ネアンデルタール人は歯科治療をしていた?
歯科治療は人類の歴史の中でいつから始まったのだろうか。100年前だろうか、200年前だろうか。なんと130,000年前にネアンデルタール人によって歯科治療がされたかもしれないという説があるのだ。歯科の歴史の始まりは文字が発明される以前からあるということはどういうことなのだろうか。それについて調べた研究をこの記事では伝える。ネアンデルタール人はどんな歯科治療をしていたのか?100年前にクロアチアで発見された下顎の歯を観察したところ、小臼歯と第三大臼歯に爪楊枝のようなものでつけられた溝があったというのだ。この研究をしたアメリカのカンザス大学人類学研究室の名誉教授のDavid Frayer教授によると、これは下顎の歯の痛みを取るために抜こうとしたものだという。(カンザス大学ウェブサイトより)しかも、Frayer教授によると、もしかしたら歯の痛みから自己抜去を試みたのではないかと考えられる。どんな方法で抜去していたのか?爪楊枝のようなもので抜いていたということは、鉗子かヘーベル(挺子)かといったら、ヘーベルであろう。ヘーベルは教科書的には輪軸作用(歯根膜腔に入れて歯根膜腔を広げる)もしくはくさび作用(側方への加圧)で抜去することができる。爪楊枝のようなものは輪軸作用とくさび作用どちらで抜こうとしたのだろうか。今となってはそれは分からないが、筆者が考えるに溝の形から細いものを入れていると考えられる。つまり、側方への圧力は掛けにくいので輪軸作用で抜いていたのかもしれない。しかし、結局抜けていないことから、どちらの作用でもなかったのかもしれない。現代人であることに感謝しようこの記事を書いている私も、この記事を読んでいるあなたも現代人である。現代の歯科治療の恩恵が受けられる。しかも、この記事を読んでいるかたはたいてい日本人であるので、日本の公的保険制度が適応になる。歯が痛くなって、抜歯適応になっても、爪楊枝で抜かずに歯科医院に行こう。ちゃんと鉗子かヘーベルで抜いてくれるはずだ。歯科セミナーなら「1D(ワンディー)」で!日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる参考文献Neanderthals attempted dentistry 130,000 years ago, believe scientists, Independent, <URL>, 2019年11月27日アクセスANALYSIS OF NEANDERTHAL TEETH MARKS UNCOVERS EVIDENCE OF PREHISTORIC DENTISTRY, The University of Kansas, <URL>, 2019年11月27日アクセス『カラーアトラス抜歯の臨床』, 野間弘康ら, 医歯薬出版株式会社, 1991.