ペリクル

「ペリクル」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年09月01日

ペリクルとは?

ペリクルとは、歯面にある唾液由来のタンパク質が付着した有機性被膜である。ペリクルは獲得被膜とも呼ばれる。ペリクルに含まれるタンパク質の主な成分は高プロリンタンパク質やムチンである。他にはアルブミン、アミラーゼ、リゾチーム、ラクトフェリンなどの唾液由来タンパク質や細菌由来成分が含まれる。獲得被膜(英:acquired pellicle)と言われることもある。


ペリクルの成分

ペリクルとして歯面のヒドロキシアパタイトに吸着しやすい唾液中のタンパク成分は、多量のアミノ酸を含有するproline-rich proteins (PRPs) やムチンとよばれるproline-richglycoprotein (PRG)などである。

また、 PRPsやPRGのほかにペリクルにはアルブミン、アミラーゼ、 リゾチーム、 ラクトフェリンなどの唾液由来、細菌由来成分が含まれている。

ペリクルの性質

ペリクルは0.3~1.0μ.mの無構造で無細胞な均一の薄い被膜であるが、通常の口腔清掃では除去できない。また、機械的な研磨などで除去しても、研磨面にただちに唾液タンパク質が付着し、きわめて短時間でペリクルが形成される。

ペリクルの形成

機械的な研磨などでペリクルを除去しても研磨面にただちに唾液タンパク質が付着し、きわめて短時間で新たなペリクルが形成される。

ペリクルとなる唾液由来タンパク質の付着様式

  • 歯面と唾液タンパク質の直接的な結合
    ヒドロキシアパタイトのリン酸基と酸性唾液タンパク質ののカルボキシル基や塩基性唾液タンパク質のアミノ酸との結合。
  • イオン結合
    陰性に荷電するアパタイト表面と唾液タンパク質が唾液中のカルシウムイオン(Ca2+)を介しての結合
  • 口腔内の細菌の働きによる結合
    口腔内の細菌由来のノイラミニダーゼによって加水分解された唾液糖タンパク質の不溶性シアル酸による歯面への付着

ペリクルの働き

ペリクルには熱や酸から歯面を守るバリアーとして物理的に歯面を保護する働きがあるが、他方、初期デンタルプラークを形成する早期定着細菌のレセプターを提供し、デンタルプラーク形成の足がかりともなる。

ペリクルに付着する細菌

ペリクルに付着する細菌は早期定着細菌(early colonizer)と呼ばれる。早期定着細菌には以下のような細菌がある。
  • Streptococcus gordonii
  • Streptococcus oralis
  • Streptococcus sanguinis
  • Actinomyces naeslundii
  • Actinomyces viscosus



「ペリクル」の文献・書籍など

【読み】

ぺりくる

【文献・書籍】

『口腔微生物学 第6版』, 石原和幸ら, 株式会社学建書院, 2018.

著者/監修者情報
歯科医師

1992年生まれ。千葉県の漁村で育つ。鶴見大学歯学部在学中からアプリやWebサービスの開発を趣味で行う。東京歯科大学大学院博士課程に進学するもお金が無くて中退。2017年にワンディー株式会社を創業。

アカデミックの症例リスト

【クロルヘキシジンについて】

某商品について、みなさんはどう思いますか?
使われている・使われていないなど聞かせていただけると幸いです。

●私が知っているクロルヘキシジンの特徴
・プラスの電気を帯びているために、マイナスの電気を帯びている歯面上のペリクルや細菌表面、口腔粘膜表面に付着する
・長時間口腔内にとどまるかわりに、色素とも結合しやすく、着色する
・タンパク質が多いポケット内ではクロルヘキシジンが不活化される
・効果のある濃度よりも日本で市販されているものはずっと少ない
・濃度を上げるとアナフィラキシーの心配がある

塩化セチルピリジニウムを売り出してる別会社のセミナーでこのような資料をいただきました。
縦軸が細菌の残存数で、横軸が濃度です。

緑の○は「クロルヘキシジン」実使用した場合は0.0005%のため細菌数はあまり変わりません。
赤の○は「海外でのクロルヘキシジン」濃度は0.1%で効果があるものの、アナフィラキシーの心配がある。
青の○は「塩化セチルピリジニウム」濃度は0.005%ですが殺菌効果を発揮する、とのことでした。

企業内のデータなのでどこまで信じたらよいのかわかりませんが、やはり今はクロルヘキシジンよりも塩化セチルピリジニウムの商品を選んだほうがよいのでしょうか。
物品をコ○クールか、S○−Tにするかで悩んでいるんですよね…。

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