歯科用語集

2022年07月01日

基底結節

「基底結節」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

基底結節とは?

基底結節とは、切歯や犬歯に見られる結節です。切歯や犬歯の左右の辺縁は歯頚部近くで癒合して突隆になっている箇所がありますが、歯冠のこのような突隆のことを、基底結節といいます。


咬頭と基底結節の関係

咬頭は舌側と頬側とに位置しているので、 臼歯列を全体として観察すると、 整然と2 列に並んでいます。その中で頬側のものは切歯の切縁および犬歯尖頭に相当する歯冠部であり、 舌側の咬頭は切歯や犬歯の基底結節のさらによく発達したものと見なすべきです。

下顎の第ー小臼歯では、犬歯への移行型としてその咬合面は水平と鉛直との中間位を示しています。このように臼歯の舌側咬頭は切歯や犬歯の基底結節に相当するものであるので、辺緑隆線も臼歯では斜めないし水平の方向をとって、頬側咬頭と舌側咬頭とを連ねています。

基底結節と棘突起

上顎中切歯の棘突起は、基底結節の形態が変異したものです。一般には単純な豊隆面を示すことが多いですが、中には切縁の方に向かって1〜3個の突起が出ていることがあります。この突起を基底結節の棘突起といいます。

棘突起は完全に発育した場合には3個あるべきもので、その中のいずれか1個または2個が消失し、あるいは3個ともも全部退化して、 基底結節に種々の形相を与えます。ゆえに、たとえば1個の突起のみが存在している場合でも、3個のうちのいずれが残ったかによって、形態学的には3つの場合が生ずることになります。

この棘突起についてはすでにBaume (1877) ,Black (1891), Jonge Coh釦(1920) がtubercle、Fallchen、 Rippen (シワ)と名づけて報告しています。なお、オランウータンには著明にこれが認められます。Bolk (1914) は棘突起を臼歯の舌側咬頭と相同のものとしました。

上顎中切歯では基底結節のところに盲孔を作ることは少ないですが、絶無というわけではありません。藤田の調査では100本中、約10%に認められました。

基底結節が認められる場合の義歯の設計

次に、基底結節が認められる場合の義歯の設計に関して解説を行います。

【基底結節レスト(舌面レスト)】
犬歯または切歯に設置するレストで、近心または遠心から延長されて基底結節の上に置かれる レストが咬合力を垂直方向に伝達するためには、レストを歯面上の水平的な部分に置く必要があります。前歯の舌側斜面は水平面がなく不利ですが、歯軸にできるだけ直角になるようレストシートを形成します。

【Kennedyバー】
連続鉤の1つでもあり、鉤腕が下顎前歯の舌面基底結節上を波状に走行するバーです。幅が狭く細く 、強度不足のため、通常はリンガルバーと組み合わせて用いられます。残存歯の固定や義歯の間接的な維持効果を期待する場合に用いられます。舌面歯頚部が開放されるので、リンガルプレートよりは辺縁歯肉への為害性は少ないですが、舌感は劣ります。

過剰歯と基底結節の関係

乳中切歯が萌出する際にまず乳中切歯の舌側から基底結節が生えてきます。このため、過剰歯が疑われる患者の場合は生えてきたものが基底結節であるか、過剰歯かの鑑別が重要になります。鑑別にはデンタルエックス線、パノラマ、CT、CBCT などが用いられます。


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