映画のサウンドトラックをかけたりもします。患者さんだけでなくスタッフに対しても気持ちの良い空間づくりは考えたいですよね。 またお札でのお釣りは必ず診察でお返しするようにしています。これは開業当時からのこだわりです。こういう取り組みによってスタッフ、業者さん、患者さんの周囲へと輪が広がって歯科は面白い!真摯にやっている!と国民の方々に思ってもらえる業界にしていきたいですね。歯科セミナーなら「1D(ワンディー)」で!日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる
1D編集部
2019年10月20日

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