歯科用語集

2022年04月28日

ボクシング

「ボクシング」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

ボクシングとは?

ボクシングとは、義歯制作の過程で行う操作のひとつで、精密印象採得後の印象体に行う作業のことを指します。ボクシングは特に全部床義歯の製作で行われます。全部床義歯は吸着と維持のために床の辺縁形態を口腔粘膜の形態に合わせることが重要です。精密印象採得によって粘膜の形態を記録し、模型にすることで口腔外で粘膜の形態を再現できるのですが、それを床の形態に反映させるには模型の作成時に一工夫が必要です。それがボクシングです。ボクシングによって印象体の辺縁を保護しつつ、模型の厚みを一定にすることによって辺縁形態を模型に再現できます。ボクシングはboxing(箱枠形成)という意味です。この記事を書いている著者はスポーツのボクシングのリングのように印象の周りをパラフィンで囲むから「ボクシング」だと考えていたのですが、あながち間違いではなかったようですね。

義歯製作におけるボクシングの目的

義歯製作におけるボクシングの目的は以下の3つがあります。
  • 印象体辺縁の保護
  • 辺縁形態の模型への再現
  • 模型の厚みを一定にする

義歯製作におけるボクシングで使われる歯科材料

義歯製作におけるボクシングは印象体の周りにパラフィンワックスの「壁」のようなものを貼る作業であり、その接着剤としてユーティリティワックスが使われます。

この記事は無料の会員限定です
会員登録して読む(無料)
ログインして読む