CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)とは、大規模な集団における歯周治療の状況・必要度を知るためのスクリーニング法のことを指します。大規模な集団における、歯周疾患の実態を把握するための指数であるとも言えます。1982年にCPITNとしてWHOが発表し、1997年の第4版でCPIに改名されました。
CPIは、もともとはCPITN(Community Periodontal Index of Treatment Needs)として考え出されたスクリーニング法です。CPITNが考え出されたのは1982年のことです。
このCPITNは、歯肉炎から歯周炎を含む歯周炎の状態を表す5段階のコードと、それに対応した治療必要度(TN)から構成されています。
1982年の考案以降運用されていましたが、1997年にCPITNの方法では治療必要度は測れないという考えから、TN(治療必要度)を除いた「CPI(Community Periodontal Index)」という名称に変更されたという経緯があります。
CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)では専用のCPIプローブを使い検査を行う。先端に直径0.5mmの球状の構造物があるプローブである。また、先端から3.5mm〜5.5mmの所は黒く塗られています。
CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)の検査法の原則は、以下で示す通りです。
全歯列を6つに分割する(口腔6分割法)上下顎ともに、前歯部と臼歯部2つの計6つに分け、それぞれ(片顎1/3顎)をセクスタントと呼びます。
各セクスタントに2本以上の歯が残存していることが条件です。もしセクスタントに1本しか残存歯がない場合は、その歯は隣接するセクスタントに含めます。
診査するセクスタントに代表歯(後述)がない場合は残り全てを診査し、最高スコアをそのセクスタントのスコアとして記録する。
セクスタントにおける測定は、以下いずれかを対象にして行う。
CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)の結果からわかること
CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)によるスクリーニングは、世界各地で用いられています。
WHOが現在公表しているデータベースには、CPI(地域歯周疾患指数・CPITN)の結果は15〜19歳、35〜44歳、65〜74歳の3つの年齢群に分けて、歯周病の有病率が掲げられています。それぞれの年齢層における特徴については以下のように述べられています。
2013年に第5版として改定されたCPIはCPI変法と呼ばれている。セクスタントについては廃止し、全歯についてCPIプローブで計測することとなりました。