拮抗作用

「拮抗作用」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年10月26日

拮抗作用とは?

拮抗作用とは、部分床義歯の支台歯において、鉤腕などの特定の部分で発生した力を、他の部分によって相殺させることである。拮抗作用は相互作用ともいう。
拮抗作用は英語ではreciprocation(レシプロケーション)という。




拮抗作用の具体的な例

例えば、エーカースクラスプの2つの鉤腕はお互いに水平的に力を相殺しているため、拮抗作用があるといえる。

上下的な拮抗作用と水平的な拮抗作用

エーカースクラスプに代表される環状型クラスプでは頬舌側の両側に鉤腕置かれるか、あるいは鉤腕の反対側に義歯床が置かれて桔抗作用がもたらされる。これは水平的な桔抗作用とよばれる。これがないと支台装置はわずかに側方にずれて、クラスプが歯面から離れて維持力を発揮しない。

クラスプは義歯の着脱時などにおいて上下的に働くが、このとき頬舌側の鉤腕はほぼ同時に歯に対して接する必要がある。両者が別々のタイミングで歯に側方圧を及ぼすと、クラスプが転覆するか、あるいは歯を領斜させる力が支台歯に及ぶ。この上下的な拮抗作用を得るためには、頬舌側の鉤腕の高さをある程度そろえる必要があり、そのために前処置において支台歯の豊隆を修正することがある。これをリカントゥアリングという。





「拮抗作用」の文献・書籍など

【読み】

きっこうさよう

【文献・書籍】

『歯科補綴学専門用語集 第5版』, 公益社団法人日本補綴歯科学会, 医歯薬出版株式会社, 2019.
『スタンダードパーシャルデンチャー補綴学 第3版第1刷』, 藍稔ら, 株式会社学建書院, 2016.

著者/監修者情報

歯科医師

1992年、千葉県生まれ。鶴見大学歯学部在学中から個人でアプリ開発やWeb制作を行う。歯科医師国家試験の対策アプリを開発し、新卒歯科医師の7割超が利用するまで成長させる。2016年に歯科医師免許を取得。東京歯科大学大学院博士課程に進学後は、医事・衛生法規や歯科医療管理、社会保障制度など歯科保健医療が抱える種々の問題について専攻。同大学院中退後の2017年に当社創業。

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