歯科用語集
2025年10月28日

笑気麻酔

「笑気麻酔」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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定義・語源

笑気麻酔とは、亜酸化窒素(N2O)を用いた麻酔法であり、主に歯科治療において患者の不安を軽減し、痛みを和らげる目的で使用される。語源は、亜酸化窒素が吸入されることで、患者が笑ったりリラックスしたりすることから「笑気」と名付けられた。笑気麻酔は、吸入麻酔の一種であり、全身麻酔とは異なり、意識を保ったまま治療を受けることができるため、特に小児や不安を抱える患者に適している。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において笑気麻酔は、特に歯科治療における鎮静法として広く用いられている。患者の状態や治療内容に応じて、笑気麻酔の適用を判断することが重要である。具体的には、患者の年齢、健康状態、過去の麻酔歴、治療に対する不安の程度などを考慮する。笑気麻酔は、迅速に効果が現れ、また効果が持続するため、短時間の治療に適しているが、長時間の手術には不向きである。

関連用語・類義語との違い

笑気麻酔に関連する用語としては、局所麻酔や全身麻酔が挙げられる。局所麻酔は、特定の部位に対して麻酔を行う方法であり、患者は意識を保ったまま治療を受ける。一方、全身麻酔は意識を失わせるため、より侵襲的な手術に用いられる。笑気麻酔は、局所麻酔と併用されることが多く、患者のリラックスを促進する役割を果たす。これにより、治療の効率が向上し、患者の満足度も高まる。

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笑気麻酔の臨床応用。歯科治療における処置と症例の判断ポイント

笑気麻酔の臨床応用。歯科治療における処置と症例の判断ポイント

笑気麻酔の定義と基本的な使い方笑気麻酔とは、亜酸化窒素(N2O)を主成分とする吸入麻酔法であり、主に歯科治療において患者の不安を軽減し、痛みを和らげるために使用される。笑気麻酔は、患者がリラックスし、意識がある状態を保ちながら、痛みを感じにくくすることができるため、特に小児や不安を抱える患者に対して有効である。この麻酔法は、吸入器を通じて患者に供給され、数分以内に効果が現れる。笑気麻酔の導入は比較的簡単で、特別な設備を必要とせず、歯科医院での実施が可能である。また、笑気麻酔は速やかに排出されるため、治療後の回復も早く、患者がすぐに日常生活に戻ることができるというメリットがある。笑気麻酔の処置手順と注意点笑気麻酔を実施する際の手順は、まず患者の健康状態を確認し、適応症や禁忌を評価することから始まる。次に、患者に対して笑気麻酔の効果や手順について説明し、同意を得る。その後、専用のマスクを装着し、亜酸化窒素と酸素の混合ガスを吸入させる。吸入中は、患者の反応を観察し、必要に応じてガスの濃度を調整する。注意点としては、笑気麻酔は呼吸器系に影響を与える可能性があるため、呼吸器疾患を持つ患者には慎重に使用する必要がある。また、過剰な吸入は悪影響を及ぼすことがあるため、適切な濃度管理が求められる。笑気麻酔のメリットとデメリット笑気麻酔の主なメリットは、患者の不安を軽減し、痛みを和らげることである。これにより、治療がスムーズに進行し、患者の満足度が向上する。また、笑気麻酔は速やかに効果が現れ、治療後の回復も早いため、患者がすぐに日常生活に戻ることができる。一方で、デメリットとしては、笑気麻酔が全ての患者に適応できるわけではない点が挙げられる。特に、呼吸器系の疾患や特定の薬剤に対するアレルギーを持つ患者には使用が制限されることがある。また、笑気麻酔の効果が個人差によって異なるため、全ての患者に同様の効果が期待できるわけではない。臨床における笑気麻酔の症例と判断ポイント臨床において笑気麻酔を使用する症例は多岐にわたる。特に、小児歯科や不安を抱える成人患者において、その効果が顕著に現れる。例えば、歯科治療に対する強い恐怖心を持つ患者に対しては、笑気麻酔を導入することで、治療を円滑に進めることができる。判断ポイントとしては、患者の健康状態や治療内容、過去の麻酔歴などを総合的に考慮する必要がある。特に、呼吸器系の疾患や妊娠中の患者に対しては、慎重な判断が求められる。また、笑気麻酔の効果を最大限に引き出すためには、患者とのコミュニケーションが重要であり、治療前に十分な説明を行うことで、患者の不安を軽減することができる。最新の研究と笑気麻酔の今後の展望最近の研究では、笑気麻酔の安全性や有効性に関するデータが増加しており、特に小児歯科における使用が推奨されている。新たな技術の導入により、笑気麻酔の管理がより精密になり、患者の安全性が向上している。今後は、笑気麻酔の適応症の拡大や、より効果的な使用法の確立が期待される。また、患者のニーズに応じた個別化された麻酔管理が進むことで、より多くの患者に対して安心して治療を受けてもらえる環境が整うことが望まれる。
1D編集部
2024年6月1日
反抗期における歯科医療の重要性と対応策。歯科臨床で役立つ症例と処置のポイント

反抗期における歯科医療の重要性と対応策。歯科臨床で役立つ症例と処置のポイント

反抗期の定義とその影響反抗期とは、一般的に思春期に見られる心理的な発達段階であり、自己主張や独立心が強くなる時期を指す。この時期は、子どもが親や周囲の人々に対して反抗的な態度を示すことが多く、特に歯科医療においては、治療への協力が得られにくくなることがある。反抗期の子どもは、歯科医院に対して不安や恐怖を抱くことが多く、これが治療の妨げとなる場合がある。したがって、歯科医師や歯科衛生士は、反抗期の特性を理解し、適切な対応を行うことが重要である。反抗期の子どもに対する診断と治療のアプローチ反抗期の子どもに対する診断と治療は、通常の患者とは異なるアプローチが求められる。まず、診査の段階で子どもがリラックスできる環境を整えることが重要である。具体的には、治療前に十分な説明を行い、子どもが理解できる言葉でコミュニケーションを図ることが求められる。また、治療中は子どもが自分の意見を言えるような雰囲気を作り、治療に対する不安を軽減する工夫が必要である。さらに、反抗期の子どもに対しては、治療のメリットを強調し、協力を促すことが効果的である。反抗期の子どもにおける歯科処置の注意点反抗期の子どもに対する歯科処置には、いくつかの注意点がある。まず、治療の際には、子どもが感じる痛みや不快感を最小限に抑えることが重要である。局所麻酔や笑気麻酔を適切に使用することで、治療中の痛みを軽減し、子どもが安心して治療を受けられる環境を整えることができる。また、治療の手順を事前に説明し、子どもが何を期待できるかを理解させることも重要である。さらに、反抗期の子どもは、治療に対する抵抗感が強い場合があるため、無理な押し付けは避け、子ども自身のペースで進めることが大切である。反抗期の子どもにおける症例とその対応策反抗期の子どもにおける症例として、虫歯や歯周病の進行が挙げられる。これらの症状は、子どもが歯科医院に行くことを嫌がるため、早期発見が難しくなることがある。例えば、ある症例では、反抗期の子どもが虫歯を放置した結果、歯髄炎を引き起こし、抜歯が必要となった。このような事態を避けるためには、定期的な歯科検診を促すことが重要である。また、親への教育も重要であり、家庭での口腔ケアの重要性を理解させることで、子どもの歯の健康を守ることができる。反抗期の子どもに対する歯科医療のメリットとデメリット反抗期の子どもに対する歯科医療には、いくつかのメリットとデメリットが存在する。メリットとしては、早期に問題を発見し、適切な処置を行うことで、将来的な歯科治療の負担を軽減できる点が挙げられる。一方、デメリットとしては、反抗期の子どもが治療に対して抵抗感を示すことが多く、治療がスムーズに進まない場合がある。また、治療に対する不安が強い場合、子どもが歯科医院に対してネガティブな印象を持つことも懸念される。したがって、歯科医療においては、反抗期の特性を理解し、適切なアプローチを行うことが求められる。まとめ:反抗期の子どもに対する歯科医療の重要性反抗期は、子どもにとって重要な成長段階であり、歯科医療においても特別な配慮が必要である。治療に対する不安や恐怖を軽減し、子どもが安心して治療を受けられる環境を整えることが、歯科医師や歯科衛生士の役割である。また、家庭での口腔ケアの重要性を理解させることで、子どもの歯の健康を守ることができる。反抗期の特性を理解し、適切な対応を行うことで、より良い歯科医療を提供することが可能となる。
1D編集部
2024年6月1日
副交感神経の理解と歯科臨床における応用。処置や症例に役立つ知識と判断ポイント

副交感神経の理解と歯科臨床における応用。処置や症例に役立つ知識と判断ポイント

副交感神経の定義と役割副交感神経は自律神経系の一部であり、主に身体の休息や消化を促進する役割を担っている。交感神経が「戦うか逃げるか」の反応を引き起こすのに対し、副交感神経は「休む」状態を促進する。具体的には、心拍数の低下、消化器官の活動の促進、唾液分泌の増加などが含まれる。歯科治療においては、患者のリラックスを促すために副交感神経の働きを理解することが重要である。副交感神経と歯科治療の関連性副交感神経は、歯科治療における患者のストレス管理において重要な役割を果たす。特に、治療中の不安や緊張を和らげるためには、副交感神経を活性化させることが有効である。リラクゼーション技術や呼吸法を取り入れることで、副交感神経を刺激し、患者の心身の状態を改善することができる。これにより、治療の成功率が向上し、患者の満足度も高まる。副交感神経を活用した具体的な処置と術式副交感神経を活用した処置としては、鎮静法やリラクゼーション法が挙げられる。例えば、笑気麻酔や静脈内鎮静法は、副交感神経を刺激し、患者の不安を軽減するために用いられる。また、治療前にリラックスした環境を整えることも重要である。音楽療法やアロマセラピーを取り入れることで、患者の副交感神経を活性化させ、より快適な治療を提供することが可能である。副交感神経の活性化における注意点副交感神経を活性化させる際には、いくつかの注意点が存在する。まず、患者の状態や治療内容に応じて適切な方法を選択することが重要である。例えば、重度の不安を抱える患者には、より強力な鎮静法が必要な場合もある。また、副交感神経の過剰な刺激は、逆に患者の状態を悪化させる可能性もあるため、慎重な判断が求められる。副交感神経の理解がもたらすメリットとデメリット副交感神経の理解は、歯科医師や歯科衛生士にとって多くのメリットをもたらす。患者のリラックスを促進することで、治療の効率が向上し、患者の満足度も高まる。しかし、デメリットとしては、過度な鎮静が必要な患者に対しては、適切な判断が求められる点が挙げられる。したがって、副交感神経の働きを理解し、適切に活用することが重要である。臨床での副交感神経の活用事例実際の臨床において、副交感神経を活用した成功事例が多く報告されている。例えば、特定の患者に対してリラクゼーション法を導入した結果、治療中の不安が軽減され、スムーズな処置が行えたケースがある。また、笑気麻酔を使用した患者では、治療後の回復が早く、痛みの訴えも少なかったという報告もある。このように、副交感神経の理解と活用は、臨床において非常に有益である。まとめ:副交感神経の重要性と今後の展望副交感神経は、歯科臨床において患者のリラックスや治療の成功に寄与する重要な要素である。今後、より多くの研究が進むことで、副交感神経を活用した新たな治療法や技術が開発されることが期待される。歯科医師や歯科衛生士は、この知識を活かし、患者にとってより良い治療環境を提供することが求められる。
1D編集部
2024年6月1日
【初体験】歯科医院で”ととのう〜”。治療も捗る超リラックスマシンを検証

【初体験】歯科医院で”ととのう〜”。治療も捗る超リラックスマシンを検証

歯科医療者なら一度は耳にしたことがある「笑気麻酔」。認知度は高いのに、なぜか使っている歯科医院はそう多くありません。実際、全国の歯科クリニック普及率は5%ほどと推測されていて、世間からの認知度は低い処置です。だとすれば今だに利用価値があるのかが謎…。現存する笑気ユーザーはどんな魅力に取り憑かれているのでしょうか?歯科医師&歯科衛生士ユニット「君のための歯医者さん」体験企画第2弾、今回は”笑気一筋50年”のガチ勢株式会社セキムラさん協力のもと、キミ歯科のお二人に笑気麻酔を体験してもらいました。「君のための歯医者さん」のお二人(左・鹿乃さやか、右・緒方真理子) 資料請求する笑気ってなんだっけ?正式名称は「亜酸化窒素(N2O)」、弱めの鎮静・催眠作用と鎮痛効果がある吸入麻酔薬です。全身麻酔に使うほどの麻酔深度はありませんが、エーテルのような気道刺激もないし、肝臓への負担もなし。ガイドラインでも禁忌とされる疾患はなく、避けた方がいい場合として「閉鎖腔がある」「妊娠初期」「鼻閉」が挙げられています。薬理作用が優しいことに比例してリスクもかなり低い処置とわかります。典型的な兆候として、10-30%の低濃度での使用で「多幸感」「体があったかくなる」「眠くなる」といったリラックス系の効果が見られます。40-50%の高濃度ではやや不安感が出る人もいますが、同時に鎮痛効果が高まるとされています。では、吸うだけで多幸感が得られる魔法の効果を、キミ歯科のお二人に検証してもらいましょう。使い方レクチャーを受け、いざ体験実は大学卒業後はペインクリニックに入局し麻酔の勉強中という鹿乃さやか先生。大学病院では静脈内鎮静法がメインで笑気を使用したことはなかったそうです。株式会社セキムラ東京営業部主任の清水さんからレクチャーを受け、笑気吸入初体験の被験者・緒方真理子さんに実践開始!清水さんから使用方法のレクチャーを受けるまずは酸素100%で鼻マスクからの吸入に慣れます。そして笑気10%から徐々に濃度を上げていき、濃度による感覚の違いを体感してもらいます。シンプルな操作感で使いやすい(セデント サイコリッチ T-70) 初体験の緒方さんは20%のところで一旦休憩。初めての人は今まで味わったことのない感覚に少し戸惑うようです。笑気麻酔初体験の緒方さん 次に鹿乃先生も体験。最近は大学での相互実習もなくペインクリニックに入局して初めて見たということで、当然吸入も初体験です。吸入してすぐ瞼が重くなる感じとのこと「あー、これすごいいいかも」。麻酔への理解も深く、早速濃度30%で多幸感を味わう鹿乃先生。その姿を見て緒方さんも「もう一回やってみたい!」と再チャレンジへ。緒方さんに笑気を導入する鹿乃先生 笑気は2回目から導入がスムーズになるらしく、勝手もわかった緒方さんも濃度30%で「このまま寝たい〜気持ちいい〜」と超リラックスモードになれました。今にも寝そうな緒方さん 笑気には鎮痛作用があり、外科手術にも使った歴史もあるということで痛みが無くなるのかお互いにつねって実験。緒方さんの腕を結構強めにつねる鹿乃先生 緒方さんもやり返す主観にはなってしまうものの、二人とも触られてる感覚はあっても全然痛くない!と鎮痛作用を実感できたようでした。不安がなくなるだけじゃなく、頭もスッキリする「サウナで整う感じ」と吸入終了後に語る緒方さん。清水さんいわく、導入開始時と終了前は純酸素を吸入するので、酸素カプセル的な効果が得られ頭がかなりスッキリするとのことでした。初めては少し戸惑った緒方さんも、慣れるとその魅力が実感でき「歯科治療が怖くなくても、例えばクリーニングとかでもリラックスして処置が受けられるので良さそう。保険でできるのも良心的で魅力的だし、(自分が通う)歯科医院にあったらやってもらいたい!」とお気に入りに。「前から、歯科医院がエステみたいに、リラックスとか自分磨きの場所みたいになったらいいなって。PMTCってエステみたいな部分もあるし、笑気はすごく相性がいいと思う」。美容意識が高く、歯科衛生士である緒方さんらしいビジョンが垣間見えました。戸惑いから一転、笑気にハマる緒方さん 実際に「笑気があるから」という理由でリピーターになる患者さんも多いらしく、一度体感すればその魅力にハマる人が続出しているそうです。鹿乃先生は術者目線で「操作が簡単だし導入・覚醒が早い。専門的な技術とトレーニングが必要な静脈内鎮静法と比べて扱いやすいし、患者さんにもおすすめしやすい」と一般的な歯科医院での使いやすさを感じていました。「特に子どもで歯科治療が怖い、嫌がって全然治療できない子って、興奮状態でレストレーナー(抑制器具)を使うこともあるんですよね。もちろん効果もあるけどちょっとかわいそうにも思えて…。でも笑気で落ち着くことができたら、レストレーナーも使わず慣れて治療できるようになりそうだなって」。鹿乃先生が言うように、治療が難しいことが多い小児歯科で活躍するシーンが想像できました。開業するときは絶対導入したい!と絶賛する鹿乃先生 イケメン社長と特別対談今回は撮影に新沼社長が自ら参加いただき、笑気への熱い想いを語ってくれました。創業63年の社長というとどんな大御所が来るのかと怯えていた編集部ですが、実際に来たのはとても気さくでイケメンの若手社長。3代目として引き継いでから業績をぐんぐん伸ばしているそうです。残念ながら顔出しNGのイケメン社長 就任前は薬剤師をしていた新沼社長ですが、薬学部では教わらず入社するまで笑気自体知らなかったそうです。「実際に自分で体感してみたら、こんなにいいものなのになんでみんな使わないの?という気持ちが大きくて」。純粋に良さを知ってもらいたい一心で、熱量を持って事業に取り組んでいるそうです。「実際に体験してみて、全然イメージが変わりました。これなら歯科治療に恐怖心がある方で、針が苦手だったり血管が見えにくい時でも大丈夫だし、安心して勧められますね」。静脈内鎮静法の経験がある鹿乃先生だからこそ出てくる意見に新沼社長も大きく頷きます。経験者ならではの視点で話す鹿乃先生 「鹿乃先生がおっしゃるように患者さんの負担も最小限で行えます。導入・覚醒が早いのでお車で通院していただくことも可能です。同じ理由でチェアタイムを圧迫しない点も歯科医院にとってメリットです」。笑気のメリットを話す新沼社長に編集部からも質問させてもらいました。「保険導入もされているようですが、コストパフォーマンスと言いますか、経営的にはどうなんでしょうか?」(編集部)。「基本点数+薬価で濃度と時間によって変化するんですが、大体30分で200点ほどです。機器単体での減価償却は1-2年以内にという感じですが、今は導入が少ない分ニーズが集中することやリピーターになる患者さんが多いのでトータルで見て経営面でのメリットも感じられるはずです」。編集部の少し意地悪な質問にも丁寧に答えていただきました。体験取材中レフ板を持ちお茶目な一面を見せる新沼社長 大ハマりした緒方さんは「笑気は無臭だけど、アロマとかいい匂いが出てきたら最高にリラックスできそう。エステ気分で歯医者が楽しくなりそうです」とリラクゼーションとしての応用を熱望。それを聞いて新沼社長が「実際バニラエッセンスなど、マスクからいい香りがするよう工夫する歯科医院さんもいるんですよ。改造になっちゃうので保証しかねることになっちゃうんですけどね(笑)」と裏話を聞かせてくれました。終始楽しく進んだ体験取材 ”吸ってみて”わかる歯科医院におすすめアイテム今回の体験取材でわかったのは「体験しないとわからないメリット」です。正直なところ編集部も取材までは「歯科治療に必要なの?」と理解できていませんでした。マスクもかなりコンパクトで治療の邪魔になることはほぼなさそうだし、使い方もシンプルでまさに一般的な歯科医院向けだと感じました。この記事でできるだけお伝えしたいところですが、やっぱり実際に体験してみないとなかなか伝わらない魅力があります。そして体験したからこそ患者さんにおすすめしたくなる逸品です。株式会社セキムラさんでは出張デモを行っているので、気になった方はぜひ、歯科医院の皆さんで体験してみてください。出張デモを依頼するキャスト
1D編集部
2022年9月2日
歯科医療、すべての歴史を「365日」で表してみた

歯科医療、すべての歴史を「365日」で表してみた

歯科医療のすべての歴史を、「365日 = 1年」というスケールで表してみると、意外な発見がある。歯科医療史を身近なものに感じていただけたら幸いである。歯科医療のはじまり、元旦0時歯科医療の歴史は、紀元前1700年頃にさかのぼる。歯科医療のはじまりは、エジプト医学『パピルス・エーベルス』での、歯痛や歯肉の炎症に対する薬物治療法に関する記述が初出であると言われている。同時期の『パピルス・スミス』には、脱臼した下顎の整復固定術についての記載もある。エジプト医学は、インダス文明から生まれたインド医学と融合して、のちにヒポクラテス(B.C.4世紀頃)らを輩出したギリシア医学を形成することになる。これを元旦・1月1日の午前0時0分に置いて、歯科医療史の主要なできごとについて振り返ってみよう。古典的な医学理論が完成ガレノス(A.D 129〜A.D 216)は、医学に関する膨大な書物を残した。彼の著作『ガレノス全集』は近代に至るまでの1400年間、医学の聖典として扱われた。もちろん現代の医学体系と比べると誤りも多いものの、自然観察では足りない概念を実験で補った点が今日でも評価されている。ガレノスによる歯科医療の記述は、歯の解剖の詳解や、歯痛は「歯自身の痛み」と「歯肉の痛み」に分けられること、う蝕、歯牙漂白法、抜歯、髄腔穿通法など多岐にわたる。髄腔穿通法は現在でも行われている感染根管に対する穿通法である。そんなガレノスによる古典医学理論の完成は、歯科医学の勃興から1900年後のことである。既に時刻は、7月6日の深夜1時20分頃になっている。中世ヨーロッパからルネサンスへルネサンス以前の中世ヨーロッパの医学・歯科医学は、学問的な発展が少なく、停滞期であったと言える。この時代、「歯抜き師」や「歯科施術者(Dentature)」という職業が存在したという文献は存在するものの、不明な点が多い。歯抜き師に至っては街の広場にいたという記述もある。この時点で、10月16日の20時30分頃。まだ記事の冒頭だが、年末になってきた。ルネサンスでは、前時代と比べ自然科学の重要性が提唱され、歯科医学も科学としての道を歩み始めた。特にレオナルド・ダ・ヴィンチ(1452〜1519)とミケランジェロ(1475〜1564)は、人体を表現するために解剖学を探究し、それが新しい医学研究へとつながった。ダ・ヴィンチの『解剖図譜』には、歯の解剖に関する詳細な記述もある。ルネサンス期における歯科医学者として、アルコラーニ(生年不明〜1460)とビーゴ(1460〜1525)が挙げられる。アルコラーニはペリカンという抜歯器具や、金箔充填について言及している。またビーゴは、う蝕をノコギリやヤスリなどで除去し、金箔充填をすることを推奨している。ビーゴは、ローマ教皇ユリウス2世に招かれ、金箔充填を施したと言われている。この時代は、床屋外科医(当時は床屋で外科的処置が施されていた)や歯抜き師が「抜歯」を標榜し、実臨床を行っていた。また、大道香具師やニセ医者など技術的・学問的裏付けのない者が歯科医業を行っており、混沌とした時代だったようである。この時代は、だいたい11月5日の午前中あたりだ。近代歯科医学への道が開く前出のガレノスは「下顎骨が2つある」と主張していたが、ヴェサリウス(1514〜1564)は下顎骨が1つの骨であることを観察した。ヴェサリウスは近代解剖学の祖であり、歯の解剖学にも多大な功績を残した。歯と骨を初めて区別したこと、歯髄腔が歯に対する栄養を供給すること、智歯抜歯における切開の重要性などが主な功績である。しかし「歯は一生にわたって萌出し続ける」「永久歯は乳歯の歯根から発生する」などの誤った見解も多かった。この時代は、コロンボ(1516〜1559)による歯根膜の発見、エウスタキオ(1502〜1574)によるエナメル質・象牙質の区別、レーヴェンフック(1632〜1723)による口腔内細菌の発見(それまでう蝕は "歯の虫" が原因と考えられていた)など、近代歯科医学に続く研究が花開いた。この時代の日本では、和歌山県で世界最古の義歯が発見されている。1538年4月に没した中岡テイのもので、木でできた全部床義歯であった。木床義歯は日本独自の文化であり、その後江戸時代の鎖国時代に職人による精巧な手作業によって独自の発展を遂げた。ルネサンス後の17世紀頃、近代国家が力を持つようになると、医療も国家により統制されるようになった。1685年には、ドイツ・ベルリンに良いて医術令が発布され、歯科医学の実施者にも試験による認定を受けさせることになった。同時期にフランス・パリでも歯科医師の試験が開始された(現実的には試験は形骸化していたとの指摘もある)。職業としての歯科医師の誕生である。これが、11月28日の10時45分頃の話だ。フォシャールの登場それから時は流れ、近代歯科医学の父、フォシャール(1678〜1761)が登場する。フォシャールは歯科医師を単なる歯抜き師から独立した職業としての立場を確立し、歯科医学自体の義務と歯科医師の仕事、その名称をはっきりさせた。フォシャールの『歯科外科医ー歯に関する論文(1746)』では、う蝕の切削や窩洞形成、部分床義歯・全部床義歯に関する記述がなされている。さらに、歯肉の疾患を予防するためには歯石除去と根面滑沢化が必要であると考え、予防歯科医学を主張した。歯科用ユニットが作られたのもこの頃で、彼による開発である。同時期の出来事としては、18世紀最大の外科医・ハンター(1728〜1793)による犬歯・小臼歯の命名(彼の私塾の門下生には天然痘ワクチンを発見したエドワード・ジェンナーがいる)、ボンウィル(1833〜1899)による咬合器の開発などがある。近代歯科医学の誕生、時刻は既に、12月14日の昼頃である。世界初の歯学部が設立される1840年、米国にボルチモア歯科医学校が設立され、卒業した者にはDoctor of Dental Surgery(D. D. S)の称号が与えられるようになった。これに続いて、1859年にイギリス・ロンドンにメトロポリタン歯科医学校、1867年にハーバード大学歯学部、1884年にベルリン大学に歯科医師養成学校が誕生した。日本においては、1890年に高山紀齋(1850〜1933)によって高山歯科医学院が創設された。高山歯科医学院は1899年に血脇守之助(1870〜1947)に譲渡され、東京歯科医学校を経て現在の東京歯科大学に発展している。現代歯科医学に続く研究が出現ブラック(1836〜1915)の名を知らない歯科医師はいないだろう。彼は独学で歯科医師となり、21歳で歯科医院を開業した。窩洞形成の標準的原則である「ブラック窩洞」があまりにも有名だが、歯のフッ素症(斑状歯)、抜歯時の笑気麻酔応用、予防拡大の概念など、さまざまな分野で近代歯科医学の確立に貢献した。レントゲン(1845〜1923)によるエックス線の発見もこの頃である。1895年のことだ。1年で表すと12月19日の深夜0時15分となる。レントゲンの発見からわずか8ヶ月後、ケルズ(1856〜1928)によりエックス線が歯科医療に応用された。一方その頃日本では...アメリカを中心に現代歯科医学に続く研究が出現していたこの頃、日本は江戸時代であった。鎖国政策の影響からか、お歯黒や木床義歯、房楊枝など独特な文化が栄えた。歯痛が起こると、民衆は祈祷や厄除けに頼った。当時、浅草寺などの人が多く集まる場所には、歯痛に対する薬や歯磨剤、抜歯や木床義歯などを売る商人が存在していたという。1867年、明治新政府が誕生し、日本は近代化に舵を切ることになる。1875年には医務条例により医術試験規則が出され、小幡英之助(1850〜1909)が最初の歯科専門医となった。当時は身分上・制度上ともに歯科医師という職種は存在せず、医師の範疇で歯科医業が行われていた。しかし1884年、医業を行う者と歯科医業を行う者とが別の身分制度を確立すべき端緒が開かれ、医籍とは別に歯科医籍が誕生した。時刻は12月17日の深夜になっている。歯科医師法の公布をめぐる争い1899年、東京帝国大学医学部の関係者を中心とする明治医会は、医師法案を発表し、「歯科医師には本法を適用しない」とした。こうした医師側の情勢を鑑みて、当時の全国的歯科医師団体である大日本歯科医会は、独自の立場から歯科医師に関する特別法、すなわち歯科医師法を1904年9月27日に決定した。中心となって動いていたのは高山紀齋、血脇守之助、伊澤信平、広瀬武郎ら。一方の医師法案は1906年に第二十二回帝国議会に提出されたため、大日本歯科医会は歯科医師法案を急遽提出することを決め、衆議院に提出された。歯科医師法案は衆議院、貴族院において一部修正された上で、同年3月に通過成立し、医師法と同時交付された。歯科医師の身分を定める歯科医師法は、政府から与えられたものではなく、私塾や師弟制度から生まれたものであるというユニークな歴史がある。前述のように1890年に高山歯科医学院(現在の東京歯科大学)が創設されたが、1907年には中原市五郎(1867〜1941)によって共立歯科医学校(現在の日本歯科大学)が設立される。1911年には大阪歯科医学校(現在の大阪歯科大学)、1920年には東洋歯科医学専門学校(現在の日大歯学部)、1928年には東京高等歯科医学校(現在の東京医科歯科大学)が設立された。この頃の時刻は、12月22日の早朝あたりである。戦後、現代歯科医療の時代へ12月22日の午後には、さまざまな歯科医学に関する専門学会が誕生した。歯科医師法の制定や歯科医学教育体制の充実に伴う変化だろう。1902年には日本歯科医学会が創設され、1918年の日本歯科口腔科学会(現在の日本口腔科学会)、1926年の矯正歯科学会(現在の日本矯正歯科学会)、1931年の日本補綴歯科学会、1935年の口腔外科学会(現在の日本口腔外科学会)へと続いた。第二次世界大戦の終戦後は、GHQによる占領政策で医療制度は大きく変化した。当時の医師・歯科医師は戦時末期に急増しており養成期間も短期であったことから、その資質向上が課題となった。これまでは許認可のある大学・専門学校を卒業すれば無試験で医師・歯科医師の免許を得ることができたが、国家試験の合格が免許要件となったのもこの頃である。歯科衛生士法は、1948年に保健師助産師看護婦法とともに制定された。1年で表すと12月24日、クリスマスイブの朝である。1955年には歯科技工士法が制定され、歯科医師・歯科衛生士ともに歯科三職種の身分が明確化された。この頃のできごととして特筆すべきは、ブローネマルク(1929〜2014)によるオッセオインテグレーションの発見(1952)と、それに伴うデンタルインプラントの開発だろう。これがちょうどクリスマスイブからクリスマスに日付が変わる頃の話だ。歯学部の新設ラッシュが始まる1960年代に入ると、歯科医師不足の風潮もあいまって、全国各地で歯学部が新設されるようになった。最も新しい歯学部は1980年に開設された岡山大学歯学部と長崎大学歯学部である。両大学の開設は、1年というスケールで表すと12月27日の朝8時00分である。歯科医師臨床研修が義務化されたのは2006年だ。これは、12月29日の夜21時である。この日から現在を表す12月31日23時59分までのあいだで、歯科医師過剰問題の議論、アライナー矯正の誕生、全身の健康との関連に関するエビデンス蓄積などのできごとが発生した。紀元前1700年から受け継がれる歯科医療・歯科医学の歴史を振り返ってみると、昨今の医療技術の発展は凄まじいスピードであることが見てとれるだろう。現代を生きる歯科医療者として、日々知識やスキルのアップデートをしていかなければならない。
1D編集部
2022年1月16日

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