歯科用語集
2025年10月28日

有病者率

「有病者率」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

有病者率とは、特定の疾患を有する人々の割合を示す指標である。一般的には、特定の集団における有病者の数をその集団の総数で割り、百分率で表現される。語源は「有病者」と「率」であり、疾患を持つ人々の割合を示すことから、医療や公衆衛生の分野で広く用いられる。分類としては、特定の疾患に対する有病者率、年齢別有病者率、性別有病者率などが存在し、これらは疫学研究や健康政策の策定において重要な役割を果たす。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において有病者率は、疾患の流行状況や治療の必要性を判断するための重要な指標である。例えば、歯科領域では、虫歯や歯周病の有病者率を把握することで、予防策や治療方針を決定する際の根拠となる。また、有病者率の変化は、地域の健康状態や医療サービスの効果を評価するための基準ともなる。歯科医師や歯科衛生士は、これらのデータを基に患者へのアプローチを考える必要がある。

関連用語・類義語との違い

有病者率に関連する用語としては、罹患率や死亡率が挙げられる。罹患率は、特定の期間内に新たに疾患にかかる人の割合を示し、死亡率は特定の疾患による死亡者の割合を示す。これらの指標は、疾患の影響を評価する際に異なる側面を提供するため、混同しないよう注意が必要である。また、有病者率は、特定の集団における疾患の広がりを示すため、地域や年齢、性別による違いを考慮することが重要である。

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有病者率の理解と歯科臨床における応用。診断・処置に役立つ視点と症例の考察

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有病者率とは何か有病者率は、特定の疾患を持つ患者の割合を示す指標である。一般的には、特定の集団における有病者の数をその集団の総数で割り、百分率で表現される。この指標は、歯科臨床においても重要な役割を果たす。特に、う蝕や歯周病などの口腔疾患の有病者率を把握することで、地域の健康状態や必要な処置を評価することができる。有病者率の計算方法とその意義有病者率の計算は、特定の疾患に対する診断が確定した患者数を、対象となる集団の総数で割ることで行われる。例えば、ある地域の成人におけるう蝕の有病者率を調査する場合、う蝕と診断された成人の数をその地域の成人総数で割り、結果を百分率で示す。このデータは、歯科医師が地域の健康ニーズを把握し、適切な治療計画や予防策を導入するための基礎となる。有病者率と歯科保険制度の関連性有病者率は、歯科保険制度の設計や見直しにおいても重要な指標である。高い有病者率が示される地域では、保険制度の充実や予防プログラムの導入が求められる。これにより、歯科医師や歯科衛生士は、患者の健康を守るための適切な処置や教育を行うことができる。また、保険制度の適用範囲や給付内容も、有病者率に基づいて見直されることがあるため、歯科医療の質向上にも寄与する。有病者率を考慮した診断と処置のポイント有病者率を踏まえた診断や処置では、地域特有の疾患傾向を理解することが重要である。例えば、特定の地域でう蝕の有病者率が高い場合、歯科医師はその原因を探り、適切な予防策や治療法を考慮する必要がある。さらに、患者の生活習慣や食生活、口腔衛生状態を評価し、個別のアプローチを行うことで、より効果的な治療が可能となる。症例を通じた有病者率の実践的な活用実際の症例を通じて有病者率を活用することは、歯科医療の質を向上させるために有効である。例えば、ある患者がう蝕と診断された場合、その患者が属する集団の有病者率を考慮することで、治療の優先順位や必要な処置を判断することができる。また、症例研究を通じて得られたデータを基に、地域全体の健康状態を評価し、予防策を提案することも可能である。有病者率のデータ収集とその注意点有病者率を正確に把握するためには、信頼性の高いデータ収集が不可欠である。公式なガイドラインや厚生労働省の資料を基にした調査が推奨されるが、地域特有の要因や患者のプライバシーにも配慮する必要がある。また、データの解釈には注意が必要であり、単に数値を追うのではなく、その背景にある要因を理解することが求められる。まとめ:有病者率を活用した歯科臨床の未来有病者率は、歯科臨床において重要な指標であり、診断や処置、さらには保険制度の設計においても大きな影響を与える。歯科医師や歯科衛生士は、このデータを活用することで、患者の健康を守るための効果的なアプローチを行うことができる。今後も、最新の研究や統計を基にした情報収集を行い、地域の健康ニーズに応じた歯科医療を提供していくことが求められる。
1D編集部
2024年6月1日
弥生人を悩ませた「根面う蝕」。なんと有病者率は〇〇%超え

弥生人を悩ませた「根面う蝕」。なんと有病者率は〇〇%超え

人類が誕生してから500万年あまり。500万年前の人類にも、当然歯は生えている。だが、人類におけるう蝕の歴史は、まだまだ浅いと言っても良いだろう。う蝕が人類を悩ませるようになったのは、およそ1万年前からだ。人類が農耕を始めた時期と合わせて、急激にう蝕は増加している。農耕とともにう蝕の歴史が始まった農耕の発明後、人類は米や麦、イモやトウモロコシなどの農作物を作った。いずれも主な成分はデンプンである。デンプンは人類にとって偉大なエネルギー源であると同時に、う蝕細菌にとって重要な基質となる。弥生人の8割近くがう蝕有病者、その半数が根面う蝕稲作をして生活を送っていた弥生人の骨格を調べると、う蝕がわれわれ日本人を悩ませていたことがわかる。弥生人のう蝕有病者率は、なんと「78.6%」。多くの砂糖を消費している現代日本人と比べても、実に高い数値だ。弥生人の多くはう蝕に罹患していたが、その性質は現代人とは異なるものだった。弥生人のう蝕をより細かく調べてみよう。調査したすべてのう蝕のうち、根面に生じているものが52.2%を占めているのだ。すなわち、弥生人のう蝕は現代人と比べて根面う蝕が多いのである。根面う蝕が多いのは、歯周病が多かったから?弥生人の歯周病の罹患状態を調べると、現代人と比べて若い年齢の頃から歯槽骨の吸収が生じていることがわかった。現代人は加齢していくにつれ歯槽骨の吸収が見られることが多いが、弥生人は若い頃から吸収が起こっている。なお、弥生人が日常的に摂取していたデンプンが、どのようなメカニズムで歯周病を引き起こすかについては、解明されていないままだ。弥生人に根面う蝕が多いのは、若い頃から歯周病に罹患していたことと関係があるかもしれない。若い頃から歯槽骨が吸収し、歯根面が露出していたため、根面う蝕にかかりやすかった。当時の人類は、う蝕を歯周病の継発症として捉えていたかもしれない。20世紀型のう蝕、21世紀型のう蝕現代に生きるわれわれがう蝕を語るなら、スクロースは欠かせない。18世紀の産業革命以降、砂糖の消費量は全世界的に急増し、その曲線と同じようにう蝕も増えていった経緯がある。日本国内でも、砂糖の消費量と小児のう蝕有病者率は相関関係にあることがわかっている。現代人と弥生人のう蝕の違いは、好発部位である。20世紀型のう蝕として代表されるのは、小窩裂溝う蝕だ。そして21世紀に入り、若年者のあいだでう蝕は急激に減っている。しかし、高齢者の歯周病が増えたことにより、21世紀型の根面う蝕が増えている。う蝕の歴史は、その時代を生きる人類の生活習慣を如実に表わしている。今後、人類がどのような生活を送り、いかにう蝕と向き合っていくのか。数万年後の人類が、私たちの骨格を見つけだし、歯に穴が空いていることを不思議に思う日が来るのかもしれない。参考文献Oyamada J, Manabe Y, Kitagawa Y. et al: Dental morbid condition of hunter-gatherers on Okinawa island during the middle period of the prehistoric shell midden culture and of agriculturalists in northern Kyushu during the Yayoi period. Anthropological Sci 104. 1996.竹原直道『むし歯の歴史』砂書房, 2001.厚生労働省『歯科疾患実態調査』2018.
1D編集部
2022年3月13日
Googleのビッグデータから読み解く「歯科医療の未来」

Googleのビッグデータから読み解く「歯科医療の未来」

Googleで検索をするという行為は、インターネットを利用する多くの人びとの習慣になっている。私たちは、何か気にかけていることがあれば、それをGoogleで検索するようになった。Googleトレンドは、インターネットを利用する人びとが、どんな感情を抱いているかを可視化するツールだ。話題のキーワードがどれくらい検索されたのかを、視覚的に見ることができる。例えば、下図は過去10年間のAKB48の検索ボリュームのデータだ。2011年6月に人気のピークを迎え、それ以降は衰退の一途をたどっていることがわかる。地域別に見ると、SKE48は愛知県、HKT48は福岡県、NGT48は新潟県、NMB48は大阪府近郊の人びとが検索をしているようだ。これほど如実に地域差が現れるのは面白い。Googleトレンドを見れば、人びとが何を思って生活をしているのかがわかる。本記事ではGoogleトレンドを使って、「人びとにとって歯科医療はどのような存在なのか」を紐解いていきたい。定期的に訪れる「歯科医師国家試験」のトレンドさっそく歯科業界のデータを見てみよう。下図は、過去5年間の「歯科医師国家試験」のデータである。毎年、冬〜春にかけ、大きなトレンドが2本現れているのがわかる。このトレンドはそれぞれ、国試当日と合格発表日の日付と、ピッタリ合致している。国試当日よりも、合格発表日の方が検索ボリュームが大きいのは興味深い。恐らく現役の歯科医師たちが、合格発表を興味本位で見ているのだろう。歯科医療関連職種の人気度は?次に、「歯科医師」「歯科衛生士」「歯科技工士」「歯科助手」のトレンドを、15年前から見ていこう。2004年の時点では、歯科医師が圧倒的に検索ボリュームが多かった。ところが2010年代から歯科衛生士がトレンドになり、現在では歯科医師よりも歯科衛生士の方が人気の検索ワードだ。歯科技工士は、2010年を境に歯科助手に抜かされてしまっており、歯科関係職種のなかでは最下位にとどまる形となった。なお、これに「看護師」を加えると、下図のように歴然とした差を見せつけられる。歯科業界が一丸となって、国民にもっとPRをしていくべきなのかもしれない。北に行くほど歯科助手が多い「歯科助手」は、西日本で検索が少なく、東日本で人気のキーワードになっている。Googleトレンドからダウンロードできる元のデータを見ても明らかだ。このデータは偶然ではない。医療施設静態調査をベースとした研究によれば、歯科助手は地域偏在が認められており、北海道・東北地方に多いのだ。Googleトレンドにも、その傾向が反映されているのである。Googleトレンドで病気の動向を知るGoogleトレンドを使えば、疾患の動向も伺い知ることができる。例えば、過去5年間の「花粉症」のトレンドを見てみると、毎年3月頃に大きな波が来ていることがわかる。2018年は花粉の飛散量が記録的に多く、検索ボリュームも大きかったようだ。もしかしたら、花粉の飛散量と検索回数は相関しているかもしれない。15年間で虫歯は増えた?歯科疾患のデータも見てみよう。2004年から現在まで、「歯が痛い」と検索した人はどんどん増えている(下図)。虫歯の有病者率は減っているにも関わらず、「歯が痛い」ことに悩む人びとが増えているのは興味深いデータである。それでは「歯周病」はどうだろうか。「虫歯」と「歯周病」両キーワードを比較してみると、「虫歯」だけが伸びているという結果になった(下図)。歯科医療者としては、虫歯が徐々に予防できるようになり、患者さんの関心が歯周病に向かっていると思い込みがちだが、必ずしもそうではないのかもしれない。面白いデータがあれば教えて欲しいこの他にも、「インプラント」は乱高下が激しかったり、「矯正」が伸びていたりとGoogleトレンドは発見が多い。面白いデータがあれば、ぜひ教えて欲しい。歯科セミナーなら「1D(ワンディー)」で!日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる参考文献古田美智子, 青山旬, 大内章嗣, 安藤雄一『医療施設静態調査からみた歯科衛生士数,歯科助手数等の地域別分布』平成22年度厚生労働科学研究費補助金(地域医療基盤開発推進研究事業)分担研究報告書, 2010.
1D編集部
2019年10月30日
根面う蝕の修復処置をめぐる2つの命題

根面う蝕の修復処置をめぐる2つの命題

日本社会の高齢化は加速している。内閣府の高齢社会白書によれば、2065年に我が国の高齢化率は38.4%に達する。これは、実に国民の2.6人に1人が高齢者という社会だ。同時に、高齢者の保有歯数は増加している。これにより、高齢者に対する歯科治療の意味合いも変化しつつある。高齢者に特有なう蝕である「根面う蝕」にいかに対処するかが、課題として叫ばれはじめているのだ。根面う蝕にいかに対処するか?歯科疾患実態調査のデータを見ても、高齢者のう蝕有病者率は上昇している。根面う蝕は、歯冠部のエナメル質に生じるう蝕と比較しても無機質の含有量が少なく、かつ初期段階では実質欠損が少ない場合も多い。そのうえ、環状にう蝕が広がりやすいため、どの範囲まで切削介入するかの判断が困難である。さらに、在宅医療や訪問診療といった治療環境が制限される場合など、切削介入が困難なシチュエーションも増えてきており、フッ化物を用いた再石灰化を根面う蝕に対して用いる議論が活発になされている。根面う蝕への対応としては、フッ化物の塗布による非切削での対応と、切削修復する場合の対応とがある。つまり、以下のクリニカル・クエスチョンが導き出せる。根面う蝕にフッ化物は有効か?日本歯科保存学会は、このテーマについて17編の英語論文のシステマティックレビューを行った。フッ化物配合歯磨剤と0.05%NaF(約230ppmF)配合洗口剤を日常的に併用することにより、初期活動性根面う蝕を再石灰化させ、非活動性にすることが可能である。また、1100ppmF以上のフッ化物配合歯磨剤の使用だけでも、表面の欠損の深さが0.5mm未満のう蝕であれば、再石灰化できる可能性がある。つまり、まだ初期段階の根面う蝕で、実質欠損も浅い場合には、いきなり切削修復を行うのではなく、まずはフッ化物を応用した非侵襲的治療を行い再石灰化を期待するべきだという立場を、日本歯科保存学会は明確にしている。根面う蝕にはCRとGICどちらを使うべき?それでは、実際に切削修復する場合はどうするか。コンポジットレジン修復か、それともグラスアイオノマーセメント修復か。この判断、実は両者の臨床成績を直接比較した研究は少なく、エビデンスに基づく明確な判断基準はいまだに提示されていないのが現状だ。もちろん、それぞれにメリットはある。コンポジットレジンには、グラスアイオノマーセメントに比べて脱落しにくい、辺縁適合性が良好である、といったメリットがある。一方でグラスアイオノマーセメントにも、酸塩基反応によって硬化することから、完全な防湿が困難な治療環境での修復処置に適するなどのメリットがある。日本歯科保存学会は、次のように提言している。辺縁適合性や二次う蝕の発生の点で、根面う蝕に対するコンポジットレジン修復とグラスアイオノマーセメント修復の1年後までの臨床成績に、有意な差は認められない。根面う蝕をコンポジットレジンで修復しても、グラスアイオノマーセメントで修復しても、そこまで臨床成績に違いは出ないということだ。ガイドラインでは以下のように続けられる。よって、接着システムの性能を充分に発揮させうる条件下ではコンポジットレジンを使用し、う蝕が歯肉縁下及び、防湿が困難な場合にはグラスアイオノマーセメントを使用するよう推奨される。つまり、治療環境が整っている場合、もっと具体的に言えば、防湿がきっちりとできるような環境下では、コンポジットレジンによる修復を適応し、そうでない場合にはグラスアイオノマーセメントを適応する、という方針である。## 歯科セミナーなら「1D(ワンディー)」で!日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる参考文献内閣府『平成29年版高齢社会白書』2017.桃井保子『グラスアイオノマーセメント、コンポマー、コンポジットレジン修復を比較評価する』日歯評論, 2000.千田彰『根面う蝕治療の現状と問題点』日歯評論, 2002.日本歯科保存学会『う蝕治療ガイドライン 第2版』2015.
1D編集部
2019年10月9日

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