Downs法とは?
Downs法とは、セファログラムを用いた分析において、FH平面を基準平面として用いる方法です。
Downs法の計測角度
Downs法では以下の角度が用いられます。
- Facial angle(顔面角)
- オトガイ部の前後的位置を評価します
- 角度が大きい場合は前方位、小さい場合は後方位を示しています
- Angle of convexity(上顎突出度)
- N点とA点を結んだ直線-A点とPogを結んだ直線とのなす角度
- オトガイ部に対する上顎歯槽基底部の前後的位置を評価します
- 角度が大きい場合は前方位、小さい場合は後方位を示しています
- オトガイ部(Pog)の位置に影響を受けるため、Pogの前後的位置の検討も同時に行う必要があります
- A-B plane angle(A-B平面角)
- A点とB点を結んだ直線-Facial planeとのなす角度
- 上下顎歯槽基底の前後的位置を評価します
- A点とB点を結んだ直線が、Facial planeに対して前方に角をなすときは(−)、後方になすときは(+)をつけます
- Mandibular plane angle(下顎下縁平面角)
- 下顎下縁平面-FH planeとのなす角度
- 下顎骨下縁の傾斜度を評価します
- この角度が大きくなると矯正治療の予後が不良であるとされています
- Y-axis(Y軸角)
- Y軸-FH planeのなす角度
- 下顎骨の前方および下方への発育の度合いを評価します
- 一般に下顎前突では小さく、下顎遠心咬合では大きい
- Ramus inclination FH(下顎枝後縁の傾斜角)
- Ramus plane-FH planeとのなす角の余角
- 下顎枝後縁のFH平面に対する傾斜度を評価します
- Occlusal plane angle(仮想咬合平面とは区別されます。">咬合平面傾斜角)
- Interincisal angle(上下中切歯歯軸の傾斜角)
- 上下中切歯の長軸(切歯と歯根尖を結んだ線)のなす角度
- 上下中切歯の傾斜度を評価します
- L-1 to Occlusal plane(下顎中切歯歯軸の傾斜角)
- L-1 to Madibular plane(下顎中切歯歯軸の傾斜角)
- 下顎下縁平面-下顎中切歯の長軸のなす角度
- 下顎中切歯の下顎下縁平面に対する傾斜度を評価します
- U-1 to A-P plane(上顎中切歯突出度)
- 上顎中切歯切縁〜A点・Pogを結んだ直線に対する垂直距離
- 上顎中切歯の突出度を評価します
- U-1 to FH plane(上顎中切歯歯軸の傾斜角)
- FH plate-上顎中切歯の長軸のなす角度
- 上顎中切歯のFH平面に対する傾斜度を判定します