日常臨床で頻繁に行われる抜歯処置において、ヘーベルや鉗子の選択、そして実際の力の加え方に迷いが生じる場面は決して少なくありません。
「どの器具を選ぶべきか」「現状の力加減やアプローチで合っているのか」といった不安は、抜歯の手技が感覚に頼りがちになることから生じやすくなります。
特に、ヘーベルを効かせるための適切な空間(座)の確保や、無駄な骨削除を避けつつ効率的に脱臼させる手技は、書籍や論文の知識だけでは実際の臨床動作へ落とし込みにくい部分です。
骨を削りすぎてヘーベルの支えが緩くなったり、鉗子だけで対応できるケースの見極めができずに時間を要してしまったりと、器具の選択とアプローチの判断基準を持たないまま操作を進めることは、処置の難易度を上げる原因となります。
だからこそ、根膜腔への確実なアプローチや適切な「座」の形成、部位ごとの歯根形態に応じた力の方向についての確かな指標を持つことが欠かせません。
本セミナーでは、抜歯におけるヘーベルと鉗子の選択法から適切な脱臼・アプローチの手技までを、日本口腔外科学会 専門医・指導医の吉田 和正先生に解説いただきます。
ヘーベルを効果的に効かせるための空間(座)の作り方や、ラウンドバー・フィッシャーバー・マレット等を用いた人工的な隙間形成のコツ、骨削除で失敗しないための留意点を中心に整理。
さらに、前歯・小臼歯・大臼歯・智歯といった部位別の攻略法に加え、苦手意識を持たれやすい残根抜歯において健全歯質をホールドし抜去につなげる臨床テクニックについても解説します。
矯正の便宜抜去などの鉗子単独で対応できるケースの判断基準や、脱臼後の適切なホールド手順を踏まえ、ヘーベルと鉗子を効率よく連携させる思考プロセスを学ぶことができます。
器具選びや座の形成で迷う時間を減らし、スムーズかつ安全な抜歯手技を体系的に整理したい臨床家におすすめの内容です。
こんな方におすすめ
👉 ヘーベルを効かせるための適切な空間(座)の作り方を学びたい
👉 部位や歯根形態に応じたヘーベル・鉗子の選び方とアプローチを知りたい
👉 残根抜歯や骨削除を伴う抜歯手技の苦手意識を克服したい
講義目次
抜歯におけるヘーベル・鉗子の役割と適切な器具選択の考え方
ヘーベルを効かせるための「座」の捉え方と人工的空間形成の判断基準
部位別(前歯・小臼歯・大臼歯・智歯)に応じた力の方向とアプローチ
残根抜歯における健全歯質の確保と骨削除・脱臼手技のコツ
鉗子単独ケースの見極めとヘーベル・鉗子の連携による抜歯の実践
講師
日本歯科大学大学院博士課程修了。日本歯科大学附属病院口腔外科医員・助教・講師・准教授を歴任。竹ノ塚ヨシダ歯科口腔外科院長。日本歯科大学生命歯学部口腔外科学講座非常勤講師。日本口腔外科学会専門医/指導医、日本有病者歯科医療学会 専門医/指導医/評議員、日本先進インプラント医療学会 専門医/指導医/常任理事。著書・講演に「苦手意識からの脱却を目指す残根抜歯」「最小侵襲のMI 上下8智歯抜歯」など多数。