歯科用語集
2025年10月28日

ブドウ球菌

「ブドウ球菌」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

PICK UP
【便利】歯科用語をイッパツ変換できるユーザー辞書を無料配布
【速報】令和8年度診療報酬改定の骨子判明:歯科はプラス0.31%、物価高・賃上げへの「二段構え」の支援策が柱に

定義・語源

ブドウ球菌とは、細菌の一種で、球状の形を持つグラム陽性菌である。主に皮膚や粘膜に常在し、感染症の原因となることがある。語源は、ラテン語の「staphylococcus」に由来し、「ブドウ」を意味する「staphylo」と「球」を意味する「coccus」が組み合わさったものである。ブドウ球菌は、主に黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)や表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)などに分類され、これらは臨床現場で特に重要な病原体として知られている。


臨床における位置づけ・判断基準

ブドウ球菌は、口腔内や歯周組織においても見られる常在菌であり、特に免疫力が低下した患者においては感染症を引き起こすリスクが高まる。歯科臨床においては、歯周病やインプラント周囲炎の原因菌として注目されている。判断基準としては、感染症の症状や患者の全身状態を考慮し、必要に応じて培養検査を行うことが重要である。また、抗生物質の感受性試験を実施し、適切な治療法を選択することが求められる。

関連用語・類義語との違い

ブドウ球菌に関連する用語としては、コリネバクテリウムやストレプトコッカスなどがある。これらは同じく細菌であるが、形状や感染症の特性が異なる。例えば、コリネバクテリウムは主に皮膚感染症を引き起こすのに対し、ストレプトコッカスは咽頭炎や虫歯の原因となることが多い。ブドウ球菌は、特に抗生物質耐性を持つ株が増加しているため、注意が必要である。これに対して、他の細菌は比較的感受性が高い場合が多い。

1Dプレミアム
1Dプレミアム

関連ニュース

ブドウ球菌感染の診断と処置。歯科臨床で役立つ症例と術式の判断ポイント

ブドウ球菌感染の診断と処置。歯科臨床で役立つ症例と術式の判断ポイント

ブドウ球菌とはブドウ球菌は、グラム陽性の細菌であり、主に皮膚や粘膜に常在する。特に、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、感染症の原因となることが多く、歯科領域でも注意が必要である。ブドウ球菌は、さまざまな症状を引き起こす可能性があり、特に免疫力が低下している患者においては、重篤な感染症を引き起こすことがある。歯科医師や歯科衛生士は、ブドウ球菌感染のリスクを理解し、適切な診断と処置を行うことが求められる。ブドウ球菌感染の症状ブドウ球菌感染の症状は多岐にわたるが、歯科領域においては、主に口腔内の感染症として現れる。例えば、歯周病や根尖性歯周炎において、ブドウ球菌が関与することがある。これにより、腫れや痛み、膿の排出などの症状が見られる。また、全身的な感染症としては、発熱や倦怠感などが現れることもある。これらの症状を早期に認識し、適切な診断を行うことが重要である。診断方法と注意点ブドウ球菌感染の診断には、臨床症状の観察に加え、細菌培養検査が重要である。口腔内の膿や組織を採取し、培養を行うことで、感染の原因となる細菌を特定することができる。特に、抗生物質の感受性試験を行うことで、適切な治療法を選択するための情報を得ることができる。ただし、ブドウ球菌は抗生物質耐性を示すことがあるため、注意が必要である。処置と術式ブドウ球菌感染に対する処置は、感染の程度や患者の全身状態に応じて異なる。軽度の感染であれば、抗生物質の投与が基本となるが、重度の場合は外科的な処置が必要となることもある。例えば、膿瘍が形成されている場合は、切開排膿が行われる。これにより、感染源を除去し、症状の改善を図ることができる。症例の紹介実際の症例として、ある患者が歯周病の治療中に、急激な腫れと痛みを訴えたケースを考える。この患者は、細菌培養検査によりブドウ球菌が検出され、抗生物質治療とともに、膿の排出を行った結果、症状が改善した。このように、早期の診断と適切な処置が、患者の回復に大きく寄与することがある。ブドウ球菌感染の予防ブドウ球菌感染を予防するためには、口腔内の衛生管理が重要である。定期的な歯科検診やクリーニングを行うことで、感染のリスクを低減することができる。また、患者に対しては、手洗いや口腔ケアの重要性を啓発することも必要である。特に、免疫力が低下している患者に対しては、細心の注意を払うべきである。まとめブドウ球菌感染は、歯科臨床において無視できない問題である。適切な診断と処置を行うことで、患者の健康を守ることができる。歯科医師や歯科衛生士は、ブドウ球菌に関する知識を深め、臨床での対応力を高めることが求められる。
1D編集部
2024年6月1日
集中的口腔ケアで造血幹細胞移植における血流感染は減少する

集中的口腔ケアで造血幹細胞移植における血流感染は減少する

新潟大学の医学部と歯学部の研究チームは、歯科専門チームによる集中的口腔ケアを造血幹細胞移植患者に行うと、移植時の血流感染を減少させる効果があることを発表した。血液疾患に対する造血幹細胞移植においては、一時的免疫低下による重篤な感染症・血流感染が問題となり、命に関わるリスクもある。今回の研究は歯科専門チームによる集中的口腔ケアがそのリスクを3分の1に低下させることを明らかにしたもので、造血幹細胞移植における医科歯科連携の重要性を示していると言えるだろう。集中的口腔ケアで血流感染が減少研究チームは、集中的口腔ケアと血流感染発生率の因果関係を明らかにするために、新潟大学医⻭学総合病院で行われた同種造血幹細胞移植の患者の診療経過をさかのぼった後ろ向き研究を行った。2006年から2017年に造血幹細胞移植を受けた患者を対象としたところ、解析可能なケースは206件だった。全ての患者は移植前に⻭科検診と必要な治療とブラッシング指導を受けていた。セルフケア群は1日2回以上の⻭磨き、消毒薬による含嗽を1日3〜5回行い、⻭科チームによる集中ケア群では、これらに加えて、移植の7日前から週1〜3回、1回あたり15分の⻭科専門チームによる口腔内の診察と洗浄を行っていた。⻭科専門チームによる集中ケア群と自分で行うセルフケア群を比較したところ、好中球生着前の血流感染に違いはなかったが、集中的口腔ケアを受けた患者では、好中球生着後の血流感染、特にコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(非CoNS)感染が著減していたという。中心静脈カテーテルの留置期間や病気の状態、移植方法の違いなどを考慮した場合でも、歯科による集中的ケアは好中球生着後の血流感染を低下させる因子であった。研究チームの解析によって、同種造血幹細胞移植における集中的口腔ケアの具体的な効果を明らかにすることができたと言えるだろう。造血幹細胞移植における医科歯科連携の重要性医療技術の進歩により過去20年で同種造血幹細胞移植の安全性は高まったものの、時に命の危険を生じる合併症がいくつかある。移植後の非再発死亡は約20%とされ、その半分は感染症であり、早急に解決されるべき課題のひとつであった。この研究により、造血幹細胞移植の領域においても、緊密な医科歯科連携を行なっていくことが、患者の合併症予防のために重要であることが明らかにされた。今後の研究に着目したい。参考文献Tatsuya Suwabe, Kyoko Fuse, Kouji Katsura, Marie Soga, Takayuki Katagiri, Yasuhiko Shibasaki, Miwako Narita, Hirohito Sone, Masayoshi Masuko, Intensive oral care can reduce bloodstream infection with coagulasenegative staphylococci after neutrophil engraftment in allogeneic hematopoietic stem-cell transplantation, supportive care in cancer, 2022.1.新潟大学プレスリリース『造⾎幹細胞移植時の集中的⼝腔ケアの重要性を明らかに− 好中球⽣着後の⾎流感染症を軽減する −』2021年12月8日.
宇梶 淳平
2022年1月22日

関連用語

レジン修復 (238)

PICK UP
【便利】歯科用語をイッパツ変換できるユーザー辞書を無料配布
【速報】令和8年度診療報酬改定の骨子判明:歯科はプラス0.31%、物価高・賃上げへの「二段構え」の支援策が柱に
1D SNS
掲載情報について

1D(ワンディー)は、歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士向けの情報が集まる、日本最大級の専門メディアです。

トップレベルの臨床家・研究者からオンラインで学べる「歯科セミナー」や、臨床・経営・ライフスタイルの最新情報が収集できる「歯科ニュース」など、多彩な歯科医療コンテンツを配信しています。

本サイトは、歯科医療関係者(歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科助手・歯科学生等)を対象に、歯科医療の臨床・研究・経営等に関する情報を集約したものです。歯科医療関係者以外の一般の方に対する情報提供を目的としたものではないことをご了承ください。

また、本サイトで提供する情報について細心の注意を払っておりますが、内容の正確性・完全性・有用性等に関して保証するものではありません。詳細は利用規約をご覧ください。

SNS
1D - 歯科医師/歯科技師/歯科衛生士のセミナー視聴サービスなら
© 2026 1D inc.