歯科用語集
2025年10月28日

アルカリホスファターゼ

「アルカリホスファターゼ」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

PICK UP
【便利】歯科用語をイッパツ変換できるユーザー辞書を無料配布
【速報】令和8年度診療報酬改定の骨子判明:歯科はプラス0.31%、物価高・賃上げへの「二段構え」の支援策が柱に

定義・語源

アルカリホスファターゼ(Alkaline Phosphatase)は、主に肝臓、骨、腎臓、腸などの組織に存在する酵素である。この酵素は、リン酸エステルを加水分解し、無機リン酸を生成する役割を持つ。語源は、アルカリ性の環境で活性を示すことから名付けられた。歯科においては、特に歯周病や骨代謝に関連する疾患の診断や治療において重要な指標となる。アルカリホスファターゼの測定は、血液検査を通じて行われ、異常値は様々な病態を示唆する。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床現場において、アルカリホスファターゼは特に骨代謝や肝機能の評価に用いられる。歯科医師は、患者の血液検査結果を通じて、アルカリホスファターゼの値を確認し、骨の健康状態や歯周病の進行具合を判断することができる。正常値は一般的に44-147 IU/Lとされているが、年齢や性別によっても変動するため、基準値を理解することが重要である。異常値が示された場合、さらなる検査や治療方針の決定に繋がるため、臨床判断の一助となる。

関連用語・類義語との違い

アルカリホスファターゼに関連する用語としては、骨特異的アルカリホスファターゼや肝特異的アルカリホスファターゼがある。これらは、特定の組織に由来するアルカリホスファターゼの亜型であり、疾患の特定に役立つ。例えば、骨特異的アルカリホスファターゼは骨形成の指標として用いられ、骨粗鬆症や骨転移の診断に寄与する。一方、肝特異的アルカリホスファターゼは肝疾患の評価に重要であり、これらの違いを理解することで、より正確な診断が可能となる。

1Dプレミアム
1Dプレミアム

関連ニュース

アルカリホスファターゼの臨床的意義と診断・処置における活用法

アルカリホスファターゼの臨床的意義と診断・処置における活用法

アルカリホスファターゼの定義と役割アルカリホスファターゼ(ALP)は、主に肝臓、骨、腎臓、胆道などに存在する酵素であり、リン酸エステルの加水分解に関与する。特に、骨代謝や肝機能の指標として重要であり、臨床では血液検査においてその値が測定される。ALPの正常値は年齢や性別によって異なるが、一般的には成人で約44-147 IU/Lとされる。異常値は、肝疾患や骨疾患の診断に役立つため、歯科医療においてもその理解が求められる。アルカリホスファターゼの臨床的意義アルカリホスファターゼは、特に歯科においても重要な役割を果たす。例えば、歯周病や骨吸収に関連する疾患では、ALPの値が上昇することがある。これにより、歯科医師は患者の骨代謝状態を把握し、適切な処置を行うための判断材料とすることができる。また、ALPは骨形成に関与するため、インプラント治療や骨移植を行う際にも、その値を参考にすることができる。これにより、治療の成功率を高めることが可能となる。アルカリホスファターゼの測定と診断ALPの測定は、血液検査によって行われる。特に、肝機能や骨代謝の評価においては、他の酵素(AST、ALT、γ-GTPなど)と併せて評価されることが多い。歯科医師は、患者のALP値を確認することで、歯周病の進行度や骨の健康状態を把握し、適切な診断を行うことができる。異常値が見られた場合は、さらなる検査や専門医への紹介を検討することが重要である。アルカリホスファターゼの異常値と関連症状ALPの異常値は、さまざまな疾患と関連している。高値の場合、肝疾患(肝炎、肝硬変)、骨疾患(骨粗鬆症、Paget病)、胆道疾患(胆石症、胆管炎)などが考えられる。一方、低値の場合は、栄養不良や特定の遺伝性疾患が疑われる。歯科医師は、これらの症状を理解し、患者の全身状態を考慮した上で、適切な処置や治療方針を決定する必要がある。アルカリホスファターゼの臨床での活用法ALPの測定結果を踏まえた臨床での活用法としては、以下のようなポイントが挙げられる。1. **診断の補助**: ALPの異常値をもとに、他の検査を行い、疾患の特定を行う。2. **治療方針の決定**: 骨代謝に関連する疾患が疑われる場合、ALPの値を参考にし、適切な処置(スケーリング、歯周外科など)を選択する。3. **治療効果の評価**: 治療後のALP値の変化を追跡することで、治療効果を評価し、必要に応じて治療方針を見直す。アルカリホスファターゼ測定における注意点ALPの測定においては、いくつかの注意点が存在する。まず、食事や運動、妊娠などがALP値に影響を与えることがあるため、測定前の患者への指導が重要である。また、ALPには異なるアイソザイムが存在し、特定の疾患に特有のアイソザイムを特定することが診断に役立つ場合がある。歯科医師は、これらの知識を持ち、患者に対して適切な情報提供を行うことが求められる。まとめアルカリホスファターゼは、歯科臨床においても重要な指標であり、診断や治療においてその活用が期待される。ALPの測定を通じて、患者の全身状態を把握し、適切な処置を行うことが、歯科医師としての責務である。今後も、ALPの理解を深め、臨床での応用を進めていくことが重要である。
1D編集部
2024年6月1日
気づいてあげて!特徴的な乳歯の早期脱落がある遺伝性の難病・低ホスファターゼ症(HPP)

気づいてあげて!特徴的な乳歯の早期脱落がある遺伝性の難病・低ホスファターゼ症(HPP)

多くの先生方は、このような患者さんに遭遇した場合、転倒による外傷で歯が抜けてしまった症例として対応されているのではないでしょうか?もともと動揺していたのはなぜだろう?と疑問に思われるかもしれません。また、外傷では、上顎の乳前歯が影響を受けることが多いので、外傷にしては不自然?と思われるかもしれません。このような乳歯の早期脱落を起こしたお子さんの中に、これから紹介する遺伝性の難病「低ホスファターゼ症(HPP)」の患者さんが含まれる可能性があります。見過ごせない乳歯の早期脱落通常、乳歯は6歳前後で抜け始め永久歯へ生え替わりますが、4歳になる前に乳歯が脱落した場合には注意が必要です(1)。その原因はHPPかもしれません。HPPは骨格異常を引き起こす遺伝性の骨の病気の1つで、死に至るような重症例は15万人に1人程度と推定されていますが(1)、それ以外の重症度などを考慮した明確な疫学データは存在せず、多くの場合、未診断のままになっていることが明らかになってきています。HPPとは(1)HPPは、骨格異常を引き起こす遺伝性の骨の病気の1つです。組織非特異型のアルカリホスファターゼをコードするALPL遺伝子の変異により、アルカリホスファターゼ(ALP)活性の低下が原因で発症します。ALP活性の低下により、正常な骨の石灰化が阻害され、歯や骨を中心として全身にさまざまな症状があらわれます。 特に乳児や小児においては、その後の成長と発達に影響を及ぼす可能性があります。HPPの特徴的な歯科症状HPPの患者さんでは4歳になる前に乳歯の動揺や脱落が認められることがあります(1)。歯は歯根膜を介して、歯根のセメント質と顎骨が接着していますが、HPPの患者さんでは、セメント質がうまく作れず、歯と顎骨の接着が弱いため、歯が動揺し、脱落してしまいます(2)。このような症状に遭遇した場合はHPPを疑う必要があります。HPPは、一般的な血液検査でALP活性を調べれば診断することが可能です。またHPPは進行性の疾患のため、早期に診断し、治療を行うことがとても重要です。現在ではALPを補う治療薬も承認され、乳児や小児の成長や発達の遅れを防ぐことが期待できるようになっています。下の映像プログラムは、歯科医師の先生、歯科衛生士さん、歯科保健関係者など子どもの歯を診る機会がある方々にご視聴いただくために、小児歯科学会監修の下、作成されました。「特徴的な乳歯の早期脱落」がある難病 HPPについて知っていただき、HPPの疑いがあるお子さんがいらっしゃった場合には、小児科へ紹介するなどの対応を取り、一人でも多くのHPP患者さんの早期診断につながることを目的としています。「特徴的な乳歯の脱落がある遺伝性の難病」動画を視聴する(1)低ホスファターゼ症診療ガイドライン作成委員会、国立研究開発法人日本医療研究開発機構 難治性疾患実用化研究事業「診療ガイドライン策定を目指した骨系統疾患の診療ネットワークの構築」研究班(研究開発代表者大薗恵一): 低ホスファターゼ症診療ガイドライン. 2019(2)Okawa R et al.: Ped Dent J, 2012; 22: 155-162.「乳歯の早期脱落患者で疑わしい患者さんを過去診療したことがある」、 「HPPについて担当者からもっと詳細を聞いてみたい」などのご要望がございましたら、下記からお問い合わせください。低ホスファターゼ症(HPP)についてより詳細な情報を希望する
アレクシオンファーマ合同会社
2021年9月27日

関連用語

レジン修復 (238)

PICK UP
【便利】歯科用語をイッパツ変換できるユーザー辞書を無料配布
【速報】令和8年度診療報酬改定の骨子判明:歯科はプラス0.31%、物価高・賃上げへの「二段構え」の支援策が柱に
1D SNS
掲載情報について

1D(ワンディー)は、歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士向けの情報が集まる、日本最大級の専門メディアです。

トップレベルの臨床家・研究者からオンラインで学べる「歯科セミナー」や、臨床・経営・ライフスタイルの最新情報が収集できる「歯科ニュース」など、多彩な歯科医療コンテンツを配信しています。

本サイトは、歯科医療関係者(歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科助手・歯科学生等)を対象に、歯科医療の臨床・研究・経営等に関する情報を集約したものです。歯科医療関係者以外の一般の方に対する情報提供を目的としたものではないことをご了承ください。

また、本サイトで提供する情報について細心の注意を払っておりますが、内容の正確性・完全性・有用性等に関して保証するものではありません。詳細は利用規約をご覧ください。

SNS
1D - 歯科医師/歯科技師/歯科衛生士のセミナー視聴サービスなら
© 2026 1D inc.