市場規模38兆円、歯周組織再生療法の未来を考える
リグロス®︎、エムドゲイン®︎、β-TCP ーーー歯周組織再生療法はここ10年で急速に普及し、専門機関だけでなく診療所でも施されるようになった。2016年にリグロス®︎が保険適用されたことも追い風となり、歯周組織再生療法の市場拡大に繋がったと考えられるが、世界的に見て「再生医療」という医療自体の規模が年々拡大している。 これからもの伸びていくことが予想される歯周組織再生療法について、市場規模の視点から展望を考察していきたいと思う。【もっと詳しく歯周再生療法を知りたい先生へ】1D歯科セミナー『よくわかる歯周組織再生療法 〜歯周病の基本から手術のポイントまで、最新のトピックを語る120分〜』が開催。詳細&お申し込みはこちらから お願いします。再生医療の市場規模再生医療の市場規模は15.9%のCAGR(年平均成長率)で拡大し、2020年の85億ドルから2025年までに179億ドルに達すると予想されている。 日本国内でも再生医療の産業化に対する取り組みは行われており、経済産業省は2050年には国内市場で2.5兆円、世界市場で38兆円に上ると推測している。 あくまでも市場の成長は慢性疾患、遺伝性疾患、癌の有病率の上昇といった医学全体での発展によりもたらされていて、歯科領域だけの話ではない。 しかし再生医療研究への投資の増加傾向にあり、再生医療製品パイプラインは成長し続けている。当然歯科医療も含まれるためマクロ的に見て歯科領域における市場規模拡大の可能性は高い。 全体の成長に伴って歯周組織再生療法も更なる発展が見込まれている。 歯周組織再生療法の規模は歯科・口腔領域における再生医療の主な対象疾患は歯周病で、2030年以降に上市して市場拡大を牽引していくと考えられている。 米国NIH(アメリカ国立衛生研究所)によるファンディングにも歯科は分野として確立されており、予算は小さいもののしっかりと組み込まれている。 再生医療の研究と医療イノベーションを推進するため、2016年に米国で制定された21世紀の治療法(21st Century Cures Act)は、今後製品の開発と承認に影響を与える可能性のある様々な規定を網羅している。 これらを踏まえると、歯周組織再生療法の市場拡大はかなり現実味を帯びている。歯周組織は再生するのか?現在の治療法では、歯周病を改善することはできても一度失われた歯周組織を回復することはできない。 しかし再生療法が確立することで、今まで不可能と思われていた歯周組織の回復が実現できるかもしれない。 国内でも研究は進んでおり、自己脂肪由来幹細胞を用いた再生療法など、より安全性が高く侵襲性を考慮した治療法も検討されている。 市場規模が拡大するということは、研究と技術発展が進み、新たな治療法が確立ことにつながる。 近い将来、再生療法が歯周病治療のゴールデンスタンダードになるかもしれない。 歯周組織再生療法を臨床に取り入れたい方へ日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる参考文献再生医療の市場規模は大きく成長、北米が最大のマーケットになる見通し, value press, 2021年4月5日閲覧 <URL>2019 年度再生医療・遺伝子治療の市場調査業務, 国立研究開発法人日本医療研究開発機構委託調査, 2020年3月 [PDF]法施行を踏まえた再生医療の産業化に向けた取組, 経済産業省生物化学産業課, 平成27年8月 [PDF]自己脂肪由来幹細胞を用いた新しい歯周組織再生療法, 大阪大学大学院歯学研究科 [PDF]