ポンティック

「ポンティック」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年10月21日

ポンティックとは?

ポンティックとは、支台装置と連結されることで歯の欠損部を補う人工歯のことであり、ブリッジの構成要素の一つである。ブリッジの構成要素として、支台装置と連結部、そして「ポンティック」がある。ポンティックにより、歯の喪失に伴う咀嚼や構音、審美性の問題を解決することができる。




ポンティックの種類

ポンティックの材料ごとの分類として、金属ポンティック、レジン前装ポンティック、陶材焼付ポンティック、オールセラミックポンティックの4種類がある。

金属ポンティック:ポンティックの種類

金属ポンティックは、金属のみで構成されるポンティックである。金属ポンティックは陶材焼付ポンティックと比較してプラークの付着量が多いとされる。金属ポンティックと粘膜との接触部位は鏡面仕上げとする。金属ポンティックは主に臼歯部に使用される。

レジン前装ポンティック:ポンティックの種類

レジン前装ポンティックは、唇側面および頰側面のみレジンで前装され、他の部位は金属が用いられているポンティックである。レジン前装ポンティックは、主に前歯部・小臼歯部に用いられている。

陶材焼付ポンティック:ポンティックの種類

陶材焼付ポンティックは、ポンティックメタルフレームに陶材を焼成したポンティックである。グレーズ面が粘膜に接触する。陶材焼付ポンティックは、前歯部・小臼歯部に使用される。

オールセラミックポンティック:ポンティックの種類

オールセラミックポンティックは、ジルコニアフレームに陶材を焼成したり、あるいはジルコニアのみで構成されるポンティックである。オールセラミックポンティックは、前歯部・小臼歯部に用いられている。

ポンティックの機能・役割

ポンティックには、以下で挙げるような機能・役割が求められている。
  • 清掃性の維持:ポンティック基底面形態、ポンティックの材料選択
  • 機能の回復:咀嚼機能の回復、構音機能の回復
  • 審美性の確保:ポンティック基底面形態
  • 快適性の付与:ポンティック基底面形態

ポンティック基底面形態

ポンティックの基底面は、清掃性が高く、咀嚼・構音機能を回復することができ、審美性が良好で、快適性があるものでなければならない。
ポンティックは基底面の形態ごとに、以下の種類に分けることができる。
  • 偏側型ポンティック
  • リッジラップ型ポンティック
  • オベイト型ポンティック
  • 離底型ポンティック
  • 船底型ポンティック
  • 鞍状型ポンティック
  • 有床型ポンティック

①偏側型ポンティック:ポンティック基底面形態

偏側型ポンティックは、ポンティック基底面の頬側縁あるいは唇側縁を歯肉・顎堤粘膜に接触させる基底面形態をもつポンティックである。

②リッジラップ型ポンティック:ポンティック基底面形態

リッジラップ型ポンティックは、ポンティック基底面の頬側頂部あるいは唇側頂部を歯肉・顎堤粘膜と線状に接触させ、さらに舌側に向かい歯槽頂部まで接するため、接触面がT字型となる基底面形態をもつポンティックである。

③オベイト型ポンティック:ポンティック基底面形態

オベイト型ポンティックは基底面形態が凸となっており、凸部が顎堤粘膜の陥凹部に入り込む基底面形態をもつポンティックである。補綴前処置を必要とするが、審美性に優れているポンティックである。

④離底型ポンティック:ポンティック基底面形態

離底型ポンティックは、ポンティック基底面と顎堤粘膜との間に隙間がある基底面形態をもつポンティックである。清掃性に優れている。

⑤船底型ポンティック:ポンティック基底面形態

船底型ポンティックは、文字通り船底のような形態をした基底面形態をもつポンティックである。ポンティック基底面と顎堤粘膜は点状に接触する。

⑥鞍状型ポンティック:ポンティック基底面形態

鞍状型ポンティックの基底面は、顎堤粘膜に鞍状に広く接するため、審美性・装着感ともに良好なポンティック基底面形態である。しかし鞍状型ポンティックは清掃性には優れていない。

⑦有床型ポンティック:ポンティック基底面形態

有床型ポンティックは、基底面に床形態をもつ形態のポンティックである。

ポンティック基底面形態ごとの適応部位

上記で述べたポンティック基底面形態は、それぞれ各部位に適応される。
  • 上顎前歯部に適応されるポンティック:リッジラップ型ポンティック、偏側型ポンティック、オベイト型ポンティック
  • 下顎前歯部に適応されるポンティック:船底型ポンティック、偏側型ポンティック
  • 上顎臼歯部に適応されるポンティック:リッジラップ型ポンティック、偏側型ポンティック
  • 下顎臼歯部に適応されるポンティック:船底型ポンティック、偏側型ポンティック、離底型ポンティック

ポンティックの負担能力軽減

ブリッジのポンティックの負担を軽減するための施策としては、以下の方法が挙げられる。
  • ポンティック頰舌径を狭くする
  • 咬頭傾斜を緩やかにする
  • 直線的に配列する
  • 支台歯数を増やす





「ポンティック」の文献・書籍など

【読み】

ぽんてぃっく

【文献・書籍】

『クラウン・ブリッジ補綴学 第4版』, 佐藤亨ら, 株式会社学建書院, 2014.
『クラウンブリッジテクニック 第1版』, 石橋寛二ら, 医歯薬出版株式会社, 2008.
『クラウンブリッジ補綴学 第4版6刷』, 會田雅啓ら, 医歯薬出版株式会社, 2013.
『歯科補綴学専門用語集 第5版』公益社団法人日本補綴歯科学会, 医歯薬出版株式会社, 2019.

著者/監修者情報

歯科医師

1992年、千葉県生まれ。鶴見大学歯学部在学中から個人でアプリ開発やWeb制作を行う。歯科医師国家試験の対策アプリを開発し、新卒歯科医師の7割超が利用するまで成長させる。2016年に歯科医師免許を取得。東京歯科大学大学院博士課程に進学後は、医事・衛生法規や歯科医療管理、社会保障制度など歯科保健医療が抱える種々の問題について専攻。同大学院中退後の2017年に当社創業。

クラウン・ブリッジの症例リスト

【FGG(遊離歯肉移植術)】
Pt:リウマチ既往の中年女性
S:左下歯ブラシを当てると痛い。噛み合わせ等に不満はない。
O:過大なポンティックおよび角化歯肉の減少が見られる。上顎は口蓋を覆う大きなPDが入っている。
A:リウマチはブラッシングも難しくなることに合わせて上記Oが原因でSが生じている可能性が高い。
P:FGG(遊離歯肉移植術)、ドナー側は上顎口蓋粘膜から
D:FGGに加え、ポンティック下部を削合した。
C:「イラストで見る筒井昌秀の臨床テクニック」を参考に部分層弁下部は連続ロック縫合をしたが、抜糸が思いのほか難しかった。初めて抜糸で麻酔を使った。

写真1枚目:初診時
写真2枚目:オペ後
写真3枚目:ドナー側POD2w
写真4枚目:レシピエント側(と言うのか?)POD2w

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PMTCやクリーニングについてお伺いしたいです。

私のクリニックでは、
①超音波による全顎スケーリング
②ポリッシング
③歯間部やポンティック基底面などをフロッシングなど。
④ポケットが深いところや、BOP部にペリオフィール

ざっくりいうとこんな流れです。

ポリッシングでのペーストはいくつか使い分けております。
着色が強い場合はハードなペーストを追加します。

いろいろ使っておりますが、コンクールのPMTCペーストとGCのルシェロホワイトのPMTCペーストがメインでしょうか。

プラークが多かったり縁下歯石の付着が認められる場合はplakoutも使用したりします。

なにか工夫やアイデア、コメントなどありましたらよろしくお願い致します。

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ブリッジの設計について
上顎6番ポンティックの 567ブリッジを装着するのですが、5番は健全歯、7番は近心に小さなう蝕があります。患者さん本人はブリッジを希望しており、この場合5番7番はあまり削りたくなくインレーブリッジにしようと考えているのですが、みなさんはどう思いますでしょうか。また、インレーブリッジはあまり臨床的に良くないのでしょうか。よろしくお願い致します。
患者さんは20代でインプラントは考えていないです。

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