歯科用語集
2022年4月19日

Kennedyの分類(ケネディの分類)

「Kennedyの分類(ケネディの分類)」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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Kennedyの分類(ケネディの分類)とは?

Kennedyの分類(ケネディの分類)は、1928年にKennedyが発表した「歯の欠損部の位置」による歯列の分類方法です。部分床義歯における義歯床と支台歯の位置関係が基準となります。Kennedyの分類では、上下顎それぞれについて分類を行います。上下の歯列をセットにして判断するEichnerの分類とはここが相違点になるところでしょう。Kennedyの分類には「級」と「類」があり、Ⅰ~Ⅳ「級」で大別され、中間欠損の数を「類」で示します。


Kennedyの分類Ⅰ級

Kennedyの分類のⅠ級は、歯の欠損が残存歯の後方に両側で認められる歯列です。これを両側遊離端欠損といいます。遊離端とは、最後方大臼歯(8番がない場合は7番)が欠損している状態のことを指します。

Ⅰ級からⅢ級では中間欠損の数を類で表します。例えば、両側の遊離端欠損の他に1つ中間欠損がある場合は、Ⅰ級1類と表します。

慣用的に級はローマ数字、類は算用数字で表します。

Kennedyの分類Ⅱ級

Kennedyの分類のⅡ級は、歯の欠損が残存歯の後方に片側で認められる歯列です。これを片側遊離端欠損といいます。すなわち、左右どちらかの最後方大臼歯(8番がない場合は7番)が欠損している状態を指します。

Ⅱ級もⅠ級と同じように中間欠損の数を類で表します。片側の遊離端欠損の他に1つ中間欠損がある場合はⅠ級2類と表します。

Kennedyの分類Ⅲ級

Kennedyの分類のⅢ級は、中間欠損です。すなわち、欠損の両端には歯が存在する状態を指します。

Ⅲ級で「類」を含めた表記をする場合は、歯列の中間欠損の数から1を引いた値が類になります。例えばⅠ級2類の場合は文字通り中間欠損の数は2つですが、Ⅲ級2類の場合実際の中間欠損の数は3つということになります。

例えば、中間欠損が歯列に4つある場合を想像してみましょう。中間欠損のうちひとつがⅢ級を定義するために中間欠損だとしたら、残りの3つの中間欠損は自動的に類を定義するための中間欠損になるからです。

ただし、正中をまたぐ中間欠損が1つだけある場合は後述のⅣ級になります。

Kennedyの分類Ⅳ級

Kennedyの分類のⅣ級は、正中をまたぐ前歯部欠損のことを指します。Ⅳ級には「類」が存在しません。中間欠損や遊離端欠損とともに前歯部欠損がある場合は、前歯部欠損が中間欠損の一つとして扱われます。例えば、前歯部欠損と両側遊離端欠損を持つ場合はⅠ級1類に分類されます。



Kennedyの分類を判別するためのヒント

Kennedyの分類は必ずⅣ級→Ⅰ級、Ⅱ級→Ⅲ級の順番でなれないうちは判断しましょう。

なぜなら、Ⅳ級は正中をまたぐ中間欠損のワンパターンなのですぐに判別できます。

その後に遊離端欠損があるかないか、あるとしたら両側か片側かを判断してⅠ、Ⅱ、Ⅲ級を判断していきましょう。
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