大阪府歯科保険医協会「うがい薬発言」の吉村府知事に抗議
大阪府内の歯科医師ら約4200人で構成する大阪府歯科保険医協会(小澤力理事長)は6日、新型コロナウイルス感染症の感染対策として、大阪府の吉村洋文知事が消毒効果のある「ポビドンヨード」を含むうがい薬の使用を府民に呼びかけたことへの抗議文を発表した。抗議文のタイトルは「大阪府知事の『うがい薬に新型コロナウイルスの効果確認』会見:医療機関と府民を混乱に陥れたことを真摯に受け止めよ」とかなり強いメッセージ性を感じる。内容を読むと、医療現場の深刻なうがい薬不足が感じられる内容であった。知事の不用意な発言は、医療現場と府民 に混乱をもたらし、治療にも支障をきたしている。実際、瞬く間に「うがい薬」 が市場から消えてしまい、最も多く使用している歯科医療機関でさえ手に入らなくなっている。歯科医療現場において、イソジンガーグル液(ポビドンヨード)は抜歯した際、 抜歯創の感染予防を目的に使用されている。歯科治療には不可欠な医薬品であ る。現に、歯科医療機関から「『うがい液』が入手できなくなって困っている」 との相談が相次いでおり、入荷できないため、治療で必要な患者に行きわたりに くくなっている。「新型コロナウイルスに対する効果確認」との会見が、医療機 関と府民を混乱に陥れたことを真摯に受け止めるべきである。6月17日の記者会見での「ワクチン」発言に続く今回の「イソジン」発言で ある。知事の発言は、全国的にも注目されており、その影響は大阪府にとどまら ない。住民の命と健康を守るべき立場を踏まえて、慎重に発言するよう強く求める。マスク不足やガウン不足がやっと解消してきたような状況であったが、ここにきてうがい薬が不足する事態が起きてしまった。新型コロナウイルスの研究が活発になされることは望ましい。しかしその発表方法によっては大きな混乱を招き、逆効果となり得る。今回はその代表例になってしまったのか。この問題が早く解決されるようになることを願うばかりである。参考文献「大阪府知事の「うがい薬に新型コロナウイルスの効果確認」会見:医療機関と府民を混乱に陥れたことを真摯に受け止めよ」, 大阪府歯科保険医協会, <URL>, 2020-08-07閲覧