総義歯の印象採得では、「どこまで辺縁を延ばすべきか」「精密印象の形が毎回変わってしまう」といった迷いが生じやすいものです。
総義歯の適合や維持安定を考えるうえで、印象採得は非常に重要な工程です。一方で、概形印象、個人トレー、筋圧形成、精密印象とステップが多く、それぞれの目的を曖昧にしたまま進めると、前工程のエラーが次工程に影響しやすくなります。
特に総義歯の印象は、単に顎堤の形を写し取るだけではなく、解剖学的指標を読み取り、機能時の辺縁形態をどのように再現するかが問われる処置です。
書籍で手順を学んでも、材料の扱い方やトレー設計、筋圧形成時の動かし方、失敗したときのリカバリーまでは、臨床の中で判断しづらい場面も少なくありません。
だからこそ、各ステップの目的を整理し、「今、何を確認しているのか」「どこでエラーを修正すべきか」という判断基準を持つことが重要です。
本セミナーでは、「フルデン印象パーフェクトガイド」をテーマに、概形印象から精密印象までの流れ、義歯印象における解剖学的指標の捉え方、個人トレー設計、筋圧形成の手順とコツについて、有床義歯学会指導医の松丸悠一先生に解説いただきます。
講義では、まず概形印象において押さえるべき解剖学的指標を整理。どの部位を観察し、どこまで印象に含めるべきかを理解することで、次の工程につながる土台を整えます。
続いて、精密印象の成否を左右する個人トレーの設計について解説。トレーの外形、スペーサー、ストッパーなど、印象材の特性を活かすために必要な考え方をステップごとに確認します。
さらに、機能的な辺縁形態を決定する筋圧形成について、ボーダーモールディングの手順を中心に整理。シリコーン、モデリングコンパウンド、酸化亜鉛ユージノールなど、各材料の特性を踏まえた操作のコツや、よくある失敗への対応についても解説します。
本講義は、ライブ形式の質疑応答セミナーとして実施される点も特徴です。日常臨床で抱きやすい疑問をその場で確認しながら、理解を深められる内容となっています。
総義歯印象の各工程を見直し、再現性の高い印象採得と「吸いつく義歯」につながる判断基準を整理したい先生におすすめの内容です。
こんな方におすすめ
👉 総義歯の印象採得で辺縁の延ばし方の判断基準が知りたい
👉 概形印象から精密印象までの流れを体系的に学びたい
👉 筋圧形成や材料操作のコツを身に付けたい
講義目次
総義歯印象採得における基本的な考え方
概形印象で押さえる解剖学的指標とそのコツ
精密印象に向けた個人トレー設計
辺縁形成の考え方と操作のポイント
講師
Matsumaru Denture Works代表。2005年日本大学松戸歯学部卒業。同大学大学院歯学研究科で総義歯学を専攻。根拠に基づいた有床義歯補綴の臨床を得意とし、特に総義歯の領域におけるオピニオンリーダーとして執筆や講演も多数行う。日本大学松戸歯学部有床義歯補綴学兼任講師を務める。