「歯内疾患なのか?歯周疾患なのか?」診断・治療に悩むことも多いのではないでしょうか。
慢性疾患は、数学や物理学のような厳密科学ではなく”複雑系(カオス)の科学”として考えることが重要です。特に歯周炎と歯内疾患が合併した歯内歯周複合病変はよりいっそう複雑で、多数のリスク因子が関わっています。
口腔内診査や画像検査では「組織破壊の結果」を見ていても、歯周ポケット内や根尖孔周囲の歯根表面におけるバイオフィルム感染や歯根膜およびセメント質の様態、さらに初期の歯根破折や穿孔の有無を確実には診断できません。
歯内歯周複合病変では、画像検査に加えて患者の年齢、患歯の病歴と歯周検査結果から、矛盾なく患歯の病状を説明できるストーリーを臨床的に推論することが求められます。
このセミナーでは、歯内歯周複合病変の基本知識と病態から実践的な診断と治療のポイント、保存的治療の成功率を高めるための理論と実践方法について奥羽大学歯周病学分野教授の高橋慶壮先生に解説していただきます。
当てずっぽうでの治療開始は、もうやめましょう。
こんな方におすすめ
👉 歯内歯周複合病変をどう臨床的に対応するか知りたい
👉 診断・鑑別のポイントを学びたい
👉 難症例への対応力を身につけたい
講義目次
歯内歯周複合病変とは?
診断のポイント
治療方針の考え方
保存可能性を高める理論
症例供覧
岡山大学歯学部歯学科卒業後、同大学歯周病学講座に入局。岡山大学歯学部附属病院文部教官・助手、明海大学歯学部講師・歯内療法学講座助教授、松本歯科大学総合歯科医学研究所硬組織疾患制御再建学部門口腔インプラント科科長(兼任)教授を経て現職に至る。日本歯科保存学会奨励賞受賞。日本歯周病学会指導医/専門医、日本歯科保存学会指導医/専門医、日本顎咬合学会指導医。著書・講演に「歯周病患者に対する口腔インプラント治療の科学知と実践知の融合を目指して」「歯周病病態における咬合性外傷の再考」など多数。