マルチブラケットに関連する用語と症例

「マルチブラケット」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

マルチブラケットとは?

マルチブラケットとは、基本的には全歯にブラケットやチューブを装着しアーチワイヤーを介して三次元的な歯の移動を行い、良好な歯列や咬合を獲得する矯正歯科治療装置である。三次元的な移動ができるのが特徴的な装置である。エッチワイズ装置やBegg法が知られるが、現代のの歯科臨床ではマルチブラケットのうちエッチワイズ装置が主流である。

マルチブラケット(エッチワイズ法)の構成要素

マルチブラケットは以下の要素で構成される。
  • ブラケット
  • チューブ(主に最後臼歯)
  • バンド(主に臼歯部)
  • アーチワイヤー:ラウンドワイヤー(丸線)、 レクタンギュラーワイヤー(角線)
  • 結紫線、エラスティック
  •  その他の付加装置:フック、顎間ゴム、 コイルスプリング、 エラスティックチェーン,種々の加強固定装置など

マルチブラケットはなぜ歯の三次元的移動ができるか

マルチブラケットでは治療の後期にレクタンギュラーワイヤーを使用する。断面が長方形のレクタンギュラーワイヤーにねじりを付与することで、ワイヤーにトルクが生じる。ワイヤーを同じく長方形のスロットに装着することで、ワイヤーにトルクが、歯に伝わり歯根の傾きをコントロールする。これにより歯は三次元的移動をする。

マルチブラケットのオーダーベンド

マルチブラケットは以下の三種類のワイヤーの屈曲がある。
  • ファーストオーダーベンド:頬舌側方向への屈曲
  • セカンドオーダーベンド:歯軸を近遠心に傾斜させる
  • サードオーダーベンド:歯根を頬舌側に移動

マルチブラケットの症例リスト

【ヤングプライヤー】
ワイヤー屈曲に欠かせないのがプライヤーです。色々な種類のプライヤーがありますが、基本ヤングのプライヤー1本で殆どの矯正装置を製作してます。
ちょっとした調節にはスリージョーを使用しますが、ワイヤーに傷をつけたくないのでヤング1本勝負です。
ただ、ヤングのベンディング許容範囲と言うのが1.0mmらしいのですが…急速拡大装置などの脚部は1.1mm以上がほとんどです。
約10年。数はそこまで多くないですが、1.0mm以上のワイヤーをベンディングし続けるとヤングプライヤーはこうなりました。
こんな所から折れるとは思わなかったので、反動で自分の手で顔面強打するぐらいでした。経年劣化もあると思いますが、ヤングプライヤーを多用する方はお気をつけください。

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矯正治療予定の患者さんの口腔内です。上顎4番、下顎5番抜歯予定。上顎はインコグニート、下顎はデーモンブラケットです。自覚症状は一切ありません。
なるべく早く矯正治療を開始したいとの事でした。

今回審美塾でお話したいのは、治療の順番です。
どのような順番でどうすると効果的か一緒に考えていきましょう。完璧な正解は臨床の現場ではありません。

なのでこうしなければいけないと言った考えより、こうするともっとよいかもという発想で皆様と症例を共有したいです。

実際の治療例を順番にあげていきます。

Q.あなたならこのお客様にどのような歯科的対応をしますか?

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【恐らく矯正用歯間分離ゴムによって歯周膿瘍が引き起こされた症例】

思春期の歯肉が健康だった患者に、歯間分離ゴム装着後急速に歯槽骨吸収が起こり、歯周膿瘍が併発した症例

論文では、病変の徴候が見られた場合、早めにX線画像を撮ることが求められるとされている。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3335709/

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