CRASPって知ってますか?
CRASP(クラスプ:Caries Risk Assessment Share with Patients)は2016年のヘルスケアミーティング「カリエスリスク・アセスメントの科学と患者支援」開催後に作成した「カリエスリスク・アセスメントについての見解」に基づいて、日本ヘルスケア歯科学会が実際に臨床で使用できるアセスメントフォームを作成しました。
CRASPの特徴は、臨床で簡単に使用できることです。デントカルトを使用したリスクアセスメントでは、唾液採取のために事前の歯ブラシ禁止、1分間ガムをかんでからさらに5分間唾液を採取、すべての項目を行わないとレーダーチャートができない、費用がかかるなどの問題があり、リスクアセスメントで大切な変化を知るために継続して実施することが難しいという問題がありました。
年齢等に応じて必要な項目だけ実施できます。プラーク中(唾液)の特定細菌の量を知るのではなく、プラークを綿棒で採取して、プラークの酸産生能を調べます(CAT21)。ガムを噛む必要もなく、費用も安く簡便に実施できます。もちろん、CAT21は実施しないで、他の項目、フッ化物利用や食習慣についてのアセスメントだけ実施することでも大丈夫です。
このセミナーでは、CRASPを用いたカリエスマネジメントの実践論を、日本ヘルスケア歯科学会代表の杉山先生が詳しく解説します。
最新のカリエスリスク・アセスメントを取り入れて、これからの予防歯科を実践しましょう。
※本セミナーでは「CRASP」の検査用紙を使用します。下記URLよりダウンロードしご用意ください。
>>CRASP入力用紙はこちらから(日本ヘルスケア歯科学会HP)
こんな方におすすめ
👉 最新のカリエスマネジメントを取り入れたい
👉 う蝕リスク管理について学びたい
👉 予防歯科・MIに力を入れている
講義目次
う蝕有病者率の推移
う蝕の病因論
唾液検査について
CRASPについて
CAT21(カリオスタッド)について
臨床に必要なフッ化物の知識
切削修復から脱却するための考え方
ケーススタディ
日本ヘルスケア歯科学会代表。東京歯科大学卒業後、都内歯科医院勤務を経て2004年医療法人社団清泉会杉山歯科医院理事長就任。2010年よりヨーロッパう蝕学会(ORCA)に参加して発表を行い、「日本発!新たなカリエスシルクアセスメント”CRASP” その特徴と臨床応用の実際」「隣接面う蝕に対する新たなアプローチ」など、う蝕・保存修復に関する執筆や講演会多数。クイントにClinical Caries Managementを連載中、2022年にクインテッセンス出版から「歯を守るう蝕治療」を出版。