鋳造欠陥とは?
鋳造欠陥とは、修復物や補綴物などの鋳造体に生じた不具合のことです。鋳造欠陥には、肌荒れ、焼き付き、突起、バリ、鋳巣、背圧多孔、ホットスポット、なめられ、湯回り不良、湯境いなどの種類があります。
鋳造欠陥の種類
クラウンやブリッジの鋳造の際に生じることのある鋳造欠陥の種類を、以下に列挙します。
- 肌荒れ・焼き付き
- 突起
- バリ
- 鋳巣
- 背圧多孔
- ホットスポット(suckback porosity)
- なめられ・湯回り不良
- 湯境い
鋳巣(鋳造欠陥)
鋳巣は、鋳造欠陥のひとつです。鋳巣の原因としては、金属の強度不足、鋳込み時の空気の巻き込み、溶湯から放出されるガスオーバーヒートなどの原因が考えられます。鋳巣の発生を防止するためには、湯だまりの付与、太いスプルー、最大肉厚部にスプルーを植立するなどといった対策が必要です。
背圧多孔(鋳造欠陥)
背圧多孔は、鋳造欠陥のひとつです。背圧多孔は、通気性不足や鋳造圧不足、埋没位置不良といった原因で発生します。背圧多孔の発生を防ぐためには、エアーベントの付与やワックス焼却を確実に行う、鋳造リング底部を厚くしすぎないといった対策が必要です。
ホットスポット(鋳造欠陥)
ホットスポット(suckback porosity)とは、鋳造欠陥のひとつです。ホットスポットの原因としては、スプルー線の角度不良やオーバーヒートといった因子が考えられます。ホットスポットを防止する対策としては、湯回りの良好な角度にスプルー線を植立するなどの対策が必要です。
なめられ・湯回り不良(鋳造欠陥)
なめられ・湯回り不良は、鋳造欠陥のひとつです。なめられ・湯回り不良の原因として、鋳込み温度が低い、不完全な溶解、通気性の不足、鋳造圧の不足、ワックスの焼却不足などの原因が考えられます。なめられ・湯回り不良を防止するためには、適正な鋳込み温度を設定したり、適正な鋳造圧にしたりなどといった対策が必要です。