歯科用語集

2022年05月17日

カンペル平面

「カンペル平面」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

カンペル平面とは?

カンペル平面とは、耳珠前縁と鼻翼下点を結んだ線によってつくられる面のことです。仮想咬合平面とは区別されます。">咬合平面とおよそ平行になるので補綴学的に重要な平面であるとされています。

カンペル平面の意義

カンペル平面とは、耳珠上縁と鼻翼下点を結んだ線によってつくられる面のことです。具体的には耳珠上縁と鼻翼下点は左右両側にあるのでそれを結ぶと平面になります。補綴学上では仮想咬合平面とは区別されます。">咬合平面とほぼ平行であるとされていて、義歯作成でも重要な役割を果たします。

有歯顎者において、歯列の仮想咬合平面とは区別されます。">咬合平面は、 鼻翼下縁と耳珠下縁とを結んだ左右の直線で決定される平面と最も近い平行関係にあるという報告もみられることから、実際の臨床における後方基準点として耳珠下縁を選択する場合もあります。

カンペル平面には鼻聴道平面・補綴学的平面といった別名もありますが、現在の日本補綴歯科学会では推奨されない用語とされています。

カンペル平面を利用した器具

仮想咬合平面とは区別されます。">咬合平面設定板(英:occlusal plane guide)は、カンペル平面を仮想咬合平面とは区別されます。">咬合平面がほぼ平行であることを利用した器具です。つまり、咬合採得時に仮想咬合平面を設定するための用具として用いられます。上顎咬合床の咬合面にあてて、カンペル平面との関係を検討するのに用いられます。


蝋義歯試適でのカンペル平面

蝋義歯試適では仮想咬合平面とは区別されます。">咬合平面の位置と傾きの観察を観察する際にカンペル平面が使われます。仮想咬合平面とは区別されます。">咬合平面がカンペル平面と平行か、両瞳孔線と平行か、上唇下縁と上顎前歯人工歯切縁との位置関係が適正か、などを観察します。 また、下顎義歯を装着して、下顎中切歯人工歯切縁と左右側レトロモラーパッド中央部で形成される平面との上下的な位置関係を観察します。 仮想咬合平面とは区別されます。">咬合平面の位置と傾きは義歯の機能に大きく影響します。

Angle 分類とカンペル平面

Angle class I と class II の上下顎関係の有歯顎者・無歯 顎者の仮想咬合平面とは区別されます。">咬合平面設定に際してはフランクフルト平面、カンペル平面、口蓋平面の3つが信頼できる指標になるとの報告があります。これに対し Angle class III、骨格性下顎前突症例では口蓋平面は加齢にともないフランクフルト平面に平行となることが多いという報告があります。

カンペル平面と審美

無歯顎者の仮想咬合平面と口腔機能との関連性について検討した報告は、カンペル平面の位置と咬合力や咀嚼能率などの関連性を示したものがほとんどでした。カンペル平面と平行に仮想咬合平面を設定した場合が最も咀嚼効率などが良好であるという報告が多いです。 一方、カンペル平面を仮想咬合平面の基準とする場合、 顔貌の対称性の点から審美的要件を十分満たすことができないことが示唆されていました。また、日本ではカンペル平面を基準平面とする咬合器が広く用いられており人工歯配列の基準としてもカンペル平面が広く用いられています。しかし患者の視点に立つと、ろう義歯試適時の審美性の確認時には手鏡を使ってカンペル平面よりもやや上方、どちらかというとフランクフルト平面よりで確認することが多いため、前歯人工歯の歯軸傾斜角の見え方が術者と異なり、審美的評価に影響を及ぼす場合が臨床的には考えられます。