歯科用語集
2025年10月28日

過量投与

「過量投与」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

過量投与とは、薬剤や治療材料を必要以上に使用することを指す。特に、薬剤に関しては、推奨される用量を超えて投与されることが多い。語源は「過量」(過剰な量)と「投与」(投薬や施術を行うこと)から成り立っている。歯科においては、麻酔薬や抗生物質などの使用が過量投与の対象となることがあり、適切な用量を守ることが重要である。過量投与は、患者に対するリスクを高めるため、注意が必要である。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床現場において過量投与は、患者の安全を脅かす要因となる。特に、麻酔薬の過量投与は、呼吸抑制や心血管系への影響を引き起こす可能性があるため、厳重な管理が求められる。判断基準としては、患者の年齢、体重、健康状態、既往歴などを考慮し、適切な用量を設定することが重要である。また、歯科医師は、最新のガイドラインや推奨される用量を常に確認し、過量投与を避けるための教育を受けることが求められる。

関連用語・類義語との違い

過量投与に関連する用語としては、「過剰投与」や「誤投与」がある。過剰投与は、必要以上の量を投与することを指し、過量投与とほぼ同義であるが、誤投与は、意図しない薬剤を投与することを意味する。これらの用語は、患者の安全に直結するため、正確に使い分ける必要がある。歯科医師や歯科衛生士は、これらの用語の違いを理解し、臨床現場での適切なコミュニケーションを図ることが重要である。

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過量投与のリスクと対策。歯科臨床における症例と処置の判断ポイント

過量投与のリスクと対策。歯科臨床における症例と処置の判断ポイント

過量投与とは何か過量投与とは、薬剤や麻酔剤などが推奨される用量を超えて投与されることを指す。歯科臨床においては、局所麻酔薬や抗生物質の過量投与が問題となることが多い。過量投与は、患者に対するリスクを高めるだけでなく、治療の効果にも影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要である。過量投与の症状と影響過量投与による症状は、投与された薬剤の種類によって異なる。局所麻酔薬の過量投与では、心拍数の変動や血圧の低下、さらには意識障害を引き起こすことがある。また、抗生物質の過量投与は、腎機能障害やアレルギー反応を引き起こす可能性がある。これらの症状は、早期に発見し適切な処置を行うことで軽減できるため、歯科医師は常に患者の状態を観察する必要がある。過量投与の診断と判断基準過量投与の診断は、患者の症状や既往歴、投与された薬剤の種類と量を基に行われる。特に、麻酔薬の場合は、投与後の反応を観察することが重要である。過量投与の判断基準としては、推奨される用量を超えた場合や、患者に異常な反応が見られた場合が挙げられる。歯科医師は、これらの基準を理解し、適切な処置を行うことが求められる。過量投与の処置と術式過量投与が疑われる場合、まずは患者の状態を安定させることが最優先である。局所麻酔薬の過量投与の場合は、酸素投与や静脈内輸液を行い、必要に応じて心電図モニタリングを行う。抗生物質の過量投与に対しては、腎機能を考慮した適切な処置が必要である。これらの処置は、迅速かつ的確に行うことが患者の予後を改善するために重要である。過量投与を防ぐためのコツと注意点過量投与を防ぐためには、薬剤の投与量を正確に計算し、患者の体重や年齢に応じた適切な用量を選定することが重要である。また、投与前に患者の既往歴を確認し、アレルギーや過去の副作用の有無を把握することも必要である。さらに、投与後は患者の反応を観察し、異常があれば直ちに対応する体制を整えておくことが、過量投与のリスクを低減するためのコツである。過量投与に関する最新の研究と統計過量投与に関する研究は、近年増加しており、特に麻酔薬の過量投与に関するデータが多く報告されている。最新の統計によると、歯科領域における過量投与の発生率は、全体の約5%に達することが示されている。このようなデータは、歯科医師が過量投与のリスクを理解し、適切な対策を講じるための重要な指標となる。まとめ過量投与は、歯科臨床において避けるべき重要なリスクである。患者の安全を確保するためには、投与量の正確な計算や患者の状態の観察が不可欠である。過量投与のリスクを理解し、適切な処置を行うことで、患者の健康を守ることができる。歯科医師は、常に最新の情報を収集し、実践に活かすことが求められる。
1D編集部
2024年6月1日
もし、目の前の患者がアナフィラキシーを起こしたら?

もし、目の前の患者がアナフィラキシーを起こしたら?

アナフィラキシーの生涯有病率は0.3〜5.1%とされ、日本では年間50〜80名弱がアナフィラキシーで死亡しているとされる。また患者に複数回、問題無く使用できていた医薬品等であっても、アナフィラキシーを生じることがあるため注意が必要だ。ただ歯科の臨床現場では頻回に遭遇するものではないため、対応に自信の無い人も多いだろう。今回は歯科におけるアナフィラキシーについて、症状や適切な対応等を解説していく。歯科におけるアナフィラキシーアナフィラキシーの原因になりやすい抗原としては、ラテックスや薬剤が挙げられる。ラテックスアレルギー患者のうち30〜50%は、クリ、バナナ、アボカド、キウイフルーツなどを口にした際にアナフィラキシー反応を起こすことがある。そのため問診時にこれらを摂取したときの状態をよく聞いておくことが重要である。アナフィラキシーが生じやすいタイミング周術期においては、アナフィラキシーのうち90%が麻酔導入時に見られる。これはアナフィラキシーが生じる原因となる、薬剤やラテックスなどへの暴露が麻酔導入時に集中しているためである。また冒頭で述べた通り、これまで問題無く使用できていた医薬品等であってもアナフィラキシーを生じることがある。もちろん逆に、初めて使用した際に生じることもある。加えてアナフィラキシー症状が落ち着いた後も、数時間〜72時間を経過したあ後に再度同様の症状が現れることがある。アナフィラキシーの症状患者がアナフィラキシーを起こしたとき、以下のような顔貌・外見の変化が起こる。口腔内口唇・舌の腫脹顔面周囲顔面蒼白・浮腫粘膜の膨張・流涙鼻閉・鼻水呼吸嗄声喘鳴気管支けいれんチアノーゼ呼吸困難全身血圧低下頻脈あるいは徐脈発汗悪心・嘔吐昏迷・意識喪失けいれん心停止皮膚・粘膜紅斑発赤かゆみじんましん などその他、アナフィラキシーを起こしている本人の自覚症状としては以下が挙げられる。死んでいくような不安感金属臭のような味めまい発汗目のかゆみ腹痛・下痢 など症状により症状の出方はさまざまであるが、参考までに、それぞれの症状の出現頻度は以下の通りである。皮膚症状膨疹・血管性浮腫:85〜90%紅潮:45〜55%かゆみ:2〜5%呼吸器症状呼吸困難・喘鳴:45〜50%上気道浮腫:50〜60%鼻症状:15〜20%循環器症状めまい・失神・血圧低下:30〜35%腹部症状悪心・嘔吐・下痢・腹痛:25〜35%その他頭痛:5〜8%胸痛:4〜6%けいれん:1〜2%なお周術期においては、麻酔がかかっていることで患者からの訴えが無かったり、滅菌ドレープ等で顔・体が覆われているため症状や外見の変化に気づきにくかったりするため注意が必要だ。アナフィラキシー発生時の対応アナフィラキシーによる死亡は、気道の血管性浮腫や気管支けいれんによる低酸素血症と、ショックによる循環の虚脱により起こる。一般的な歯科臨床(外来)での対応方法と、手術室での対応方法に分けて解説する。外来での対応一般的な歯科臨床においては、アナフィラキシーと診断されたら即座にアドレナリンを外側大腿広筋に筋注する。投与量は以下の通りである。成人:0.3mg小児(体重15kg以上):0.15mg成人(0.3mg)の場合、投与量は以下の通りである。方法①:空のシリンジを使用する場合1A(1mg/1ml)のアドレナリンを、1mlのシリンジに0..3mlだけ吸って注射方法②:すでにアドレナリンが充填された「アドレナリン注0.1%シリンジ「テルモ」(1ml)®」を使用する場合まず0.7mlを捨て、0.3mlのみ注射(1mlのままで0.3mlのみ筋注するのは難しく、過量投与を防ぐため)方法③:エピペン®を使用する場合(便利だが、コスト面や使用期限が短いという欠点あり)安全キャップを外す大腿をしっかり押さえて固定するオレンジ色の部分を注射部位に対して垂直に当て、「カチッ」と音がするまで強く押し付ける。押しつけたまま数秒間待つオレンジ色の部分が伸びたことを確認する外側大腿広筋への筋注により、10分未満で最大血中濃度に達する。上腕三角筋への筋注よりも平均の最大血中濃度が高く、効果の発現も早いとされている。またアナフィラキシー発症後はできるだけ早く、また経時的に採血を行うことが推奨される。手術室での対応アドレナリンの静注を行う。これは麻酔時にはすでに静脈路が確保されていること、また血圧計や心電図モニターが装着済みであることなどが理由である。投与方法は以下の通りである。20倍アドレナリン溶液(1A(1mg/1ml)を20mlに希釈したもの)を準備1.を1ml(50μg)緩徐に静脈内投与効果が得られなければさらに1ml投与高リスク患者へのアドレナリン投与多数の全身疾患を持つ患者や、心疾患を有する高齢者などにおいては、「アドレナリン投与は禁忌なのでは」と考えてしまうかもしれない。しかしアナフィラキシーによるリスクの方がはるかに高く、アナフィラキシーにおけるアドレナリン投与の絶対的禁忌は存在しない。アナフィラキシー時にアドレナリンを迅速に投与することのベネフィットは明らかであり、したがって、躊躇すべきではない。参考文献歯科臨床におけるアナフィラキシーの診断と対応(PDF)アナフィラキシーガイドライン2022(PDF)エピペン公式サイト(URL)
1D編集部
2023年11月3日

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