歯科用語集

2020年01月31日

咬合調整

「咬合調整」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

咬合調整とは?

咬合調整とは、天然歯や人工歯を選択的に削合し、顎口腔系との調和の取れた咬合関係を実現することである。
咬合調整では早期接触部位や咬頭干渉となっている部位を削合することにより、咬合力を複数の歯に均等に分散させることができる。
義歯やクラウン・ブリッジなどの補綴物を新製した際は、模型上の咬合と実際の口腔内の咬合との間で誤差が生じるため、チェアサイドでの咬合調整が必須となる。
また、歯周初期治療において咬合調整とは、咬合調整によって早期接触を始めとした外傷性咬合を除去し、咬合性外傷を防ぐことを目的として行われる。

咬合調整の目的

咬合調整の目的には、以下のようなものがある。
  • 上下顎の歯の異常な接触を削合することにより、咬合性外傷から歯周組織を保護すること
  • ブラキシズムなどによって生じる筋の異常な緊張や疼痛を除去すること
  • 咬合面の形態を修正することにより咀嚼効率を高めること
  • 有害な側方圧を緩和させ、咬合圧を均等に分散すること

咬合調整の適応症

咬合調整は、以下のような状況の際に適応される。
  • 咬合性外傷による歯周疾患
  • ブラキシズムなどの悪習慣
  • 咬合に起因する筋障害、顎関節症
  • 補綴物の装着・合着
  • 矯正治療中や治療後

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