咬合調整に関連する用語と症例

「咬合調整」とは?歯科用語の解説と症例を紹介

咬合調整とは?

咬合調整とは、天然歯や人工歯を選択的に削合し、顎口腔系との調和の取れた咬合関係を実現することである。
咬合調整では早期接触部位や咬頭干渉となっている部位を削合することにより、咬合力を複数の歯に均等に分散させることができる。
義歯やクラウン・ブリッジなどの補綴物を新製した際は、模型上の咬合と実際の口腔内の咬合との間で誤差が生じるため、チェアサイドでの咬合調整が必須となる。
また、歯周初期治療において咬合調整とは、咬合調整によって早期接触を始めとした外傷性咬合を除去し、咬合性外傷を防ぐことを目的として行われる。

咬合調整の目的

咬合調整の目的には、以下のようなものがある。
  • 上下顎の歯の異常な接触を削合することにより、咬合性外傷から歯周組織を保護すること
  • ブラキシズムなどによって生じる筋の異常な緊張や疼痛を除去すること
  • 咬合面の形態を修正することにより咀嚼効率を高めること
  • 有害な側方圧を緩和させ、咬合圧を均等に分散すること

咬合調整の適応症

咬合調整は、以下のような状況の際に適応される。
  • 咬合性外傷による歯周疾患
  • ブラキシズムなどの悪習慣
  • 咬合に起因する筋障害、顎関節症
  • 補綴物の装着・合着時
  • 矯正治療中や治療後

咬合調整の症例リスト

【 臨床での気付き 】

10年以上前に当院に来られていて、中断後再来時から担当させていただいている患者さんです。

ぱっと見はそれほど歯肉の炎症は無いのですが、全顎的な歯周病と5⏌の垂直的骨欠損、部分的に強いHysのある方です。

50代の男性ですが、再来からは継続的に来院されています。

かかえこみのある歯列でクレンチングもあり、ナイトガードも勧めましたがはめた状態で寝れない…と断念されていました。

担当ドクターから、5⏌は破折の疑いありで抜歯の診断が出ていたのですが、一度ルートチェックしたいと相談しSRPを行いました。

結果、少し改善は見られたもののまた緩みそうな弱い歯肉…その時お世話になっている歯周病認定衛生士さんとのディスカッションで「 5⏌のバイトの状態を確認した??」とご指摘頂き、後日担当Drに確認をするとかなり強く当たっていることが発覚しました。

咬合調整をしたところ、5⏌のポケットもかなり改善し、抜歯をまのがれました。

今回の大きな学びは

・口腔内を全体像としてみる必要性
・5⏌が”なぜ失活歯になったのか”の追求の不足
・衛生士も咬合をみれるようになる必要性

まだまだ口腔内のみならず、X線の読影・分析など至らないところが多すぎますが、いつも患者さんに育てていただいてるな…と感じる毎日です。

1Dでこの症例を見る

入れ歯を作りなおして欲しいという主訴で、義歯を新製したのですが、痛みが収まらず、ほぼ毎日のように来院される患者さんがいました。

義歯のどこかに問題があり、痛みが出ているのだろうと思い、何度も調整を繰り返していました。

調整した後は、痛みはなくなりますが、次の日にまた、耐え難い痛みが出て、急患で来院する日が続いていました。

正直自分でも、その義歯に大きな問題があるとは思えず、調整もすべきところが見当たらなくなっていました。

そして、以前、大学病院で勤務していたときの上司の患者さんで、似たような症状があったことを思い出し、それが、神経障害性疼痛であったことを思い出しました。

医科のかかりつけ医に、神経障害性疼痛の疑いで、痛みの原因の精査と、神経障害性疼痛なのであればリリカを処方してもらえないかと対診しました。

そして、主治医よりリリカが処方され、義歯の痛みはなくなりました。

今回、神経障害性疼痛であるという判断が遅くなり、患者さんに辛い思いをさせてしまいました。

もし、義歯の痛みが、続き、判断がつかない場合は、他科へ対診することも必要であると強く感じました。

1Dでこの症例を見る

咬合についてご質問があります。
患者さんなどの咬合に関してなのですが、顎位のずれや咬合高径などを審査診断する際に参考にできる書籍やセミナーなどはございますか??

1Dでこの症例を見る

咬合調整に関連する用語