近年、小児の口腔機能発達不全症に対する関心が高まる一方で、日常臨床では「食べ方の問題」「口呼吸」「発音の異常」といった症状に対し、歯科としてどこまで評価し、どのように介入すべきか判断に迷うケースが増加しています。
咀嚼・嚥下や呼吸、発音といった口腔機能は、歯列や顎顔面の健全な成長発育に直結する重要な要素です。
しかし、書籍や論文で知識を得るだけでは、観察された症状に対して臨床の現場で具体的にどのようなアプローチを行うべきか、実際の指導や対応へ落とし込みにくいという声も少なくありません。
また、単に装置の着用や一つの機能トレーニングに頼るだけでは解決できない多角的な要因が絡み合っている点も、小児の口腔育成を難しくしている要因です。
だからこそ、形態や機能、生活環境を含めた総合的な視点と、多職種連携を視野に入れた明確な評価・判断基準を持つことが求められます。
本セミナーでは、「くう・ねる・しゃべる小児歯科」をテーマに、咀嚼・嚥下と食育、睡眠時の呼吸、発音と口腔周囲筋機能、そして歯列・口腔育成との関連性について整理するとともに、歯科医院で実践できる評価やアプローチについて、日本矯正歯科学会認定医の林 明子先生に解説いただきます。
小児期における口腔機能の発達支援から、食育や睡眠時呼吸障害(OSA)への対応、さらには舌小帯の機能評価や構音へのアプローチまでを幅広く整理。
一押しの装置や単一の原因にとらわれず、「形態×機能×環境×多職種連携」という視点から、ライフコースを見据えて臨床に活かす考え方を提示いただきます。
さらに、保育園や家庭、他科・多職種との連携事例についても踏まえ、小児期から生涯にわたる口腔機能管理の具体像を説き明かします。
日常臨床で遭遇する「食べ方」「口呼吸」「滑舌」などの訴えに対し、根拠を持った評価と介入を行いたい歯科医師・歯科衛生士の先生方におすすめの内容です。
こんな方におすすめ
👉 小児の食育や咀嚼・嚥下機能に対する具体的な評価・指導方法を学びたい
👉 口呼吸や睡眠時の呼吸障害に対し歯科が担うべき役割と他科連携の基準を知りたい
👉 舌小帯切除の適応判断や構音障害へのアプローチを臨床で整理したい
講義目次
「食う・寝る・しゃべる」を支える口腔機能の基礎理解
咀嚼・嚥下機能の発達評価と食育における介入の判断基準
小児OSA・口呼吸に対する評価と歯科領域からのアプローチ
構音機能と舌小帯に対する多角的な評価および対応ポイント
ライフコース視点で考える小児から高齢者までの実践的な多職種連携
講師
日本矯正歯科学会認定医。九州歯科大学を卒業後、広島大学病院にて研修。同大学院、同診療医を経て博士号(歯学)取得。2015年にアルパカこども矯正歯科院長就任。著書に『子育てママ先生による口育の手引き』『歯科医師がすすめる 食育の手引き』など。口育士の資格を保有。