歯科用語集
2025年10月28日

マルチブラケット装置

「マルチブラケット装置」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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【速報】令和8年度診療報酬改定の骨子判明:歯科はプラス0.31%、物価高・賃上げへの「二段構え」の支援策が柱に

定義・語源

マルチブラケット装置とは、歯列矯正に用いられる装置の一つであり、各歯に取り付けられるブラケットとワイヤーを組み合わせて歯の位置を調整する方法である。語源は「マルチ(多くの)」と「ブラケット(歯に取り付ける金具)」から成り立っており、複数のブラケットを用いることからこの名が付けられた。一般的には、金属製やセラミック製のブラケットが使用され、患者のニーズに応じて選択される。マルチブラケット装置は、特に不正咬合の矯正において広く用いられている。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において、マルチブラケット装置は不正咬合の矯正治療において中心的な役割を果たす。治療の判断基準としては、患者の年齢、歯の位置、咬合状態、治療期間の希望などが考慮される。特に、歯の移動を精密に制御できるため、複雑な不正咬合の症例においても効果的である。また、治療計画の策定には、レントゲン写真や歯型の取得が必要であり、これに基づいて装置の設計が行われる。保険点数に関しては、マルチブラケット装置を用いた矯正治療は、一定の条件を満たす場合に保険適用となる。


関連用語・類義語との違い

マルチブラケット装置に関連する用語としては、ワイヤー装置やインビザラインなどが挙げられる。ワイヤー装置は、ブラケットとワイヤーを用いた従来の矯正方法であり、マルチブラケット装置の一部として位置づけられる。一方、インビザラインは、透明なマウスピースを用いる矯正方法であり、審美性が高いが、治療の適応症が限られる。これらの違いを理解することで、患者に最適な治療法を提案することが可能となる。


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関連ニュース

易変形性の理解と臨床応用。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と処置のポイント

易変形性の理解と臨床応用。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と処置のポイント

易変形性の定義とその重要性易変形性とは、歯科領域において、歯や歯周組織が外的な力に対して変形しやすい特性を指す。この特性は、特に矯正治療や補綴治療において重要な要素となる。歯科医師や歯科衛生士は、患者の口腔内の状態を正確に診断し、適切な処置を行うために、この概念を理解する必要がある。易変形性が高い場合、治療計画や術式の選択において注意が必要であり、患者の症状や状態に応じた適切な判断が求められる。特に、矯正治療においては、歯の移動や変形のリスクを考慮しなければならない。易変形性の症状と診断方法易変形性に関連する症状は、主に歯の移動のしやすさや、歯周組織の反応に現れる。患者が訴える症状としては、歯の動揺感や、咬合時の不快感が挙げられる。これらの症状を正確に診断するためには、詳細な診査が必要である。診断方法としては、視診や触診に加え、レントゲン検査やCTスキャンなどの画像診断が有効である。これにより、歯の位置や周囲の骨の状態を把握し、易変形性の程度を評価することができる。易変形性に対する処置と術式易変形性に対する処置は、患者の状態や治療目的に応じて異なる。矯正治療では、歯の移動を計画的に行うために、適切な装置の選択が重要である。例えば、マルチブラケット装置やインビザラインなど、患者の口腔内の状態に応じた術式を選ぶことが求められる。また、補綴治療においても、易変形性を考慮した材料選びや設計が必要である。特に、インプラント治療では、骨との結合を考慮し、適切な手順で施術を行うことが重要である。易変形性のメリットとデメリット易変形性には、治療におけるメリットとデメリットが存在する。メリットとしては、歯の移動が容易であるため、矯正治療の効果が早く現れることが挙げられる。また、柔軟性が高いことで、患者の咬合に対する適応がしやすいという利点もある。一方で、デメリットとしては、過度の変形が生じるリスクがあるため、治療計画において慎重な判断が求められる。特に、歯周組織への負担が大きくなる場合があるため、注意が必要である。易変形性を考慮した治療のコツと注意点易変形性を考慮した治療を行う際には、いくつかのコツと注意点がある。まず、患者の状態を正確に把握し、個別の治療計画を立てることが重要である。また、治療中は定期的なフォローアップを行い、歯の移動や周囲の組織の反応を観察することが求められる。さらに、治療に使用する材料や装置の選定においても、易変形性を考慮したものを選ぶことが大切である。これにより、患者にとってより快適で効果的な治療を提供することが可能となる。まとめ易変形性は、歯科治療において重要な概念であり、歯科医師や歯科衛生士はその理解を深める必要がある。適切な診断と処置を行うことで、患者にとって最適な治療結果を得ることができる。今後の臨床において、易変形性を意識したアプローチが求められる。
1D編集部
2024年6月1日
マルチブラケット装置の臨床応用と症例分析。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき処置と術式のポイント

マルチブラケット装置の臨床応用と症例分析。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき処置と術式のポイント

マルチブラケット装置の定義と基本的な使い方マルチブラケット装置は、歯列矯正において広く用いられる装置である。この装置は、各歯にブラケットを取り付け、ワイヤーを通すことで歯の位置を調整する。マルチブラケット装置の主なメリットは、複雑な歯列不正に対応できる点であり、特に歯の傾きや位置の微調整が可能である。この装置の導入に際しては、患者の口腔内の状態を詳細に診査し、適切な診断を行うことが重要である。さらに、装置の調整やメンテナンスには専門的な知識と技術が求められるため、歯科医師や歯科衛生士の役割が非常に重要である。マルチブラケット装置の処置手順と注意点マルチブラケット装置の処置は、通常以下の手順で行われる。まず、患者の口腔内を清掃し、必要に応じて歯のクリーニングを行う。次に、ブラケットを歯に接着し、ワイヤーを通して固定する。この際、ブラケットの位置や角度が正確であることが、治療の成功に大きく影響する。注意点としては、ブラケットの接着剤が適切に硬化するまでの時間を守ること、また、患者に対して装置の取り扱いや食事制限について十分に説明することが挙げられる。これにより、装置の効果を最大限に引き出すことができる。マルチブラケット装置の症例とその判断ポイントマルチブラケット装置は、さまざまな歯列不正に対応可能である。例えば、上顎前突や叢生、開咬などの症例において、その効果が顕著に現れる。症例に応じた適切な術式の選択が、治療の成功を左右するため、歯科医師は各症例の特徴を把握し、判断を行う必要がある。具体的には、患者の年齢や歯の生え方、顎の成長状態などを考慮し、最適な治療計画を立てることが求められる。また、治療中の経過観察も重要であり、定期的な診査を通じて、装置の調整や患者の反応を確認することが必要である。マルチブラケット装置のメリットとデメリットマルチブラケット装置のメリットには、治療の精度が高いこと、さまざまな歯列不正に対応できることが挙げられる。また、患者の協力が得られやすく、治療期間が比較的短い場合も多い。一方で、デメリットとしては、装置が口腔内に常に存在するため、患者にとって不快感を伴うことがある。また、ブラケットが外れるリスクや、歯の移動に伴う痛みが生じることもあるため、患者への十分な説明が必要である。マルチブラケット装置の最新の研究と今後の展望最近の研究では、マルチブラケット装置の効果を高めるための新しい材料や技術が開発されている。例えば、自己結紮型ブラケットや、デジタル技術を用いた治療計画の立案が注目されている。これにより、治療の効率性や精度が向上することが期待されている。今後は、これらの新しい技術を取り入れた治療法が普及し、より多くの患者に対して効果的な治療を提供できるようになるだろう。歯科医師や歯科衛生士は、最新の情報を常にアップデートし、患者に最適な治療を提供するための努力が求められる。
1D編集部
2024年6月1日
【論文ナナメ読み】矯正治療の痛みをアロマで軽減する研究が面白い

【論文ナナメ読み】矯正治療の痛みをアロマで軽減する研究が面白い

矯正治療で必ず起こる弊害の「痛み」。人によっては眠れなかったり食事ができなくなったりと、長期にわたる治療ながらQOLに大きく影響する。痛みは治療後、通常4日程度で軽減していくそうだが、ストレスで治療に消極的になったり、痛みを伴うというウワサを聞いて矯正治療を諦める人も少なくない。痛み止めを処方したり、低出力レーザーを当てるなど、痛みを軽減する方法はいくつかあるが、今回はアロマテラピーの効果で痛みの緩和ができるか検証した論文を紹介したい。アロマに痛み軽減の効果があれば、患者が自宅で使用することもできるし、矯正治療と同時にリラックスできるという新しい体験を提案できる、面白い試みだ。「矯正治療の痛み軽減&期間短縮」セミナー開催!2022年8月10日(水)20:00〜、矯正治療の痛みをコントロールし治療期間を短縮する方法を解説するセミナーが開催。講師には矯正専門医であり、吉本クリエイティブエージェンシー所属のお笑い芸人でもある陳 明裕先生が登壇。面白く学べる120分になること間違いなし!もちろんプレミアム会員なら無料で受講可能です!セミナー詳細をみる歯間離開が必要な患者48名で検証被験者は北海道大学病院歯科診療センター矯正歯科に通院し、マルチブラケット装置による矯正治療を行う予定で、上顎第一大臼歯にバンドを装着するために歯間離開を必要としている患者48名で、平均年齢は26歳5カ月±9歳4カ月の男性19名、女性29名だ。大臼歯間にセパレーターを用いた歯間離開の期間は2日間とし、歯間離開直後、48時間後(T48)、48.5時間後(T48.5)、49時間後(T49)に自発痛および打診時疼痛をVAS(Visual Analogue Scale)により評価。打診には同一歯科医師がペリオテストを用いて打診刺激とした。アロマオイルとしては1%のエッセンシャルオイル(ラベンダーまたはペパーミント)、プラセボ群には精製水をスプレーで2回噴霧したガーゼを2枚のマスクで挟み下顎に装着、吸入法でアロマテラピーを行った。その際の自発痛および打診時疼痛のVASを30分ごとに記録。アロマテラピー施行中には無侵襲血中酸素モニタを前頭部に左右対称になるように装着し、脳内の血液中の酸化・還元ヘモグロビン量を1時間モニタした。またアロマテラピー開始前と直後に Prole of Mood States(POMS)のアンケートで、①緊張‒不安、②抑うつ‒落ち込み、③怒り‒敵意、④活気、⑤疲労、⑥混乱の六つの気分尺度を測定した。ちなみに使用した精油は原産国フランスのラベンダー、原産国アメリカのペパーミントだそうだ。アロマテラピーの効果は?ラベンダーオイルを吸入した群ではT48とT48.5の比較で有意に(p<0.05)効果がみられたがT48とT49、T48.5とT49の間では有意差はみられなかった。また後半の30分では痛みが悪化した被験者がいた。ペパーミントオイルを吸入した群ではT48とT48.5(p<0.01)、T48とT49(p<0.01)の間で有意に高い効果がみられたが、T48.5とT49の間では有意差はみられなかった。打診時痛についても同様にT48〜T49で有意に効果がみられ、プラセボ群では全ての時間において有意差がなかった。また、ラベンダー群・ペパーミント群・プラセボ群の3群をPOMS6項目のアロマテラピー前後の差を計算し、ANOVAで比較検討したが、有意差はなかった。結論としては、歯科矯正治療における歯痛緩和にアロマテラピーが有効であることが示唆された。特にペパーミントによるアロマテラピーのほうが長時間有効であり、ラベンダーは短時間での効果は期待できるものと考えられた。手軽に取り入れられる緩和法に母集団の少ない検証ではあるものの、一定の有用性はみられると思う。少なからず不安やストレスを感じながら歯科医院に通う患者にとって、アロマでリラックスできるなら気持ち的にだいぶ変わるはず。何よりアロマオイルを吸うだけの簡便で害の少ない方法であり、コストもかけず手軽に準備できるので、一種のホスピタリティとして取り入れてもいいのではないか。矯正治療の痛みをコントロールするには?2022年8月10日(水)20:00〜、矯正治療の痛みをコントロールし治療期間を短縮する方法を解説するセミナーが開催。講師には矯正専門医であり、吉本クリエイティブエージェンシー所属のお笑い芸人でもある陳 明裕先生が登壇。面白く学べる120分になること間違いなし!もちろんプレミアム会員なら無料で受講可能です!セミナー詳細をみる参考文献金子知生, 大塚麻衣, 飯田順一郎, 歯科矯正治療時の歯痛緩和に対するアロマテラピーの有用性, Japan Journal of Aromatherapy Vol. 17, No. 1, 2016(PDF)
1D編集部
2022年8月9日
拡大し続ける「アライナー市場」の実態を解き明かす

拡大し続ける「アライナー市場」の実態を解き明かす

近年成長を続けているアライナー。正確には「アライナー型矯正装置を用いた矯正治療」だが、巷ではアライナー矯正やマウスピース矯正という呼称で通っていると思う。従来のマルチブラケット装置に比べ「目立たない」とか「清潔」「扱いやすい」など、患者にとってなんとなく手軽そうなイメージを広めている。呼称や謳い文句から人気を博しているのももちろんだが、何より安価に始められる矯正として話題になっているものも多い。その話題性からか、物議を醸している治療法ではあるものの市場は伸び続けているのがファクトで、投資家からも注目されている。今回はアライナーについてお話ししたいと思うが、筆者は矯正の専門家ではないので臨床的な知見を多く語るのは控えたい。あくまで医療経済学的な視点から実態を捉えてみたいと思う。なぜアライナーが伸びているか?もちろん冒頭に述べた手軽なイメージや、術者にとってもハードルが低そうに感じることが要因となり広まっていることも大きい。しかしニーズもさることながら特許権の消滅が起因して市場が拡大したと考えている。その特許を保有していたのはアライナー企業の最大手とも言えるAlign Technology社だ。Align Technologyは、ご存じだろうがInvisalign®︎の製造元であり、アライナーの先駆けでもある。創業者のZia Chishti氏はモルガン・スタンレーに勤めていた頃、自身のリテイナーから着想を得て1997年に起業。わずか2年たらずでFDAに承認を得てInvisalign®︎の販売を開始し、2000年までにVC(ベンチャーキャピタル)から1億4000万USドルもの資金調達を達成した。さらにその1年後には1億USドルのバリュエーションでNASDAQ上場、とお手本のようなユニコーン企業になった。話を戻すが、そのAlign Technologyは創業当初から知財戦略に取り組み、多くの特許を取得してきた。そして20年が経ち、基本特許満了となったため一気にベンチャーを含む競合他社が参入し始め急速な市場拡大に至った流れだ。<関連セミナー>『失敗しないスペシャリストの「アライナー術」 2時間で盗む一流のロジック』松岡 伸也先生(2021年2月17日夜にオンラインにて開催)こう見てみると、Align Technologyのお膳立てでアライナー市場は成長を見せていると言っても過言ではないが、現在の市場規模はどうなっているか。アライナーの市場規模矯正治療全体の市場も拡大していて、この背景には審美的な(美容医療的な)意識が高まっていることが考えられる。患者、特に若い世代にとって医療は機能回復でなく予防やオプショナルなものにシフトしている現状がある。中でもアライナーはその”手軽さ”から成長率が凄まじく、CAGR(Compound Average Growth Rate:年平均成長率)は23.1%で推移している。市場規模は2019年に20億8000万USドル、2020年はCOVID-19の影響を受け縮小も見られたが、2027年には60億USドルの規模に成長すると予測されている。地域的には北米が最大市場であり、今後アジア太平洋が最も急速に成長する見通しとなっている。アジアでの急速拡大となれば、本邦の歯科医療者も黙って見ていられないだろう。市場規模が拡大している以上、前述の特許権のこともあり新規参入や事業者の規模拡大が加速するのも当然だろう。近年多くのアライナーブランドが目につくようになったと思う。増えるアライナーブランドリーディングカンパニーであるAlign Technologyをはじめ、今や数え切れないほどのブランドが作られている。全て紹介するのは雑多になるだけなので代表的な企業をいくつか取り上げたい。ClearCorrectインプラント大手、ドイツのStraumann社が手がけるアライナー。2006年から参入した歴史あるブランドで、日本展開もしている。アメリカでのシェアはInvisalign®︎に続き2位であり、売上高は5,500万USD。Sure Smile®︎歯科材料大手のDentsply Sironaが手がけるアライナー。こちらも日本展開している。売上高は300万USD。Smile Direct Clubアメリカの歯科スタートアップ。2019年NASDAQ上場、売上高は750万USDと急成長を遂げている。HPと提携し3Dプリンティングで作成されたアライナーを1年間で2000万個製造、2020年にはWalmartと提携など歯科ベンチャーとしては最も勢いがある企業だ。Smile Direct Clubで特徴的なのが従来の提供スタイル、所謂BtoC(Business to Consumer:歯科医院を経由して患者へ)ではなく、D2C(Direct to Consumer:企業から直接患者へ)で展開されていることで、今までの常識を覆した。患者の矯正治療へのハードルを下げたと同時に、医者を介さない医療行為という点で物議を醸している。ASO Aligner®︎1982年創業、老舗の矯正専門歯科技工会社が手がけるアライナー。世界各国に支社を展開しており、国内でのシェアも高い。ASO International全体の売上高は29億円。Oh My Teeth2019年創業の歯科矯正ベンチャーであり、国内でD2Cに近い提供方法を実現する注目のスタートアップ。症例を限定することで低価格化に挑んでいるが、Smile Direct Clubと同様懐疑的な意見も飛び交っている。他にもアメリカのCandid、ドイツのPlusDental、シンガポールのzenyumなど世界的にアライナーブランドは増えている。日本国内でもキレイライン、DPEARL、hanaravi矯正などまさに”スタートアップ・バブル”のような状態になっている。是が非でも拡大していくアライナー市場「アライナー」と言えば、両極から意見が聞こえてくる。確かに、歯科医療者が懐疑的になるのは理解できる。一部ではあるが、経験が浅い術者による”トラブル症例”が専門医に流れ込んでくることもあり、強いインパクトをもたらしている。しかしその主たる原因はマーケティングにあるのではないかと筆者は考えている。「早い」「安い」「楽」のような謳い文句がどうしても目につく。真剣に矯正治療に取り組んでいればこそ許し難いコピーだろう。しかしニーズがあるからそういった訴求で展開しているわけで、マーケティングとはそういうものだ。ならば歯科医療者に求められているものは何か、批判するだけでなく考えるべきだ。話題になっているようなサービスが推奨されないものならば、推奨される方法の情報を提供し、患者に正しい知識を持って判断してもらうようにするのが我々の仕事ではないだろうか。いずれにせよ、アライナー市場の拡大は止まらないはずだ。このムーブメントが、ポジティブに歯科業界全体を盛り上げてほしいと考えている。歯科セミナーなら「1D(ワンディー)」で!日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる
ユースケ イシカワ
2021年1月20日
解けなきゃヤバい?113回歯科国試「重要」問題集

解けなきゃヤバい?113回歯科国試「重要」問題集

今回はストレートに問題の中身を取り上げます!113回国試の問題で質問が多い&もう少し理解を深めておいて欲しい問題をまとめてみました。113回歯科医師国家試験の問題は厚生労働省ホームページでご確認お願い致しますm(__)m問題を一度解いてから(見直してから)この記事をご覧になって頂きますととっても効果的です!皆様の勉強の一助にして頂ければ嬉しいです!あ、113回国試で合格した方も思考の確認のために読んで頂けますとよいかもしれません(笑)A問題A12かかりつけ歯科医が積極的にかかわるべきなのはどれか。1つ選べ。a 先進医療の実施b 夜間診療の実施c 紹介患者の受け入れd 臨床研修歯科医の指導e 地域包括ケアシステムへの参画【dentalkokushiのコメント】地域包括ケアシステムについては、2025年問題の一部であることをまず確認してください。そして、地域包括ケアシステムは日常生活圏域で構築されることも知っておいてください。ここはまだ歯科医師国家試験未出題ですからね。ちなみに日常生活圏域=中学校区=30分以内で移動できる、です。A13介護保険制度における保険者はどれか。1つ選べ。a 国b 保健所c 都道府県d 介護老人福祉施設e 市町村及び特別区【dentalkokushiのコメント】113回国試で介護保険の保険者が出題されましたので、114回国試では他の社会保険の保険者に関する出題が予想されます。保険者=運営者ですので、意味も確認しましょう。他の社会保険の保険者については、スパルタ動画セミナーで解説していますのでご覧ください。A19筋紡錘中の錘内筋を収縮させるのはどれか。1つ選べ。a Aα 線維b Aγ 線維c Aδ 線維d B 線維e C 線維【dentalkokushiのコメント】筋紡錘をストレートに聞く問題でした。筋紡錘は伸長反射と関係する重要事項です。それにもかかわらず、「筋紡錘??ちょっと何言ってるかわからない」(サンドウィッチマンの富澤風に)という反応が多いのが気になります。伸長反射を問う問題としては、110C74で出題されていますので、一緒に確認してください!(注)スパルタゼミ受講生の方へ:112回向けdentalkokushiの大予言③で110C74の考え方と筋紡錘について解説していますのでご覧ください。A24鎮痛作用をもつ薬物とその分類の組合せで正しいのはどれか。1つ選べ。a セレコキシブ ------------ COX-1選択的阻害薬b プレガバリン ------------ 麻薬性鎮痛薬c ペンタゾシン ------------ 麻薬拮抗性鎮痛薬d チアラミド塩酸塩  ------- 酸性NSAIDse アセトアミノフェン ----- 塩基性NSAIDs【dentalkokushiのコメント】極めて重要な問題です。COX-1,COX-2の区別がわからなかった方がそれなりにいたようですが、NSAIDsを理解するうえではとってもとっても大事なところです。歯医者はNSAIDsやアセトアミノフェンを毎日使う可能性もあるわけですから、こういうところをきちんと詰めておく必要があります。むかーし、6年生のとき臨床実習で口腔外科のライターの先生に「歯医者は使う薬が少ないんだから、機序はしっかり説明できるようにしておけよ、ゴルア」と言われたことを思い出します(笑)。スパルタ動画セミナーでも解説していますのでご覧ください。A4618歳の女子。下顎右側臼歯部のブラッシング時の痛を主訴として来院した。1か月前から気付いていたがそのままにしていたという。打診痛と咬合痛はなく、プロービング深さは全顎的に2mmであった。初診時の口腔内写真(別冊No.7)を別に示す。患歯の特定に有効なのはどれか。3つ選べ。a 温度診b 擦過診c 切削診d 楔応力検査e 咬翼法エックス線検査【dentalkokushiのコメント】症状から推察すると象牙質知覚過敏を疑っていると考えられます。そうすると、温度診と擦過診はまあ正解になるでしょう。ところが3つ選べという問題ですので、選択肢eを選ぶことになるでしょう。c,dはウソなので消去してeを選択してももちろん構いません。選択肢eは隣接面齲蝕も一応チェックしたという意味で正解です。いつもデンタルX線写真を撮影するわけではないことに注意しましょう。なお、初心者に限らずベテランの歯医者も隣接面齲蝕の見逃しは意外と起こります。したがって、ちょっとでも自信がないならデンタルX線写真を撮影して隣接面齲蝕の有無の確認はした方がよいように思います。A52非感染性歯髄疾患はどれか。2つ選べ。a 急性単純性歯髄炎b 急性化膿性歯髄炎c 慢性潰瘍性歯髄炎d 歯髄壊死e 歯髄壊疽【dentalkokushiのコメント】CBTレベルの極めて基本的な問題。これを迷った方は病理の基本がかなり甘いと思います。この問題を間違ったけど合格した方は必ず動画を見て基本を確認しておいてください!A6168歳の女性。食事時の咀嚼困難を主訴として来院した。8年前に上下顎全部床義歯を製作し問題なく使用していたが、2週前から咀嚼時の義歯床下粘膜の疼痛を自覚するようになったという。診察の結果、新義歯を製作するため、概形印象を採得することとした。ある処置の操作中の写真(別冊No.17A)と操作後の義歯装着時の口腔内写真(別冊No.17B)を別に示す。この処置の目的はどれか。1つ選べ。a 義歯床縁の延長b 真菌の増殖抑制c 咬合接触関係の修正d 骨鋭縁部のリリーフe 義歯床下粘膜の歪みの解放【dentalkokushiのコメント】義歯新製を希望しているが、8年前に義歯を装着したと書かれているので印象採得する前にとりあえず粘膜調整しておこうか…という臨床上よくあるシチュエーションです。このような症例ではとりあえず粘膜調整をして様子を見てから精密印象することが普通です。臨床的な常識っぽい問題でした。A6220歳の男性。上の前歯が出ていることを主訴として来院した。上顎のarch length discrepancyは-2mm、total discrepancyは-3mmであった。診断の結果、上顎両側第一小臼歯と下顎両側第三大臼歯を抜去して矯正歯科治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No.18A)、口腔内写真(別冊No.18B)、エックス線画像(別冊No.18C)及び側面頭部エックス線規格写真(別冊No.18D)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。適切な装置はどれか2つ選べ。a 咬合斜面板b アクチバトールc マルチブラケット装置d スライディングプレートe トランスパラタルアーチ【dentalkokushiのコメント】20歳の男性なので成長止まっている→1期治療で使う器具を全部消去!そうすると、abdが消えて、自動的に解答できる問題でした。スパルタゼミ受講生の方にはお決まりの問題でしたね…というか、この問題はこのように消去法で解答するべき問題ですよ。A79下顎両側欠損部にインプラントを埋入後、両側遊離端義歯を装着した。インプラント埋入後の写真(別冊No.30A)と義歯装着時の写真(別冊No.30B)を別に示す。インプラント埋入の目的はどれか。1つ選べ。a 審美性の改善b 義歯動揺の抑制c 義歯破折の防止d 歯根膜感覚の再現e 義歯撤去時の咬合位の保持【dentalkokushiのコメント】問題そのものは簡単です。解答はb。でもその背景を考えるべき。遊離端義歯なので、安定しない。そこで遠心にインプラントを打って、義歯にアタッチメントを付与して部分的にインプラントオーバーデンチャーにして遊離端義歯の動揺を抑制するという発想で治療しているわけです。遊離端義歯は歯医者にとってとても悩ましい(難しい)と考えて問題を解いた方がよいです。B問題B5歯面の早期定着菌はどれか。1つ選べ。a Streptococcus mitisb Treponema denticolac Fusobacterium nucleatumd Porphyromonas gingivalise Aggregatibacter actinomycetemcomitans【dentalkokushiのコメント】早期定着菌もとっても重要です。というか、超基本。これわかんなかった方は相当基本が抜けてます。もうドーナツの真ん中から水が漏れまくっている感じ…小難しいことを覚える前にこのような基本概念をしっかり認識しましょう。これ間違った方は、重要なところはどこなのかという認識のレベルに問題があると思う。早期定着菌については線毛との関係もあります。動画で確認しておいてください。B6リビングウィル作成の基になるのはどれか。1つ選べ。a リスボン宣言b ジュネーブ宣言c ヘルシンキ宣言d アルマ・アタ宣言e ニュルンベルグ綱領【dentalkokushiのコメント】歯科医師国家試験でリビングウィルが初めて出題されました。まあ実は看護師国試でも薬剤師国試でも出題されていたので歯科医師国家試験で出題されるのは時間の問題だったわけですが…実は昨年のスパルタ動画セミナーでリビングウィルを扱っていたんです!リビングウィルの意味も説明していますので動画を是非ご覧ください。B25赤血球数の増加を促すのはどれか。1つ選べ。a ガストリンb メラトニンc ソマトスタチンd テストステロンe エリスロポエチン【dentalkokushiのコメント】エリスロポエチンは選択できると思いますが、その他の選択肢もきっちり確認しておいてください。それが過去問研究です。こういうつまんないところを丁寧にやってください。最先端(?)のところを追っかける変わった方がいますが、マジで本当に合格できなくなるのでちょっとヤバいです。「過去問やりました、もう何をやればよいのかわかりません」という人に限って何にもわかっていないことが多いです。B30感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)における一類感染症はどれか。2つ選べ。a コレラb 痘そうc ペストd マラリアe 急性灰白髄炎【dentalkokushiのコメント】感染症法の分類は114回国試でも出題可能性が高いのでチェックしておいてください。理由も合わせて押さえておくと丸暗記を防止できます。感染症やウイルスについては動画(① ② ③)で確認しておいてください。B5413歳の女子。下顎左側第二小臼歯の自発痛を主訴として来院した。2か月前に自覚したが、その後症状が消失したためそのままにしていたところ、昨晩から再び発現したという。「5 には打診痛があり動揺度は2度であった。初診時の口腔内写真(別冊No.11A)とエックス線画像(別冊No. 11B)を別に示す。適切な対応はどれか。1つ選べ。a 経過観察b 生活歯髄切断c 抜 髄d 感染根管治療e 抜 歯【dentalkokushiのコメント】問題文の事情で引きずられてしまった方は要注意です。だって、この問題はそんなことを聞いていないからです。本問のポイントは、「根尖病変がある→失活している→感染根管治療する」という点にあります。これも臨床的常識ですね。動画で確認しておいてください。B7119歳の女性。咀嚼困難を主訴として来院した。3日前に階段から転落し、オトガイ部を強打したという。検査の結果、保存的治療を行うこととした。初診時のエックス線画像(別冊No.23A)とCT(別冊No. 23B)を別に示す。使用するのはどれか。1つ選べ。a 床副子b 線副子c Kirschner 鋼線d 骨接合用骨ネジe 骨接合用プレート【dentalkokushiのコメント】問題文に「保存的治療を行うこととした」と書かれているのがポイント。そうすると、選択肢cdeは一瞬で全部切れる。この発想になっていない方は問題文を適切に把握できていません。B74開口障害を生じやすいのはどれか。1つ選べ。a Candida albicansb Clostridium tetanic Treponema pallidumd Porphyromonas gingivalise Mycobacterium tuberculosis【dentalkokushiのコメント】破傷風菌はたびたび試験問題のネタになります。国試でも学内試験でもCBTでもネタになりやすいです。こういうところをしっかり覚えましょう。B8673歳の男性。上顎義歯の審美不良と不適合を主訴として来院した。使用中の義歯は4年前に製作したという。下顎義歯は装着していない。検査の結果、上顎前歯に根面板を装着後、上下顎部分床義歯を新製することとした。初診時の口腔内写真(別冊No.34A)、使用中の義歯の写真(別冊No.34B)及び使用中の義歯装着時の口腔内写真(別冊No.34C)を別に示す。義歯の新製にあたり考慮すべきなのはどれか。3つ選べ。a 金属による上顎前歯部の補強b 陶歯の使用による磨耗の防止c 咬合挙上によるスペースの確保d 右側残存歯による咬合位の再構築e 熱可塑性樹脂製クラスプの使用による審美性の向上【dentalkokushiのコメント】臼歯部の咬合がよろしくないので、いわゆる前咬みになっている症例です。実際の臨床で割と遭遇するケースかもしれません。前咬みになっているので、まずは選択肢dを考える。次にc。まあ並行して上顎義歯の修理(補強)をしてもよいでしょう(選択肢a)。選択肢eはノンメタルクラスプデンチャーを意味していると考えられますが、咬合関係があまりよろしくないので、第一選択にはなりづらいと思われます。歯科セミナーなら「1D(ワンディー)」で!日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる
dentalkokushi
2020年7月16日

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