歯科用語集

2022年04月22日

CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)

「CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)とは?

CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)とは、大規模な集団における歯周治療の状況・必要度を知るためのスクリーニング法のことを指します。大規模な集団における、歯周疾患の実態を把握するための指数であるとも言えます。1982年にCPITNとしてWHOが発表し、1997年の第4版でCPIに改名されました。

CPIとCPITNとの違い

CPIは、もともとはCPITN(Community Periodontal Index of Treatment Needs)として考え出されたスクリーニング法です。CPITNが考え出されたのは1982年のことです。

このCPITNは、歯肉炎から歯周炎を含む歯周炎の状態を表す5段階のコードと、それに対応した治療必要度(TN)から構成されています。

1982年の考案以降運用されていましたが、1997年にCPITNの方法では治療必要度は測れないという考えから、TN(治療必要度)を除いた「CPI(Community Periodontal Index)」という名称に変更されたという経緯があります。

CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)の検査方法


CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)では専用のCPIプローブを使い検査を行う。先端に直径0.5mmの球状の構造物があるプローブである。また、先端から3.5mm〜5.5mmの所は黒く塗られています。

CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)の検査法の原則は、以下で示す通りです。
  • 全歯列を6つに分割する(口腔6分割法)
    • 上下顎ともに、前歯部と臼歯部2つの計6つに分け、それぞれ(片顎1/3顎)をセクスタントと呼びます。
    • 各セクスタントに2本以上の歯が残存していることが条件です。もしセクスタントに1本しか残存歯がない場合は、その歯は隣接するセクスタントに含めます。
    • 診査するセクスタントに代表歯(後述)がない場合は残り全てを診査し、最高スコアをそのセクスタントのスコアとして記録する。
  • セクスタントにおける測定は、以下いずれかを対象にして行う。
    • すべての歯
    • 右上7・6・1、左上6・7、左下7・6・1、右下6・7の10歯(ただし19歳以下の若年者や子供は、第二大臼歯の萌出段階では深いポケットを伴うことがあるため、右上6・1、左上6、左下6・1、右下6の6歯を対象にして行います。)
    • セクスタントに代表歯が2つある臼歯部は高い方のコードを評価値として記録します。

  • 歯周組織の状態を表すコードは以下です。
    • コード0:健康
    • コード1プロービング時の出血
    • コード2プロービング中に歯石を触知する。しかしWHOプローブの黒色バンドが見える(ポケット3mm以下)
    • コード3:ポケット4〜5mm(歯肉縁が黒色バンドの間にある)
    • コード4:ポケット6mm以上(黒色バンドは見えない)
    • コードX:除外セクスタント(残存歯が2歯以下)
    • コード9:記録せず
  • 治療の必要後(TN)は、歯列の中で最も重症度の高いコード(上記)を参考にして決定します。
  • 測定にはCPIプローブを用いるが、プロービング圧が20gを超えてはいけません。

CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)の結果からわかること

CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)によるスクリーニングは、世界各地で用いられています。

WHOが現在公表しているデータベースには、CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)の結果は15〜19歳、35〜44歳、65〜74歳の3つの年齢群に分けて、歯周病の有病率が掲げられています。それぞれの年齢層における特徴については以下のように述べられています。
  • 15〜19歳の若年層
    • 4〜5mmの歯周ポケットは、平均1〜2セクスタントに見られるのみで6mm以上のポケットはほとんど存在しない
    • 歯石沈着が多く見られる
    • 歯肉炎が主に見られる疾患である
  • 35〜44歳の成人層
    • 歯周組織な正常な人はほとんど存在しない
    • 歯石沈着と、4〜5mmの歯周ポケットが最も多く見られる疾患(歯周組織の状態)である
    • 6mm以上のポケット形成を伴う重度の歯周炎の有病率・平均セクスタント数は低く、調査が行われた国の8割程度で20%以下しか存在しない
  • 65〜74歳の高齢者層
    • 調査数が少なく、十分な比較は行えない

CPI変法

2013年に第5版として改定されたCPIはCPI変法と呼ばれている。セクスタントについては廃止し、全歯についてCPIプローブで計測することとなりました。
スコアの判定法は以下の通りです。

歯肉出血スコア
0:プロービング後の出血なし
1:プロービング後の出血あり
9:除外
X:対象歯なし

歯周ポケットスコア
0:所見なし
1:歯周ポケット4~5mm
2:歯周ポケット6mm以上
9:除外
X:対象歯なし
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