歯科用語集
2022年4月28日

ボクシング

「ボクシング」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

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ボクシングとは?

ボクシングとは、義歯制作の過程で行う操作のひとつで、精密印象採得後の印象体に行う作業のことを指します。ボクシングは特に全部床義歯の製作で行われます。全部床義歯は吸着と維持のために床の辺縁形態を口腔粘膜の形態に合わせることが重要です。精密印象採得によって粘膜の形態を記録し、模型にすることで口腔外で粘膜の形態を再現できるのですが、それを床の形態に反映させるには模型の作成時に一工夫が必要です。それがボクシングです。ボクシングによって印象体の辺縁を保護しつつ、模型の厚みを一定にすることによって辺縁形態を模型に再現できます。ボクシングはboxing(箱枠形成)という意味です。この記事を書いている著者はスポーツのボクシングのリングのように印象の周りをパラフィンで囲むから「ボクシング」だと考えていたのですが、あながち間違いではなかったようですね。


義歯製作におけるボクシングの目的

義歯製作におけるボクシングの目的は以下の3つがあります。
  • 印象体辺縁の保護
  • 辺縁形態の模型への再現
  • 模型の厚みを一定にする

義歯製作におけるボクシングで使われる歯科材料

義歯製作におけるボクシングは印象体の周りにパラフィンワックスの「壁」のようなものを貼る作業であり、その接着剤としてユーティリティワックスが使われます。

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先日、1Dで東京歯科大学のスポーツ歯学研究室・武田友孝教授を講師としてお招きしたオンラインセミナーが行われた。セミナーは「誰も教えてくれなかった!スポーツマウスガード超実践論」と題し、昨年開催された東京オリンピックの影響で注目されているスポーツ歯科医学の現在〜未来に関するレクチャーがなされた。当日は多くの歯科医師の方々が参加し、質問も多く盛況となった。本記事では、そのセミナーの内容をかいつまんで解説する。そもそも「スポーツ歯科」とは?スポーツ歯科医学とは、顎口腔系のスポーツ傷害の適切な診断、治療、予防及びスポーツ選手の健康の維持・増進を促すことで選手のベストパフォーマンスやベスト運動能力の発揮を支援することである。現在はそれに加えて、スポーツ愛好家や国民の健康を増進することを含めて健康・スポーツ医学と総称している。一般人とオリンピアン(1964年の東京オリンピックに出場した選手)の残存歯と健全歯数を長期間で追った調査があるが、高齢になってもオリンピアンの方が多く残存歯と健全歯があり、なんでも噛んで食べられると回答している。歯の健康を守ることで身体の健康が守られるのか、それとも身体の健康が守られることで歯の健康が守られるのか因果関係はわからないが、それぞれが良い関係を及ぼし合っている可能性が示唆される。 なぜ、マウスガードは必要なのか?顎口腔領域におけるスポーツ外傷の受傷原因として、対人衝突、用具・打撲、転倒、対物衝突などが挙げられる。これらは予測可能なものであるため、ルール・安全指導・防具をしっかり使えば予防可能と考えられている。また、スポーツにおける安全という概念には予防安全と衝突安全というものに分けられる。マウスガードは衝突安全を守る上で非常に有効と考えられる。上に示すスライドはサッカーの練習中に相手選手の歯が頭にあたり頭部裂創を生じ、病院にて処置を行ったがその後感染してしまった症例である。口腔内には多くの細菌が存在するため外傷後のケアも十分に必要である。このような傷害を相手選手やスポーツを共に行う選手、または自分自身に与えないためにも適切なマウスピースを使うことは重要である。 義務化されるスポーツも増加。マウスガードの現在マウスガードはほとんどのスポーツで使用することができ、義務化されているスポーツも年々増加している。現在では、コンタクトスポーツのみならず、非コンタクトスポーツでも対人・対物衝突による顎口腔外傷予防のために使用する選手も多くなってきている。ただスポーツにより使用できるマウスガードの色調が異なることは注意が必要である。実際にボクシングや空手などのコンタクトスポーツでは出血の赤と色が紛らわしくならないよう、赤系のスプリントは禁止されているという。それぞれのスポーツのルールに沿った作製を心がけたいところである。またマウスガードの効果として最も重要なのは、下記である。歯や顎骨などの外傷障害の予防軽減及び、頭頸部外傷(間接的な外力による脳震盪)の予防・軽減その他の効果としてスポーツパフォーマンスの向上を謳っている場合があるが、その伝え方は注意が必要とする。実際にスポーツパフォーマンスの向上に直結してしまうと、ドーピングとしてカウントされ失格になってしまったケースがあるからだ。代替的な伝え方としては遠隔部筋力の増強や全身平衡感覚の改善というニュアンスで伝える方が不要な疑いを持たれないため安全だろう。 マウスガードの作製・管理についてマウスガードの選択は、選手の年齢、口腔内の状態(特に前歯部外傷の既往・治療の有無)、参加種目、レベル等を考慮して行い、ここに適したものを提供すべきである。また、正しい咬合関係は安全性の観点からも重要である。装着時、使用後も違和感の軽減も注意深い調整が必要である。
武田 友孝
2022年7月31日

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