歯科医師過剰問題が世間を賑わせてから、二十年あまり。過剰問題は「本当」なのでしょうか。
現在、歯科医師の平均年齢は54歳で右肩上がりです。既に歯科医師の3人に1人が60歳以上となっており、開業歯科医に限定すれば平均年齢が60歳を超えています。うち約9割が「後継者なし」の状況と言われており、安定的な歯科医療の提供体制が揺らぐ可能性があります。
歯科医師数自体も2025年頃から減少トレンドに入り、15年後には人口10万対で63.5人(1994年の水準)になるという推計もあります。
さらに、近年の歯科医師国家試験では合格者の約半数が女性となっています。女性は妊娠・出産などライフイベントによる離職が男性よりも相対的に多いと仮定すると、人口10万対で60人を下回る可能性は十分にあると考えられます。
歯科医師はこれから「過剰になる」のか「不足する」のか。われわれは、この議論に現段階での終止符を打ちたいと考えています。
今回の「社歯サー」は、歯科医師の需給問題を専門にご研究されている国立保健医療科学院の安藤雄一先生をお招きし、ワンディー株式会社代表取締役の松岡周吾が話を深掘りしていきます。
歯科医師の需給、未来、生活に関心がある方は、ぜひご視聴ください。
こんな方におすすめ
👉 歯科医師や歯科医療の需給問題に関心がある方
👉 歯科医師の未来についてデータをベースに考えたい方
👉 社会歯科や公衆衛生の分野に興味がある方
歯科医師の需給問題をはじめ、歯科口腔保健に関する研究を精力的に行う。国立保健医療科学院生涯健康研究部主任研究官。新潟大学歯学部を卒業後、同大学歯学部予防歯科学講座助手、新潟大学歯学部附属病院講師を歴任。その後、国立感染症研究所口腔科学部歯周病室長、国立保健医療科学院口腔保健部口腔保健情報室長、同生涯健康研究部上席主任研究官、同統括研究官を経て、2019年より現職。
1992年、千葉県生まれ。鶴見大学歯学部在学中から個人でアプリ開発を行う。歯科医師国家試験の対策アプリを開発し、新卒歯科医師の約8割が利用するまで成長させる。2016年に歯科医師免許を取得。東京歯科大学大学院博士課程に進学後は、医事・衛生法規や歯科医療管理、社会保障制度など歯科保健医療が抱える種々の問題について専攻。同大学院中退後の2017年にワンディー株式会社を創業。