ヒンジアキシスロケーター

「ヒンジアキシスロケーター」とは?歯科用語を解説
最終更新日: 2021年11月23日

ヒンジアキシスロケーターとは?

ヒンジアキシスロケーターとは、左右の蝶番点を試行錯誤的に探索するための超軽量のフェイスボウである。Lauritzen (1961)によって考案された。英語ではhinge axis locatorという。

ヒンジアキシスロケーターの構造

ヒンジアキシスロケーターはクラッチに取り付けるアンテリアクロスバー(anterior cross-bar) と、指針を上下前後に微動できるレジストレーションアーム(registration arm) から構成される。

ヒンジアキシスロケーターで求める終末蝶番点とは?

ヒンジアキシスロケーターで求める終末蝶番点とは、下顎に存在する終末蝶番軸を延長して皮膚上に現れた点である。上顎模型を咬合器にトランスファーする場合に用いられる後方基準点の1つである。

終末蝶番軸は蝶番軸の1つとして代表的なもので,下顎最後退位で蝶番運動を行うときに回転中心となる軸である。

蝶番軸左右側の下顎頭が滑走運動を伴わないで純粋に回転したときにその回転中心となる軸である。

ヒンジアキシスロケーターと終末蝶番軸法

終末蝶番軸法とは、終末蝶番運動の回転軸として下顎頭部に求められる軸が終末蝶番軸であり、このときの下顎位を義歯の咬頭嵌合位とする方法である。終末蝶番軸法に使用する装置は、ヒンジアキシスロケーターと呼ばれる。

なお終末蝶番運動とは、
  • 下顎を後退させる
  • 下顎頭を関節窩の中で最も後方に位置づける
この状態で開閉口運動を行わせたときの、下顎頭を中心とする安定した・蝶番的な開閉口運動のことである。

終末蝶番運動は、自発的には
  • 側頭筋の中・後腹線維の力強い収縮
  • 外側翼突筋の協調的緊張
のもとで行われることになる。

終末蝶番運動路は、下顎の後方限界運動路に相当する。また下顎頭が関節窩内で主に回転を営む20〜30mmの運動範囲を利用し、この円弧に対する回転中心を求める。このとき回転軸として下顎頭部に求められる軸が終末蝶番軸である。

ヒンジアキシスロケーターとヒンジボウの違い

ヒンジアキシスロケーターは左右の蝶番点を試行錯誤的に探索するための超軽量のフェイスボウであるが、ヒンジボウは左右側の蝶番点と前方基準点からなる基準平面に対する上顎歯列の位置関係を咬合器にトランスファーするためのフェィスボウである。Stuartがフェイスボウに調節機構を付与したものとして紹介した。


「ヒンジアキシスロケーター」の文献・書籍など

【読み】

ひんじあきしすろけーたー

【文献・書籍】

『歯科補綴学専門用語集 第5版』, 公益社団法人日本補綴歯科学会, 医歯薬出版株式会社, 2019.
『無歯顎補綴治療学 第2版』, 平井敏博ら, 医歯薬出版株式会社, 2009.

著者/監修者情報

歯科医師

歯科医師。文系大学卒業後、歯学部に再入学。歯学部卒業後に歯科医師免許を取得したのち、歯科医師として勤務する傍らワンディー株式会社でライターとして勤務。