咬合再構成は、単なる形態の修復ではなく、患者本来の機能を再構築する高度な治療プロセスです。
仮にどんなに見た目が良くても咬合状態が悪ければ患者満足度は低く、仮に患者が気にしなくてもすぐに再治療が必要な状態になります。
しかし咬合状態は患者によって異なり、どこから手をつければいいのか迷う方も多いように感じられます。
このセミナーでは「咬合再構成 形態の模倣から機能の回復へ」をテーマに、包括的歯科診療の流れの中で「どのように咬合を診断し、どのように治療計画へ落とし込むのか」についてを朝日大学インプラント科非常勤講の貞光謙一郎先生に解説していただきます。
理想形態の模倣だけでは機能は回復しません。
顎位の評価、現在の咬合状態の分析、支台歯・欠損部の負担バランス、筋・顎関節の状況まで多角的に読み解く必要があります。
咬合再構成に必要な診断ステップ、咬合器やフェイスボウの活用、暫間補綴を通じた機能評価、そして最終補綴へ至るプロセスまで、臨床に直結する「考え方」についても言及していただきます。
形態を真似る治療から一歩進み、患者の生活の質を本質的に高める“機能の回復”を実現するための実践的な視点をお届けします。
主な講義内容
・咬合再構成の目的と考え方
・咬合診断に必要なデータ収集(模型、写真、咬合記録)
・顎位評価の基本と診断ステップ
・咬合器・フェイスボウの活用と読み解き方
・暫間補綴による機能評価とフィードバック
・最終補綴へ至る設計とリスク管理
・ケース別の咬合再構成アプローチ
講師
朝日大学インプラント科非常勤講。朝日大学歯科学部卒業後、同大学大学院補綴第二講座入局・博士号取得。貞光歯科医院院長。日本顎咬合学会指導医、日本臨床歯科学会指導医、日本歯科審美学会認定医。著書・講演に「日本人に適した審美修復治療の理論と実際」「ラミネートベニア修復におけるフロアブルレジンテクニックについて」など多数。