歯周外科治療とは?
歯周外科治療とは、歯周基本治療・イニシャルプレパレーションで改善しなかった歯周ポケットの残存を除去する外科手術のことである。歯周外科治療をすることによって、アタッチメントゲインや歯槽骨の再生などの歯周組織の再生が可能になる。
歯周外科治療の目的・適応症
歯周外科治療の目的・適応症としては、下記の項目が挙げられる。
- 歯周基本治療・イニシャルプレパレーションで改善しなかった清掃困難な深い歯周ポケットの除去
- 口腔清掃を困難にする歯周組織、小帯、口腔粘膜の形態異常の改善
- 失われた歯周組織の再生と付着・アタッチメントの獲得
- 前歯部の歯肉肥大や歯肉退縮による審美的不良の改善
- 適切な保存修復や補綴処置を行うための形態の修正などの前処置
歯周外科治療の禁忌症
歯周外科治療は、下記で挙げるような症例に対しては禁忌である。
- 口腔清掃不良・プラークコントロール不良
- 血小板減少症や血友病などの出血性疾患
- 好中球減少症などの易感染性
- 重度な全身疾患等
歯周外科治療の種類・分類
歯周外科治療には、次で挙げるような種類・分類がある。
- フラップ手術(歯肉剥離掻爬術・歯周ポケット除去手術)
- 歯肉歯槽粘膜形成術(MGS: Muco Gingival Surgery)、歯周外科形成手術(PPS: Periodontal Plastic Surgery)
- 歯周組織再生手術
- 歯周組織再生誘導法(GTR法)
- エナメルマトリックスタンパク質
- 多血小板血漿(PRP)
歯周外科治療で用いる器具・器材
歯周外科治療で用いる器具や器材には、主に以下のようなものがある。
- ミラー
- ピンセット
- 歯周プローブ
- ファーケーションプローブ
- クレンカプランピンセット
- 注射器
- 替刃メス・ホルダー
- 外科用メス
- スケーラー
- 骨膜剥離子
- 骨ノミ・骨ヤスリ
- ラウンドバー
- 持針器
- 糸付き針
- 歯肉鋏
- ティッシュプライヤー
- 止血鉗子
- 口角鉤
- ミニウムシリンジ
- 外科用バキューム
- ガーゼ