妊婦患者の歯科治療において、「妊娠中」という理由だけで対応に不安を感じ、高次医療機関へ紹介すべきか迷ってしまう場面は少なくありません。
母体や胎児への影響を考慮するあまり、どの範囲まで治療を行ってよいのか、麻酔や投薬・X線撮影をどのように判断すべきか、現場での判断に悩む臨床家は多いのではないでしょうか。
書籍やガイドラインで知識を得ようとしても、全身的な変化や薬剤の影響に関する理論だけでは、目の前の患者に対して「どこまでが開業医で安全に対応可能なのか」を明確に判断するのは難しいものです。
母子の安全を守りながら適切な歯科治療を行うためには、妊娠期の全身的・口腔内変化を正しく理解し、自院で対応できる範囲と紹介すべき症例を切り分ける明確な判断基準を持つことが重要となります。
本セミナーでは、妊娠中に実施可能な対応や診療時の注意点、高次医療機関への紹介基準について、実際にマタニティ外来を担当されている立場から、日本歯科大学生命歯学部講師の代田あづさ先生に解説いただきます。
妊娠期における全身的な変化をはじめ、生じやすい口腔内変化や歯周病の特徴、重度歯周病が引き起こす問題点などの基礎知識を整理。
さらに、X線撮影や麻酔・投薬の考え方、かかりつけ産科との連携方法、母子手帳の適切な活用法など、日常臨床ですぐに役立つ注意点を解説いただきます。
あわせて、開業医で安全に対応可能な範囲と、高次医療機関へ紹介すべき症例の具体的な判断基準についても分かりやすく説明。
妊娠中の歯科治療に対する不安を解消し、適切な判断基準や連携体制を整えたい先生におすすめの内容です。
こんな方におすすめ
👉 妊婦患者に対するX線撮影や麻酔・投薬の判断基準が知りたい
👉 妊娠に伴う口腔内変化や重度歯周病の影響について学びたい
👉 自院で対応できる症例と高次医療機関へ紹介すべき症例の切り分けを身に付けたい
講義目次
妊娠時における全身・口腔内の変化と疾患の特徴
妊婦の歯科治療における可能・不可の判断基準
X線撮影・麻酔・投薬時の注意点と安全管理
かかりつけ産科との連携と母子手帳の活用ポイント
開業医での対応範囲と高次医療機関への紹介判断
講師
日本歯科大学卒業。同大学大学院歯学研究科(歯科臨床系保存学専攻等)を経て、現在は日本歯科大学生命歯学部講師、および日本歯科大学附属病院総合診療科にて教鞭を執りつつ臨床に従事している。
同附属病院においては、妊婦が安心・安全に歯科治療を受けられる先進的な環境として「マタニティ歯科外来」を立ち上げ、外来長(マタニティ歯科医長)に就任。専門である歯科保存学や接着性修復(レジン接着システム、コンポジットレジン修復など)の確かな学術的知見を基盤に、妊娠期特有の口腔内トラブル(妊娠関連歯肉炎や悪阻時のオーラルケア等)に対する臨床・研究を精力的に行っている。特定非営利活動法人日本歯科保存学会の上級医(旧・保存治療専門医)および評議員を務め、育児メディアやデンタルケア製品関連メディアでの専門家監修・情報発信、市民健康講演会での講師など、社会貢献活動や啓発活動にも広く実績を持つ。