口腔扁平上皮癌の遠隔転移、危険因子が解明 東京医科歯科大
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎口腔外科学分野の原田浩之教授と富岡寛文助教らの研究グループは、口腔扁平上皮癌における遠隔転移症例の解析を行い、「下顎骨原発性骨内癌であること」、「レベル I から VI に分類される頸部リンパ節転移が、レベル IV および Vに認めること」、そして「転移リンパ節に節外浸潤を認めること」が、遠隔転移の危険因子であることを解明した。なかでも、下顎骨原発性骨内癌が遠隔転移の危険因子であるという結果は新しい知見である。下顎骨原発性骨内癌とは、顎骨内に生じ粘膜上皮との連続性を持たない癌腫のことであり、下顎骨に多い。また節外浸潤とは、リンパ節転移した腫瘍細胞がリンパ節の被膜外に浸潤した状態のことである。近年、口腔扁平上皮癌に対する治療法の進歩により、局所制御率は向上している。にも関わらず遠隔転移をきたす症例は減少しておらず、これが口腔扁平上皮癌の生存率低下の要因となっていた。本研究は、この状況に光明をもたらすものと期待されている。「下顎骨原発性骨内癌であること」、「レベル I から VI に分類される頸部リンパ節転移が、レベル IV および Vに認めること」、そして「転移リンパ節に節外浸潤を認めること」という3つの危険因子を有する症例の治療を行う際には、局所制御ができたとしても、遠隔転移をきたす可能性が常につきまとう。したがって、遠隔転移の可能性を考慮して治療計画を立案していくことが、口腔扁平上皮癌の治療成績の向上につながることだろう。歯科セミナーなら「1D(ワンディー)」で!日本最大級の歯科医療メディア「1D」では、診療に役立つオンラインセミナーを多数開催中。もっと知りたい臨床トピックから超ニッチな学術トピックまで、参加したいセミナーが見つかります。下記ボタンから、開催中のセミナーを見てみましょう!開催セミナーを見てみる参考文献『口腔扁平上皮癌における遠隔転移の危険因子に新知見― 887 例の解析から得られた下顎骨原発性骨内癌の危険性―』東京医科歯科大学プレスリリース, 2021年3月16日.『口腔扁平上皮がん遠隔転移の危険因子を明らかに-東京医歯大』QLife Pro, 2021年03月18日.