歯科用語集
2025年10月28日

乳前歯

「乳前歯」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

PICK UP
【便利】歯科用語をイッパツ変換できるユーザー辞書を無料配布
【速報】令和8年度診療報酬改定の骨子判明:歯科はプラス0.31%、物価高・賃上げへの「二段構え」の支援策が柱に

定義・語源

乳前歯とは、乳歯の中でも前方に位置する歯を指し、通常は上下の顎にそれぞれ4本ずつ存在する。乳前歯は、一般的に生後6ヶ月から1歳の間に萌出し、約6歳から7歳の間に永久歯に置き換わる。語源としては、「乳」は「母乳」や「幼児」を意味し、「前歯」は口の前方に位置する歯を示す。乳前歯は、食物の咀嚼や発音、さらには顎の成長において重要な役割を果たす。


臨床における位置づけ・判断基準

臨床において乳前歯は、子どもの口腔内の健康状態を評価する際の重要な指標となる。乳前歯の健康状態は、虫歯や歯周病のリスクを示唆するため、定期的なチェックが必要である。判断基準としては、歯の萌出状況、歯の形態、歯肉の健康状態などが挙げられる。また、乳前歯の早期喪失は、永久歯の萌出に影響を及ぼす可能性があるため、適切な管理が求められる。

関連用語・類義語との違い

乳前歯に関連する用語としては、「乳歯」や「永久歯」がある。乳歯は、乳前歯を含むすべての乳歯を指し、通常20本存在する。一方、永久歯は、乳歯が抜けた後に生える歯であり、通常32本存在する。乳前歯はその中でも特に前方に位置するため、発音や見た目に大きな影響を与える。これらの用語の違いを理解することは、歯科医療において重要である。

1Dプレミアム
1Dプレミアム

関連ニュース

乳前歯の臨床的意義と処置方法。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と術式のポイント

乳前歯の臨床的意義と処置方法。歯科医師・歯科衛生士が知っておくべき症例と術式のポイント

乳前歯の定義と役割乳前歯とは、乳歯の中でも前方に位置する歯であり、通常は上下にそれぞれ2本ずつ存在する。乳前歯は、主に食物を噛み砕く役割を果たすだけでなく、発音や顎の発育にも重要な役割を担っている。乳前歯は、一般的に生後6ヶ月から1歳の間に萌出し、約6歳から7歳で永久歯に置き換わる。乳前歯の健康は、子供の全体的な健康や発育に影響を与えるため、歯科医師や歯科衛生士はその管理に特に注意を払う必要がある。特に、う蝕や外傷による損傷が発生した場合、適切な処置を行うことが求められる。乳前歯のう蝕とその診断乳前歯におけるう蝕は、特に子供の食生活や口腔衛生状態に密接に関連している。う蝕の診断には、視診、触診、X線検査などが用いられる。視診では、歯の表面に見える黒い斑点や穴を確認し、触診では歯の硬さや痛みを評価する。X線検査は、隠れたう蝕の早期発見に役立つ。乳前歯のう蝕は、進行が早いため、早期の診断と適切な処置が重要である。特に、う蝕が進行すると、歯髄炎や根尖病変を引き起こす可能性があるため、注意が必要である。乳前歯の処置方法と術式乳前歯のう蝕に対する処置方法は、う蝕の進行度に応じて異なる。初期のう蝕に対しては、フッ化物塗布やシーラントの適用が有効である。これにより、う蝕の進行を抑制することができる。進行したう蝕に対しては、歯の切削を行い、う蝕部分を除去した後、コンポジットレジンやアマルガムで修復する。特に、乳前歯の修復においては、審美性や機能性を考慮する必要がある。また、乳前歯が外傷を受けた場合、歯の再植や根管治療が必要となることもある。これらの処置は、専門的な技術と知識を要するため、歯科医師の判断が重要である。乳前歯の症例と注意点乳前歯に関する症例は多岐にわたるが、特に注意が必要なのは、外傷による歯の脱落や亀裂である。これらの症例では、迅速な対応が求められる。例えば、外傷によって乳前歯が脱落した場合、できるだけ早く再植を行うことが望ましい。再植の成功率は、脱落後の時間が短いほど高くなるため、迅速な判断が必要である。また、乳前歯のう蝕が進行した場合、根管治療が必要となることもある。この際、乳歯の特性を考慮し、適切な術式を選択することが重要である。乳前歯の健康管理と予防策乳前歯の健康を維持するためには、定期的な歯科検診と適切な口腔衛生管理が不可欠である。特に、フッ化物の使用や食生活の改善が効果的である。また、親や保護者に対して、子供の口腔衛生教育を行うことも重要である。子供が自分で歯磨きを行えるようになる年齢に達するまで、保護者がしっかりとサポートすることが求められる。さらに、定期的なフッ化物塗布やシーラントの適用を行うことで、う蝕の予防効果を高めることができる。これにより、乳前歯の健康を守り、将来的な歯科治療の負担を軽減することが可能となる。
1D編集部
2024年6月1日
【1D的セミナーログ】症例で学ぶ、乳歯の歯内療法

【1D的セミナーログ】症例で学ぶ、乳歯の歯内療法

先日、1Dでは櫻井 敦朗先生(東京歯科大学小児歯科講座講師)による「症例で学ぶ、 乳歯の歯内療法〜乳歯の特徴・抜歯基準・保隙〜」と題したWebセミナーが行われた。当日は多くの歯科医師が参加し、小児歯科は卒後研修が困難であることから関心が集まっている分野の1つであることが伺えた。本セミナーは、大きく分けて3つのコンテンツで構成されていた。1つ目は「う蝕」について、2つ目は「根管治療」について、3つ目は「保隙について」であった。講義動画(120分)を視聴する乳歯における「う蝕」の対応法まず、う蝕について。トラブルを抱えて小児歯科を受診する患者の多くが、う蝕除去をされずフッ化物塗布で経過観察されていたり、う蝕が取り残されたままコンポジットレジン修復が行なわれていたりするという現状がある。特に、露髄しそうな歯に対してコンポジットレジン充填をした場合にトラブルが多発していると講師の櫻井先生は指摘する。原則として「う蝕は取り切った上で修復する」という方向性が最も望ましいが、現実的に難しい場合が多く、進行抑制という手段を取らざるを得ない場合もあるだろう。う蝕の進行抑制の方法として、フッ化ジアンミン銀の塗布、グラスアイオノマーセメントの暫間的充填(ART法)、ホールテクニックが紹介された。フッ化ジアンミン銀は黒色に変色するため導入を迷う先生も多いが、う蝕抑制効果が高く、中期的に用いることができる。また、塗布方法としてマイクロブラシやデンタルフロスを用いた方法も紹介された。乳歯における「根管治療」の対応法次に根管治療について、生活歯髄切断法・抜髄・感染根管治療に関してそれぞれ各論的解説があった。そもそも、乳歯の歯根は歯質が薄く、歯根の安定期は非常に短い。そのため、実際に抜髄や感染根管治療を行って比較的良好な予後が望める時期は短く、上顎乳前歯なら2.5〜5歳程度、下顎第二乳臼歯であれば4〜9歳程度と限られている。また、アメリカの教科書では乳歯の歯内療法の項目自体が存在せず、行わないことが一般的である。それほど乳歯の歯内療法、特に感染根管治療は確実性が低い治療であるのだ。加えて、「乳歯の髄床底は隠れたMB2」と言われていると紹介され、乳歯の感染根管治療には洗浄と貼薬が非常に重要であることを強調された。乳歯の根管治療の貼薬剤は様々な種類があるが、「薬の拡散性」と「薬の持続性」という性質を持ったものを適切なタイミングで貼薬する必要性があると説明された。具体的には、薬の拡散性を持つものはカルビタールなどが挙げられ、薬の持続性を持つものにはビタペックスが挙げられる。さらに具体的な戦略として、まず症状がある場合はカルビタールなどの拡散性があるものを貼薬し、症状が落ち着いた段階で薬の持続性のあるビタペックスを用いるのが良いではないかとの考えを提示された。また、自費治療ではあるがMTAセメントを用いた根管充填は非常に治療成績が良いことを示され、貼薬剤のみならず根管充填剤としても予後が良いとの紹介があった。 乳歯における「保隙」の対応法最後に、小児における保隙に関する説明があった。「乳歯は自然に抜けるだろう」や「乳歯は抜けるのだから補綴治療はしっかりやらなくて良い」などの誤った考えは、後続永久歯に悪影響を与えるだけでなく、咬合に対しても悪影響があることを指摘された。現在では、バンドループなど一部保険収載されているものもあり、1つの選択肢として持っておくことも重要であることを強調していた点が印象的であった。期間限定でセミナー動画が視聴可能!本セミナーの視聴お申込みは下記ボタンから可能である。乳歯齲蝕の対応や乳歯歯内療法に関心がある先生方は、ぜひご視聴いただきたい。講義動画(120分)を視聴する
1D編集部
2021年12月17日
気づいてあげて!特徴的な乳歯の早期脱落がある遺伝性の難病・低ホスファターゼ症(HPP)

気づいてあげて!特徴的な乳歯の早期脱落がある遺伝性の難病・低ホスファターゼ症(HPP)

多くの先生方は、このような患者さんに遭遇した場合、転倒による外傷で歯が抜けてしまった症例として対応されているのではないでしょうか?もともと動揺していたのはなぜだろう?と疑問に思われるかもしれません。また、外傷では、上顎の乳前歯が影響を受けることが多いので、外傷にしては不自然?と思われるかもしれません。このような乳歯の早期脱落を起こしたお子さんの中に、これから紹介する遺伝性の難病「低ホスファターゼ症(HPP)」の患者さんが含まれる可能性があります。見過ごせない乳歯の早期脱落通常、乳歯は6歳前後で抜け始め永久歯へ生え替わりますが、4歳になる前に乳歯が脱落した場合には注意が必要です(1)。その原因はHPPかもしれません。HPPは骨格異常を引き起こす遺伝性の骨の病気の1つで、死に至るような重症例は15万人に1人程度と推定されていますが(1)、それ以外の重症度などを考慮した明確な疫学データは存在せず、多くの場合、未診断のままになっていることが明らかになってきています。HPPとは(1)HPPは、骨格異常を引き起こす遺伝性の骨の病気の1つです。組織非特異型のアルカリホスファターゼをコードするALPL遺伝子の変異により、アルカリホスファターゼ(ALP)活性の低下が原因で発症します。ALP活性の低下により、正常な骨の石灰化が阻害され、歯や骨を中心として全身にさまざまな症状があらわれます。 特に乳児や小児においては、その後の成長と発達に影響を及ぼす可能性があります。HPPの特徴的な歯科症状HPPの患者さんでは4歳になる前に乳歯の動揺や脱落が認められることがあります(1)。歯は歯根膜を介して、歯根のセメント質と顎骨が接着していますが、HPPの患者さんでは、セメント質がうまく作れず、歯と顎骨の接着が弱いため、歯が動揺し、脱落してしまいます(2)。このような症状に遭遇した場合はHPPを疑う必要があります。HPPは、一般的な血液検査でALP活性を調べれば診断することが可能です。またHPPは進行性の疾患のため、早期に診断し、治療を行うことがとても重要です。現在ではALPを補う治療薬も承認され、乳児や小児の成長や発達の遅れを防ぐことが期待できるようになっています。下の映像プログラムは、歯科医師の先生、歯科衛生士さん、歯科保健関係者など子どもの歯を診る機会がある方々にご視聴いただくために、小児歯科学会監修の下、作成されました。「特徴的な乳歯の早期脱落」がある難病 HPPについて知っていただき、HPPの疑いがあるお子さんがいらっしゃった場合には、小児科へ紹介するなどの対応を取り、一人でも多くのHPP患者さんの早期診断につながることを目的としています。「特徴的な乳歯の脱落がある遺伝性の難病」動画を視聴する(1)低ホスファターゼ症診療ガイドライン作成委員会、国立研究開発法人日本医療研究開発機構 難治性疾患実用化研究事業「診療ガイドライン策定を目指した骨系統疾患の診療ネットワークの構築」研究班(研究開発代表者大薗恵一): 低ホスファターゼ症診療ガイドライン. 2019(2)Okawa R et al.: Ped Dent J, 2012; 22: 155-162.「乳歯の早期脱落患者で疑わしい患者さんを過去診療したことがある」、 「HPPについて担当者からもっと詳細を聞いてみたい」などのご要望がございましたら、下記からお問い合わせください。低ホスファターゼ症(HPP)についてより詳細な情報を希望する
アレクシオンファーマ合同会社
2021年9月27日

関連用語

レジン修復 (238)

PICK UP
【便利】歯科用語をイッパツ変換できるユーザー辞書を無料配布
【速報】令和8年度診療報酬改定の骨子判明:歯科はプラス0.31%、物価高・賃上げへの「二段構え」の支援策が柱に
1D SNS
掲載情報について

1D(ワンディー)は、歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士向けの情報が集まる、日本最大級の専門メディアです。

トップレベルの臨床家・研究者からオンラインで学べる「歯科セミナー」や、臨床・経営・ライフスタイルの最新情報が収集できる「歯科ニュース」など、多彩な歯科医療コンテンツを配信しています。

本サイトは、歯科医療関係者(歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科助手・歯科学生等)を対象に、歯科医療の臨床・研究・経営等に関する情報を集約したものです。歯科医療関係者以外の一般の方に対する情報提供を目的としたものではないことをご了承ください。

また、本サイトで提供する情報について細心の注意を払っておりますが、内容の正確性・完全性・有用性等に関して保証するものではありません。詳細は利用規約をご覧ください。

SNS
1D - 歯科医師/歯科技師/歯科衛生士のセミナー視聴サービスなら
© 2026 1D inc.