歯科臨床において「歯髄を保存すべきか、抜髄すべきか」の判断はその歯の今後を左右する大きな課題です。
また患者の多くは保存を希望しますが、それで疼痛が治らなかったり、数年後の口腔へ影響を及ぼしてはなりません。
つまり保存するか否かは、予知性に飛んでいる必要があるのです。
また、歯髄保存療法は従来、材料や手技が定まらず成功率も高いとは言えませんでしたが、MTAをはじめとする覆髄材の進化やマイクロスコープによる精密治療、さらに国内外でのガイドライン整備により、保存可能性は格段に高まっており、知識のアップデートも重要です。
このセミナーでは「歯髄温存or麻酔抜髄」をテーマに、特に判断が難しい「深在性う蝕」を軸に、診査・診断、う蝕除去、歯髄保存の実際とその限界、そして抜髄との選択基準を、多数の臨床症例と最新エビデンスをもとに東京歯科大学保存修復学講座教授の村松敬先生解説していただきます。
ダメージが蓄積した歯髄は残しても壊死に至ることがあり、すべての症例で保存が最適とは限りません。抜髄についての基本的知識についても言及していただきます。
明日からの診療で即活かせる、実践的な学びを提供します。
こんな方におすすめ
👉 深在性う蝕の治療方針にに迷うことがある
👉 歯髄温存の成功率と長期予後が知りたい
👉 抜髄を選択する基準を学びたい
講義目次
歯髄保存療法の変遷と最新エビデンス
歯髄診査・診断のポイント
症状の強いう蝕への対応と治療選択
歯髄保存処置の実際(材料・手技・成功率)
抜髄治療の意義と適応判断
臨床症例から学ぶ治療戦略とトラブル回避
東京歯科大学 保存修復学講座 教授。東京歯科大学 卒業後、同大学院歯学研究科 修了、同病理学講座 助手、講師、ハーバード大学歯学部オーラルメデシン・診断科学講座 留学、東京歯科大学臨床検査病理学講座 講師、鶴見大学歯学部病理学講座 准教授、東京歯科大学歯科保存学講座 教授を経て現職。日本歯科保存学会 専門医/指導医、日本臨床口腔病理学会 専門医/指導医、死体解剖認定資格、介護支援専門員、臨床修練指導歯科医。