歯科用語集
2025年10月28日

エアロゾル

「エアロゾル」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

PICK UP
【便利】歯科用語をイッパツ変換できるユーザー辞書を無料配布
【ミニセミナーを覗く】「レジンは冷やしておけば安心」と思っていませんか?――講師が保管に選んだのはワインセラー

定義・語源

エアロゾルとは、空気中に浮遊する微細な液体または固体の粒子を指す。これらの粒子は直径が1μmから100μmの範囲にあり、通常は水分やその他の物質が含まれている。語源は、英語の「aerosol」に由来し、「aero」は空気、「sol」は溶液を意味する。歯科領域においては、エアロゾルは治療時に発生する微細な飛沫として重要な役割を果たす。特に、歯科治療における器具の使用時に、患者や医療従事者に感染症のリスクをもたらす可能性があるため、注意が必要である。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床現場において、エアロゾルは感染管理の観点から重要な要素である。特に、歯科治療においては、エアロゾルの発生を抑制するための対策が求められる。例えば、口腔内の操作を行う際には、適切な防護具の着用や、エアロゾルを最小限に抑えるための器具の選択が判断基準となる。また、エアロゾルによる感染リスクを評価するためには、患者の健康状態や治療内容を考慮する必要がある。これにより、医療従事者自身や他の患者への感染防止に寄与することができる。

関連用語・類義語との違い

エアロゾルに関連する用語としては、「飛沫感染」や「エアボーン感染」が挙げられる。飛沫感染は、咳やくしゃみなどによって放出される大きな飛沫による感染を指し、通常は直径5μm以上の粒子が関与する。一方、エアボーン感染は、空気中に浮遊する微細な粒子によって感染が広がる現象であり、エアロゾルはその一部を形成する。これらの用語は、感染経路の違いを理解する上で重要であり、エアロゾルの管理が感染予防においてどのように位置づけられるかを考える際に役立つ。

1Dプレミアム
1Dプレミアム

関連ニュース

【ミニセミナーを覗く】「ラバーダムは根管治療のときにするもの」と思っていませんか?――講師が問うのは、いつ外せるか

【ミニセミナーを覗く】「ラバーダムは根管治療のときにするもの」と思っていませんか?――講師が問うのは、いつ外せるか

ラバーダム防湿は、根管治療だから、コンポジットレジン修復だから、と処置に合わせて付けるもの。そう考えている歯科医師は多いのではないだろうか。1Dの「25分間」ミニセミナー「ラバーダム防湿――残根にどうやってクランプかけるの?」で、マイクロスコープを使った診療を中心にしている講師が投げかけるのは、逆向きの問いだ。「ラバーダムは、いつ外せるのか」。講師の答えは、治療で露出した象牙質を、外す前に守っておくこと。その根拠として講師が持ち出すのは、エナメル質と象牙質の成り立ちの違いである。本稿では、ラバーダムの歴史とメリットから、処置別の防湿の問題点、外すタイミングの考え方までを、スライドで確認できた内容を中心に、講師の主張・経験と編集部の解釈を分けて整理する。なお、タイトルにある残根へのクランプのかけ方は、この前半部分には出てこない。100年以上前の器具を、いまも使い続けている講師はまず、ラバーダム防湿に使う器具がクランプ、シート、パンチ、フォーセップス、フレームと非常にシンプルで、そのコンセプトは100年以上前にできあがったものだと話す。ラバーダムは一般に1864年、米国のバーナム(S. C. Barnum)が紹介したとされる。講師は、外科で清潔・不潔の概念が確立されていくのと同じ時代に、歯科ではすでに防湿のコンセプトが生まれていたと位置づける。その後の歩みについて、講師は次のように整理する。1900年代前半には吸引装置の発達で簡易防湿が主流になり、後半にはラバーダムの使用と根管治療や修復の成績との関係が指摘されるようになった。それでも使う歯科医師は多くなかったが、新型コロナウイルス感染症の流行で世界中の歯科医師が注目し、2020年代にはゴールドスタンダードの処置として位置づけられるようになった、というのが講師の見方だ。一方で講師は、ラバーダム防湿は教科書で簡単に触れられる程度で、体系的に学ぶ機会が少なく、エビデンスもまだ整理の途中にある分野だとも断っている。メリットは4つ。接着への影響を示す臨床研究もスライドでは、ラバーダム防湿のメリットが患者側と術者側に分けて示される。患者側は「治療時の安全確保」と「湿度、術野汚染のコントロール」、術者側は「術野の明示、術式の合理化」と感染対策だ。安全確保の例として講師が挙げるのは、ファイルの誤飲・誤嚥の症例報告で、ラバーダムをしていない状態で事故が起きれば責任は重くなると言う。感染対策については、ラバーダムが感染性のエアロゾルを大きく減らすという報告を紹介しているが、編集部は示された数値の原典を確認できていないため、本稿では数値を載せない。術野汚染のコントロールでは、講師は自身の経験を語る。以前は一部の処置をラバーダムなしで行い、セメンテーションのときだけラバーダムをしていた時期があった。当時の写真を振り返ると、レジンが剥がれたような状態がいくつも見つかったという。自分では止血も防湿もしたつもりだったが、後から見返すとそうではなかった、と講師は振り返る。そのうえでスライドに示されるのが、2022年にJournal of Esthetic and Restorative Dentistryに掲載された口腔内での臨床研究(Falachoら)だ。被験者の口腔内に装着したスプリントに抜去歯を固定し、ラバーダムの有無でエナメル質への接着強さを比べたもので、要旨によれば、接着システムにかかわらずラバーダムを使った群で接着強さが高かった。講師はこの研究を、ラバーダム防湿の必要性を裏付けるものとして紹介している。ただし、エナメル質への接着強さを測った研究であり、修復物の長期成績を直接示したものではない点は押さえておきたい。簡易防湿と湿度の関係については、1Dの過去記事「コンポジットレジン修復にラバーダム防湿は必要か?」も参考になる。「処置別」の防湿では、処置と処置のあいだが抜け落ちる講師が「これまでのラバーダム防湿」と呼ぶのは、処置ごとに付けるやり方だ。スライドには根管治療、直接修復、間接修復の写真が並び、講師自身も以前は、今日は根管治療だから、今日は修復だからラバーダムをしよう、と処置別に考えていたという。この考え方の最大の問題として講師が挙げるのは、処置と処置のあいだに連続性がなく、治療中だけきれいな環境になっていることだ。新型コロナウイルス感染症を経て、講師の診療は、ラバーダム防湿下で連続的に治療を進める形に変わったという。講師は、一度マイクロスコープで治療すると裸眼には戻りにくいのと同じで、ラバーダムのある環境を一度経験すると、ラバーダムなしの治療が汚く感じると話す。複数の処置をまとめて行うときには効率もよいと感じているが、日本の保険制度のもとではまとめて治療するのが難しい場面があることにも触れている。こうした経験を踏まえて講師が掲げるキーワードが、「防湿で何を守るべきか」と「防湿の質」の二つだ。外す基準は、象牙質が外界にさらされたままかどうか講師は、クラウンを外してやり直す症例を示しながら、いつラバーダムを外せるのかを問う。考えるべきは、治療した部位がこの先の汚染と、それに続く感染に耐えられる状態かどうかだと講師は言う。歯冠修復を終えてレジンで保護した部位と、これから根管治療に入る部位とでは、外してよいかの答えも外し方も違ってくる。この判断の手がかりとして、講師は歯を発生学的に見ることを勧める。スライドでは「Enamel/Ectoderm」「Dentin/Mesoderm」と示される。講師によれば、エナメル質は皮膚や爪と同じく外胚葉由来で、外界とのバリアの役割を持つため、それ自体を保護する必要性はあまり高くない。エナメル質内で処置を行うラミネートベニアが長期で安定した成績を出していることも、講師はその例に挙げる。一方、象牙質は外界に単独でさらされることを前提とした組織ではなく、外からの刺激への抵抗力も強くない。だから、治療で象牙質が露出したときは、ラバーダム防湿下でできるだけ汚染を避け、外す前に何らかの方法で保護しておく必要がある、というのが講師の結論だ。編集部から一点補足しておく。現在の発生学では、象牙質をつくる象牙芽細胞は神経堤に由来する外胚葉性間葉から生じるとされ、「中胚葉」という表記は簡略化した言い方といえる。講師の論点は、外界とのバリアとして働く組織か、内部環境を担う組織かという対比にあると読むのがよいだろう。象牙質を守る手段としての即時象牙質シーリング(IDS)では、露出した象牙質をどう守るのか。講師が挙げるのは、レジンコーティング、あるいは即時象牙質シーリング(Immediate Dentin Sealing、IDS)と呼ばれる方法だ。講師は日本で生まれた手法として紹介し、1990年代から基礎研究や臨床研究が報告されてきたと話す。形成した直後の新鮮な象牙質をレジンで覆うことで、象牙質をコンタミネーションから守ると同時に、マイクロリーケージを抑え、接着を有利にするという考え方だ。スライドには、IDSの利点として、新鮮な切削象牙質が象牙質接着に理想的な被着面であること、ボンディング材を先に硬化させることで接着強さが向上すること、応力の少ない状態で象牙質接着ができあがること、プロビジョナルの期間に細菌の漏洩や知覚過敏から象牙質を守ることの4点が英語で並ぶ。この方法を体系的にまとめたMagneの総説(J Esthet Restor Dent 2005)の要旨でも、形成直後の象牙質にボンディング材を塗布・硬化させてから印象を採ることが推奨され、接着強さの向上、ギャップの減少、細菌の漏洩と知覚過敏の軽減が挙げられている。講師は、IDSは長期の臨床研究の結果を待っている段階だとしつつ、ゴールドスタンダードになる日は近いとし、象牙質を露出させたままにしないためには、ほぼすべての過程でIDSが必要だと考えていると述べる。ここは講師個人の臨床判断であり、すべての症例に同じ手順が当てはまるとは限らない。それでも、「どの処置だから付けるか」ではなく「外したあとに象牙質が守られているか」でラバーダムの付け外しを考える視点は、日常の防湿を見直すきっかけになりそうだ。本稿で扱わないことタイトルにある残根へのクランプのかけ方、クランプやウェッジの選び方などの具体的な手技は、この前半部分には含まれていない。講師の自己紹介や医院の設計の話、エアロゾルの減少率などの数値、自動字幕で聞き取りが不確かだった処置名や文献名も載せていない。ファイル誤飲の症例報告とIDSが日本で生まれたという経緯は、編集部では原典を確認できていないため、講師の紹介として記すにとどめた。元動画を見る【ラバーダム防湿】残根にどうやってクランプかけるの?(2024年3月8日公開)このミニセミナーはセミナーの前半部分です。続きは1Dプレミアムで視聴できます。
1D編集部
2026年10月24日
口腔外バキューム、ちゃんと使えてる?サブスクでお得に最新設備を導入しよう

口腔外バキューム、ちゃんと使えてる?サブスクでお得に最新設備を導入しよう

厚生労働省が推奨する、院内感染対策の施設基準でもある「口腔外バキューム」を設置している歯科医院は多いだろう。しかし製品によって機能はもちろん異なり、設備としての要件や使用法をしっかり満たせているかは疑問だ。つまり、あれば何でも良いというわけではない。今回は感染対策の中でも口腔外バキュームに焦点を当て、意外と知らない型式による違いなどを紹介したい。口腔外バキュームの普及と誤解口腔内を治療する歯科医院は、感染症予防と衛生管理の徹底が患者からの信頼度に直結する。コロナ渦を通して、患者の感染症に対する意識が高まったこともあり、より清潔で安全な環境の整備が必要となった。あなたの医院ではどのような対策がなされているだろうか。有効な対策として口腔外バキュームがある。口腔内バキュームでは吸引できなかった微細な水や唾液、切削粉塵、におい等を吸い取ることができる。特に治療時に発生するエアロゾルは、患者の血液や微生物、病原菌も含んでおり、院内感染を引き起こす原因だ。これらを防ぐためにも、口腔外バキュームの使用が推奨されている。厚生労働省によると「口腔内バキュームのみ使用した歯の切削後に、患者の口腔レンサ球菌が術者のマスク・眼鏡、診療室の空気中から検出された一方で、口腔外バキュームを併用した場合の細菌の検出約9 割減少した」との結果が報告されている。そのため、口腔外バキュームの設置はあらゆる制度のより高い水準の施設基準となっている。「口腔管理体制強化加算(口管強)」や「歯科外来診療感染対策加算」認定基準の一つとして、「歯科用吸引装置により、歯科ユニット毎に歯の切削や義歯の調整、歯冠補綴物の調整時等に飛散する細やかな物質を吸引できる環境を確保していること」があり、この基準を満たすためにも口腔外バキュームを設置する医院は多い。しかし、口腔外バキュームを効果的に使えているかはまた別問題となる。基準を満たすために、簡易的な移動型の口腔外バキュームだけを使用してはいないだろうか。移動型は、導入コストが低く、最低でも一台購入すれば移動して使用できるといったフレキシブルな面もあるため、比較的導入しやすい選択肢となっている。しかし、いくつかの問題点があり、結果的に不適切な使用になってしまう場合があることに注意が必要だ。手軽な「移動型」のリスク移動型バキュームの特徴は、一台で吸引、汚染物の除去、排気を完結させられる点である。必要なすべての機能が一台にまとまっているため、設置・移動をスムーズに行うことができる。また小型なものが多く、価格帯も低くなっている。このような導入のしやすさから、前述したとおり、感染症対策において移動型を設置する歯科医院が急増した。しかし、これらの利点は、かえって口腔外バキュームとしての効果を損なっている。注意すべき点の一つ目として、移動型の製品は吸引力が弱いという点が挙げられる。製品によって差はあるものの、小型化によってより強い力を出すことは難しくなる。十分な吸引力を持たなければ、拡散しやすいエアロゾルを取り逃してしまい、口腔外バキュームの役割を果たせない。また石膏やレジンなどを吸えないこともあるので注意が必要だ。注意すべき点の二つ目は、移動型バキュームの排気方法である。吸引された空気はフィルターを通った後、移動型バキュームの外へと排気される。つまり、排気は室内で行われることになる。いくらフィルターを通った空気とはいえ、完全に汚染物質を除去できるとは断定できない。よって室外へ排気した場合と比べれば、移動型バキュームは十分な安全性を保てないと考えられる。その他にも移動型には、室内の騒音や位置決めの取りづらさなどといった問題もある。これらを踏まえると、「口腔内バキュームで除去しきれなかった物質の除去」と「飛沫やエアロゾルによる環境汚染の防止」という本来の目的を果たすには能力の劣る面があり、扱いやすさにおいても移動型にはデメリットがあることを把握しなければならない。正しい感染対策として適切な使用そこで、口腔外バキュームの効果を最大限に発揮するため、移動型に代わる製品がセントラル型となる。セントラル型とは、強力な基幹吸引モーターを機械室に取りつけ、設備された配管を通じて各ユニットの吸引口から汚染粉塵を吸引する方式である。移動型と異なり、吸引口は各ユニットに固定して設置し、基幹部分へと送る配管も床下に敷設する必要がある。そのため、導入には大規模な工事を伴い、価格帯も高めになるのだが、その分の効果が期待できる。まず、吸引モーターは移動型のように小型化する必要がなくなり、強力な吸引力が得られる。吸引力の強化は、治療時に排出される汚染物質の取り逃しを減らすことにつながる。加えて、各ユニットから離れた場所に吸引モーターを置くことによって、診療室内の静音化も可能になる。またセントラル型では、排気口を室外にとりつけることができる。これによって、万一フィルターで汚染物質が完全に取り除かれなかった場合の再拡散を防ぎ、感染症対策という観点において安全性が高められるのだ。以上のように、セントラル型は移動型と比べると、あらゆる面で長けた性能を持ち、本来の目的により近づいた結果が期待できる。しかし、導入コストの面からセントラル型を選択しない歯科医院が多いのが実情である。特にテナント歯科であれば、配管工事に時間とコストがかかるため設備投資に手が回らないだろう。実際、2020年5月のデータでは全国で15%ほどの歯科医院にしか設置されていない。やむを得ず、移動型で対応するという形になりがちだ。しかし一台一台が幅を取るため、全台設置までとは至らないだろう。初期費用に悩まない「セントラル型」のサブスクが登場そんなセントラル型の口腔外バキュームを、手軽に導入できる方法がある!株式会社Deportでは、2024年4月から「セントラル型」のサブスクリプション(定額制)サービスを開始した。また、通常購入でも定価380,000円とリーズナブルな設定となっている。これまで、その初期費用の高さから、なかなかセントラル型の設置に踏み出せなかった医院も多いことだろう。しかし、このサービスとリーズナブルな価格によって設置のハードルが格段に低くなる。株式会社Deportのセントラル型バキュームは、強力なモーターによってウィルスや石膏、レジンの吸引が可能。関節部はフレキシブルに動き、位置調整が誰でも簡単にできる。スタイリッシュで診療室内の幅をとらないデザインだ。またサブスクリプションは「支払手数料」といった費用科目で経理処理ができるため、固定資産税がかからない。さらに、料金内にはメンテナンス料も含まれているため、いつまでも安心して使い続けることができる。このような利点はサブスクリプションならではのものだ。「手軽に導入したい」という医院にお勧めなこのサービス、気になる金額は?アーム&ポールとモーターそれぞれ一台ずつ契約することが可能。組み合わせでの利用は月額26,020円で利用することができ、4年目以降はなんと月額13,010円となる。リースよりもお得で、4年目以降いつでも解約できるのも、このサービスの特徴だ。定常的に利用している、もしくは利用する可能性が高い場合は、こちらのサブスクを活用して長期利用するのがおすすめだ。継続年数、設置数によって月額は変動するため、下の表が参考だ。※税抜価格となります令和6年6月の診療報酬改定で加算対象にさらに令和6年6月のの診療報酬改定により、個室や陰圧室での処置が加算されることとなった。従来、医科でのみ個室や陰圧室の定義がなされていたが、今回の改定で歯科にも表記されるようになったのだ。その詳細は、「歯科診療特別対応加算」が細分化され「円滑に処置する手技・手法を用いる、もしくは個室/陰圧室にて診療を行う」事で、250点もしくは500点の加算が得られるといったものである。 これは株式会社Deportの口腔外バキュームにも適用される。株式会社Deportの口腔外バキュームを使った陰圧検証において、密閉空間で口腔外バキュームを設置し検証した結果、約25秒で2.5pa(陰圧と認められる数値)を測定することができた。よって、個室内で株式会社Deportの製品を使用すると陰圧対応と認められるため、特別対応加算を得られることとなった。 ※口腔外バキューム(DeApollo)での検証結果感染対策がより重要視されている 診療報酬改定を受けて、感染対策はさらに重要事項となっている。 具体的には従来の「外来環」が廃止され、「歯科外来診療医療安全体制加算」と「歯科外来診療感染対策加算」の2つに分けられ、より高い水準の施設基準に変更となった。 これまでは、基本的なAEDなどの医療機器の整備と緊急時の他医療機関との連携準備ができていることが施設基準となっていた。しかしこの度の改正により、感染対策も施設の基準に追加されることとなった。感染対策にはCOVID-19といった新興感染症も含まれている。 つまり、感染症の流行期であっても医療を止めてはならないという訳だ。 また、近年では患者だけでなく衛生士においても、感染症対策の設備が整った医院を選ぶ傾向が顕著である。口腔外バキュームを設置することは、患者から、スタッフから、そして国からも求められている投資なのではないだろうか?衛生管理に力を入れているかの尺度となる、セントラル型の口腔外バキューム。新しく誕生した株式会社Deportのサブスクリプションサービスを使い、より清潔な診療室を手軽に目指してみてはいかがだろうか。詳細はこちら
1D編集部
2024年8月1日
エアロゾルの理解と歯科臨床における重要性。処置や症例に基づく実践的ガイド

エアロゾルの理解と歯科臨床における重要性。処置や症例に基づく実践的ガイド

エアロゾルの定義と特性エアロゾルとは、液体または固体の微小粒子が空気中に浮遊している状態を指す。歯科臨床においては、エアロゾルは治療中に発生することが多く、特に歯の削合やスケーリングなどの処置において重要な要素となる。これらの微小粒子は、感染症のリスクを高める可能性があるため、適切な対策が求められる。エアロゾルの特性としては、粒子の大きさや形状、浮遊時間が挙げられる。粒子の大きさは、感染症の病原体が含まれる可能性に影響を与えるため、臨床での判断において重要な要素となる。エアロゾルの発生源とその影響エアロゾルは、歯科治療における様々な処置から発生する。特に、バキュームやハンドピースを使用する際に、歯の表面から微小な粒子が飛散する。これにより、周囲の環境や患者、スタッフへの感染リスクが高まる。エアロゾルの影響を軽減するためには、適切な防護具の着用や、エアロゾルを抑制するための技術的な工夫が必要である。例えば、歯科用バキュームの使用や、エアロゾルを抑えるための水流の調整などが考えられる。エアロゾル管理のための術式と手順エアロゾルを管理するための術式には、いくつかの手順がある。まず、治療前に患者の健康状態を確認し、感染症のリスクを評価することが重要である。次に、治療中は適切な防護具を着用し、エアロゾルの発生を最小限に抑えるための技術を用いる。具体的には、スケーリングや削合の際に、冷却水を使用することでエアロゾルの発生を抑えることができる。また、治療後は、診療室の換気を行い、エアロゾルの残留を防ぐことが推奨される。エアロゾルに関する症例と注意点エアロゾルに関連する症例として、特に感染症のリスクが高い患者に対する治療が挙げられる。例えば、COVID-19のパンデミック以降、エアロゾルの管理が一層重要視されている。このような症例では、治療前に患者の感染症歴を確認し、必要に応じて治療方法を見直すことが求められる。また、エアロゾルの発生を抑えるための技術や器具の導入も検討すべきである。エアロゾル管理のメリットとデメリットエアロゾル管理には、いくつかのメリットとデメリットが存在する。メリットとしては、感染症のリスクを低減できる点が挙げられる。適切な管理を行うことで、患者やスタッフの安全を確保することができる。一方で、デメリットとしては、エアロゾル管理のための追加的なコストや手間が発生することがある。特に、新しい器具や技術を導入する際には、初期投資が必要となる場合がある。エアロゾル管理の今後の展望今後、エアロゾル管理はますます重要なテーマとなると考えられる。特に、感染症のリスクが高まる中で、歯科医療におけるエアロゾルの管理技術や器具の進化が期待される。また、エアロゾルに関する研究が進むことで、より効果的な管理方法が確立されることが望まれる。歯科医師や歯科衛生士は、最新の情報を常に把握し、臨床に活かすことが求められる。
1D編集部
2024年6月1日
飛沫感染の理解と対策。歯科臨床における症例と処置のポイント

飛沫感染の理解と対策。歯科臨床における症例と処置のポイント

飛沫感染とは何か飛沫感染は、感染症の伝播経路の一つであり、主に咳やくしゃみ、会話などによって発生する微小な飛沫を介して病原体が他者に感染する現象である。歯科臨床においては、患者との近接した接触が多いため、特に注意が必要である。飛沫は通常、直径5μm以上の粒子であり、空気中を数メートル飛散することがある。これにより、歯科医師や歯科衛生士は、患者からの感染リスクにさらされる。したがって、飛沫感染の理解は、感染予防策を講じる上で不可欠である。飛沫感染の症状と診断飛沫感染によって引き起こされる症状は、感染する病原体によって異なるが、一般的には風邪やインフルエンザのような呼吸器症状が見られる。これには、咳、喉の痛み、発熱、全身倦怠感などが含まれる。診断は、患者の症状や病歴を基に行われるが、必要に応じてPCR検査や抗原検査などの診査を実施することもある。特に、歯科医療従事者は、患者の感染状態を把握し、適切な処置を行うために、迅速な診断が求められる。飛沫感染に対する処置と術式飛沫感染を防ぐための処置には、いくつかの重要な術式がある。まず、マスクの着用は基本中の基本であり、特にN95マスクやサージカルマスクの使用が推奨される。これにより、飛沫の吸入を防ぐことができる。また、診療中のエアロゾル発生を抑えるために、バキューム装置の使用や、口腔内の水分管理が重要である。さらに、診療室の換気を良好に保つことも、飛沫感染のリスクを低減するために有効である。飛沫感染のメリットとデメリット飛沫感染対策を講じることには、いくつかのメリットがある。まず、感染リスクを低減することで、医療従事者自身の健康を守ることができる。また、患者に対しても安全な診療環境を提供することができ、信頼関係の構築にも寄与する。一方で、デメリットとしては、感染対策に伴うコストや、診療時間の延長が挙げられる。特に、感染対策を徹底するためには、追加の機器や消耗品が必要となる場合があるため、経済的な負担が増すことも考慮しなければならない。飛沫感染対策の注意点と導入のコツ飛沫感染対策を導入する際には、いくつかの注意点がある。まず、全てのスタッフが感染対策の重要性を理解し、徹底することが求められる。また、患者に対しても、事前に感染対策について説明し、協力を得ることが重要である。導入のコツとしては、定期的な研修や勉強会を実施し、最新の情報を共有することが挙げられる。これにより、スタッフ全員が一丸となって感染対策に取り組むことができる。まとめ飛沫感染は、歯科臨床において特に注意が必要な感染経路である。適切な処置や術式を理解し、実践することで、感染リスクを低減することが可能である。歯科医師や歯科衛生士は、常に最新の情報を把握し、患者に安全な診療を提供するための努力を続けるべきである。
1D編集部
2024年6月1日
【1D的セミナーログ】これでパーフェクト!「歯髄炎」

【1D的セミナーログ】これでパーフェクト!「歯髄炎」

先日、1Dでは福岡歯科大学 口腔治療学講座 歯科保存学分野教授・松﨑 英津子先生をお招きし、『これでパーフェクト!「歯髄炎」 90分で分かる歯髄炎の診断・病態・処置』と題したWebセミナーを行った。1Dでは本セミナーの他にも、多数の歯科臨床セミナーを開催している。プレミアム会員であれば追加料金ナシでセミナーや講義動画が見放題となるため、歯科医師・歯科衛生士の方はぜひご活用しただきたい。1Dプレミアムでセミナーを視聴する当日は多くの歯科医師・歯科衛生士の方々が参加し、質問も多く盛況となった。本記事では、そのセミナーの内容をかいつまんで解説する。構成は、1.歯の痛み、歯髄疾患の分類 2.歯髄疾患の診査・診断 3.歯髄保護 4.抜髄法 の 4項目に分かれており、それぞれ豊富なデータに基づいた解説がなされた。痛みの種類歯髄の感覚というのは痛覚でしか存在しないため、歯髄疾患における自覚症状というのは全て疼痛として認識される。痛みには、何もしなくても痛いという自発痛と外から刺激を加えることによって生じる誘発痛がある。誘発痛には冷水痛、温水痛、酸味痛、甘味痛、擦過痛、打診痛、咬合痛、切削痛、電撃痛がある。診断のポイントとして、冷水痛、酸味痛、甘味痛は初期の歯髄炎で起こる症状であり、温水痛は歯髄炎の進行に伴い誘発される。問診時でも、冷たいものにしみるか、温かいものにしみるかなど、よく質問される事項だろう。また痛みの持続時間なども聞いておくのもポイントである。歯根膜に分布する感覚神経を診査するときには打診痛、咬合痛を調べるが、これは通常では痛みを誘発しない刺激で痛みが発生するかを調べている。根尖歯周組織にまで炎症が生じると、閾値が低下して、正常歯では痛みを誘発しない刺激でも痛みを感じる。歯髄疾患の分類と診断の難しさ歯髄疾患の分類としては、病理組織像に基づく分類が広く採用されているが、臨床において、切片を作り生検をすることは現実的ではない。そこで、歯髄が保存できるかに基づく分類(米国歯内療法学会;AAE の分類に基づく)に従って分類した方が都合がいいのはないかと考えられてきた。この分類では、正常歯髄、可逆性歯髄炎、不可逆性歯髄炎(症候性、無症候性)、歯髄壊死に分けられており、昨年発売された教科書にも掲載されている。歯髄の保存において、可能か不可能かを判定することは重要である。しかし、上記に示したように、歯髄を直視することは難しく、処置中の歯を生検することはできないため、病理確定診断はできない。また、診査の多くが患者の主観である痛みに依存するため、歯髄診断としては不確実性が高い。とりわけ歯髄充血、急性単純性(漿液性)歯髄炎では判定に非常に苦慮することがある。そのため、原因除去と薬剤貼付により臨床症状が改善するかどうかを確認する待機的診断法によって判定することもある。歯髄保護歯髄保存の観点から、生活力の旺盛な幼若永久歯などに対しては、感染している冠部歯髄のみを除去する断髄が選択されてきた。しかし、近年、根部歯髄を保存することの重要性が見直され、根が完成した永久歯に対しても根部歯髄を保存することが重要であることが、ヨーロッパやアメリカでは提唱されてきている。このような観点から、以前は歯髄除去療法に分類されていた断髄が、歯髄保存療法として分類されるように教科書も改訂がなされている。このような背景には、MTAセメントなどの優れた材料の開発がある。抜髄法歯内療法において無菌的処置は何よりも重要である。ラバーダム防湿により、口腔内の常在菌による根管系汚染のリスクは最小限となるが、コロナ禍でもラバーダム防湿と唾液の吸引によりエアロゾル酸性を最小化することが示されている。アクセス窩洞形成は、解剖学的知識とレントゲン写真、歯の萌出方向などから総合的に推測し、セメントーエナメル境あたりを思い描いて行うといい。その高さでは、歯髄腔は歯の外形と相似形をしており、セメントーエナメル境は一定であるため、再現性のある指標である。この他にも、抜髄における各ステップについて、基礎的知識に基づいた詳細な説明がなされている。自分の手技や考え方に不安がある方や、もう一度体系だった歯内療法の考え方を学びたい方には必見の内容になっている。臨床に役立つセミナーなら1Dプレミアムこの他にも、1Dではさまざまな臨床・学術セミナーを配信中である。配信中のラインナップや1Dプレミアムの詳細は、下記ボタンからご覧いただきたい。1Dプレミアムでセミナーを視聴する
1D編集部
2023年8月3日

関連用語

レジン修復 (238)

PICK UP
【便利】歯科用語をイッパツ変換できるユーザー辞書を無料配布
【ミニセミナーを覗く】「レジンは冷やしておけば安心」と思っていませんか?――講師が保管に選んだのはワインセラー
掲載情報について

1D(ワンディー)は、歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士向けの情報が集まる、日本最大級の専門メディアです。

トップレベルの臨床家・研究者からオンラインで学べる「歯科セミナー」や、臨床・経営・ライフスタイルの最新情報が収集できる「歯科ニュース」など、多彩な歯科医療コンテンツを配信しています。

本サイトは、歯科医療関係者(歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科助手・歯科学生等)を対象に、歯科医療の臨床・研究・経営等に関する情報を集約したものです。歯科医療関係者以外の一般の方に対する情報提供を目的としたものではないことをご了承ください。

また、本サイトで提供する情報について細心の注意を払っておりますが、内容の正確性・完全性・有用性等に関して保証するものではありません。詳細は利用規約をご覧ください。

1D - 歯科医師/歯科技師/歯科衛生士のセミナー視聴サービスなら
© 2026 1D inc.